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整体院の開業ガイド

資格・資金・届出と、開業前に用意すること

公開日:2026-10-07長橋真吾執筆:長橋真吾デジタルアスリート株式会社 代表取締役更新日:2026-10-19
整体院の開業ガイド|資格・資金・届出と、開業前に用意すること

この記事の要点(3行まとめ)

  1. 整体院は、国家資格がなくても税務署への開業届だけで開業できます。

  2. 開業後に差がつくのは資格の有無ではなく、「誰の、どんな悩みに、どんな施術を提供する整体院か」が決まっているかです。

  3. 整体院の集客は「地域名×整体」の業種検索だけでなく、「地域名×腰痛」「地域名×肩こり」の症状検索を取る設計が要ります。

すでに営業中の方へ

この記事は、これから開業する方に向けて書いています。

すでに営業中で集客に悩んでいる方は、整体院の集客方法のほうが、今の課題に直接答えています。

「整体院は資格なしで開業できる」。

この一文で検索している方は、たぶん次に「じゃあ何から始めればいいのか」で止まっています。

私は、整体院を含む店舗の集客を、広告とホームページの両面から支援しています。

Googleプレミアムパートナー認定のもと、これまで2,425社以上のWeb集客を支援してきました。

その中には、整体院や整骨院、鍼灸院といった治療院系の店舗も含まれます。

この記事は、整体院の開業を考えている方に向けて、資格・法律・資金・届出の基本を整理したうえで、ほかの開業ガイドがほとんど書いていない「開業初月から患者さんが来る整体院は、開業前に何を決めているか」を解説するものです。

これから開業する方は、このまま読み進めてください。

すでに整体院を営業していて集客に悩んでいる方は、後半の「地域名×症状で選ばれるホームページの構造」と「集客できない整体院に多い3つの原因」から読んでいただくのが早いと思います。

整体院とは何か|整骨院・あん摩マッサージ指圧院との法律上の違い

整体院とは、国家資格を必要としない手技によって、身体のバランスを整えるサービスを提供する施設のことです。

「整体」は法律で定義された言葉ではなく、開業にあたって保健所への届出も求められません。

税務署に個人事業の開業届を出せば、その日から整体院を名乗れます。

一方で、似た業態に見える整骨院(接骨院)や、あん摩マッサージ指圧院は、まったく別の法律の上に立っています。

項目 整体院 整骨院・接骨院 あん摩マッサージ指圧院・鍼灸院
根拠となる法律 なし(民間サービス) 柔道整復師法 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(あはき法)
必要な資格 国家資格は不要(民間資格は任意) 柔道整復師(国家資格) あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(国家資格)
保健所への届出 不要 施術所開設届が必要 施術所開設届が必要
健康保険の適用 なし 骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷に限り可(受領委任の届出が必要) 医師の同意がある特定の症状に限り可
使えない表現 「マッサージ」「治療」「〜師」など資格業務を連想させる名称 広告できる事項が法律で限定 同左

無資格で開業する場合に最初に押さえてほしいのは、この表の最下段です。

あはき法では、医師以外であん摩・マッサージ・指圧を業として行えるのは免許を持つ人だけと定めています。

そのため、整体院が看板やホームページで「マッサージ」と名乗ることは、資格業務との誤認につながるため避けるべきとされています。

「治療」「治す」という言葉も同様で、医療行為と誤認される表現は使わないのが原則です。

整体院として提供できるのは、法律上の資格業務に当たらない範囲の手技です。

「何ができて、何ができないか」は保健所の案内や各自治体のパンフレットに整理されているので、開業前に一度目を通しておくことをおすすめします。

ここは記事では一般的な整理にとどめ、個別の施術内容については管轄の保健所に確認してください。

整体院の開業に資格は必要か|資格より先に決めるべきこと

結論から言うと、整体院の開業に法律上必要な資格はありません。

民間の整体師資格やカイロプラクティックの認定、あるいは柔道整復師や理学療法士といった国家資格を持っていれば信頼の材料にはなりますが、持っていなければ開業できないわけではありません。

ただ、私が開業相談で無資格の方にまずお伝えしているのは、「資格の有無だけで店が選ばれるわけではない」ということです。

患者さんが整体院を探すとき、見ているのは「この人は資格を持っているか」よりも「私のこの悩みに、この店は向いているか」です。

だから、開業前に決めるべきは資格の取得計画ではなく、次の一文です。

  • 「誰の、どんな悩みに、どんな施術を提供する整体院なのか」を、一文で言えるようにしてから開業する。

「何でも対応」だけでなく、「デスクワーカーの肩・首」「腰の悩み」「スポーツをしている人」「産後の女性」など、誰のどんな悩みに対応するかを示すと、相談先を選ぶための判断材料になります。

資格を持っているなら、資格名を並べるのではなく、その資格や経験が目の前の患者さんにどう役立つのかまで書く。

それが、資格を信頼材料として機能させる唯一の方法だと思っています。

来てほしいお客様の決め方で迷ったら、連載「予約につながる、事業の言葉の作り方」の第1回を先に読んでください。

整体院が開業前に決める「一文」と、それが波及する先

「誰の・どんな悩みに・どんな施術を」の一文が、店名・メニュー・料金・ホームページ・広告の訴求まで決める

整体院の開業資金|設備と、開業を知らせるための費用

整体院の開業資金は、開業形態によって大きく変わります。

複数の開業ガイドをまとめると、おおむね次の幅です。

開業形態 初期費用の目安 特徴
自宅の一室で開業 50万〜150万円 家賃がかからない。生活空間との分離と、住所公開の判断が課題
レンタルサロン・出張型 30万〜100万円 固定費が最小。「店」としての受け皿(ホームページ・Googleビジネスプロフィール)が弱くなりやすい
テナント(居抜き) 200万〜400万円 内装費を抑えられる。前の店の評判や検索結果が残っていることがある
テナント(スケルトン) 400万〜800万円 自由度が高い分、内装に予算が偏りやすい

内訳は、物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料で家賃の6〜12か月分)、内装工事費、施術ベッドなどの設備費(電動昇降式のベッドで1台30万〜50万円程度)、そして運転資金(固定費の3〜6か月分)が中心です。

ここで、資金計画を見るときに私が必ず確認している項目があります。

それは集客費が「開業前」と「開業後」の両方に入っているかです。

多くの資金計画には「広告宣伝費」の1行があります。

しかし中身を聞くと、チラシと看板で終わっていることが少なくありません。

整体院の患者さんは、チラシではなく検索で店を探します。

ホームページの制作または月額費用、Googleビジネスプロフィールの整備、開業初期のポータル掲載料と広告費、これらを運転資金の中に組み込んでください。

内装の予算を1割削ってでも、ここを確保したほうが開業後の数字は安定するというのが、相談を受けてきた立場からの見解です。

資金の調達先と、物件の決め方

自己資金で足りない分は、日本政策金融公庫の創業融資と自治体の制度融資が主な調達先です。整体院は設備が軽い分、総額300万〜500万円程度の計画が多く、無担保・無保証人の枠に収まりやすい。審査では、施術経験と「出店エリアで『地域名×整体』『地域名×腰痛』がどのくらい検索されているか」を書いた集客計画が、売上見込みの根拠として見られます。ホームページ制作費は小規模事業者持続化補助金の対象になることがありますが、後払いです。

物件は、駅からの距離と家賃だけで決めず、その地域で症状名がどのくらい検索されているか、競合の院がGoogleマップに何件の口コミを持っているかを見てください。駅前の1階で家賃20万円を払うより、住宅街の2階で10万円に抑え、差額を症状別ページとGBPの整備に回した院の方が、開業初月の新規が多かった、というのが相談を受けてきた範囲での観察です。家賃は売上見込みの15%以内を上限にしてください。

整体院の開業に必要な届出と手続きの流れ

整体院の開業で法律上求められる手続きは、整骨院や鍼灸院に比べるとシンプルです。

時期 手続き 提出先・補足
開業前 物件の用途確認 賃貸借契約で「整体院として使用可」を書面で確認。マンションの一室は管理規約も確認
開業前〜開業後1か月以内 個人事業の開業届 税務署。職業欄は「整体業」「療術業」など。青色申告承認申請書も同時に
開業前 賠償責任保険への加入 施術中の事故に備える。業界団体や民間保険会社の商品がある
スタッフを雇う場合 労働保険・社会保険の手続き 労働基準監督署・ハローワーク・年金事務所
開業後 確定申告の準備 会計ソフトの導入。自費のみなら消費税の扱いも確認

保健所への施術所開設届は、整体院には不要です。

ただし、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の資格を持つ方が、その資格業務を行う施術所として開業する場合は、整体院の名称であっても施術所開設届が必要になります。

「整体」という名称を使うか、資格に基づく施術所として届け出るかで、使える表現も広告の規制も変わるため、資格をお持ちの方は開業前に保健所へ相談してください。

手続きの数は少ない代わりに、整体院の開業には「手続きが終わったら準備完了」という節目がありません。

だからこそ、後述するWeb面の準備を、手続きと同じスケジュール表に入れておくことが重要になります。

開業初月から患者さんが来る整体院は、開業前に何を公開しているか

ここからが、この記事の本題です。

整体院の開業相談で、美容室やジムとは違う失敗パターンがあります。

それは、「整体院・整骨院を作りました」というだけで、何の症状に強いのか分からない状態で開業してしまうことです。

美容室を探す人は「〇〇駅 美容室」で検索します。

しかし整体院を探す人は、「〇〇駅 整体」と検索する人と同じくらい、「〇〇駅 腰痛」「〇〇市 肩こり」「ぎっくり腰 △△区」のように、症状から店を探しています。

この検索をしている人は、今まさに困っていて、今日か明日には予約したい人です。

ところが、開業したばかりの整体院のホームページはトップページ1枚で、「肩こり・腰痛・骨盤矯正に対応」と1行書いてあるだけ、ということが本当に多い。

これでは症状検索の需要をほぼ取りこぼします。

整体院の検索は「業種検索」と「症状検索」の2系統

「地域名×整体」だけでは、今まさに困っている人の検索(地域名×症状)が取れない

AI検索について

AIに店を探してもらう時代の対策は、特別なツールではなく、ホームページとGoogleビジネスプロフィールの情報を文章で揃え、更新し続けることです。料金・メニュー・営業情報・よくある質問がこの記事のとおりに揃っていれば、土台はできています。詳しくはAI検索で見つけてもらうための対策で解説しています。

「地域名×整体」と「地域名×症状」の両方を取るページ構造

整体院のホームページは、トップページから症状別ページへ展開する構造にします。

私たちが整体院のサイトを設計するときの基本形は次のとおりです。

ページ 役割 取りに行く検索
トップページ 誰のための整体院かを一文で伝え、症状別ページへ振り分ける 地域名×整体/地域名×整体院
症状別ページ(8〜10本) 肩こり・腰痛・ぎっくり腰・坐骨神経痛・首の痛み・膝痛・頭痛・産後・スポーツ など 地域名×各症状
料金ページ 初回料金と2回目以降の料金を分けて明示 整体 料金 地域名
施術の流れ 初回来院で何をするか、所要時間、服装 整体 初めて 不安
スタッフ・院長紹介 経歴と、その経験が患者さんにどう役立つか —
お客様の声・口コミ 症状別に整理すると症状ページからも引用できる 店名 口コミ
よくある質問 何回通うか、保険は使えるか、整骨院との違い 整体 何回 通う
アクセス・予約 地図、駐車場、LINE・Web予約の導線 店名 予約

症状別ページを8〜10本用意し、料金を隠さず明示し、「整体と整骨院の違い」「整体の料金相場」「保険は使えるか」「何回通う必要があるか」といった比較・疑問系の内容まで答える。

この設計思想は、治療院支援の中で積み上げてきたもので、今も有効だと考えています。

公開は開業の2〜3か月前

症状別ページは、開業してから少しずつ足すものではなく、開業前に用意しておくものです。

理由は2つあります。

1つは、Googleが新しいサイトを認識し、「この地域のこの症状で検索されたときに出す店」として評価が安定するまで、時間がかかる(相談を受けた店舗では数か月見ています)ことです。

開業日に公開したサイトは、開業後3か月間ほぼ誰にも見つけてもらえません。

もう1つは、腰痛や肩こりの需要が年間を通じてある以上、「症状別ページがない期間」はそのまま「取りこぼしている期間」だからです。

整体院は季節を待って開業する業種ではありません。

だから、公開を早めることが唯一の対策になります。

トップページの最初の一文を作る手順は、連載「予約につながる、事業の言葉の作り方」の第4回:予約につながるキャッチコピーの作り方で解説しています。

開業前に公開するホームページに最低限必要なもの

  • 誰のための整体院かを一文で伝えるトップページ - 症状別ページ(最低でも主力の3症状。開業までに8〜10本へ) - 初回・2回目以降の料金 - 院長の経歴と顔写真、施術の流れ - 予約方法(LINE・Web予約・電話)とオープン日 開業日が未定でも「〇月オープン予定」で公開し、LINE登録を受け付けておくと、開業初週の予約が埋まりやすくなります。

開業前に、院を知らせる準備と予算を決める

開業直後は、ポータルサイトを積極的に使っていいと私は考えています。

整体・整骨院の業界では、エキテンがまだ強い。

すでに整体院を探しているユーザーがそこにいて、地域や口コミで比較されるため、自社サイトやGoogleマップに評価が蓄積していない開業初期には有効です。

鍼灸院ならしんきゅうコンパス、リラクゼーション寄りならホットペッパービューティーというように、業態で使い分けます。

初めて来院する方が相談範囲・担当者・費用を確認できる構成は、整体院のホームページ制作で紹介しています。

ただし、ポータルだけに依存すると、掲載を止めた瞬間に集客も止まります。

だから基本の流れはこうです。

開業初期から自社集客へ移る3段階

開業初期はポータル・広告で集め、並行してGBP・SEO・口コミを育て、自社集客の比率を高めていく

  1. 開業初期:ポータルと広告で、最初の患者さんを集める

  2. 並行して:Googleビジネスプロフィール・症状別ページのSEO・口コミを育てる

  3. 徐々に:自社サイト経由の予約比率を高め、ポータルや広告への依存を下げる

ポータルを使わないことが目的ではありません。

ポータルがなくても集客できる状態を作ることが目的です。

Googleビジネスプロフィールで最初にやること

Googleビジネスプロフィール(GBP)は、Googleマップと検索結果の店舗情報を管理する無料のツールです。

「〇〇駅 整体」と検索したときに地図とともに表示される3店舗に入れるかどうかは、開業後の新規数を大きく左右します。

開業前にやっておくことは、店名が決まった時点でのアカウント確保、カテゴリの設定(「整体院」を主カテゴリに)、営業時間・住所・電話番号・ホームページURLの統一、内装完成後の実写真の登録です。

口コミは、初回来院の患者さんに自然に依頼して少しずつ積み上げます。

景品や過度な誘導で集めるのではなく、依頼の仕方をスタッフ全員で揃えておく、という設計のほうが長く安全です。

GBPの基本的な設定手順は「Googleビジネスプロフィールとは」「MEO対策とは」で解説しています。

広告のCPA相場と「広告費は初回を集めるためだけ」の考え方

整体院の広告は、地域・施術単価・症状・オファーによって成果がかなり変わります。

私たちが運用した整体院(2025年・3店)では、予約1件あたりの広告費(予約CPA)はおおむね5,000〜1万円前後を一つの目安にしています。

ただし、「整体」という広い訴求よりも、「腰痛」「肩こり」「産後」「スポーツ」のように悩みや目的を絞った訴求のほうが、広告は圧倒的に合わせやすい。

ここでも、開業前に決めた「一文」が効いてきます。

もう一点、この業界では「初回2,980円」のようなオファーが多いのですが、初回来店の売上だけでCPAの良し悪しを判断しないでください。

2回目来店率、平均来店回数、平均客単価まで含めたLTV(1人の患者さんが生涯でもたらす売上)で判断するのが正しい見方です。

初回5,000円の売上に1万円の広告費をかけても、その患者さんが平均5回通うなら、広告費は十分に回収できます。

整体院は法律の広告制限がない代わりに、広告媒体のポリシーで表現が絞られる

ここは、整体院の開業ガイドでほとんど触れられていないのに、開業後に必ずぶつかる論点です。

整骨院や鍼灸院は、柔道整復師法・あはき法で「広告できる事項」が法律で限定されています。

整体院にはその法律上の制限がありません。

だから「整体院は自由に広告できる」と思われがちなのですが、実務はむしろ逆です。

整体院の広告は、Google広告・Meta広告・LINE広告といった媒体側の審査ポリシーで、かなり表現が絞られます。

理由は単純で、各媒体は「健康・身体に関する広告」を厳しく審査する方針を取っていて、整体院の広告はそのど真ん中にあるからです。

しかも整体院は国家資格を前提としない業態なので、医療機関や有資格の施術所に認められている表現の余地が、そのまま使えるわけではありません。

媒体 整体院の広告で引っかかりやすいこと 実務上の対処
Google広告 ヘルスケア関連ポリシーにより、根拠のない効果の主張、「治る」「改善する」といった医療行為を思わせる断定、科学的根拠が確立していない施術を効果があるかのように宣伝する表現は不承認になりやすい。腰痛・肩こりなど健康状態を手がかりにした個人の特定(リマーケティングでの絞り込みなど)にも制限がある 「〇〇に悩む方へ」という呼びかけと、施術内容・料金・院の情報を中心に書く。効果は患者さんの声も含めて断定しない
Meta広告(Instagram・Facebook) 見る人の健康状態や身体的特徴を名指しするような表現(「あなたは腰痛ですか」「姿勢が悪い人」)、ビフォーアフター写真、理想的でない身体を強調する画像は規定に触れやすい 悩みの「指摘」ではなく、院の雰囲気・施術の様子・通いやすさを見せる。写真は施術風景と院内に寄せる
LINE広告・Yahoo!広告 整体を含む施術サービスは審査が厳しい分類に入り、業種そのものや表現で掲載が制限されることがある 出稿前に掲載基準を確認し、通らない前提で計画を組まない
Googleビジネスプロフィール 口コミの見返りに割引や景品を渡す行為、口コミの選別は規定違反。投稿にも医療行為を思わせる表現の制限がある 口コミは自然に依頼し、投稿は院の情報とお知らせを中心に

媒体ごとの基準は頻繁に更新され、同じ表現でも審査の結果が変わることがあります。

ここに書いたのは2026年時点で私たちが運用上注意している点で、出稿前には各媒体の最新のポリシーを必ず確認してください。

広告の表現が絞られるからこそ、自社ホームページと検索が主戦場になる

この話を「広告は難しいからやめましょう」で終わらせたくはありません。

むしろ私が伝えたいのは次のことです。

  • 広告で言えないことが多い業態ほど、「検索して自分で来てくれる人」の受け皿、つまり自社ホームページの価値が上がる。

Google広告やMeta広告には媒体の審査がありますが、あなた自身のホームページには、媒体の審査はありません。

もちろん、あはき法や医師法との関係で「マッサージ」「治療」を名乗らない、景品表示法に触れる誇大な表現を使わない、という法律上の線は守る必要があります。

しかしその範囲内であれば、腰痛で困っている人に向けて、どんな状態の人が来ているのか、初回に何をするのか、何回くらい通う人が多いのか、料金はいくらか、といった情報を、症状別ページで丁寧に書くことができます。

これが、前の章で「症状別ページを8〜10本」と言った理由のもう一つの側面です。

症状検索で来る人は、広告を見て来る人より悩みが具体的で、広告では書けない情報を求めています。

そして、広告用のランディングページと、SEO用のホームページで、同じ表現をそのまま使い回さないこと。

広告用は媒体の審査に通る範囲に抑え、来てもらったあとはホームページ本体で詳しく説明する。

この2段構えにしておくと、審査で広告が止まっても集客全体が止まることはありません。

整体院の広告表現は媒体ポリシーで絞られる。だから自社HPが主戦場になる

広告は媒体の審査の範囲内に抑え、詳しい説明は自社ホームページの症状別ページで行う2段構え

整体院の需要の山と、開業時期の考え方

腰痛や肩こりは年間を通して需要があります。

したがって整体院は、基本的には季節を待って開業する業種ではありません。

ただ、波はあります。

時期 増える悩み ホームページで先回りしておくこと
冬(12〜2月) 腰痛・肩こり・冷えによる不調 腰痛・肩こりページを秋までに公開
春(3〜5月) 新生活の不調、運動再開、スポーツ系 「新生活」「運動を再開した人」向けの導線
春〜秋 スポーツ外傷・部活動 スポーツページと、学生・保護者向けの料金表記
季節の変わり目 自律神経系の不調、頭痛 頭痛・自律神経ページ

重要なのは、需要が増えてからページを作るのではなく、検索需要が来る前からページを公開しておくことです。

冬の腰痛を取りたいなら、腰痛ページは秋に公開されている必要があります。

整体院の開業で起きる失敗パターンと、開業前の対策

開業前に確認したい失敗と、その対策を整理します。

よくある失敗 開業前の対策
「整体院を作りました」だけで、何の症状に強いか分からない 「誰の・どんな悩みに・どんな施術を」の一文を先に決める
ホームページがトップページ1枚で、症状別ページがない 主力3症状のページを開業前に公開、開業までに8〜10本へ
「治る」「必ず改善」「1回で」と書いて広告が不承認、HPも誇大表現に 広告は媒体ポリシーの範囲内に抑え、詳しい説明は症状別ページで。広告用LPとSEO用HPを分ける
保険診療や低単価を前提に事業を組み、自費メニューの設計がない 自費メニューを「誰に・いくらで・どう継続してもらうか」まで決める
内装で予算を使い切り、開業後の集客費がない 運転資金に「開業前後の集客費」の行を作る
ポータルに頼ったまま、GBPも症状ページも育てない 開業初期から「自社予約の比率」を毎月見る
整体院開業で多い失敗と、開業前の対策

失敗の多くは、開業前に「一文」と「症状別ページ」が決まっていなかったことに行き着く

開業後の集客方法を考えるときに読む記事

この記事では、資格・資金・届出と、開業前にそろえる準備を扱います。検索、広告、紹介、チラシなどの方法を比較したい方は、集客の専用記事へ進んでください。

整体院の集客方法11選を比較する →

整体院の開業は「技術の準備」と「見つけてもらう準備」を同時に進める仕事

相談の現場で何度も見た光景から話します。

整体院の開業ガイドの多くは、資格・届出・資金で8割を使い、集客は「ホームページとSNSで情報発信しましょう」の1行で終わります。

開業の手続きが整体院では比較的シンプルだからこそ、「手続きが終われば準備完了」と感じやすいのだと思います。

しかし、相談を受けてきた店舗を見る限り、開業後の明暗を分けていたのは技術でも資格でも手続きでもなく、開業の2〜3か月前に「誰のための整体院か」が決まっていて、それが症状別ページとGBPの形で公開されていたかどうかでした。

これは手技の技術とは別の準備です。

しかし、技術を身につけるのに何年もかけた人が、見つけてもらう準備を開業後に回してしまうのは、あまりにもったいない。

開業日から患者さんが来る店と、半年かけてようやく軌道に乗る店の差は、たいていここにあると私は考えています。

次に取り組む準備と優先順位:1人で開業する整体院の最低ライン

ここまで読んで「やることが多すぎる」と感じた方へ。

全部を開業前に完璧にする必要はありません。

1人で開業する整体院の最低ラインは、次の3点です。

  1. 「誰の・どんな悩みに・どんな施術を」の一文を決める

  2. その一文に沿った主力3症状のページと料金を、開業2〜3か月前に公開する

  3. Googleビジネスプロフィールを店名決定と同時に確保し、開業日までに実写真を入れる

ここから先は、あなたの状況で次の一歩が変わります。

  • 自分で進める方は、GBPの設定は「Googleビジネスプロフィールとは」、口コミの集め方は「Google口コミを増やす方法」を次に読んでください。

  • 時間がない、何から手をつけるべきか判断がつかない方は、「開業前Web集客診断」にご相談ください。開業予定地と考えている施術メニューを送っていただければ、その地域で「整体」と「症状」がどのくらい検索されているか、競合の状態、開業までに用意すべきページの優先順位をお返しします。

  • 整骨院・接骨院としての開業を考えている方は、保険診療と広告規制の論点が加わるので「整骨院・接骨院の開業ガイド」をご覧ください。鍼灸院の方は「鍼灸院の開業と集客」へ。

いちばん効くタイミングは、物件を契約する前です。

コンセプトが決まっていれば、物件も内装もぶれません。

今週、まず「一文」を書くところから始めてください。

よくある質問

整体院の開業に資格は必要ですか?

法律上、整体院の開業に必要な国家資格はありません。

税務署への開業届だけで開業できます。

ただし、「マッサージ」「治療」といった資格業務を連想させる名称や、医療行為と誤認される表現は使えません。

民間資格や国家資格を持っている場合は、資格名を並べるより「その資格・経験が患者さんにどう役立つか」を書くほうが集客には効きます。

整体院の開業資金はいくら必要ですか?

開業形態で大きく変わり、自宅の一室なら50万〜150万円、テナントなら200万〜800万円程度が複数の開業ガイドで示されている目安です。

この内訳に、開業前のホームページ公開費・Googleビジネスプロフィールの整備・開業初期のポータル掲載料と広告費を「集客費」として組み込んでください。

内装の予算を1割削ってでも確保する価値があります。

整体院の広告で「治る」「改善する」と書いても大丈夫ですか?

おすすめしません。

整体院には柔道整復師法のような法律上の広告制限はありませんが、Google広告・Meta広告などは健康・身体に関する広告を厳しく審査しており、効果の断定や医療行為を思わせる表現、健康状態を名指しするような表現は不承認になりやすい領域です。

広告では施術内容・料金・院の情報を中心に書き、詳しい説明は自社ホームページの症状別ページで行う2段構えが現実的です。

整体院のホームページはいつ作ればいいですか?

開業の2〜3か月前には公開しておくことをおすすめします。

相談を受けた院では、症状別のページが「駅名×症状」で見つかるまで数か月かかっているため、開業日に公開しても開業後しばらくは検索で見つかりません。

開業日が未定でも「〇月オープン予定」で公開し、症状別ページとLINE登録を先に用意しておくのが現実的です。

整体院の広告費はどのくらいかかりますか?

私たちが運用した整体院(2025年・3店)では、予約1件あたりの広告費は5,000〜1万円前後が目安です。

ただし初回来店の売上だけで判断せず、2回目来店率・平均来店回数・客単価を含めたLTVで判断してください。

「整体」という広い訴求より、「腰痛」「産後」のように悩みを絞った訴求のほうが広告は合わせやすくなります。

整体院の集客はエキテンだけで足りますか?

開業初期にエキテンなどのポータルを使うこと自体は有効です。

ただし、ポータルだけに依存すると掲載を止めた瞬間に集客が止まります。

ポータルで初期の患者さんを集めながら、並行してGoogleビジネスプロフィール・症状別ページ・口コミを育て、自社サイト経由の予約比率を高めていく流れをおすすめします。

まとめ|技術を準備する期間に、初回予約の判断材料も作る

提供する施術の範囲と対象者を整理し、初回料金・担当者・来院の流れを用意してください。技術や設備の準備と並行して、開業前に知った人が予約まで進める案内を整えます。

整体院の開業では、どんな悩みの人が、どのような施術を受けられるかを具体的に伝えることが大切です。資格や実際の提供内容に合う表現で情報をそろえ、Googleマップや検索から来院を検討できる状態を作りましょう。

集客改善シミュレーションで必要な新規予約を考える際は、施術できる枠と単価、継続の見込みを合わせてください。ポータルや広告で初期の予約を補う費用も含め、開業後の資金に無理がないか確認します。

オートホームページで支援する範囲

オートホームページでは、整体院の施術内容や初回の案内を、来院前に分かるページへまとめます。Googleマップの情報とそろえ、開業時の制作から、その後の予約につながる内容の改善まで支援します。

ライトは月額3万円、スタンダードは8万円、プレミアムは15万円(いずれも税別、初期費用なし)。

ライトには、ホームページの制作・保守・自動改善、Googleマップの改善・管理、AI引用対策、月次レポート、コンサルタントとのMTG(月1回・最初の3ヶ月)が含まれます。スタンダードはこれに集客記事の企画・制作(月4本)、Instagramの静止画投稿の制作・運用(月4本)とコンサルタントとの月1回のMTG(4ヶ月目以降も継続)が加わり、プレミアムはさらにWeb広告(Google・Instagram)の運用代行(広告費は別途)とオリジナル施策(PR・LINE運用・TikTok運用・ショート動画などから事業に合う施策を選定)まで含みます。

最低契約期間は12か月で、期間内の解約には残りの月額料金がかかります。

終了後はデータの引き継ぎ、または月額1.5万円(税別)の保守を選べます。

料金・契約条件とサービスの詳細をご確認ください。

参考資料・確認日

公式情報の確認日:2026年10月14日。

長橋真吾
この記事の著者

長橋真吾

デジタルアスリート株式会社 代表取締役

2011年に株式会社リスティングプラスを設立。2022年にデジタルアスリート株式会社へ社名変更。広告運用・Web制作・改善を通じて、企業や店舗の事業成長を支援しています。

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