
リスティング広告の運用で、広告表示オプションの「構造化スニペット」の設定をしたことがある人は多いと思います。
今回は広告ではなく、WebサイトのSEO対策で利用するスニペットの発展形「リッチスニペット」について、スニペットとの違い、設定する意味や方法まで解説します
目次
リッチスニペットとは
検索結果画面では、ページタイトルの下に数行のテキストが表示されます。
この説明文を「スニペット」と言い、スニペットはホームページに含まれている情報から引用され表示されています。基本的には文字情報だけで構成されます。
しかし実はスニペットで表示させることができるのは、テキストだけではありません。
画像やレビューなどの情報を合わせて表示させることができるのです。
このように、通常のスニペット追加して表示できる情報を「リッチスニペット」と言います。
リッチスニペットで表示できるもの
では、テキスト以外にどんな情報を追加できるのか、リッチスニペットの種類を見ていきましょう。
レビュー
レストランや観光地のページなどが、ユーザーからどれだけ評価されているのかが星の数で表されます。
星の色は黄色となっていて検索結果画面の中でも目を引きますので、店舗型や物販など対応するコンテンツがあれば導入しましょう。
レビュー掲載数・平均評価・パンくずも表示可能です。
価格
紹介している商品の価格も表示できます。
レビューと並べて表示されることが多いです。
これも同様に店舗型や物販、飲食店など価格表示できるなら設定するのがおすすめです。
画像・写真(レシピ)
ページのトピックとして画像を表示させることが可能です。
画像は、検索結果の中でもテキストより目を引きやすいので積極的に取り入れたいですが、現在確認できているのはレシピと動画のサムネイルだけです。
レシピや料理メニューに関しては、調理時間やカロリー、パンくずを表示可能です。
イベント(イベント名・開催期間・開催場所)
通常のスニペットの他に、ページ内で紹介しているイベントの情報を表示することができます。
イベント情報とは、イベント名、開催日時や場所などのことです。
フェスやライブなどイベント系のWebを運営しているならこのリッチスニペットは必須ですね。
会社概要
会社概要やサービス内容などを表示することが可能です。
通常、会社概要はサイト内に入ってから探さなければいけないコンテンツですが、検索結果から直接見つけられるのはユーザーにとって楽なのでクリック率も上がりそうですね。
自社のコーポレートサイトは必ず出しておきましょう。
検索窓
サイト内検索用の検索窓を表示できます。
検索結果から直接サイト内検索ができるので、ユーザーにとって効率的にはなります。
ですが、検索結果に対して答えが見つからない場合、表示された検索窓に対してもう1度検索するのか怪しいですね。
できれば検索された答えが表示されるようにしておきましょう。
人物
レビューを書いた実際の人物を記述できます。
音楽
音楽業界でない限りあまり活用機会はないかもしれませんが、音楽コンテンツも表示できます。
パンくず
Webサイト内ではおなじみのパンくずリストですが、検索結果にも出すことができます。
パンくずリストが表示されていると、そのページがどこに位置しているのかがとてもわかりやすくなります。
動画
上記のように、音楽やレシピを検索するとYouTubeなどの動画が表示されます。
リッチスニペットでは、サムネイル・動画の再生時間・動画公開日・アップロード元を掲載できます。
リッチスニペットの種類についてご紹介しました。
これだけ多くの表示ができるのならば使わない手はないですね。
SEOの順位はGoogleのアルゴリズムが変わるたびに影響を受けます。
そんな中でもこのような細かな設定がしっかりできているかによって、ユーザーの流入が変わり、まわりのサイトとの差になる可能性があります。
Googleはユーザーの満足度を高めるためにスニペットを常にブラッシュアップしています。
リッチスニペット化できる情報はどんどん増えていくでしょう。
今後はユーザーにとっての検索の手間を減らし、検索結果画面に一目で答えが出るようになってくると予想されます。
リッチスニペットのSEO上のメリット
現在、Google検索の順位はページの構造や内容そのものを分析した評価と、アクセス数などの外的な評価によって決まります。
今のところ、リッチスニペットがそのまま順位向上に直結するとは考えない方が良いでしょう。
リッチスニペットによる効果としては、検索結果画面でページのタイトルを目立たせることで、クリック率が上がる期待ができるという点が最も大きいです。
やはり文字情報が並ぶ中で、リッチスニペットで設定できる画像やレビューなどの情報は目を引きます。
つまり自社サイトのページをより引き立たせ、クリック率が上がることで、結果的に自社サイトへの流入が増え、SEOの評価も上がるということです。
全ての検索キーワードでリッチスニペットが表示されるとは限らないので注意
構造化データマークアップ※を適切に行ったとしても、検索結果画面にページが表示されるたびに、リッチスニペットが表示されるとは限りません。
コンピューターはテキスト情報のみから意味を認識することはできません。
「〇〇太郎」と書いてあっても、機械はそれが人物の名前であるというのはわかりません。
「これは人物名だ」という記述を施すことによって認識させることができます。
リッチスニペットが表示される主な条件は、以下の要件が挙げられます。
技術的に正しく実装できていること
当然のことですが文法などのミスがあると正しく認識されず、スニペットにも表示されません。
検索エンジンがサポートしているボキャブラリーとプログラミング言語を正しく使いましょう。
Googleのガイドラインに沿っている
Googleの検索エンジンを対象にしているならGoogleのガイドラインに従う必要があります。
むやみやたらにリッチスニペットが使われてユーザーが混乱しないように規定が設けられているのです。
リッチスニペットが表示されるかどうかは検索エンジンによる自動分析に加え、手動によって表示するかどうかが決まります。
検索クエリと関連性が高いこと
検索クエリとは、ユーザーが検索したキーワードのことを指します。
検索キーワードと全く関係ないスニペットは、ユーザーのためになりませんので表示されません。わざと目立たせて流入数を増やすことはできないようになっています。
場合によってはスパムと見なされてしまうので注意しましょう。
サイトの品質が高いこと
サイト自体の内容がユーザの求める情報がわかりやすく記載されているものでなかった場合、そもそも検索結果の上位に表示されません。
いくらリッチスニペットの設定にこだわってもユーザーの目に触れることがなければ意味がありません。
コンテンツを充実させ、サイトの品質を高めることにもしっかりと注力しましょう。
不適切なマークアップはスパムと判定される可能性がある
Googleの「リッチスニペットに関するガイドライン」によると、ユーザーに一切表示されないコンテンツをマークアップ※することや、関連性がない、または誤解を招くコンテンツ(虚偽のレビュー、ページの内容と関係のないコンテンツなど)をマークアップする、といったユーザーにページの内容を誤解させてクリックさせるように仕向けるような方法は禁止されています。
こういったリッチスニペットを濫用はやめましょう。
※マークアップとは、識別用のマークを付けることです。
ガイドラインに沿ってSEO対策しましょう↓
リッチスニペットの設定方法
Googleはリッチスニペットとしての要素を表示させる方法に、以下の3つを上げています。
メタタグを使用して、文書内の重要な情報を識別する
メタ タグ(meta)とは、ホームページを構成する HTMLの タグ内に含むコードを指します。
ディスクリプションの他にも、ページ内の重要なワードを示すキーワードやホームページの作者名authorなどが挙げられます。
これらのタグを使用することで、Google側がプログラムで判定を行い、必要に応じて文字のフォントを強調するなどリッチスニペットとして表示します。
HTML内でリッチスニペットマークアップをインラインに書く
リッチスニペットに関わるマークアップを埋め込み、Googleに認識してもらうようにする方法です。
マークアップは、例えば写真や商品情報、価格などの各要素に対して「これは写真ですよ」というような識別用のマークを付けることを指します。
参考:Googleガイドライン コンテンツアイテムをマークアップする
インライン要素には、以下のものがあります。
HTML ページにページマップデータを追加する
ページマップデータとは Googleが独自に開発した構造化データ形式です。構造化データを利用することで、リッチスニペット内に「Download」「Full Page View」など、独自の要素を入れ込むことができます。
その他のスニペット
スニペット、リッチスニペット以外にも以下の種類のスニペットがあります。
・強調スニペット
ユーザーの検索結果に対して、回答として検索結果上部に表示されるスニペットを指します。
単語の意味を検索したり、商品の価格を調べた時に表示されます。
強調スニペットは、必ずしもでオーガニック検索結果で最上位となっているサイトの情報が表示されるわけではありません。
しかし、ユーザーから見れば上部に表示されるため、オーガニック検索結果の上位よりもユーザーに見られやすい状態となります。
また、文字のフォントも大きく、誘導するURLも表示されるため、サイトへの誘導を狙いたい企業にとってはおすすめです。
まとめ
リッチスニペットは、視覚的に目立つようにして流入数を増やすことが主な効果です。
画像やレビューなどサイトの内容に適したスニペットを選びましょう。
またあわせて良質なコンテンツを作成し、サイト全体の評価も上げてビックキーワードでの流入を狙っていきましょう。
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