Google I/O 2019 が伝えたいサーチマーケティングの未来とは

2019年5月7日(現地時間)、「Google I/O(年次開発者会議)」が開催されました。 この会議では、毎年Googleが同社の技術的イノベーションなど、最新情報を発表しています。 ここでは、今年の「Google I/O(年次開発者会議)」で発表された内容から、今後広告運用にどんな変化が起こるかを考えていきます。

 
今回の基調講演で発表されたアップデートの内容は以下です。

・検索の3D AR機能
・Google Lensの新機能(メニューからのお勧めピックアップや翻訳)
・DuplexがWebブラウザに
・次世代Googleアシスタントはコンパクトで10倍速く
・Googleマップにも「シークレットモード」
・アクセシビリティ関連(ライブ字幕やライブ音声読み上げ)
・Android Qは正式に「Android 10」に
・スマートディスプレイ「Nest Hub」と「Nest Hub Max」
・Pixel 3aと3a XLの発表 日本でも発売
・AIの取り組み

 

Google I/O 2019 が伝えたかったサーチマーケティングの未来とは

この基調講演の内容から、今後について予想されることは2つあります。

1つ目は、ユーザーの検索行動の形がGoogleの進歩により変わっていくということです。

昨年のGoogle I/O 2018で既に周知があった「音声検索」をはじめ、今回2019年のGoogle I/O で公表された内容が生活に普及していくことで、ユーザーの検索行動プロセスにも変化が生まれるでしょう。

例えば、以下のようなことが考えられます。

「スマホ文字盤タップ式検索」→「ハンズフリー音声検索が主流に」
「夜間のスマホ検索が減り、その分スマートディスプレイ経由での検索行動が増える」

2つ目は広告のターゲティング方法の追加や精度の向上です。

Googleが今回リリースしたプロダクトを通し、ユーザーのニーズに対してGoogleが与えられる「情報の質」が向上すると使用者の満足度は高まります。
するとその恩恵として、Google側もよりパーソナライズされた正確な情報を受け取ることができるようになり、得られた精度の高いデータに基づいたターゲティングが可能になるのです。

以上2点が、今回のGoogle I/O 2019 の基調講演の内容が実現することでもたらされる恩恵です。
この2点について、スンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)CEOが述べた言葉をふまえ、今後の広告運用に訪れる変化を考えていきましょう。

Googleの価値の根本は”信頼”である

今年の基調講演は「Googleが生み出すサービスや製品が、より快適かつ“信頼”され続けるためにできること」にフォーカスしていました。

なぜ“信頼”を重要視するのか、それは”信頼”こそがGoogleの価値の根本であり、情報制御・個人情報保護・セキュリティの確保からそれが成り立つとGoogleが考えているからです。

近年だとFacebookの情報漏えい事件がありました。
またアドフラウド問題などが昨今注目を浴びている中で、世界一と表現しても差し支えないユーザー情報保持量を誇るGoogleが揺らいでしまっては、エンドユーザーはこれからの時代一体何を信頼していけばよいのでしょうか?

「To organize the world’s information and make it universally accessible and useful.」
世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること

世界中の人々にGoogleがGoogleを使ってもらうには、”信頼”に値する”安心”(セキュリティ、情報管理)の提供は不可欠です。

そして「Googleに聞けば間違いないよね!」とエンドユーザーのGoogleに対する信頼度を高めていくためにも、今後以下に焦点を当てていくと発表しています。

・Googleがデータ保存期間を今まで以上により細かく制御する
・Googleアカウントから各種Googleが提供するサービスへワンタップでアクセスが可能になる
・Android Qのプライバシー強化。「アプリ使用中のみ位置情報の取得可」の項目を選択することができるように
・Googleマップにシークレット機能を追加

 
また、ユーザー自身が自身のデータコントロールをしやすくなればなるほど、Googleはより正確なデータ蓄積が可能になります。
そして得られたデータから、さらに良質なフィードバックが実施することができるという好循環を生み出せるのです。

訪れる変化:広告運用に欠かせないターゲティングの最適化機能が向上する

理由としては信頼関係の構築により、Googleがユーザーから得ることのできる”情報の質”も向上します。
そこから広告運用で使用されているオーディエンス情報の質も比例して良くなっていくことが考えられます。

データを元に、より個人一人ひとりにあった最適解を導いてくれるのはとても素晴らしいことです。
しかしそれを実現するためにも、今後、よりパーソナライズされていく情報の管理を徹底し”信頼”を構築して行く必要があります。

プライバシー部分をユーザー自身が制御できるようになる

今回様々なプロダクトが公表されましたが、中には過去Googleアシスタントで起きた摩擦をなくすために、ユーザーのプライバシーに焦点が当てられたものもあります。

例えば、新しいスマートディスプレイ製品では今回追加された機能を有効にしない限り、ストリーミングや録画は行われません。
カメラが稼働しているかどうかは、緑色のインジケータライトの点灯の有無で常にわかるようになります。
加えて音声マイクを含め、カメラ撮影機能全般を手動でオフ状態にできる背面ボタン機能も追加されました。

上記アップデートが行われた要因としては、過去にデバイスが使用されていない時にスマートディスプレイがユーザーを観察し、個人データを「視聴」または「観察している」という報告がいくつかあったからです。
またこの責任を問われた際、Googleは「品質管理」のためにこれら機器が情報収集を時々行うことを否定しませんでした。

しかし今回の新しいアップデートで、懸念されていたプライバシー部分をユーザー自身が制御できる仕組みができたのです。


引用:https://blog.google/products/google-nest/hub-max-io/

これらの最新機能は今回発表された新機種「Nest Hub」に搭載されます。デバイスの普及と共にプライバシーの保護にもより焦点が充てられていくことになります。

また新機種「Nest Hub」に搭載された「face mutch(フェイスマッチ)機能」では、あらかじめデバイスを使用するユーザー1人1人の情報(顔写真)を登録しておくことで、Googleカレンダーに記載された予定や通勤などに関する情報をユーザー毎に提案してくれる機能も搭載されています。

訪れる変化:新しいキャンペーン・ターゲティングが生まれる

スマートディスプレイが普及することで、ショッピング広告に似た新しいキャンペーン・ターゲティングが生まれる可能性があります。
Googleが提供するプロダクトの普及や改善、製品・サービス全体のセキュリティ強化により、ユーザーの信頼度が高まりめぐり巡って私たちに恩恵をもたらすことが考えられます。

そしてその恩恵を広告経由で受けるためには、スマートディスプレイを使用したエンドユーザーの行動プロセス理解が鍵を握ってきます。
「ユーザーはスマートディスプレイでの初回検索後、一体どのような購買行動をとるのか」
その新しい購買行動の導線に沿ったプロモーションの「戦略」構築が、今後より重要になってくるはずです。

購買行動の型が「AISAS」から「AIDMA」変化したのと同じく、今後も新たな購買行動の型が生まれるという認識が必要になります。

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検索行動はより視覚的になっていく

近年の技術革新は検索行動を”より視覚的”なものにし、今回Googleは「検索のためのハンズフリータップ」を徐々に過去のものに変えつつあることを示しました。

今回の基礎講演では、2018年の「Google I/O(年次開発者会議)」で発表があったようにAR(拡張現実)とカメラを使った検索に以下大きな焦点があてられています。

・AR(拡張現実)を利用した3D検索を可能に
これにより、オンラインで見つけたオブジェクトを自分のスペースに配置することができます。


引用:https://blog.google/products/search/helpful-new-visual-features-search-lens-io/

・画像内情報検索AI「Google Lens」の大幅な機能アップデート
レストランのメニューをスマホのカメラで写しながらGoogle Lensを起動すると、その店で人気のメニューがハイライトされ、そのハイライトをタップすると、さらにメニューに関するレビューが表示されます。


引用:https://blog.google/products/search/helpful-new-visual-features-search-lens-io/

・2018年Google I/Oで登場したAI技術「Duplex」の拡張機能
 昨年このAIによりヘアカットの予約が行われるデモが注目を浴びましたが、今年はさらにアップデートが施され、予約そのものだけではなく、AndroidのChorome・Googleカレンダー・Gmailと連携して、予約候補の選定(サジェスト)まで行えるようになります。

 
・Google Map上でのAR(拡張現実)を使った誘導
スマートフォンを通して路上をカメラに映し出すと、従来の2次元的な指示だけではなく、AR(拡張現実)の矢印がGoogle Map上の現実世界で3D表示され、次に曲がるべき場所をより視覚的に教えてくれます。

「Google though are evolving from being a company that gives us answers, to one that helps us ‘get things done’.」
「われわれは人々が答えを見つけることを助ける企業から、物事を成し遂げるのを助ける企業にシフトする」

こちらの発言にもあるように、今までの検索行動は「求めている答えを見つける点」にフォーカスしていたのかもしれません。

ですが今回のAR(拡張現実機能)の実装により、「その先の”決定”」までもGoogleは補助できるようになったといえるでしょう。

訪れる変化:Googleマップ、ローカル検索広告、ショッピング広告への広告枠が増加しリーチできる面が増える

このAR(拡張現実機能)の増設により、Googleマップ、ローカル検索広告、ショッピング広告への広告枠が増加する可能性があります。

もしGoogleが言っていることが実現すれば、AR(拡張現実)を使用して、Googleショッピング上で調べた家具などのオブジェクトを、自宅のリビングルームに直接配置することも可能です。

本来家具は、採寸やデザインが部屋に合うかを吟味して買うものですが、これにより、広告主はオンラインで直接販売することが可能になり、エンドユーザーはもはや店舗に出回る必要がなくなる未来も見えてくきますね。

つまりオフライン独自のはずだった購買行動すら、AR技術を使えばオンライン上で完結できるようになるのです。

GoogleMapでは地図を使って目的地へ向かう途中の導線で、現実世界の画像を使って道案内をしてくれるようになりました。

ここからは推察ですが、ただの目的地案内から、パーソナライズな情報を基に、お昼時であれば近くのレストラン情報がポップアップとして表示されたりと、ユーザーのニーズに合わせて広告としての認知の機会を増やすツールや機能のアップデートも起きるかもしれません。

まとめ

以上が前述した①ユーザーの検索行動プロセスが変わること、②広告のターゲティング精度が増すことにつながる考察になります。

 
Googleが長年従事しているアクセシビリティの取り組みの一環Project Euphoniaでも触れられていますが、「今まで検索行動に触れてこなかった人(ALS患者など、会話が困難な人)含めたエンドユーザーが、アップデートされた音声検索・カメラ機能を使った検索機能の追加により”Googleを使って検索できるようになる”」

「Building a more helpful Google for everyone」(すべての人々のためにより役立つGoogleを構築する)」

それこそが「すべての人々のため」だと解釈すると、今後のサーチマーケティングはより変容していくことが安易に想像できます。

今回紹介したGoogleの理念を実現するために開発されたプロダクトが世に普及していくことで、「今後のサーチマーケティング業界はどう変容するのか」、「検索面に文字で表示されるリスティング広告は埋もれるのか、どうなるのか」

Googleが見ている”未来”を、同じ立ち位置から同じ方向を覗いて行く必要があるでしょう。

参考記事:
Google I/O 2019 | What’s the future of Search Marketing?

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