予約が入るキャッチコピーの作り方。
自社サイトのトップページの最初の一文を、3段階で磨く手順

- キャッチコピーとは、ホームページを開いた人が最初に読む一文で、「自分のためのサービスか」を3秒で判断させる言葉です。
- 入れる要素は10種類ありますが、最低限は4つ(得・手軽さ・好奇心・具体性)のうち2つ以上。
- 1回で完成させようとせず、3段階で磨きます。
第1回で「誰に書くか」を決める理由を、第2回で選んでほしい1人の決め方を、第3回で自社の特徴をその人の得に言い換える方法を、それぞれ解説してきました。
材料は揃っています。
最終回の今回は、その材料でトップページの最初の一文、キャッチコピーを作ります。
多くの事業者の方が、キャッチコピーを「センスのある人が書くもの」だと思っています。
私はそうは考えていません。
キャッチコピーは、材料と型と手順があれば、誰でも書けます。
書けないのは、センスがないからではなく、材料(誰に・何の得を)が揃っていないまま、言葉だけをひねり出そうとするからです。
この記事では、キャッチコピーに入れる要素、組み合わせのルール、4つの型、そして1回書いた一文を3段階で磨く手順を、同じ整体院の例で最初から最後まで通して解説します。
キャッチコピーとは、「自分のためのサービスか」を3秒で判断させる一文
キャッチコピーとは、ホームページを開いた人が最初に読む一文で、読んだ人に「このサービスは自分のためのサービスか」を数秒で判断させる言葉です。
ここで「自分のためだ」と感じた人は下を読み進め、感じなかった人は戻るボタンを押します。
第1回で書いた通り、お客様は比較画面の中で選んでいます。
Googleマップで候補を3軒開き、それぞれのトップページの最初の一文だけを見て、1軒に絞る。
そういう選び方をしている人に、「癒やしの空間で、あなたらしい毎日を」では判断の材料になりません。
材料になる一文には、次のことが入っています。
- 誰に向けた言葉か(第2回で決めた1人の悩み)
- 何が得られるか(第3回で言い換えた得)
- それが本当だと思える理由(この記事で足す裏付け)
キャッチコピーに入れる10の要素
一文に入れられる要素は、大きく10種類あります。
全部入れるのではなく、ここから選びます。
| 要素 | 地域ビジネスでの例 |
|---|---|
| 効果(得られる結果) | 「夕方の肩の張りが気にならない日が増える」 |
| 期間・時間 | 「施術20分」「3週間に1回」 |
| やり方・手軽さ | 「初回は原因の説明から」「着替え不要」 |
| 価格・特典 | 「初回料金を明記」「初回限定の体験料金」 |
| 実績 | 「開業12年」「Googleの口コミ120件」 |
| 権威性 | 「国家資格保有」「〇〇協会認定」 |
| 限定性・緊急性 | 「1日6名まで」「平日夜の枠は3名」 |
| 専門性(お客様の絞り込み) | 「デスクワークの肩こり・頭痛に」 |
| 意外性・好奇心 | 「なぜマッサージでは2日で戻るのか」 |
| 検索の言葉 | 「中野 肩こり 整体」のように、お客様が探す言葉 |
このうち、第1回から繰り返してきた「選んでほしいお客様を決める」は、ここでは専門性(お客様の絞り込み)にあたります。
10の要素の1つにすぎないように見えますが、これが決まっていないと他の9つが書けません。
「誰に」が決まって初めて、どの効果を、どの手軽さを、どの実績を出すべきかが決まるからです。
最低限の4つと、組み合わせのルール
10の要素のうち、特に反応に効く4つがあります。
- 得(ベネフィット):「〇〇が〇〇になる」。第3回で作ったものです
- 手軽さ:「初回20分」「着替え不要」「予約は3タップ」
- 好奇心:「なぜ、〇〇は〇〇なのか?」
- 具体性:「3週間に1回」「口コミ120件」「開業12年」。数字が入ると具体性が出ます
ルールは2つだけです。
この4つのうち、最低2つを一文に入れる。
そのうち「得」は必ず入れる。
「得」のないキャッチコピーは、どれだけ具体的でも、どれだけ好奇心を引いても、予約にはつながりません。
「なぜマッサージでは2日で戻るのか?」だけでは読まれて終わりで、「なぜマッサージでは2日で戻るのか。原因から整えて、肩の張りが気にならない日を増やす整体」まで書いて、初めて予約の材料になります。
同じ事業で使える、4つの型
要素を選んだら、型に流し込みます。
私が最もよく使う型は4つです。
どれが一番効くという順番ではなく、事業の状況と選んでほしい人の性格で選びます。
同じ整体院を例に、4つとも書いてみます。
型1:いまと、受けたあと
いまの困りごとを先に書き、受けたあとの姿を続ける型です。
第3回の「慎重型で立ち止まってもらい、希望型で前を向いてもらう」をそのまま一文にしたものです。
> 夕方になると肩が張って、頭痛薬が手放せない方へ。
原因から整えて、薬に頼らない日を増やす整体院です。
最も基本の型で、迷ったらこれから書きます。
前半が第2回で聞いた言葉、後半が第3回で言い換えた得です。
型2:初回特典
初めての人の「失敗したくない」に、入口のハードルを下げることで応える型です。
> デスクワークの肩こり・頭痛に。
初回は原因の説明と20分の施術を、体験料金でお試しいただけます。
価格や特典を前に出す型なので、安さで選ぶ人が集まりやすい面もあります。
初回のあとに通ってもらう設計(次回の目安を伝える、など)とセットで使ってください。
型3:思い込みを問い直す
お客様が当たり前だと思っていることに「なぜ?」を向けて、立ち止まってもらう型です。
> なぜ、マッサージに行っても肩こりは2日で戻るのか。
原因から整える、デスクワーク専門の整体院です。
好奇心の要素が強い型です。
「なぜ」の答えが本文にきちんと書かれていることが条件で、問いだけ投げて答えが薄いと、かえって信用を落とします。
型4:お客様の声
選んでほしい1人と同じ悩みの人の言葉を、そのまま一文にする型です。
> 「週3回飲んでいた頭痛薬が、月に1回あるかないかになりました」。
デスクワークの肩こりに、原因から向き合う整体院です。
第2回で聞いた本人の言葉がそのまま使えます。
掲載の許可を本人に取ること、個人の感想であることが分かる書き方にすることが条件です。
4つの型は、どれか1つを選ぶものではありません。
トップページに型1を置き、個別ページに型3を、初回体験のページに型2を、口コミのページに型4を、という使い分けができます。
1人の佐藤さんに向けて、4本書けるということです。
1回で終わらせない。3段階で磨く
ここからが、この記事で一番大事なところです。
キャッチコピーは、1回で完成させようとしないでください。
型に流し込んだ最初の一文は、必ず「まあまあ」の出来です。
そこから2段階、磨きます。
ver1:型に流し込んで、まず書く
> 肩こりでお困りの方へ。
原因から整える整体院です。
型1に、第2回・第3回の材料を最低限で入れた状態です。
間違ってはいません。
ただ、「肩こりでお困りの方」は商圏に大勢いて、「原因から整える」は近くの同業も書いています。
これでは比較画面で差がつきません。
ver2:悩みと、受けたあとの姿を具体的にする
> 夕方になると肩が張って、週に何度も頭痛薬を飲んでいる方へ。
原因から整えて、薬に頼らない日を増やす整体院です。
やったことは2つです。
「肩こり」を、佐藤さんが実際に言った「夕方になると肩が張って、頭痛薬を飲む」に置き換えた。
「原因から整える」のあとに、受けたあとの姿「薬に頼らない日を増やす」を足した。
ここで注意が1つあります。
具体的にすることと、誇張することは違います。
「1回で痛みがなくなる」「もう二度と肩こりに悩まない」のように、受けたあとの姿を実際以上に大きく書くのは、具体化ではなく誇張です。
お客様は、言い過ぎている言葉を見抜きます。
整体院・治療院・エステなどでは、効果の断定や保証と受け取れる表現は、景品表示法や各媒体の広告ルールにも抵触します。
「薬に頼らない日を増やす」のように、実際に起きている変化の範囲で、できるだけ具体的に書くのがver2です。
ver3:「本当か?」という疑いに、先に答える
> 夕方になると肩が張って、週に何度も頭痛薬を飲んでいる方へ。
原因から整えて、薬に頼らない日を増やす整体院です。
> 中野で開業12年・Googleの口コミ120件・施術は国家資格保有者が担当
ver2を読んだ人は、心の中でこう思っています。
「本当に?」。
初めて利用するサービスを選ぶ人は、基本的に疑っています。
その疑いに、事業者側から先に答えるのがver3です。
答え方は、裏付けになる事実を一文の下に添えることです。
開業年数、口コミの件数と評価、資格、施術人数、お客様の声。
ここでも条件は「事実であること」と「出どころが分かること」です。
アンケートの数字を使うなら、いつ・何人に聞いたかを添える。
口コミの件数なら、Googleで誰でも確認できる数字を使う。
確認できる事実だけが、疑いを解きます。
- ver2で言い過ぎず、ver3で裏付けを添える。
- この2つを守れるかどうかが、予約につながるコピーと、信用を失うコピーの分かれ目です。
書いたあとに確かめる、3つの質問
書き上げたキャッチコピーは、公開前に3つの質問で確かめてください。
- 第2回で決めた1人が読んで、「自分のことだ」と思うか。 思わなければ、悩みの言葉が本人の言葉から離れています
- 「だから何?」に答えられているか。 答えられなければ、得が入っていません(第3回)
- 書いてあることを、すべて自社で実際に提供できるか。 できないことが1つでも入っていれば、それは誇張です。削ってください
3つ目は、事業の信用そのものに関わります。
キャッチコピーで集めた人は、その言葉を期待して利用します。
言葉と実際がずれていると、予約は増えても口コミが下がり、長い目で見て集客を壊します。
キャッチコピーで書けるのは、自社が実際に提供できることまでです。
トップページと案内ページの役割を分ける
最後に、やりすぎを防ぐための切り分けです。
この記事の手順で磨くのは、トップページの最初の一文です。
ここは比較画面から来た人が最初に読む場所で、3秒で判断される場所です。
4本の型を書き分けるのも、まずトップページ用の1本をver3まで磨いてからで十分です。
料金・アクセス・営業時間・よくある質問のページには、キャッチコピーは要りません。
これらは「もう選びかけている人」が確認に来る場所です。
事実を分かりやすく並べることが、そこでの正解です。
メニューや個別ページの見出しは、ver2まででかまいません。
悩みと得が具体的に書けていれば、裏付けはトップページと口コミページに任せられます。
つまり、自社のホームページで本当に磨くべきキャッチコピーは、まず1本です。
その1本を、第2回の1人に向けて、第3回の得で、この記事の3段階で作る。
それができれば、残りのページは同じ考え方で自然に揃っていきます。
全4回のまとめ:言葉は、センスではなく手順で作る
「予約につながる、事業の言葉の作り方」は、この記事で最終回です。
4回を1枚にまとめると、こうなります。
- 第1回 なぜ「誰にでも」のサービスは選ばれないのか:ホームページはWeb上のセールスマン。書き方より先に「誰に」を決める
- 第2回 選んでほしいお客様の決め方:既存客から4つの軸で1人を選び、5つの質問をして、本人の言葉をメモする
- 第3回 自社の特徴を、お客様の「得」に言い換える:「だから何?」で特徴を得に変え、慎重型と希望型を順に使う
- 第4回(この記事) 予約が入るキャッチコピーの作り方:10の要素から選び、4つの型に流し込み、3段階で磨く
4回を通して、文章のセンスの話は一度もしていません。
全部、手順の話です。
言葉が書けない事業者はありません。
誰に書くかが決まっていない事業があるだけです。
1人を決めて、聞いて、言い換えて、型に流し込む。
この順番で進めれば、どの業種の事業でも、予約につながる言葉は作れます。
▶ 第1回から読み直す:なぜ「誰にでも」のサービスは選ばれないのか
業種別のキャッチコピーの例を見る
- 美容室の開業ガイド
- エステサロンの開業ガイド
- ネイルサロンの開業ガイド
- 整体院の開業ガイド
- パーソナルジムの開業ガイド
- マシンピラティススタジオの開業ガイド
- 学習塾の開業ガイド
- トリミングサロンの開業ガイド
まとめ|コピーを一案にまとめ、反応を見ながら磨く
対象のお客様、得られること、その根拠を使って、まず一つのコピーを書いてください。型に入れて終わりにせず、悩みや受けた後の姿を具体化し、「本当か」と思われる点への説明まで磨きます。
四回の手順で集めた相手・得・根拠は、ホームページの最初の一文を作る材料です。トップページで伝えることと詳細ページで説明することを分け、書いた言葉が実際のサービスと一致しているか確認して公開しましょう。
集客改善シミュレーションで問い合わせの目標を整理したら、コピーの変更前後の数字を残してください。言葉の印象だけで良し悪しを決めず、アクセスや予約までの行動も確認し、次の改善と予算を考えます。
オートホームページで支援する範囲
作ったコピーをホームページ全体へどう展開するか迷う方を、オートホームページで支援します。見出しと写真、詳しいサービス説明、料金・予約の案内まで整え、公開後も反応を見ながら内容を改善します。
ライトは月額3万円、スタンダードは8万円、プレミアムは15万円(いずれも税別、初期費用なし)。
ライトには、ホームページの制作・保守・自動改善、Googleマップの改善・管理、AI引用対策、月次レポート、コンサルタントとのMTG(月1回・最初の3ヶ月)が含まれます。スタンダードはこれに集客記事の企画・制作(月4本)、Instagramの静止画投稿の制作・運用(月4本)とコンサルタントとの月1回のMTG(4ヶ月目以降も継続)が加わり、プレミアムはさらにWeb広告(Google・Instagram)の運用代行(広告費は別途)とオリジナル施策(PR・LINE運用・TikTok運用・ショート動画などから事業に合う施策を選定)まで含みます。
最低契約期間は12か月で、期間内の解約には残りの月額料金がかかります。
終了後はデータの引き継ぎ、または月額1.5万円(税別)の保守を選べます。
センスではなく手順で作ります。
選んでほしい1人の悩みの言葉と、自社の特徴を言い換えた得を用意し、「いまと受けたあと」「初回特典」「思い込みを問い直す」「お客様の声」の4つの型のどれかに流し込みます。
そのあと、悩みと受けたあとの姿を具体的にし(ver2)、「本当か?」という疑いに開業年数・口コミ件数・資格などの事実で先に答える(ver3)の3段階で磨きます。
効果、期間・時間、やり方・手軽さ、価格・特典、実績、権威性、限定性・緊急性、専門性(お客様の絞り込み)、意外性・好奇心、検索の言葉の10種類があります。
全部入れるのではなく、特に効く4つ(得・手軽さ・好奇心・具体性)のうち2つ以上を選び、そのうち「得」は必ず入れます。
得のないキャッチコピーは、読まれても予約にはつながりません。
実際以上に効果を大きく書く誇張と、効果の断定や保証と受け取れる表現です。
「1回で痛みがなくなる」「もう二度と悩まない」「必ず改善」などは、お客様に見抜かれるだけでなく、整体院・治療院・エステなどでは景品表示法や各媒体の広告ルールにも抵触します。
実際に起きている変化の範囲で具体的に書き、書いてあることはすべて自社で提供できる内容にしてください。
大きな数字でなくても、確認できる事実なら裏付けになります。
開業年数、Googleの口コミ件数(10件でも実在の数字です)、保有資格、研修歴、施術の流れを写真で見せること、お客様の声(本人の許可を得たもの)などです。
数字を大きく見せようとするより、出どころが分かる事実を添えるほうが、初めての人の疑いは解けます。
迷ったら「いまと受けたあと」の型(いまの困りごとを先に書き、受けたあとの姿を続ける)から書いてください。
最も基本の型で、第3回の慎重型と希望型を一文にしたものです。
他の3つは使い分けで、トップページに型1、個別ページに「思い込みを問い直す」型、初回体験のページに「初回特典」型、口コミページに「お客様の声」型、のように置けます。
3段階で磨くべきなのは、トップページの最初の一文の1本です。
比較画面から来た人が最初に読み、数秒で判断する場所だからです。
料金・アクセス・営業時間・よくある質問のページは確認に来る場所なので、キャッチコピーは不要で、事実を分かりやすく並べるのが正解です。
メニューや個別ページの見出しは、悩みと得が具体的に書けていれば(ver2相当)十分です。
(デジタルアスリート株式会社 代表取締役 長橋真吾)
参考資料・確認日
公式情報の確認日:2026年10月14日。






