ULSSAS(ウルサス)とは?新たなマーケティングモデルを解説!

  • 2019.6.6
  • 2023.12.28
  • 13,640 Views

ULSSAS(ウルサス)とはSNS時代における新しい購買行動プロセスのことです。

ULSSASではSNSでのUGCを活用することを重要視しています。
※UGCとは「ユーザー生成コンテンツ」のこと。

SNSの利用者は年々増加しており、今や日常生活でSNSを利用することは当たり前になり、SNS利用度が高まったことで、消費行動に変化が起きています。

今回は、そんな時代の新しい行動・購買モデルとして株式会社ホットリンクが提唱している「ULSSAS」について解説します。

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ULSSASとは

ULSSASとは、SNS時代における行動購買プロセスのことを言います。

SNSが普及した現代特有のユーザー行動を活かし、アテンションにUGC(ユーザー投稿コンテンツ)を活用して費用対効果の優れたマーケティングを行っていくためのものです。

以前なら、商品・サービスの購入の前にユーザーはTV番組や検索エンジンで情報収集をしていましたが、現在ではSNSの投稿による影響が大きくなりました。

特に最近はユーザーが広告を嫌う傾向にあるため、情報収集の手段はよりリアルな情報が知れるSNS検索に移ってきています。

画像引用:SNS時代のマーケティングフレームワーク、「ULSSAS(ウルサス)」とは

ULSSASとは、以下のことばの頭文字を取ったものです。

U:UGC(ユーザー投稿コンテンツ)
L:Like
S:Search1(SNS検索)
S:Search2(Google/Yahoo!検索)
A:Action(購買)
S:Spread(拡散)

UGC(ユーザー生成コンテンツ)について詳しく知りたい方はこちらから↓

ULSSASの流れ

ULSSASモデルでは具体的に以下のような流れが繰り返されていくことを指します。

例)
「この商品良かった!」「このサービス便利だからオススメ」

フォロワーや投稿を見た人が「いいね!」をする(Like)

「いいね!」した人が商品名・サービス名をSNS検索で検索(Search1)

さらに検索エンジンでも検索(Search2)

購入(Action)

今度は購入者が商品・サービスに対しての投稿をシェア・拡散する(Spread)

このように現代では、一度良質なUGCが発生すれば、その後は自然と上記の流れが繰り返されていきます。

UGCを活用というと、SNS広告を運用したりSNS上でマーケティングを行うことと思う方もいるかもしれませんが、それはまた別のものです。

ULSSASの場合、UGCと拡散行動が掛け合わさり、自動でどんどん広がっていく状態になります。

そのためULSSASの時代では、まずは良質な情報を拡散してくれるフォロワーの獲得と、シェアがされやすいアカウントを構築することが必要です。

この2つが揃えば次第とUGCと拡散行動の循環が起きるのです。

SNS検索についてはこちらから↓

企業のSNS活用状況

ULSSAS_SNS

現状

現在の企業が所有するSNSアカウントの目的と言えば、「情報を発信すること」「フォロワーの増加」など情報発信が主で、情報発信することだけで満足していたり、フォロワー数の増減ばかりを気にしたりという事態になりがちです。

理想

しかし、ULSSASで考えると本当に重要なのは「1つの投稿に対し、何人のユーザがその企業について投稿したか・興味をもったか」ということです。

ただ情報を発信し続け、フォロワーの増加だけを目的としていても、拡散効果は期待出来ません。

フォロワー数が多いだけでは、投稿を目にしたとしてもアクションを起こさず、見流がしてしまう人ばかりかもしれません。

そうすると1つの投稿による情報の広がりはフォロワーやたまたま見かけた人に限られてしまいます。

そのため、単にフォロワー数に重点を置くのではなく、リアクションをしてくれるフォロワーを獲得していくことが重要になります。

リツイート(RT)をしてくれたり、投稿に対する感想を述べてくれるフォロワーを獲得していかなければなりません。

そのようなリアクションがあることで、そのフォロワーのフォロワーへ情報を拡散でき、また投稿について言及してもらうことでその企業に対する興味度や・影響度を上げることができるのです。

重要なのはUGC

ULSSASを回していく上で最も重要なのはUGCです。

UGCが発生しない限り、ULSSASは回りません。

そのために、企業はユーザーが好みそうな写真を用意したり、ツイートを行うことが必要です。

投稿をきっかけにUGCが発生すれば、その後は自動的にユーザーの行動が連鎖していきます。

プロモーションをただ掲載というのではなく、いかにユーザーが拡散したくなるか、感想を述べたくなるかという点を意識しながら運用を行う必要があります。

また当然ですが、投稿に注意するだけではなく、まず大前提としてUGCを発生させるためにも商品・サービスが優良であることが必要です。

UGC(ユーザー生成コンテンツ)について詳しく知りたい方はこちらから↓

他のマーケティングファネル(購買行動モデル)との違い

ULSSASとの違い

ULSSAS以前のマーケティングファネル(購買行動モデル)としてはAIDMA、AIDA、AISAS、VISASなどが存在します。

それら従来のモデルとULSSASの違いは「構造」の部分に違いがあります。

AIDMAやAISASはファネル型(逆三角形)になっていることがほとんどであるのに対して、ULSSASはフライホイール型(弾み車)になっています。

ULSSAS_difference

ファネル型の場合はステップが進むに連れて上から下に進んでいきます。

上層部のステップにコストをかけ、母数を増やしてユーザーを獲得していきます。

一方、ULSSASのフライホイール型の場合は、UGCとして生まれた投稿がSNSで拡散されることで自然と円を描くようにぐるぐると回る構造になっています。

ULSSASAIDMAAIDAAISASVISAS
Step認知
(投稿・広告)


いいね

Search1・2

購買

拡散

いいねに戻る
注目

関心

欲求

記憶

行動
注目

関心

欲求

行動
注目

関心

検索

行動

共有
口コミ

影響

共感

行動

共有
接触点SNS
(投稿・広告)
CM
カタログ
チラシ
(広告)
CM
カタログ
チラシ
(広告)
Web広告口コミ
Web/SNS
歴史2020年頃1920年頃1920年頃2005年頃2010年頃

AIDMAとは

AIDMAはファネル型(逆三角形)の購買行動プロセスです。

AIDMAは以下の文字の頭文字から構成されています。

Attention:注目
Interest:関心
Desire:欲求
Memory:記憶
Action:行動

AIDMAは比較的ゴールまでのプロセスが長く、必要なタイミングが訪れた時に行動してもらうことを想定しています。

AIDAとは

AIDAはAIDMA同様にファネル型(逆三角形)の購買行動プロセスです。

AIDAは以下の文字の頭文字から構成されています。

Attention:注目
Interest:関心
Desire:欲求
Action:行動

AIDAはAIDMAと比較してゴールまでのプロセスが短く、「今すぐ」のように短期間で行動してもらうことを想定しています。

AISASとは

AISASもファネル型(逆三角形)の購買行動プロセスです。

AISASは以下の文字の頭文字から構成されています。

Attention:注目
Interest:関心
Search:検索
Action:行動
Share:共有

ユーザーに注目・認知してもらった後、検索し行動に移してもらって終わりではなく、他の人へ口コミや投稿を通して共有することまでを一連のプロセスとしています。

VISASとは

VISASは以下の文字の頭文字から構成されています。

Viral:口コミ
Influence:影響
Sympathy:共感
Action:行動
Share:共有

SNSが普及するなかで生まれたモデルです。

SNSなどでみかける口コミやインフルエンサーによる影響を受けて行動、共有することを想定したプロセスとなっています。

VISASは従来のモデルと比べて、より身近な人からの影響を受けて行動を起こすモデルとなっています。

ULSSASの活用メリット

ULSSASの活用には大きく3つのメリットがあります。

①広告費の削減
②商品力の強化
③商品価値と顧客満足度の向上

広告費の削減

ユーザーが自身の手で拡散してくれるため、広告費をかけなくてよくなります。

多額の広告費をかけている企業なら、コストの大幅カットが見込めます。

商品力の強化に繋げられる(商品にコストを割くことが可能になる)

削減出来た広告費を商品・サービスの開発費に当てることが可能です。

商品価値の向上=顧客満足度向上

商品・サービスの価値が上がることで顧客満足度も比例して高くなります。

顧客満足度が上がれば、UGCの活用の幅も広がり、より多くの拡散を期待することもできます。

このようにULSSASを意識したマーケティングを行うことで、ユーザーに一方的に商品・サービスを宣伝する状況から、商品の価値を上げることに集中出来る環境へと変化し、ユーザーが好意的に商品・サービスを手にして拡散してくれるという理想の状況を生み出すことができるのです。

ULSSASモデルの成功事例

ULSSAS_Jirei

実際にULSSASモデルで成功した事例を2つ紹介します。

カメラを止めるな!

2017年に公開されたインディーズ映画「カメラを止めるな!」はULSSASモデルを採用したところ、予算300万円の映画で興行収入30億円以上の大ヒットを記録しました。

インディーズ映画ながらに爆発的人気を生み出せたのはSNSの口コミが大きな効果を握っています。

影響力の高い著名人やインフルエンサーがSNSなどを通して口コミを投稿しました。

また、SNSに投稿される内容もネタバレを含まない「この映画すごい!」や「とりあえず映画館で見て!」などの意味深な投稿により話題性が高まっていきました。

口コミによって話題がさらなる話題を生み出しユーザーの行動を促進させ、ULSSASモデルのサイクルが回っていきました。

ガーナチョコレート

株式会社ロッテはInstagramを使って「#手作りチョコガーナ」というキャンペーン行いました。

キャンペーンの詳細はロッテを使ったチョコレートの写真に「#手作りチョコガーナ」とつけて投稿で参加完了になります。

企業の投稿(公式アカウント)への「いいね」は887件でしたが、「#手作りチョコガーナ」のついた投稿は13,000件以上集まったという企業の発信力をUGCによる拡散力が上回りULSSASモデルによって成功を収めた例です。

まとめ

・ULSSAS(ウルサス)とはSNS時代における新しい購買行動プロセスのこと。
・ULSSASではSNSでのUGCを活用することを重要視。
・ULSSASはUGCとして生まれた投稿がSNSで拡散されることで自然と円を描くようにぐるぐると回る構造。

本記事では新しい行動・購買モデルであるULSSASを紹介しました。

ビジネスを発展させていくためには、広告が重要!そう思っている方が大半だと思います。

もちろん広告は大事です。

しかし今までの形式に問わられず、ユーザーの行動の変化に合わせて我々も運用方法を考えていかなければなりません。

UGCを活かしたULSSASを活用し、より良い商品・サービスを生み出すためのきっかけを作っていきましょう! 

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