Google広告の新機能「動画テスト」とは? メリットと設定方法を紹介!

  • 2021.4.26
  • 2021.7.15
  • 9,188 Views

Googleは2021年4月6日、「動画テスト」機能を数週間のうちにリリースすることを発表しました。

この動画テスト機能を使うことにより、今まで以上に簡単にYouTube広告での検証をすることができます。
今回は、そんな動画テストの機能とメリット、設定方法についてご紹介します

新機能「動画テスト」とは?

動画テストとは、動画広告の YouTube でのパフォーマンスを相互に比較できる機能です。
複数の動画広告を同じオーディエンスに向けて表示し、その結果をもとに、オーディエンスと相性のいい広告を割り出すことができます。

これまでYouTube広告の動画のパフォーマンスを見極める場合、1つの広告グループ内に複数の動画を入れてテストを行っていましたが、配信対象や偏りが出て、均等なテストではありませんでした。

今回の「広告テストにより、オーディエンスに対して複数の動画を出し分けることができるようになります。

このように、動画テストを使うことで、明確な差をつけた動画の成果の信憑性が上がるため、中長期的なクリエイティブテストにおいてコンバージョンを最大化させることに役立ちます。

動画テストの活用事例

Aegon Life社は、動画テストを活用し、動画内の複数のテキストを試すことでコンバージョンを 139%増加、CPAを23%低下させることに成功しました。

動画テストの活用例としては、
①テキストを大きくする
→例)テキスト要素(ロゴを含む)を大きくすると、ブランド認知度が向上するかどうかのテスト。
②オファー文言の拡大
→例)人物あるいは製品の重要な部分を拡大することで、購入意欲を促進できるかどうかのテスト。
③クロージングのタイミングの変更
→例)行動を促すフレーズを動画の冒頭で使用する方が、動画の最後に使用するよりコンバージョンが増えるかどうかのテスト

などが挙げられます。

実際、LINE登録を促す動画広告では、①要約コンテンツの追加、②登録を促すカードの追加 を行うことで、
オファー部分の動画75%地点までの視聴割合が4.06%から12.64%、約3倍になり、獲得単価も4分の1以上に改善した事例もあります。


こちらのテストは「動画テスト」ではなく、通常の広告グループ内での複数動画テストでしたが、
今回の「動画テスト」の実装により、配信先のオーディエンスがばらついたり露出が偏ったりするなどのテストを阻害する要素も減ることが考えられます。

より一層動画の成果判断がしやすくなるということですね。

動画テストの仕組み

動画テストは、大まかにこのような流れです
①テストグループ(相互に比較するグループ)を 2~4個作成
②テストに組み込むキャンペーンを複数選択(それぞれ異なる動画広告を含むキャンペーンを選びます)。
③各キャンペーンのパフォーマンスの測定および比較に使用する、成功の指標(ブランド効果測定またはコンバージョン)を選択

設定の手順

設定の手順は以下の通りです。

①Google 広告アカウントにログイン

②左側のページメニューで、[下書きとテスト] を展開し、[動画テスト] をクリック
※ページメニューに [下書きとテスト] が表示されない場合は、[その他] をクリックして、メニューで利用可能なオプションを展開します。

③プラスボタン をクリックして、新しいテストを作成

④テストの名称と目標を入力

⑤各テストパターンの名称を入力

⑥[キャンペーンを選択] をクリックして、各パターンにキャンペーンを割り当てる
※1つのパターンに複数のキャンペーンを割り当てることはできません。

⑦[指標を選択] プルダウンをクリックして、成功指標としてブランド効果測定またはコンバージョンを選択

⑧[保存] をクリック

動画テストを終了したい場合

テストの実施中は、トラフィックが各テストパターンのキャンペーンに均等に配分されています。
キャンペーンに変更を加える場合は、まずテストを終了しましょう。
テストを終了すると、各キャンペーンへのトラフィック配分は元どおりになります。

①Google 広告で、[動画テスト] を開く

②終了するテストを選択し、[テストを終了] をクリック

始める前にやっておきたいこと

まず、テストの戦略のもとになる仮説を立てましょう。
仮説は、キャンペーン全体の目標に即した内容にします(例: 「2 分間の動画広告と 15 秒間の動画広告では、集客キャンペーンのコンバージョン率を高めるうえでどちらが効果的か?」など)。

テストの作成に入る前に、それぞれ異なるクリエイティブを使った動画キャンペーンを 2 つ以上作成しておきましょう。

各動画広告のパフォーマンスを、キャンペーンのその他の要素と切り離して評価できるよう、各キャンペーンの設定(オーディエンス、入札単価、広告フォーマットなど)はすべて共通にします。

※ブランド効果測定は、一部の Google 広告アカウントでは利用できないので注意してください。

まとめ

今回の動画テストの導入で、より一層動画広告のテストがしやすくなります。
リリース時にすぐに使えるよう、テストする動画を用意するなど、準備を進めておきましょう。

参考文献
Google広告ヘルプ:テストを通じて YouTube のクリエイティブの効果を高める
Google広告ヘルプ:動画テストを作成する

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