LINE広告全ターゲティング設定|特徴やコツ、注意点まで解説

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松岡 和哉

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本記事では、LINE広告で利用できるターゲティングの全種類を解説します。

成果を出すためのターゲティングの優先順位から、実践的なコツまで、広告運用にすぐに役立つ情報網羅的にお届けします。

これからLINE広告を始める方も、すでに運用されている方も、この記事で効果改善のヒントを見つけてください。

LINE広告とは?成果を左右するターゲティングの重要性

LINE広告は、月間9,600万人以上が利用する巨大なプラットフォームです。

最大の特徴は、検索と違い、トークやニュースといった「日常のシーン」で広告が表示される点。そのため、自分に関係のない広告はすぐに無視(スルー)されてしまいます。

だからこそ、届けたい相手を正確に狙う「ターゲティング」の精度が、成果を出すための最も重要な鍵になります。

LINE広告のターゲティング種類一覧

LINE広告のターゲティングは、大きく分けて4種類。まずはそれぞれの役割を理解しましょう。

①オーディエンスセグメント配信(属性や興味関心で狙う)

ユーザーがLINEに登録した「年齢」「性別」「地域」や、みなし属性(行動から推測される興味関心など)に基づいて配信する、最も基本的なターゲティング手法です。

オーディエンスセグメント:画像①
※引用:LINEヤフー for business

設定方法

手順①「広告グループ」を選択し、「編集」をクリック。
オーディエンスセグメント:設定方法①

手順②:ターゲット設定の欄から「国・地域・性別・年齢・OS」のターゲティングの設定ができます。

オーディエンスセグメント:設定方法②

手順③:詳細ターゲティングの「編集」を選択。

オーディエンスセグメント:設定方法③

手順④:配信したいセグメントを選択し「完了」をクリック。
※除外したい場合には「除外」を選択します。

オーディエンスセグメント:設定方法④

②オーディエンス配信(自社の顧客情報で狙う)

サイト訪問者(リマーケティング)や、自社で保有する顧客の電話番号・メールアドレスなど、あなたのビジネスと既に関わりがあるユーザーのリスト(オーディエンス)に配信する手法です。コンバージョンに繋がりやすい、非常に強力なターゲティングと言えます。

オーディエンス配信:画像①
※引用:LINEヤフー for business

設定方法

手順①:「オーディエンスセグメントの設定方法」にある「手順①」まで同様。

手順②:オーディエンスの「編集」をクリック。

オーディエンス配信:設定方法①

手順③:配信したいリストを選択。

<リストを作成していない場合>
手順③-①:オーディエンスの「オーディエンス作成」を選択。

オーディエンス配信:設定方法②

手順③-②:オーディエンス一覧の中の「オーディエンス作成」を選択。

オーディエンス配信:設定方法③

手順③-③:該当の「オーディエンス」を選択。
※今回は「ウェブトラフィックオーディエンス」を選択。

オーディエンス配信:設定方法④

手順③-④「オーディエンス名・含める人・有効期間・URL」を設定し「保存」で完了。
※例:特定のウェブページに過去30日アクセスしたユーザー

オーディエンス配信:設定方法⑤

<リスト作成が完了している場合>
手順③-①:該当の「オーディエンス」の「配信」選択。
※除外したい場合には「除外」を選択します。

オーディエンス配信:設定方法③‐①

手順③-②:最後に「保存」を押して完了です。

③類似配信(優良顧客に似た人へ広げる)

類似配信:画像①
※引用:LINEヤフー for business

上記②で作成したオーディエンス(例:購入者リスト)と行動が似ている、新しいユーザーをLINE広告が自動で見つけ出し、広告を配信する手法です。新規顧客開拓において、非常に高い費用対効果が期待できます。

設定方法

手順①「オーディエンスセグメントの設定方法」にある「手順①」まで同様。

手順②:ターゲティング設定の項目の「オーディエンス」欄にある「編集」を選択。

類似配信:設定方法①

手順③:次に「オーディエンス作成」を選び、「類似オーディエンス」を選択。

類似配信:設定方法②

手順④:次に「オーディエンスソースを選択してください」を選択。

類似配信:設定方法③

 

手順⑤:続いて、作成してある「オーディエンスソース」を選択し、「選択」

類似配信:設定方法④

(オーディエンスソースの作り方はこちら)
⑤-①:ターゲティング設定の項目の「オーディエンス」欄にある「オーディエンス作成」を選択。

類似配信:設定方法⑤‐①

⑤-②:次に類似元にしたいオーディエンスを選択。
※今回は実際にコンバージョンしてくれたユーザーの類似にした場合

類似配信:設定方法⑤‐②

⑤-③:オーディエンス名は、誰が見ても分かるように管理しやすい名前(例:商品A購入完了ユーザー_30日)を入力します。URLにはサンクスページを入れて保存を選択。

類似配信:設定方法⑤‐③

⑤-④:次に「類似オーディエンス」を選択。

類似配信:設定方法⑤‐④

⑤-⑤:続いて、⑤-③で作成した「オーディエンスソース」を選択し、「選択」

類似配信:設定方法⑤‐⑤

手順⑥:次にオーディエンスサイズを「手動に選択」し、「%」を設定して保存。

類似配信:設定方法⑥

手順⑦:最後にオーディエンスの「編集」を押して、先程作成した「類似オーディエンス」を選択して完了。

類似配信:設定方法⑦

類似配信:設定方法⑧

④自動ターゲティング(AIにおまかせで広げる)

過去の広告配信実績などを元に、LINE広告のAIが自動で最適なユーザーを探し出して配信を広げてくれる機能です。設定の手間はかかりませんが、手動ほどの細かいコントロールはできません。

設定方法

手順①「オーディエンスセグメントの設定方法」にある「手順①」まで同様。

手順②「ターゲット設定」の欄にある「ターゲティングモード」から「自動ターゲティング」を選択。

自動ターゲティング:設定方法①

【迷ったらこの順番】成果を出すためのターゲティング設定フロー

ここでは、弊社の運用ノウハウに基づいた、最も効率的に成果を出せるターゲティングの優先順位を解説します。

ターゲティング優先順位:画像①

優先順位①:電話番号類似

電話番号類似とは、既存顧客の電話番号リストを元に、その顧客と行動が似ているユーザーへ広告を配信する手法です。

電話番号はLINEアカウントとのマッチング精度が非常に高く、最も信頼できる「高精度なデータ」です。

これを元に配信するため、購入確度の高い新規顧客に効率的にアプローチでき、CPA(顧客獲得単価)が最も合いやすくなります。

優先順位②:リターゲティング

リターゲティングとは、一度ウェブサイトを訪れたり、商品をカートに入れたりしたユーザーに対して、再度広告を配信する手法です。

サイト訪問済みのユーザーは、すでに商品やサービスに興味を持っており、購入意欲が非常に高い状態です。

この「あと一歩」の層に再度アプローチすることで、機会損失を防ぎ、コンバージョンを後押しします。

優先順位③:自動ターゲティング

自動ターゲティングは、設定した年齢や興味関心などに類似し、コンバージョンする可能性が高いとAIが判断したユーザーへ、自動で配信を広げてくれる手法です。

この手法は、コンバージョンデータが蓄積されることでAIの学習精度が高まります。

成果が出始めた段階で活用することで、手動ではリーチできない新たな優良顧客の発掘が期待できます。

優先順位④:デモグラフィック配信

デモグラフィック配信とは、年齢、性別、地域といった基本的なユーザー属性を指定して広告を配信する、最も基本的な手法です。

顧客リストも過去データもない初期段階では、まず広く配信することで「どんな層に響くのか」という仮説を検証する必要があります。

そのため、反応が良い層を探るための「テスト配信」として活用し、今後の施策に繋げるためのデータを収集します。

LINE広告成功事例

ここからは、弊社がご支援したお客様の成功事例をご紹介します。

【住宅メーカー・不動産】CV数12件→17件、CPA約1/2に改善!

課題

住宅メーカー・不動産業界のお客様で、LINE広告のCV数が伸び悩み、CPAが18,744円と高騰している点に課題を感じていました。

 施策

そこで、ターゲティングと配信面の最適化によるパフォーマンス改善をご提案。

最も購入意欲の高い層へアプローチできる「類似オーディエンス(1%)」を軸に、さらに配信面を「トークヘッド」と「LINE NEWS」でそれぞれ別のキャンペーンに分けて配信する施策を実施しました。

 結果

CPAは平均8,400円台と1/2以下に抑え、CV数は12件から17件へと約1.4倍に増加させることに成功しました。

成果を最大化する!ターゲティング設定3つのコツと2つの注意点

ここからは、成果を出してライバルに差をつけるための、より実践的なコツと注意点を解説します。

コツ①:ターゲティングはまずは「電話番号類似」から検証

類似配信の元データには色々使えますが、もし可能であれば、顧客の「電話番号リスト」を元にした類似配信から試すことを強く推奨します。

電話番号は重複が少なく、LINEアカウントとの紐付け精度が非常に高いため、質の高い類似ユーザーが見つかりやすい傾向があります。

コツ②:LINEに合う効果的なCR制作

LINEは、友人や家族と会話するプライベートな空間です。そこに表示される広告は、他の媒体以上に「自分に関係がある」と感じさせることが重要です。

「〇〇にお住まいの皆様へ」「〇〇をご利用のあなたへ」といった、語りかけるようなコピーや、LINEのトーク画面のような親しみやすいデザインのクリエイティブ(CR)は、非常に高い効果を発揮します。

コツ③:配信面は「トークリスト」に設定

LINE広告は様々な場所に表示されますが、特に「トークリスト」は、多くのユーザーが毎日目にするため、非常に強力な配信面です。

認知拡大から獲得まで幅広い目的に対応できますが、コンバージョンを狙う際は、まずは主要な面に絞って配信し、成果を分析するのも有効な手法です。

注意点①:「除外設定」を活用

広告運用で成果を出すには、「誰に配信するか」と同じくらい「誰に配信しないか」が重要です。

例えば、「既に商品を購入した人」のオーディエンスリストを作成し、それを除外設定することで、無駄な広告費を削減し、費用対効果を高めることができます。

注意点②:ターゲットボリュームは絞りすぎに注意

LINE広告では、ターゲティングで絞り込んだ結果、配信対象となる友だち数(オーディエンスサイズ)が少なすぎると、広告がほとんど配信されません。

管理画面でオーディエンスサイズを確認し、あまりに少ない場合(目安として数万人以下)は、ターゲティングを少し広げるなどの調整が必要です。

まとめ

LINE広告のターゲティングは、一見複雑に見えるかもしれません。 しかし、その本質は「日本のほぼ全ての人に、的確にアプローチできる強力な武器」であるということです。

この記事で解説したターゲティング設定の優先順位やコツを元に、まずは少額からでもテストを繰り返し、あなたのビジネスだけの「勝ちパターン」を見つけ出すこと。

それこそが、LINE広告で成果を出す、最も確実な道筋です。

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新卒で入社後、広告運用、LPの企画・制作、SNS運用まで幅広く経験してまいりました。

集客(広告)、成約(LP)、ファン化(SNS)と、施策を横断した多角的な視点を大切にし、お客様のビジネス成果を最大化するご提案を心がけています。

会社のX(旧Twitter)も担当しております。お気軽にフォローいただけますと幸いです。

@egao_inochi

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