購買心理とは?「買いたい!」と思わせるマーケティングでの心理効果を紹介

  • 2019.10.31
  • 2023.12.28
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購買心理とは人がなにかを購買するまでの心理的な動きのことです。

消費者が商品を検討して使用(消費)し廃棄するまでの過程や、購買という選択を取った際の心理状態のことを指します。

現在はWebマーケティングが普及し、やみくもに広告を出すだけでは買ってもらえない時代になってきました。

そんな中、購買心理をうまく使って売上を上げている事例も多くあります。

今回は、ユーザーに「買いたい」と思わせる購買心理を紹介し、解説していきます!

購買心理とは

purchasing psychology購買心理とは人がなにかを購買するまでの心理的な動きのことです。

消費者が商品を検討して使用(消費)し廃棄するまでの過程や、購買という選択を取った際の心理状態のことを指します。

購買心理を理解することで効率的に業務を進めることができるようになります。

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購買心理学を学ぶメリット

purchasing psychology_merit購買心理学を学ぶメリットとして以下の3つを紹介します。

・お客様へ適切なアプローチができる
・お客様から信頼を得ることに繋がる
・説明の際の説得力が増し、商品の魅力を伝えやすくなる

お客様へ適切なアプローチができる

購買心理学を学ぶとお客様の心理状況に応じたコミュニケーションを取ることができます。

お客様の状況に合わせて常に適切な対応を取ることで課題の把握に繋がり、結果的に双方にとって売上や利益向上に役立ちます。

お客様から信頼を得ることに繋がる

購買心理学を活用し意思疎通の取れたコミュニケーションを行うことでお客様からの好感度が高まり、信頼を得やすくなります。

お客様へ誠実な対応することで、警戒心が薄まることであちらから悩みを打ち明けやすくなり、深い信頼関係を築くことが可能になります。

説明の際の説得力が増し、商品の魅力を伝えやすくなる

購買心理学を活用し、コミュニケーションが取りやすい関係性になることで商品の魅力をより伝えやすくなります。

ポジティブなことばかりではなく、正直にネガティブな要素もお伝えすることで「自分の事を最優先で考えてくれている」と思ってもらうことができます。

この人は信頼できると思ってもらうことで説得力があると感じてもらいやすくなり、行動を移してもらいやすくなります。

購買までの3つの段階

実際に商品やサービスを購買してもらい自社の顧客にするためには、潜在層準顕在層顕在層と、大きく分けて3つの段階の層にわけることができます。 Webマーケティングでは特に「どのステップにいるユーザーに対して」「どのようにアピールを行うか」が売上を上げるカギとなってきます。

潜在層へのアプローチ

まだ悩みが明確になっていない層が、潜在層です。

最初の段階では、人はあなたの商品・サービスを知らない状態からはじまります。

まずは知ってもらわないことには何も始まらないため、人に口コミ・Web・チラシなどを使って自分の商品・サービスを認知してもらう必要があります。

準顕在層へのアプロ―チ

準顕在層とは、悩みや願望はあるものの、解決策が不明瞭でいまのところ商品を買う気が無い層のことをいいます。

認知してもらう相手に「自分に関係あるかも」「自分の欲しいモノかも」と興味を持ってもらえるようにする必要があります。

顕在層へのアプロ―チ

悩みを解決する方法や商品があれば購入する層が、顕在層です。

顕在層は主に、他の商品・サービスとあなたの商品・サービスを比較します。そして、競合商品と比べて、価格、品質、信頼などの面からどれが一番良いかを検討します。

商品のことを知っており、かつ他社の商品も含めて検討段階に入っている顕在層へは、細かなアプローチと他社との差別化が重要です。

潜在層へのアプローチ

purchasing psychology_approach潜在層へのアプローチに有効的な購買心理として「カリギュラ効果」「スノップ効果」を紹介します。

禁止されるほどやりたくなる「カリギュラ効果」

カリギュラ効果という名前は、1980年に制作された映画「カリギュラ」にちなんでいます。

この映画はX指定ハード・コア・ポルノ映画だったため、アメリカのボストンでは上映禁止にまでなってしまいました。

しかし、そのことがきっかけで「禁止されるほどの映画」として有名となり、わざわざ別の州まで行き、映画を見る人が続出しました。

以上の事実から、禁止されていると逆に欲求が強くなること「カリギュラ効果」と言うようになったのです。

この購買心理を活用した例としては、「心臓の弱い方は見ないでください」「夜更かししてしまう人は絶対に見ないで下さい!」などがあります。

レアなものほど欲しくなる「スノッブ効果」

スノッブ効果とは、他者の購入量が減少するほど、購買者個人の購買心理は高まるという現象のことです。

話題沸騰で人気の商品を買うと他人と被るため、買いたくない、という人の心理に近いです。

これは、多くの人が所有している商品には希少価値がないため、自分は希少性のある物を買い、他の人と差別化したいという心境に基づきます。

「大人気の腕時計」では目に留まりにくいですが、「世界に10本しかない腕時計」だと「ちょっとほしいかも…」と思ってしまいますよね?

このスノッブ効果はあらゆる広告で目にすることができます。

「先着100名限定!〇〇プレゼント!」や、「1日10食限定ラーメン」などもこの購買心理をうまく活用した例です。

準顕在層へのアプローチ

準顕在層へのアプローチに有効的な購買心理として「カクテルパーティー効果」「シャルパンティエ効果」を紹介します。

自分に関する情報は響きやすい!「カクテルパーティー効果」

誰が何を言っているかわからないような騒がしい場なのに、自分の名前はしっかりと耳に入ってきたという経験は誰しもあるのではないでしょうか。

人混みや雑踏の中でも、自分に関係があったり興味があったりするキーワードを自然に聞きとることができる現象を「カクテルパーティ効果」と言います。

このカクテルパーティ効果をうまく活用することで、普段は気にも留められないようなものでも相手の注意を引くことができます。

A:痩せたい人のための青汁
B:ダイエットなんて無理…と諦めている30代のための青汁

AとBでは、前半の具体性が違いますよね。「痩せたい人」よりも、ダイエットをしてみたけれど成功しなかった30代、の方が「自分のことかも」という印象を与えるため、より多くの注目を集めることができます。

見せ方でこんなに変わる!「シャルパンティエ効果」

シャルパンティエ効果は、イメージによって、大きさや重さの判断が変わってしまうことを言います。

大きさや重さの錯覚ともいわれます。

「2000㎎のビタミンC」と「レモン100個分のビタミンC」では、「レモン100個分」の方が、いっぱいビタミンCが入っていそうな感じしませんか?

東京ドーム〇〇個分、というのもシャルパンティエ効果をうまく活用した表現方法ですね。

永谷園 1杯でしじみ70個分のちから

「オルニチン25㎎含有」では分かりにくいですが、「しじみ70個分」と言われると、なんだか体にとてもよさそう、二日酔いに効きそう!という気がしてきます。

顕在層へのアプローチ

潜在層へのアプローチに有効的な購買心理として「バンドワゴン効果」「マッチングリスク意識の解消」を紹介します。

みんながやっているから自分も…「バンドワゴン効果」

「バンドワゴン効果」とは、ある製品や事柄に対し、大勢の人がそれを支持している場合、その製品や事柄への支持がよりいっそう高くなるといった現象のことをいいます。

もともとはパレードを盛り上げるために先頭を行く音楽隊を目にして「これからスゴイものが見れるぞ!」といった心理から来ていますが、流行りもの好きの日本人には特に有効といえる購買心理です。

「販売数〇〇個突破!」など人気であることを売り出すコピーの他、「芸能人○○人が愛用」などの宣伝もバンドワゴン効果(購買心理)を活用した例です。

不安を解消し、行動を促す「マッチングリスク意識」の解消

マッチングリスク意識とは「商品の購入後に自分に合わなかったらどうしよう」「(セミナー等で)自分に意味がなかったらどうしよう」「(飲食店選びで)美味しくなかったらどうしよう」など、商品を購入する前に未来を予測して起きる不安な状態の事を指します。

このリスクは購入を踏みとどまらせる要因の1つとなるため、マーケティングにおいてはこのマッチングリスク意識をどのようにして減らしていくかが重要です。

ドモホルンリンクル 無料お試しセット

誰しもが聞いたことがある「ドモホルンリンクルのお試しセット」ですが、これは「買ってみたはいいものの自分に合わなかったらどうしよう…」というユーザーのマッチングリスク意識を解消するために非常に効果的と言えます。

「購買心理」の7段階のマインドフロー

購買心理をより深く理解するために、消費者の購買行動を7段階に分けたマインドフローについての知識をつけることが重要です。

マインドフローとは消費者の購買行動を「認知、興味、行動、比較、購買、利用、愛着」の7段階に分けて分析や対策を図るためのマーケティング手段です。

以下の図がマインドフローにおける「過程、お客様の状態、運営側の目的」をまとめたものです。

過程お客様の状態運営側の目的
認知自社の存在を知らない。自社を知ってもらいたい。
興味存在は知っているが興味はない。自社に興味を持ってもらいたい。
行動存在は知っているが購入はしない。自社のものを購入してもらいたい。
比較競合商品と比較中。
自社のものを購入していない。
自社のものを選んでもらいたい。
購買自社のものを購入しているが利用していない。自社のものを利用してもらいたい。
利用自社のものを購入し利用中。
現状の使用感に満足はしていない。
自社のものを気に入ってもらいたい。
愛着自社のものに満足していてファンの状態。自社のファン、リピーターになってほしい。

まとめ

・購買心理とは人がなにかを購買するまでの心理的な動き
・消費者が購買に至るまでには潜在、準顕在、顕在の3つの層に分かれる
・潜在層には「カリギュラ効果」と「スノップ効果」
・準顕在層には「カクテルパーティー効果」と「シャンパンティエ効果」
・顕在層には「バンドワゴン効果」と「マッチングリスク意識の解消」
・購買心理を理解するためには7段階のマインドフローを知る

本記事ではマーケティング業務において非常に役に立つ購買心理について解説しました。

普段何気なく目にするものでも、身の回りには購買心理をうまく活用しているものが多く存在します。

購買心理をうまく活用することで今まで以上の反応が得られるはずです。

商品の特性やサービス戦略にはどれが合っているかを考え、最適な購買心理をぜひ活用してみてください。

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小田宮啓太

大学時代はマーケティング、経営分野を専攻し2023年に新卒としてデジタルアスリート株式会社に入社。 入社後は経営企画室に配属され自社マーケティング、主にSEO関連業務を担当している。

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