YouTube広告とは?種類や事例、メリット・デメリットまで完全解説

  • 2019.3.7
  • 2023.6.9
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YouTubeで動画を見ていると様々な広告を目にしますよね。
これよく見るなーって思うこともあれば、邪魔だなと思うこともあると思います。

そして、「そもそもYouTube広告って意味あるのかな。効果があるならやってみたい」と思う広告主の方は多いのではないでしょうか。

実際にYouTube広告は利用する企業も増えており、弊社でも実績がどんどん出ていて成功している広告媒体です。

YouTube広告は検索広告やディスプレイ広告とは違い動画でユーザーに対し自社の商品やサービスの特徴を訴求できるため、購買欲求を上げやすかったり、そもそも商品が記憶に残りやすかったりと他の広告にはないメリットがあります。

この記事ではYouTube広告にどのような種類があるのか、どういった企業がYouTube広告に向いているのか、メリットやデメリットなどを記載しています。 お読みいただければYouTube広告を始めるにあたって必要な知識とポイントが掴める内容となっています。

YouTube広告とは

YouTube広告とは名前の通り、YouTube内に掲載できる動画形態の広告のことです。

従来の検索広告やディスプレイ広告とは異なり、YouTubeという媒体に特化し動画でユーザーにアプローチできます。YouTube広告は、Google広告の管理画面上で設定し出稿することが可能です。

既にGoogle広告を利用している場合は、管理画面を確認すれば動画広告が入稿できる事が分かります。

広告費用は動画視聴単価

YouTube広告の課金形態は、リスティング広告と比較すると特殊です。
YouTube広告配信手法によって課金形態が異なりますが、基本的には視聴課金です。 動画を30秒以上の視聴するか、30秒に満たない動画の場合は最後まで視聴することで、費用が発生します。

その他の課金形態については下で後述します。 YouTube広告の費用は高いと思っている人も多いのですが、現在は10円~数十円でユーザーにアプローチすることが可能です。

YouTubeの広告費は伸びている

株式会社サイバーエージェントと株式会社シード・プランニング デジタルインファクトが共同で行った国内動画広告の市場動向調査によると、年々動画広告の市場は伸びており5年前と比べると4倍以上の市場規模になっています。 多くの企業でこれからの広告手法として動画広告を取り入れていることがわかります。

YouTube広告だけのデータではありませんが、インストリーム広告は動画視聴前や間に入る広告のことを指し多くの割合がYouTubeと考えられます。

YouTube 利用率は年代を問わず高い

平成30年7月に「総務省情報通信政策研究所」が発表した『平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』のデータによると、YouTubeの利用率は全年代で72.2%とのことでした。

年代別にYouTubeの利用率を見ていくと、次のような結果になっています。

10代……93.5%
20代……94.0%
30代……87.4%
40代……80.4%
50代……64.0%
60代……32.2%

10代と20代では、およそ95%近くがYouTubeを利用している事がわかります。
一番少ない60代でも32%と3人に1人がYouTubeを利用していることがわかります。

これだけ多くの人が利用している以上、YouTubeを利用することはマーケティングでは欠かせない状況となっています。 年代を問わずYouTubeは非常に効果的にアプローチできる媒体です。

YouTube広告の成功事例公開

YouTube広告はもともとはブランディングを目的とした認知施策に使われる側面も多くありましたが、今ではコンバージョンの獲得を目的として広告配信するケールが多くなっています。

そして多くの企業様で成果が出てきています。ここではその一部の事例を公開します。

事例1

マーケティング講座集客 お客様のアンケートを元に動画を制作 既存動画と比べCPAを81%削減

事例2

健康食品 鉄分サプリ Facebook広告であたった訴求でYouTube動画を作成し CPAを35%削減

事例3

資産構築 コンテンツビジネス 時勢に合わせた動画を作成して Facebookと比べCPAを29%削減

事例4

FXコンテンツビジネス 1週間の短期プロモーションで CV数:1700件以上を獲得

一部の限られた事例にはなりますが業種や対象のユーザーに関わらず広告で結果を出すことができるようになっています。

YouTube広告のメリット

YouTube広告には主に以下のようなメリットがあります。

・動画で見せられるので理解されやすく、商品やサービスについて認知が進む
・Googleのデータを使った配信が可能 ・検索やディスプレイ広告に比べ単価が安い

動画で見せられるので理解されやすく、商品やサービスについて認知が進む

YouTubeの特徴は、動画を使って商品やサービスのブランディングができたり、認知度を高める事が可能です。 記事やランディングページを読んでもらうよりも、動画で視覚的に見せ、音声で内容を伝えることができるため格段にユーザーの理解度が上がります。

また、ドイツの心理学者へルマン・エビングハウスが提唱している「忘却理論」では動画は文章の2倍記憶に残ると言われています。 文章では伝わりにくいことも動画で見ればわかりやすいため商品やサービス理解も進み顧客教育に繋がります。

動画では文字よりも記憶に残りやすいという点から、文字で魅せる広告よりも認知されやすい傾向があります。 上記でも記載したとおり記憶に残りやすいため1度見たら忘れにくいという特性からも認知に向いていると言えます。

例えば以下は弊社のサービスを90秒で紹介している動画なのですが、サイトで文字を読むのとどちらが理解しやすく頭に残るでしょうか

動画でのサービス案内

デジタルアスリート株式会社(旧リスティングプラス)の実績

文章でのサービス案内

デジタルアスリート株式会社 サービスページ

例えば車や家のような高額商品でもテレビCMのように認知獲得を目的として広告を行い商品を知ってもらい検討してもらうために活用ができます。
また、コスメやサプリメントの通販のように商品購入をしてもらうビジネスでも動画で興味づけができたり商品の価値を伝えやすいため直接商品を買ってもらうために活用できます。

Googleのデータを使った配信が可能

YouTube広告はGoogle広告のメニューの一部です。そのためGoogle広告で使用できるターゲティングを活用し配信ができます。

Google広告では膨大な数のターゲティング種類があり、ターゲティングを組み合わせることで狙っているユーザーをピンポイントで狙うことも可能です。
例えば40歳以上の女性でコスメとショッピングが好きで独身で年収が上位30%の人というような感じで組み合わせたりすることができます。

ペルソナに合わせてターゲティングを組み合わせることでより効果的に広告配信が可能です。

検索やディスプレイ広告に比べ単価が安い

YouTube広告では視聴単価を数円で広告配信でき非常に単価が安いです。

検索広告やディスプレイ広告のクリック単価と比べると、検索広告が100円前後、ディスプレイ広告では50円前後になることが多いですが、動画では数円で配信ができるため非常に安価に視聴を集めることができます。

視聴単価が安い分、動画視聴→LP→購入という動線がしっかり整っていれば検索やディスプレイよりも費用対効果よく広告配信することができます。

YouTube広告のデメリット

YouTube広告には主に以下のようなデメリットも考えられます。

・適切なターゲティングをおこなわないと逆効果
・認知が広がっても購買に繋がらない
・緊急性の高いビジネスは広告の効果が薄い

適切なターゲティングをおこなわないと逆効果

ターゲティングがずれていると見て欲しい人に動画を見てもらえないため広告が無駄になってしまいます。 これはYouTube広告だけに言えることではないですが、YouTube広告の場合は動画視聴前に広告が表示され自分に興味のないものだと、その広告に対して邪魔であるというようなネガティブな感情も抱きやすい広告ではあるのでより注意が必要です。

ペルソナに合わせたターゲティングを設定できればそのリスクは減らせますので、ターゲティングの設定を適切に行いましょう。

認知が広がっても購買に繋がらないリスクがある

認知は広がっても購買に繋がらないリスクもあります。

知ってもらっても買ってもらえるかは別です。あなた自身も経験があると思いますが、知っている=欲しいではないですよね。

購入させたいのであればユーザーが買いたくなる動画が必要になります。 商品の特徴や魅力、どんな人のどんな悩みを解決するためのものなのか、が動画で伝えられると認知から検討に移行してもらいやすくなります。

緊急性の高いビジネスは広告の効果が薄い

緊急性の高いビジネスでは今すぐに悩みを解決するというのが重要になるため、ユーザーが能動的に情報を集めている顕在層向けな広告媒体を実施するのがセオリーです。

今まさに水道から水が溢れている人がYouTubeで水道工事の業者の広告出てこないかなーとYouTubeは閲覧しないですよね。

上記でもあげましたが今すぐに問題を解決しないといけない水道工事やスマホ修理などはYouTube広告を配信してもコンバージョンにいたる可能性は低いです。

そのためそういったビジネスを展開している方はYouTubeで直接コンバージョンを取るということは期待せず、ユーザーがそういった状況に陥った際に自分の会社を思い出してもらえるように広告を実施するというのが効果的な使い方になっていきます。

YouTube広告の種類

YouTube広告はさまざまな動画広告フォーマットを使って魅力的な動画キャンペーンを作成し、YouTube と動画パートナー サイトで多角的にユーザーにアプローチできます。利用可能な動画広告フォーマットは次のとおりです。

・スキップ可能なインストリーム広告
・スキップ不可のインストリーム広告
・インフィード動画広告
・バンパー広告
・アウトストリーム広告
・マストヘッド広告

スキップ可能なインストリーム広告

スキップ可能なインストリーム広告とは、動画視聴前と視聴中、視聴後に表示される動画広告のことです。

再生され始めてから5秒後にスキップが可能です。
メリットとしては、ユーザーに届けられる情報量が非常に多いという点が挙げられます。

仮にスキップされてしまったとしても、文字や画像以上の情報をユーザーに届けることができます。

また、スキップされてしまった場合には費用が発生しない為、費用対効果も高いと言えるでしょう。

インストリーム広告では、配信を始める当初は、10円~数十円らいの入札価格が良いとされています。

スキップ不可のインストリーム広告

スキップ不可のインストリーム広告は6~15秒以下の動画広告で、その名の通り広告をスキップすることができません。
そのため必ず費用が発生し、料金は目標インプレッション単価となっています。

スキップ不可のインストリーム広告で注意したいことが1つあります。
それは視聴ユーザーをリマーケティングリストにできない、という点です。

スキップ可能なインストリーム広告では視聴ユーザーをリマーケティングリスト化して、あとからアクションを起こしてもらうための広告配信を行うことができます。

そのため、スキップ不可のインストリーム広告は「広告を視聴してもらう」ことを目的として配信しましょう。

動画視聴後のアクションを促したい場合は、スキップ可能なインストリーム広告やインフィード動画広告の配信を選択してください。

インフィード動画広告

インフィード動画広告とは、YouTubeの検索枠で検索した結果画面や、動画視聴中に右横の関連動画欄に表示されます。


インストリーム広告と違う点として、広告をクリックしないと動画広告が流れず、サムネイルや広告文に興味を持ったユーザーがクリックし視聴するため、インストリーム広告と比較するとネガティブな印象を与えにくいと考えていいでしょう。

インフィード動画広告は、広告がクリックされたら料金が発生する「クリック課金型」の広告です。

バンパー広告

バンパー広告は、最長6秒間スキップできない動画広告です。


この広告の特徴は、費用が発生する仕組みにあります。
上述した通りインストリーム広告の場合は、30秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)の視聴あるいは、ユーザーがアクションを起こさない限り費用は発生しません。

しかし、バンパー広告は、1,000インプレッションあたりで費用が発生します。
メリットとしては、ブランディングに適しているという点が挙げられます。インストリーム広告と比べて視聴時間が短いため、スキップすることはできなくても、ユーザーに与えるストレスは少ないです。

バンパー広告は1,000回表示された時の広告費を想定して入札をかける必要があります。(CPM課金)そのため、広告費の範囲が広く、一概にこの金額というのを決めるのは難しいです。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、パートナー サイトの見込み顧客に表示するモバイル専用動画広告です。

about-youtube

アプリ内またはページのコンテンツ内で再生されます。料金は目標インプレッション単価です。

アウトストリーム広告の広告枠があるコンテンツページをユーザーが閲覧した場合、自動的に動画が再生されます。音声はオフの状態で再生されるため、ユーザーが自身で「音声をオン」にする必要があります。

YouTube外=アウト の広告枠となるため、配信量はYouTube内のそれよりも多くなりますが、その分配信先やターゲット設定など、費用対効果を高めるには細かな設定が必要となります。

また、ユーザーは「動画を視聴する」前提でないため、YouTube内の動画広告よりも動画自体に「観てもらうための工夫」が必要になります。

そのため、YouTube内の動画広告を配信後、反応が良い動画を見極めてからのチャレンジをおすすめします。

マストヘッド広告

マウスヘッド広告はYouTubeホームフィードの上部で自動再生される広告です。動画は音声なしで配信されます。

そしてこちらはGoogleの「純広告」という位置づけです。

そのため、料金はインプレッション単価(CPM)制ですが、マストヘッド広告はGoogleの営業担当を通じて予約をする必要があります。また、料金は配信時のレートによって変動します。まずはGoogleの営業担当に見積を依頼しましょう。

マストヘッド広告がどのように表示されるかは、「マストヘッドプレビューツール」で事前に確認が可能です。

こちらで配信時の表示を確認してからGoogleにデータを送信するようにしましょう。

YouTube広告を始めようと思ったら

YouTube広告を始める場合ご自身で運用する場合と代理店に依頼する場合があります。 ご自身にあった方法でYouTube広告にチャレンジしてみてください。 タイプ別にまとめましたのでご参考ください。

自分で運用タイプ

・少額予算で小さく始めたい  
テスト予算5万円~10万円ほどで今持っている動画で取れるかテストしてみたい場合や、代理店に払う費用を捻出するよりも広告費に活用したい場合等があげられます。

・すで自分で他の広告を運用していて知識がある  
Google広告のアカウントがあり検索やディスプレイの広告をすでに自分で運用されているなら、配信設定は大きく変わらないので十分にご自分でできると思います。

・動画の編集や作成も自分でできる  
YouTube広告を実施していく上で重要なのが動画の内容を改善していくことです。

YouTube広告も運用型の広告の1つです。 やって終わりではなく広告配信した結果をもとに改善を行わないと費用対効果が合わず、かけた広告費が無駄になってしまいます。

広告費を無駄にしないためにもデータを見て改善施策を行うことが必須です。 ご自身で動画の作成や編集ができ、すでにYouTubeアナリティクス等で動画の分析を行い、改善をやったことがある方はご自分でやったほうが早く結果も出せるかと思います。

代理店に依頼タイプ

・やってみたいが知識がない  
YouTube広告では通常の広告運用で見ていく指標の他に動画の視聴状況についても分析が必要です。

そのため知識がないとやって終わりになってしまい成果が出なかった際に広告費も無駄になってしまう可能性が高いです。改善ができる状況であれば次に活かすこともでき広告費も無駄になりにくいため代理店に依頼するほうがいいでしょう。

・すでに代理店に広告運用を依頼している  
すでに代理店を使って広告を運用している場合はその代理店さんに依頼してしまうのが早く、ノウハウも代理店ごとに持っていると思いますのでどういった形で進めてくのか代理店さんと話をして進めていただくのがいいと思います。

・動画の改善も任せたい  
上記でも記載したとおりYouTube広告の場合は動画の改善が必須です。そのため自社で改善ができない状況であれば代理店に任せるほうがいいでしょう。

まとめ

YouTube広告の配信手法の種類やその特徴について解説してきました。 今後の広告の傾向として、検索広告やディスプレイ広告よりも動画が主流になると考えているじている方も多いでしょう。

実際、GoogleやYahoo!を始め、各種広告媒体で動画広告の成果が上がってきています。 中でもYouTubeは今後有力なプラットフォームになりますので、自社のサービスを知ってもらいたいという方はもちろん、実際の購入やサービス利用したいという方も、ぜひこの記事をヒントにYouTube広告を運用してみてください。

 

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岡田雅裕

デジタルアスリート株式会社
インハウス支援部 課長
広告運用やランディングページ制作で大事にしているのは、表面的な数字を改善するだけではなく、お客様のビジネスに貢献することです。
部下を教育するときも、そのようなことを強く意識しています。二児の父で、休日は家族とキャンプに行くなどアウトドアを楽しんでいます。

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