エンハンストキャンペーンとは

「エンハンストキャンペーン」がGoogleから発表されたのは、2013年2月のことです。 ユーザーの生活環境の変化やデバイスの多様化に対応するため、広告設定におけるこれらの要素を簡略化し、より柔軟に広告を配信できるようにすることが目的でした。 現在、Googleは広告運用自動化を進めています。 一昔前も自動入札機能はありましたが、現在ほど精度が高くはありませんでした。 そのため当時は、自動運用を利用している運用者は数える程度しかいませんでした。 リスティング広告の運用は、文字通りに人の手によって運用されていたのです。 広告運用自動化の流れとともに、Googleが取り組んできたエンハンストキャンペーンの重要性に注目が集まっています。 今回はエンハンストキャンペーンの背景と、今後の活かし方についてお伝えします。

エンハンストキャンペーンとは

「エンハンスト」の意味

「エンハンスト」とは英語の「enhanced」=能力などが高められ、向上されたさま、という意味です。これだけだとよくわかりませんよね。

エンハンストキャンペーンとは、人々の生活環境の変化やマルチスクリーン化(ユーザーがパソコン、スマートフォン、タブレット、テレビ等の様々なデバイスから情報にアクセスする状態)していく、今後を見据えて行われたアップデートです。

エンハンストキャンペーンを使って、各デバイスからのアクセスを1点に集中させることで、より正確にキーワードや広告に対してクリックを集中させて短期間でのテストや品質改善を狙うことができます。

ちなみにYahoo!でも同様の概念が導入されており、そちらはユニファイドキャンペーンと呼称します。英単語で「unified」とは一つにする、単一化する、統一するという意味です。
エンハンストよりもわかりやすい表現ですね。

エンハンストキャンペーンの実態

エンハンストキャンペーンは、どうして誕生したのでしょうか。

2013年以前、スマートフォンはまだ未知のデバイスでした。

それが今では私達の生活に大きく関わる欠かせない存在になり、スマートフォンが普及したことで世の中の消費者行動は大きく変わりました。

クーポンの発行にはパソコンで印刷をして持参していたものが今ではアプリケーションで発行が可能です。読書もスマートフォンでできます。

インターネットが身近になり、自宅でパソコンで検索していたユーザーも、今は外出先からでも気軽に検索ができるようになりました。

このような状況の変化に対し、Googleは場所、端末、時間帯と様々なユーザーが置かれた状況を考慮して的確な広告を出すべきだと判断したのです。

その結果生まれたのがエンハンストキャンペーンです。

エンハンストキャンペーンなら〇〇が可能に?!7

エンハンストキャンペーンでは、消費者の行動やデバイスに応じて広告を出し分けする事ができます。

それまでは、スマホのみに広告を配信をするといった調整は不可能でした。

また、地域ごとに入札調整がしたいという場合、大変手間がかかるものでした。かつてのGoogleは同一キャンペーンで地域ごとに入札調整ができなかったのです。

つまり関東圏内に広告を出稿する時にも、単純に考えて

Kコア:東京
Kコア千葉
Kコア埼玉
Kコア茨城
Kコア群馬
Kコア神奈川

 
このような6つのキャンペーンを作成する事になるのです。

※弊社の場合、アカウントを管理する際には、K(検索):コア(一般/関連)の意味合いで名付けています。

現在では1つのキャンペーンで地域別に入札調整が行なえますが、かつての配信状態はかなり広告の管理が煩雑だったのです。

上記のようにデバイス毎や地域別、かつては別個で管理しなければいけなかったキャンペーンが、エンハンストキャンペーンの誕生により、1つのキャンペーンで管理できるようになりました。

デバイスや地域以外にも広告のスケジュール、つまり曜日や時間帯ごとにも調整が1つのキャンペーンから行うことができます。

また広告表示オプションもキャンペーン毎に分けて作る必要のあったものがエンハンストキャンペーン化により広告グループ単位で設定ができるようになりました。
今では当たり前ですが、当時を考えると画期的でした。

入札調整のコツはこちらから↓

入札単価の基礎入札単価調整の仕組み入札単価調整は割合(%)で設定します。たとえば、上限クリック単価を100円に設定したキャンペーンで、モバイル端末への表示数をパ...

エンハンストキャンペーンのメリット

でもわざわざやる意味あるの?デバイス入札とか面倒だし、という考える方もいると思います。ですがエンハンストキャンペーンによりもたらされる恩恵は非常に大きいのです。

Google広告が自動化にシフトしていく中で、エンハンストキャンペーンは避けて通れません。

例えばキーワードの入札単価調整。成果が悪い、掲載順位が下がった、急にCPCがあがったなど・・・

いろいろな原因が考えられますが、多くのアカウントを抱えるWeb担当者が1アカウントの複数あるキーワードを1つ1つをリアルタイムで確認するのなんて不可能ですよね。効率も悪いです。

このような手間のかかる部分をエンハンストキャンペーンのような機械学習による自動化に任せることで、人は感情や思考の部分を働かせ、広告文や商材のオファー等の根本的な改善に時間をかけられるようになるのです。

エンハンストキャンペーンではコンテキストと呼ばれるもの、曜日、時間帯、地域、デバイス毎に細かく入札を調整できます。
さらにキャンペーン単位、広告グループ単位とで設定が行なえます。

同じユーザーでも月曜日のお昼に検索する、日曜のお昼に検索するとでは嗜好性が変わりますよね。「ランチ」と検索してでてきた広告が牛丼とステーキなら、忙しい月曜日は牛丼に惹かれるでしょうし、リラックスしている日曜日ならステーキに惹かれるでしょう。

この様にターゲットは決まっていてもより細かいシチューエーションごとに設定できるのは最大の魅力です。

かゆいとこには手が届かない?!

エンハンストキャンペーンでは細かな設定ができるといいましたが、デバイスごとには細かな細部の調整が曜日、時間帯、地域に関してはできなくなります。

エンハンスト前なら月曜日は良く成果がでるからパソコンの入札を月曜日は高めてスマホは弱くしよう、そういった作業はできなくなります。

また除外キーワードもデバイス毎に分けることができません。PCでは除外したいけど、スマホでは残したいという場合、選択することになります。

またデバイス間で明らかにCVRに差がある場合は入札単価が成果の悪いデバイスに合ってしまう場合もあるそうです。
とりあえずで決めてしまうといつの間にかCPAが荒れているなんてことに…気をつけなければいけませんね。

エンハンストキャンペーンの構成方法

さて、実際にメリットやデメリットそして導入背景も知っていいただいたうえで、キャンペーンの見直しを行って頂ければと思います。

そもそもエンハンストキャンペーンにより何が起こるのかというと、広告配信の機械学習が進むということです。

冒頭でも言ったとおり、エンハンストキャンペーンの最大のメリットはアクセスを一点集中させることができる点です。
アクセスを集中させキーワードや広告にいち早くデータを収集し施策や自動化を用いた入札戦略に繋げることができます。

つまり、自動化を最大限活用するためには、機械学習が進みやすいアカウント設計が必要です。

キャンペーン編

キャンペーンに関しては元々デバイスで分かれていたものをそのままでまとめた構成となります。単純作業ですね。

もちろん、デバイスごとの入札は均等に出したい場合は特に設定せずに、デバイスごとに比率を変更したい方は変更してみてください!

広告グループ編

リマーケティング広告の広告グループだとランディングページの訪問日数、ページの種類毎に広告グループが分かれていたりします。

または広告の種類毎に、これも広告別の管理のしやすさという観点から行っていた側面が有るかと思いますが、より機械学習が進むようになるべくまとめてしまいましょう。
(訪問日数は1例です)

まとめ

エンハンストキャンペーンの概要や作成方法、狙いについて理解を深めて頂けたでしょうか?
正直、まずは慣れだと思います。難しいですが、慣れてしまえば管理が容易な事や広告の成果が早くわかる等のエンハンストキャンペーンによる恩恵が強く実感できるかと思います。

エンハンストキャンペーン導入により、ある程度の作業が機械化で賄われることにより時間が浮きます。その分クライアント様とのコミュニケーションにあてたり、自分のスキル向上の時間にあてたりと有意義に活用することができます。
便利な所は機械化にクリエイティブの選定や広告文、最近では導入が不可欠な記事LPや大事な遷移先のランディングページ改修等に思考を割きましょう。

反対になんでもかんでも自動化に任せてしまうとこのような事態を招くかもしれません↓

そもそも「自動化」の意味とは何なのか?自動化というのは、例えばキーワードの入札単価であったり、広告費をどこまで使うか、果てはレポートの自動出力などを、人間の...

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