
今年に入り、多くのファンを抱える大手メディアサイトが閉鎖しているのをご存知でしょうか。
「みんなのごはん」「Rettyグルメニュース」など企業のマーケティング手法のお手本ともいえるオウンドメディアでさえもマネタイズが難しいことがわかります。
オウンドメディアが注目を集める今、独自性や人気記事、潤沢な資金があってもうまくいくとは限りません。
そこで今回の記事では、後発でも短期間で10万PVを達成し、年間1000万の広告費削減に成功したリスマガの実績をもとに、オウンドメディアのマネタイズを成功させる方法を紹介します。
目次
オウンドメディアとは
まず、オウンドメディアとは、企業主や会社、個人が所有するメディアを意味し、HPやブログ、ツイッターを指します。日本では狭義で使われ、企業が運営する独自サイトを指すことが多いです。
従来の広告手法が通用しなくなった今、企業はリスティング広告予算は抑えて、自然検索からの流入を増やしている現状があり、オウンドメディアが注目されています。
オウンドメディアの目的として「見込み客を増やしたい」「売上を上げたい」「採用応募も増やしたい」などが挙げられますが、マネタイズに成功する会社はほんの一握りです。
以前のリスマガで、弊社代表の長橋慎吾が、株式会社ファベルカンパニー代表の古澤暢央さん、株式会社ホットリンクの飯高悠太さんにインタビューし、オウンドメディアのマネタイズを成功させる方法に触れていました。
失敗しないオウンドメディアの4要素
①短期的な成果で考えず、年単位で育てていく覚悟
マネタイズ化してなくてもコンテンツやメディアの制作費を充分に出し、1年は社長もミーティングに参加する
②SEO知見のあるディレクターがいる
コンテンツマーケティングについて社長の代わりに施策作りができる人間が必要
③コンテンツ記事を書くライターがいる
②と③を兼務する優秀な人がいればOK。社内に体制を作る
④SEOで絶対に上がらないYML分野を狙わない
お金や命、健康、サプリに関する情報は国や専門機関のものでないと上がらない
グーグルのアップデートにより、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる健康、医療、お金、法律などユーザーの生活に関わるコンテンツの順位が変動。品質が低いと判断されないためには、専門家の監修や公的機関のデータを使用した精度の高いコンテンツを提供する必要があり、時間とコストもかかる。
今年閉鎖した大型オウンドメディアは④を満たしていませんでした。一方で今年に入って成功しているオウンドメディアは上記の4要素を満たしています。
また、クラウドソーシングで優秀なライターを見つけるのは大変難しく、その確率は70人に1名くらいの割合といわれています。
オウンドメディアの記事は、ユーザーの検索意図を把握し、有益な記事が書けることが重要なので優秀な人材を見つけることが難しいのですね。
オウンドメディアの構築を丸投げすると失敗する理由は2回目の対談が参考になります↓
中小企業でも成功するオウンドメディアの4要素
①流入を増やす
SEO対策
オウンドメディアをマネタイズさせるために必要最低限の要素は当然ですが、アクセスを集めることです。
効率的にキーワードを上位表示させるには検索されるキーワードであるとともに、反応の高いキーワードである必要があります。
しかし、たくさんのキーワードで上位表示が出来ていてもターゲットと関係ないアクセスや需要のないキーワードを集めていたら意味がありません。検索ボリュームをリサーチするのは必須です。
1,新規サイトであればボリュームは100前後
2,評価されている既存サイトであれば1000前後
以上が目安になります。
その上で、ユーザーの検索意図を把握した記事を書くことが質の高いコンテンツには必須であり、SEO施策になります。
検索エンジンが進化し、Googleは検索された言葉の意味や裏に隠されたユーザーの思いや気持ちを理解できるようになっています。
例えば、「梅干し」というキーワードで検索したら、上位表示されるサイトは何だと思いますか?
梅干しのお店や梅干し専門店がいっぱい出てきそうなイメージがありませんか?
実際は「梅干しの作り方」が表示されています。
梅干しをネット販売している企業が「梅干し」のキーワードで上位表示したいと思っても、「梅干しとは?」「梅干しの歴史」などユーザーの意図を把握せずにコンテンツを作れば、永遠に上位表示できません。
このようにキーワードを検索したユーザーはどんな答えがほしくて調べているのか、という視点と分析が重要になります。
SNS他メディアの活用
検索流入以外でマネタイズ化するのは、SNSからのアクセスです。
PVを増やすために弊社で行っているのは以下です。
・社員の個人SNS、Twitter、Facebookで記事をシェア
・Youtubeを社長や社員が始めて販路を広げる
・Facebookにいいねをつける
ツイッターやFacebook、Youtubeの影響力、拡散力は大きいので、使わない手はありません。積極的に活用しましょう。
②記事内の回遊
■関連記事のリンクを貼る
オウンドメディアにアクセスしてもらったらサイト内を回遊してもらうための工夫が重要になります。
・記事内に関連リンクを貼る
→リスマガでは、「Pz-LinkCard」というリンクをカード形式で表示するプラグインを使用しています。
・週間ランキング
・ヘッドの位置に動く関連記事
■コンバージョンの導線の工夫
リスマガでは、有料コンテンツ級のノウハウがつまったダウンロード資料もしくは動画プレゼントでリードを獲得する導線を作っています。
③LPを使い、CV拡大
弊社ではセミナーやDVD、運用代行などさまざまなサービスがありますが、それぞれLPを作成し、常にABテストを回しています。
最近のABテストの結果では、LP単体のページとメディアの一部のコンテンツのページで試したところ、後者が勝ちました。
メディアサイトがあることで信頼できる会社だと判断しやすくなったためと考えられます。
他の記事を読んでノウハウや情報の有用性を知ることができるので、オウンドメディアサイトの構築はある程度の時間と資金はかかりますが、試す価値があります。
④リピーター対策
・他社にはない独自の情報
・専門性に特化したサイト
・現状を分析して改善する
市場のニーズは目まぐるしく変わるので、その流れに合わせて新しい情報、他社にはない独自の情報、新鮮さのある記事が必要です。
弊社では、自社のマーケティングでは最新広告手法を取り入れ、検証を続けているため、成功や失敗の事例が豊富にあります。
実践した企業にしかわからない、生きたノウハウをセミナーやオウンドメディアを通して発信していることが独自性と専門性に特化したコンテンツを提供し続けられています。
また、リピーターを増やすためにはまずは現状を分析し、改善し続けることが必須になります。
Googleアナリティクスで各ページの滞在時間や直帰率、インプレッション、クリック率を分析します。
・多く読まれている記事の要因は何か?
→外的要因は何か?Googleトレンドでトレンドリサーチ
・インプレッションが多いのにクリック率が低いのはなぜか?
→記事タイトルを変更する
などがあります。
まとめ
オウンドメディア乱立している今、小手先のテクニックでは成果を上げられない時代になりました。
オウンドメディアのマネタイズに成功している企業はとことんユーザーファーストで、ユーザーが抱える課題や悩みの解決につながるコンテンツを制作しています。
ユーザーのことを徹底的に考え抜いたコンテンツであれば自然と評価につながり、オウンドメディアの価値につながります。熱い想いとテクニックの両軸が重要なのだと思います。

デジタルアスリート株式会社
D2C戦略部 プロデューサー
アフィリエイト専業で個人事業主に従事中、デジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)の継承セミナーに参加し、もっと実践的な知識と技術を身に着けたくなり,アルバイトから入社。
リスティング広告の運用や記事広告のライティングを中心に業務を行っている。
プライベートでは、サウナにハマり、週末の朝5時サウナと筋トレ、瞑想を習慣にし、心身の健康を図っている。
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