【おすすめの掛け合わせも紹介】GDNで使えるターゲティング一覧

  • 2022.6.2
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Googleディスプレイネットワーク(GDN)で使用できるターゲティングの種類はとても多いですよね。

しかし実際に使おうとすると、そのターゲティングでどのように配信されるかがいまいちわからない。
自分の選んだターゲティングが正しいかどうか、自信が持てないまま運用している人も多いのではないでしょうか。

最適なターゲティングを見つけ出すためには、各種ターゲティングへの理解が不可欠です。さらに「ターゲティングの掛け合わせ」についても理解しているとより成果が出しやすくなります。

そこで今回は、GDNで使用できるターゲティングを「目的別」に解説し、応用編としてターゲティングの効果的なかけ合わせについても紹介します。
ターゲティングが使いこなせないとお困りの方はぜひ参考にしてくださいね。

GDNで使えるターゲティングは大きく分けて2種類

ターゲティングの種類は数えたらキリがありません。さらに、掛け合わせの設定まで考えると数百種類に及びます。

しかし、これらのターゲティングも大きく以下の2種類に分類することができます。

・「人」をターゲットにする「オーディエンスターゲティング」
・「配信面」をターゲットにする「コンテンツターゲティング」

まず、この2つのターゲティングを理解するだけでも、大まかにどんな配信をしたいのか検討することができます。
それぞれの特徴や違いを見ていきましょう。

「人」をターゲットとするオーディエンスターゲティング

オーディエンスターゲティングとは、配信する「人」を絞り込むターゲティングです。

具体的には、性別・居住地や興味・関心、インターネットでの行動履歴など、
ユーザー自身の情報を切り口に、広告の配信対象を絞り込みますです。

例えば、30代女性向けのダイエットサプリを販売している場合、

・年代→30代 ・性別→女性 ・興味・関心→ダイエットや健康

というように、大勢のユーザーの中から条件を絞って広告を配信できるのが、オーディエンスターゲティングです。

「配信面」をターゲットとするコンテンツターゲティング

コンテンツターゲティングとは、キーワードやプレースメントを指定することで広告の配信対象となる「配信面」を絞り込む手法です。

上と同じダイエットサプリのケースで考えると、例えば「ダイエットサプリのレビュー記事が含まれるページ」のように「ターゲットが見そうなページ」に広告を表示できるのが、コンテンツターゲティングです。

この2つがターゲティングの最も大きな区分です。もちろん、どちらが優れているというわけではありません。
使い分けたり組み合わせたりして、目的に合わせて使っていくことが大切です。

オーディエンスターゲティングの活用方法

では実際の活用方法について、まずはオーディエンスターゲティングから解説します。
ここでは使用頻度の高い、以下のターゲティングをご紹介します。

  • デモグラフィックターゲティング
  • 検索広告向けリマーケティング
  • 類似ユーザー
  • 検索広告向け購買意向の強いユーザー層
  • アフィニティ カテゴリ

狙った年齢・性別に配信する デモグラフィックターゲティング

【ターゲティング内容】
デモグラフィックターゲティングは、年齢や性別を絞って配信するターゲティングです。

【メリット】
「女性向け商品」「40代以上向け商品」のように、年代や性別でターゲットが絞られる商材の場合、見込みの薄い年代や性別への配信を除外できることが、デモグラフィックターゲティングの一番のメリットです。
見込みの低いユーザーにクリックされて無駄な広告費がかかることを避けられます。

一方、「Webでどの性別年代に売れるのか」に関しては、一度広告を出してみないとわからない面もあります。

まずは一度幅広い年代に配信してみて、あとから成果のよい性別・年代に絞るという方法も試してみてください。新たな層での獲得につながり、拡大できる可能性があります。

【設定方法】
こちらは検索広告でもディスプレイ広告でも設定ができます。

絞り込みの内容は管理画面の「ユーザー属性」から確認することができます。単に条件によって除外するだけでなく、 特定の性別や年代の入札単価を引き上げたり引き下げたりして、強弱の調整を図ることも可能です。

訪問ユーザーの取りこぼしを防ぐ 検索広告向けリマーケティング

【ターゲティング内容】
検索広告向けリマーケティングは、一度サイトを訪問したことがあるユーザーに対して、検索広告をカスタマイズする機能です。

該当するユーザーが Google や検索パートナーのサイトで検索を行った時、ユーザーに合った広告を表示したり入札単価を調整したりすることができます。
「検索広告向けリマーケティング」という名前の通り、検索広告上で、リマーケティングをするものです。

【メリット】
一度サイトを訪問したことがあり、その商材に対して興味を持っているユーザーに対して広告を配信出来るのが、検索広告向けリマーケティングのメリットです。

・一度サイトに訪問している。
・追加で別のキーワードで検索している。

という条件に一致しているということは、「広告主のサービスに興味もあり、かつ他社と比較検討しているユーザー」である可能性が高いです。

そうした、より購入に近しいユーザーに対して、通常の検索広告と違った訴求の広告文や遷移先を設定したり、入札単価を引き上げたりして、「取りこぼさない」ための策をとれるのが検索広告向けリマーケティングです。

【設定方法】
こちらは、新しくキャンペーンまたは広告グループを作成する必要があります。
下記の設定方法を参考にして設定してみてください。
検索広告キャンペーンにデータ セグメントを設定する – Google 広告 ヘルプ

より確度の高い見込みユーザーに配信できる
類似ユーザーターゲティング

【ターゲティング内容】
類似ユーザーは、既存のユーザーと行動が類似するユーザーに対して広告を配信する手法です。
Google広告では、機械学習を使用して類似ユーザーのリストをリアルタイムで更新しているので、直近の既存ユーザーに近しいユーザーに対して広告を配信することができます。

【メリット】
類似ユーザーのターゲット設定を使用すると、既存のリマーケティングリストやカスタマー マッチリストのユーザーと共通の特徴を持つユーザーに広告を表示でき、新たな見込みユーザーの開拓につながります。

元となるリストに載っているユーザーは類似ユーザーリストから自動的に除外される仕組みになっているため、重複に心配もありません。

しかし、いくら類似とはいっても、「新規ユーザー」ではあるため、必ずしも獲得見込みが高いとは言えません。
まずはテストとして予算を決めて開始し、様子を見てみるのが無難です。

【設定方法】
類似ユーザーをターゲットに追加する – Google 広告 ヘルプ

購入検討中に配信できる 検索広告向け購買意向の強いユーザー層

【ターゲティング内容】
提供する商品やサービスに似たものを調べているユーザーや、購入を前向きに検討しているユーザーに広告を表示できるターゲティングです。

【メリット】
購買意向の強いユーザー層は、購入に至る可能性が高いユーザーをコンバージョンに導くことを想定した機能で、リマーケティングの成果を高めたり、購入段階に極めて近いユーザーに広告を表示したりする際に効果的です。

選択できる項目には下記のようなものがあります。

アパレル、アクセサリ /アート、工芸の関連用品 /イベントのチケット/
ギフト、行事 /コンピュータ、周辺機器 /スポーツ、フィットネス/
ソフトウェア ・デートサービス /ビジネス サービス/
ビジネス、産業向けの関連商品 /メディア、エンターテイメント/
不動産 /季節的な買い物 /家庭、園芸 /家電 /就業状況/
幼児、子供向け製品 /教育 ・旅行 /楽器、音楽の関連用品 /
美容、パーソナルケア /自動車、乗り物 /通信 /金融サービス /食べ物

これらはさらに細かく分かれており、例えば「アパレル」の項目を開くと、

このようにより詳細な分類が出てきます。
正直ここまで細かく設定する必要はなく、また細かく設定すればするだけ配信量が減ってしまうので、いきなり絞ることはせず、後述する「モニタリング」の設定をして様子を見ることをおすすめします。

ターゲティングとして絞るには狭いですが、ユーザーが何に関心があるのかというデータを集める上では優秀な機能なので、ぜひ使いこなしてください。

【設定方法】
検索広告向け購買意向の強いユーザー層は管理画面上の「オーディエンス」の項目から設定することができます。

トピックに関心のあるユーザーに配信できる アフィニティカテゴリ

【ターゲティング内容】
アフィニティカテゴリでは、特定のトピック(例えば、スポーツ、園芸、フードなど)に高い関心を示しているユーザーに広告を配信することができます。

【メリット】
特定のトピックに強く惹かれているユーザーをターゲティングできるのはメリットですが、まだ比較検討段階ではなく、 検討し始め=アフィニティカテゴリ 具体的に比較している=検索広告向け購買意向の強いユーザー層 となるので、購買意欲は、検索広告向け購買意向の強いユーザー層よりもアフィニティカテゴリの方が低いです。

【設定方法】
検索広告向け購買意向の強いユーザー層と同じ画面から設定ができます。

コンテンツターゲティングの活用方法

次に説明するのは、「配信面」をターゲットにする「コンテンツターゲティング」です。
以下のターゲティングについて紹介します。

  • キーワードターゲティング
  • プレースメント
  • トピック

指定キーワードの関連サイトに配信できる キーワードターゲティング

【ターゲティング内容】
キーワードを設定し、そのキーワードに関連するサイトやアプリに広告が配信されます。

例えば、キーワードとして「スキンケア」を設定した場合は、スキンケア商品やコスメなどを扱ったサイトに表示されやすくなります。

※YDAのサーチターゲティングの場合は、「設定したキーワードで検索したことのある人」に対してディスプレイ広告が配信されますが、GDNで設定できるキーワードのターゲティングは、あくまで、「キーワードに関連するサイト」なので注意しましょう。

【メリット】
関連するサイトである以上、広がりすぎてしまうリスクもあるので、まずは、検索広告やFacebook広告などで獲得の出来ているキーワードやターゲティングを流用して設定すると、リスクをおさえて配信することができます。

上記で獲得ができてきたら、配信されているプレースメントを分析してキーワードを追加したり、ターゲットが興味のあるコンテンツは何か、どのような話題やサイトに興味があるのか、といったことから逆算してキーワードを決めて広げていってください。

最近は、「全然関係のないサイトに配信される」ということは少ないですが、成果の悪いプレースメントに配信され続けないよう、プレースメントチェックを行うことはお忘れなく。

【設定方法】
ディスプレイ ネットワーク キャンペーンのキーワードを選択する – Google 広告 ヘルプ

配信先のサイトやアプリを指定できる プレースメント

【ターゲティング内容】
配信先となるサイトやアプリを指定して配信する方法です。

【メリット】
一度プレースメントを指定せずに配信したあとで、成果の良い配信面の身を抜き出して配信したり、反対に成果の悪い配信面を除外して配信することで、見込みの低い配信を減らすことができます。

成果の悪い配信面は、除外対象としてまとめておいて、 類似商材を配信するときにあらかじめ除外しておく、というように使うこともできます。

【設定方法】
プレースメントを追加、編集、コピーする – Google 広告 ヘルプ

特定トピックの関連カテゴリに配信できるトピック

【ターゲティング内容】
プレースメントのターゲティングが配信面そのものを指定するのに対し、配信面のカテゴリを指定して配信するのが「トピック」です。個々のプレースメントやキーワードターゲットと組み合わせて使用することもできます。

【メリット】
例えば、トピックとして「自動車」を指定することで、乗用車など自動車のテーマに関するコンテンツを含む配信面に広告が表示されます。
さらに「トラック、SUV」「商用自動車」「オートバイ」など、より詳細なサブトピックを選択することもできます。

トピック ターゲットをプレースメントやキーワードのターゲティングと組み合わせることで、より詳細なターゲット設定を行うことができます。

【設定方法】
管理画面の「トピック」の項目から選択できます。

モニタリングによって、ユーザーの傾向を知ることも大切

Google広告には、モニタリングという機能があります。

「ターゲティング」は指定したターゲットに「絞って」広告を配信しますが、 「モニタリング」は、指定したターゲット広告を「絞ることなく」それぞれの属性のデータを確認できます。その名の通り、ユーザーの属性を「モニタリング」できる機能なのです。

例えば、「ターゲットとして絞り込んでいいかの判断はまだつかないけど、どんな属性のユーザーが訪問しているのかは見ておきたい」というときに非常に役に立ちます。

「モニタリング」設定を使用しても、キャンペーンや広告グループのリーチは影響を受けないため、広告が表示されるユーザーや場所は変わりません。

選択したプレースメント、トピック、またはオーディエンスでキャンペーン実施中の広告の掲載結果をモニタリングすることができます。 このデータに基づいて、特定の条件で入札単価調整を行ったり、ターゲティングを指定して配信を絞ったりすることができます。

実際に広告を配信しながら、ユーザーのデータをとることができるため、設定することを強くおすすめします。

GDNターゲティングでおすすめの掛け合わせ

ターゲティングは、単体で使用することももちろん可能ですが、 掛け合わせることによってより成果を上げていくこともできます。

おすすめ①:デモグラフィックターゲティング×その他ターゲティング

こちらは王道のターゲティングです。 年齢や性別といったデモグラは、「見込みの低い層を除外する」ための基本のターゲティングです。

除外したい層が決まっている場合は、設定することをおすすめします。

おすすめ②:キーワード×トピック

キーワードを設定し、そのキーワードに関連するサイトやアプリに広告が配信される「キーワードターゲティング」と、配信面のカテゴリを指定して配信する「トピックターゲティング」の掛け合わせを紹介します。

例えば洗顔料のディスプレイ広告を出稿する場合、 洗顔系のキーワードに、「女性の健康」「ビタミン・サプリメント」といったトピックを掛け合わせて配信することで、片方のターゲティングのみで絞り込んだ場合よりも、より確度の高い層に配信される可能性が高まります。

上記で獲得がでれば、ターゲットは健康系にも興味関心が強いユーザーである可能性があるという仮説を立てることができます。 そしてこの仮説に基づいてクリエイティブを作ったり、訴求を変えたりすることで、獲得の確度をさらにあげていくことができるのです。

ターゲティングは、それ自体がデータとしても有益なので、 獲得のために設定するというのはもちろんのこと、分析の材料の一つとしても有効活用していきましょう。

まとめ

冒頭でも記載した通り、ターゲティングの種類は、掛け合わせることによって数百にもなります。
これらをすべて試すというのは、途方もない話のようですが、その中にも必ず最適なターゲティングは存在します。

まずは、お伝えした効果的なターゲティングからはじめてみることで、効果的な配信を目指していきましょう。

 

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清水 章子

デジタルアスリート株式会社 HR戦略部 次長
2017年4月に新卒で入社。Google・Yahoo広告をはじめとして、コンサルタント・広告運用業務を担当。
2018年7月にマネージャーに昇格し、社外向けのセミナー登壇なども行うように。 2022年7月からはHR事業部へ異動し、採用と人材育成に注力している。

「月曜日が楽しみになる会社をつくる!」がモットーのHR部次長。
5年間コンサルタント一筋で生きてきましたが、2022年7月に電撃異動。 これまでの学びを存分に活かし、HR領域での新しい挑戦に日々邁進中です。
家に帰ると猫がすりよってきてくれることに心から幸せを感じています。 嬉しくて抱き上げると、信じられないくらいの抵抗にあいます。餌を与えると落ち着きます。

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