
今年の干支は亥年ですね。私は新しいもの大好きなので、今年も猪突猛進でWebのテクノロジーが発展して、新しいプロダクトがリリースされていくんだろうなという事を考えワクワクしながら年越しをしました。
今回は、そんな私が考える2019年にWeb広告業界で起こりそうな変化についてまとめていきたいと思います。
目次
リアルとWebの親和性が向上する
いまやWeb広告はWebで完結しない状況になってきました。
リアルとWebの掛け合わせた事例として2018年11月に原宿でオープンした
「GU STYLE STUDIO」があげられます。
店舗内にデジタルサイネージを設置するのは一般的となっていますが、GUではその一部で自分の写真を撮影しアバターを作成する事ができます。
そしてそのアバターを使ってGUのアプリで自由にコーディネートをして連携しているECで注文をするというものです。
これにより、消費者としてはふらっと店舗によって吟味だけして手ぶらで帰り商品は家で受け取るといったリアルとWebが融合した購買体験をする事が出来ます。
またGU側としても同アプリ内にあるお気に入り機能を分析することで今まで獲得出来なかった購入検討をしたが購入には至らなかった商品のデータや、アバターからおおよその消費者の身長・体型と売れる商品の相関などを分析できるようになります。
リアル店舗の消費者行動をWebと織り交ぜていく事は、まだ一部の先駆者たちでしか再現されていませんがこの流れは間違いなく2019年も広がっていくと思います。
インフルエンサーに不信感を抱くユーザー多数…
数年前までは一部マーケッターの中でしか語られることのなかったインフルエンサーですが、YoutuberやInstagramerなどが多くの消費者に親しまれるようになった昨今では、一般消費者でもインフルエンサーという言葉を認知するようになりました。
そこで浮かび上がってくるのがステマ問題です。
「インフルエンサーがキテるらしい!」
という事が急速に企業に広まっていき、いまやWebには企業の策略によるレコメンドが溢れています。
Youtuberの黎明期は人気Youtuberとタイアップして紹介動画を上げて貰うだけで、飛ぶように商品が売れるという事が多発していました。
ただし消費者は既にその環境に順応していて、著名なYoutuberやインフルエンサーが
商品をオススメしていても
「どうせ企業からお金貰ってるんでしょ」と
どこか冷めた目で物事を見るようになってきています。
ステマは気づかれないからこそステマであり、消費者に気づかれると一気にネガティブ要素が強くなってしまいます。
そんな中で注目されているのがマイクロインフルエンサーの存在です。
マイクロインフルエンサーは著名なインフルエンサーほどの影響力はないものの、特有のコミュニティで局所的に強い影響力を持つ人の事を指します。
マイクロインフルエンサーにも大小様々あるのですが、最小単位で見ると凄いたくさん友達がいる人もマイクロインフルエンサーと言えます。
マイクロインフルエンサーとタイアップをするメリットとしては、
より広告臭をなくしてネイティブなクチコミとしてユーザーに商品の魅力を伝えられることにあります。
クチコミは情報の受け手と発信者の心理的な距離が近い程に、強い影響力を及ぼします。
なので有名YouTuberやInstagramerより自分にとって身近な存在であるマイクロインフルエンサーの方が信頼できる情報としてキャッチしてくれます。
隠しきれないステマに溢れる近年の状況を見ると、このマイクロインフルエンサーを活用したマーケティングの流れはもっと活発になってくると思います。
いま以上にMEOがフィーチャーされる?
みなさんはMEOを知っていますか?
最近何かを検索した際にSEO面の中にMAPが表示されることが多々あるかと思います。
そしてその中には複数の店舗や法人の情報が載っていたはずです。
そこに上位表示させるのがMEO対策になります。
MEOの仕組みはSEOと同じようなものだと考えて頂ければ問題ないです。そしてMEOはまだ成長途中の概念なので今ならまだ順位を上げやすい状況にあります。
最近GoogleはGoogleMAPにかなり力を入れています。
GoogleMAPを題材にしてCMまで流している事を考えると、
今後GoogleMAPのサービスをより拡張させていく事とそこでの広告収入を得ようとしている事が伺えます。
その兆しとして、まだ大きく広がっていませんがGoogleMAPで流す広告も流行りつつあります。
Web市場が急成長している事は間違いありませんが、まだ日本経済を支えているのは実店舗での購買行動です。
GoogleMAPはそこに焦点を当てたサービスとして今後注目を集める事が伺えます。
MEOについて、詳しくはこちらから↓
ボイスアドはどこまで広がるのか
Alxsa、GoogleHomeなどのスマートスピーカーが、今後広告媒体として普及していく事はほぼ間違いないでしょう。
ボイスアドというと馴染みが無いかもしれませんが、バス停近くになると流れる市営バスの商業施設の案内などもボイスアドになります。
あの市営バスで流れる案内に反応する消費者は、ほとんどいないかと思います。
何しろ聞いている人は移動中であって、本来行きたい目的地があるので、その予定を変更してでも行きたくなるような魅力的なオファーを流していない限り反応は取れません。
しかしこれが家の中でだったらどうでしょうか?
例えば、寒い冬に「暖房上げて」と伝えると、
「暖房温度を上げました。ついでに暖かいコーヒーとシナモンロールはいかがですか?」と言われたら。
これは甘党な私の嗜好が入っていますが、こんなレコメンドをされたら私は「よろしく!」と意気揚々と返事をするでしょう。
近い将来こんな生活が実現する可能性は十分にあります。
スマートスピーカーは生活の中に溶け込む設計になっているので、消費者の些細な悩みをキャッチしやすい特性があります。
またWeb上でユーザーデータを結び付けていれば、このユーザーに対してはこの商品をオススメすれば購入に至る可能性が高い。などのデータを反映させることができます。
後はそのままUber Eatsなどに注文情報を流してキャッシュレスでお会計を済ましてしまえば、自分の「暖房上げて」のさりげない一言から購買行動が完結してしまいます。
2019年にここまでテクノロジーが進むかは私にはわからないですが、今ある技術を組み合わせるだけで、そんな便利な世界を作ることができるほどテクノロジーは発展しています。
そしてその中でカギを握っているのが消費者の繊細なニーズをキャッチできるボイスアドの存在なのです。
音声検索についてを詳しく知りたい方はコチラから↓
キャッシュレスであらゆる機械学習精度が向上する
先ほどの話と通ずるところがありますが、現代ではWebと繋がっている消費者の購買データは全て取られていると思って間違いありません。
キャッシュレスのサービスは2018年急速に広がりました。iPhoneの世代交代で過半数のユーザーが電子マネーに対応し始めたのが大きな要因ですね。
これまでもTポイントカードを皮切りにたくさんのポイントカードによって消費者の購買データが蓄積されるようになってきましたが、近年ではその購買データ収集にキャッシュレスサービスも加わっています。
馴染みのあるところだとQUICPayや楽天ペイ、あと明らかな策略が見えるのがソフトバンクとヤフーが合同出資しているPayPayなどがあります。
これらのサービスで獲得した消費者の購買データは広告ツールなどの機械学習に貢献してくれます。
また個人的にはLINE Payもかなり注目の決済サービスです。
2018年10月にはグルメ予約代行サービス「ペコッター」のLINEチャットボット上でLINE Pay決済が導入されついにLINE上で店舗予約から決済までが完結するようになりました。
2018年12月の発表ではLINEとスターバックスが業務提携を発表。2019年の上半期にはLINEの公式アカウントを新設し、当然の如くLINE Payで決済が出来るようになるとの事です。
LINEを広告媒体としてみるとまだ成長過程にある媒体のように見えますが、実購買データを取りに行く動きとしては非常に速い展開を見せているので今後の展開がとても楽しみです。
まとめ
2019年にWeb広告業界で起こりそうな変化についてまとめてみました。
未来予知はできないですが、最新の業界の動きなどをキャッチしていけばある程度の未来を予測することができます。
やられる前に先手を打てないとマーケットを取られて苦しい戦いを強いられることになるので、最新情報に関しては常に感度高く生活していくのが大切です。

デジタルアスリート株式会社
ウェビナーマーケティング部 課長
Google広告 Gold Product Expert
2018年 デジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)に新卒入社。Google、Facebook、LINEなど計20種以上の広告媒体で広告運用に従事。
デジタルアスリート随一の分析マニア。 現在はYouTubeに専門特化部隊として動画マーケティングの研究を実施。
DRMの考え方をベースにYou Tubeの攻略を進めており、担当する案件では他の広告媒体の数値を大きく超える成果をYou Tubeで量産している。
不安・不満などを抱えている方に、素晴らしい商品・サービスを届け、より多くの方に幸せにする事を信条として、広告のプランニング・制作・運用を行っている。
座右の銘は「利他の心」。
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