Facebook広告を使ってみたけど、いろいろとわかったのでデータを公開する

我々は「記事を書く」「Webメディアで拡散する」ということについては永らく仕事としてやってきました。 しかし、Facebook広告やGoogleのリスティング広告については、「やってみないとわからない」といわざるを得ません。 記事はある程度広い話題を、様々な属性の人に読んでもらい、「ファンづくりをする」=「読者をネットワーク化する」ことを目的としています。 つまり、読者にメディア名を覚えてもらって、定期的に訪問してもらうことが、記事を書く上で最も大事です。 しかし、広告は特定のセグメントの「今すぐ欲しい」という顧客にメッセージを出すものであり、「一見さん」がほとんどです。 ですから、全くノウハウが異なります。 そこで我々は「広告はどこまで使えるのか」を検証するため、昨今、いろいろ世間を騒がせているFacebook様に、お布施をしてみました。 要は、1ヶ月で、10万円の広告費を使って、実際に実験をしたのです。 少額でも実験ができるのはインターネット広告の素晴らしいところです。 結果から言えば、「Facebook広告」そのものについては非常に良いツールだと思うのですが、これを使いこなすためには「広告の使い方」を知るだけではダメなのだ、と痛感しました。 お役に立つ方もいるのではないか、と思い、ここにデータを公開することにいたします。

Facebook広告にチャレンジするまでの経緯についてはこちらから↓

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商材と、広告の成果を決める

まず実験の前提についてです。
費用は前述したとおり、10万円です。
そして、他の前提として、

・広告する商材
・成果

 
の2つを決めなければなりません。

まず、我々の商材は「Web上の、オウンドメディア運用の支援」です。

Webに掲載する記事を書いたり、アクセス解析をしたり、SNSを運用したり。
企業がWeb上で記事を使ってアピールすることをお手伝いする仕事です。

したがって最終的な「成果」は運用支援の受注です。
広告によって「オウンドメディア運用業務」を受注できれば、我々の広告に意味があった、と言えるでしょう。

でもこの商材は、売るのにいろいろと難しい面があります。
1つは「わかりにくい」こと。

例えば「こだわりのローストビーフ売ります」であれば、ほとんどの人が「買うとどんな特をするのか?」がわかります。
まあ、要するにうまい、の一言です。

しかし「メディアの運用支援」はメリットがわかりにくい。
Webのマーケティングをよくご存知の方であれば、記事を書いて集客することのメリットをよくご存知かもしれませんが、普通の人はそんなことを知りません。

わかりにくいものは、広告をしたところで売れない。

ネット生保が今ひとつ売れていない(https://www.j-mac.or.jp/oral/fdwn.php?os_id=44)のは、生命保険についてリテラシーの高い人々の需要が一巡したからで、リテラシーが低い人は「ネットで生保?よくわからんし」でジ・エンドです。

これは商売の絶対のオキテです。

そしてもう1つ、我々の商材の価格です。

法人向けで、しかも長期間に渡って対価が発生するため、検討の期間が長く、予算取りが必要です。
スーパーのミニトマトは気軽に買えます。失敗してもたいして痛くありません。

ところがレクサスを気軽に買う人は、よほどのお金持ちでない限りいないでしょう。

したがって、レクサスを売るためにはディーラーでの接客やアフターフォロー、顧客体験を想像してもらうなどの、きめ細やかな営業活動が必要になります。

我々の商材も同じく、興味を持っていただいた方に対して、弊社の商材を理解していただくためのフォローが必要であり、その活動なくして受注はありません。

ですのでそもそも、弊社の商材は「広告を見てすぐに買いたくなる」という商材では無いのです。

では「すぐに売上につながらない」のに、なぜ広告をするのか。それは「うちの商品に興味を持ってくれそうな人のリストを集めること」ができるからです。

広告によって、少なくとも何かしら「集客」や「メディア」に興味がある人を集めることができれば、今度はその方々に対して、適切に情報を提供すれば、その中のいくらかの人たちは顧客になってくれるかもしれません。

つまり「見込み顧客リストを作る」ことも広告の成果、と言って良いでしょう。

これは、わかりにくく、価格が高い、コンサルティングなどを売るときには有効なマーケティング手法です。

ランディングページと、ダウンロード資料を用意する

さて、そういうことで、実験の前提が整いました。

・費用は10万円/月
・商材は「Webメディアの支援」(記事作成、編集、企画、ライター発掘、アクセス解析、SNS運用など)です
・成果は「見込み顧客リスト」を集めること

 
さて、それでは広告開始です!・・・とはなりません。

広告運用を委託しているリスティングプラスの担当者から我々が言われたのは、「ランディングページ(広告を踏んだ方が最初に見るページ)を数パターン」「ダウンロード資料」を用意することでした。

なぜランディングページを複数用意するのかといえば、もちろんこれもデータを取るためです。「どんな文言が資料ダウンロードを促すか?」を比較することで、成果を向上させることができます。

ただし、予算が10万円程度では、せいぜい2から3パターンしか実験できない、とのことだったので、3パターンを用意しました。

その3つが以下のページです。それぞれ、訴求ポイントが異なります。

◆パターン1
「Webからの問い合わせを増やしたい」

◆パターン2
「メディアを活用してブランディングしたい」

◆パターン3
「アクセスを増やしたい」

リスティングプラス社からのアドバイスは、「顧客の得られるベネフィットに差をつけてください」とのことだったので、

1. リードが増やせる
2. ブランディングできる
3. アクセスが稼げる

 
の3点に絞って、訴求することにしました。

次に「ダウンロード資料」です。
ダウンロード資料は以下の物を使いました。

通常、我々が行っているセミナーの資料を改変したもので、弊社のメディア支援のノウハウを掲載しています。


 
資料URL:https://drive.google.com/file/d/1DzQGkeVatFhuHngSHM25O1T_bDWBrhZT/view

結果発表

それでは結果です。

Facebook広告のインプレッション数は4万ちょっと。
実は最初だけ少しGoogleの広告も試しましたので、合わせて5万ちょっとの広告の「表示回数」(=1万6千人相当)に対して、ランディングページの訪問者数は416名。

広告のクリック率は2.6%でした。(「悪くはない」という数字だそうです)

さらに、ランディングページにたどり着いた方の中から、個人情報を入力して「資料ダウンロード」を行った方の数は、28名でした。

つまり今回の結果は10万円を使って、28名の見込み客リストが手に入った、ということになります。CPAは約3,600円。

これを高いと見るか、安いと見るかはそれぞれだと思いますが、弊社の商材の単価からすると、ここから1社でも顧客を獲得できれば「ペイする」といって良さそうです。

また、どのランディングページが最も成果が出たか、という数値比較が以下です。

アクセス数を訴求したページに比べ、問い合わせ件数訴求とブランディング訴求のページのコンバージョン率は2倍です。

また実際の資料ダウンロードの件数は、問い合わせを増やすことに訴求したものが多いという結果が出ました。
(※コンバージョンファネルと、上の数値とのCV数値の差は、CVから無効な個人情報を除いている事に由来します)

また、どの文言でどのような属性の会社からダウンロードがあったかを検証することで、ランディングページが集めることのできる顧客の属性もわかります。

さらに、Facebookのクリエイティブによっても、かなり成果が異なることがわかります。

◆パフォーマンスの高い広告

◆パフォーマンスの低い広告

同じ内容を掲載しているはずなのに、写真を入れ替えるだけでここまでパフォーマンスが異なる、というのも驚きです。

Facebook広告においては、クリエイティブを複数用意して、比較することは必須と言えそうです。

残された課題

さて、ここからは今後の課題です。

実は弊社はこの28名の方に、後日、営業のためのフォローを行いました。

といっても、しつこい電話営業はマイナスになると思いますので、お一人お一人に、1週間後に開催されるセミナーのご案内を出す、という形です。

ところが残念ながらセミナーへの誘引はゼロでした。

弊社のセミナーは、大抵が自社メディアの記事、もしくはメールマガジンから集客をしています。
Faceook広告が足しになれば、と、数値を検証しましたが、残念ながら成果は上がりませんでした。

また「すぐにメディアの支援がほしい」という営業案件も今の所、ゼロです。

もちろん、すぐに欲しい、という方を目的として広告を行ったわけではありませんが、1件もない、という状況はあまり好ましくはありません。

原因として考えられることは、複数あります。
確率の高い方から、

1.ダウンロード資料が、ニーズと合っていない
2.ランディングページが、ニーズと合っていない
3.広告のターゲットが、ニーズと合っていない

 
です。

つまり、「Facebook広告」そのものは非常に良いツールだと考えられます。
しかし、これを「受注」という結果に結びつけるためには「広告の使い方」を知るだけではダメであり、資料のクオリティや、ランディングページのクオリティ、広告ターゲットの選び方など、成果が出ることを阻害する要因を1つひとつ、潰していく必要があるのだな、と感じました。

つまり、これはPDCAサイクルを回すこと、「経営そのもの」といっても良いでしょう。
今後、さらなるデータに基づく改善を図ってみたいと思います。

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