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「LINE広告という言葉はよく聞くけれど、具体的にどんなことができるの?」
「自社のマーケティングに活用したいけど、設定方法や効果がわからず一歩踏み出せない…」
マーケティング担当者や経営者の方で、このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
LINEは今や、単なるコミュニケーションツールにとどまらず、企業のマーケティング活動において欠かせないプラットフォームとなっています。
本記事では、LINE広告の基本から特徴、具体的な配信方法、ターゲティング、成功事例までを網羅的に解説します。
目次
LINE広告とは
LINE広告とは、月間9,900万人以上(※)が利用するコミュニケーションアプリ「LINE」および、その関連サービスに広告を配信できる運用型広告プラットフォームです。
日本の人口の約8割が利用するLINEの圧倒的なユーザー基盤を活かし、多様なユーザー層に対して広告を届けることが可能です。企業の認知度向上から商品購入、友だち追加まで、様々なビジネス目的に合わせて活用できます。
※2025年6月末時点
広告アカウントとLINE公式アカウントの違い
LINE広告アカウント | LINE公式アカウント | |
役割 | 広告を「配信」し、顧客を集めるためのもの | 友だちと「関係構築」し、顧客を育てるためのもの |
主な機能 | ターゲティング設定・広告クリエイティブの入稿・予算管理・効果測定 | 友だちへのメッセージ配信・チャット・クーポン作成・ショップカード |
目的 | 新規顧客の獲得、Webサイトへの誘導、認知拡大、見込み顧客への再アプローチ | 既存顧客との関係構築、リピート促進、LTV向上 |
簡単に言えば、LINE広告で新規ユーザーにアプローチし、興味を持ったユーザーをLINE公式アカウントに「友だち」として集め、その後の継続的なコミュニケーションでファンになってもらう、という連携が非常に強力な活用法です。
LINE広告の特徴・メリット
①圧倒的なリーチ力
SNSの中でもLINEの利用率は約82.8%と年齢や性別、地域を問わず、幅広い層のユーザーが日常的に利用しています。他のSNS広告では届かないユーザーにもリーチできる強みがあります。
②精度の高いターゲティング
LINE広告では、LINEが持つ膨大なユーザーデータを活用した高精度なターゲティングが可能です。
年齢・性別・地域といった基本的なデモグラフィック情報はもちろん、ユーザーの興味関心や行動履歴に基づいたターゲティングで、広告効果を最大化できます。
③LTV向上に有効
LINE広告は、業種・規模を問わずさまざまなビジネスで活用されています。そのため、マーケティング目的に応じた広告配信が可能です。
中でも、LINE広告の大きな特徴の一つに「友だち追加」を広告の目的として設定できる点があります。
広告を通じて獲得したユーザーをLINE公式アカウントの友だちとして直接増やすことで、一度きりの接点で終わらせず、継続的なメッセージ配信やクーポン配布が可能です。これにより、顧客との長期的な関係を構築し、LTV(顧客生涯価値)の向上に繋げられます。
LINE広告の配信先20種
LINE広告は、LINEアプリ内の様々な場所に配信されます。非常に多くの配信先があり、ユーザーの利用シーンに合わせて自然な形で広告を届けることが可能です。
①トークリスト
※DAU・・・1日あたりのアクティブユーザー
※引用:LINEヤフー for business
②LINE NEWS
※MAU・・・1ヶ月あたりのアクティブユーザー
※引用:LINEヤフー for business
③LINE VOOM
④ウォレット
⑤LINEマンガ
⑥LINEポイントクラブ
⑦LINEチラシ
⑧LINEクーポン
⑨LINEマイカード
⑩LINEブランドカタログ
⑪ホーム
⑫LINE Monary
⑬LINEオープンチャット
⑭LINEファミリーアプリ
⑮LINE公式アカウント
⑯アルバム
⑰LINEスタンプショップ
⑱LINE広告ネットワーク
⑲LINE GAME 公式アカウント
⑳ノート
LINE広告の配信フォーマット2種
LINE広告で主に使用できるクリエイティブ(広告素材)のフォーマットは、静止画と動画の2種類です。
静止画
1枚の画像(バナー)で商品やサービスを訴求する形式です。比較的低コストで手軽に制作できるのがメリットです。
正方形(1080×1080px)や長方形(1200×628px)など、配信面に合わせた複数のサイズを入稿できます。
動画
映像と音声で情報を伝えられる形式です。静止画よりもユーザーの注意を引きやすく、多くの情報を盛り込めるため、商品やサービスの魅力をより深く伝えたい場合に有効です。
LINE広告のターゲティング4種
①オーディエンスセグメント配信
年齢、性別、地域、興味関心、OSなど、LINEユーザーの属性や行動データに基づいてターゲティングする方法です。
例)「東京都在住の30代女性で、美容に興味がある人」といった絞り込みが可能です。
②オーディエンス配信
自社が保有する顧客データを活用して、特定のユーザーグループに広告を配信する方法です。
Webサイトトラフィックオーディエンス
WebサイトにLINE Tagを設置し、サイト訪問ユーザーに広告を配信します(リターゲティング)。
IDFA/AAIDアップロード
アプリユーザーの広告識別子をアップロードして配信します。
電話番号/メールアドレスアップロード
顧客リストの電話番号やメールアドレスをアップロードして、該当するLINEユーザーに配信します。
③LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信
LINE公式アカウントの友だちや、ブロック中の友だちに対して広告を配信できます。友だちには新商品の案内を、ブロック中の友だちには再訪を促す広告を出すなどの活用が可能です。
④類似配信
オーディエンス配信で作成したリスト(例:商品購入者リスト)を基に、そのユーザーと行動や属性が類似しているLINEユーザーを探し出して広告を配信する方法です。精度の高い新規顧客の開拓に非常に有効です。
LINE広告の広告機能9種
①自動ターゲティング機能
過去の配信実績データをもとに、AIが成果の出やすいユーザーを自動で判別し、配信を広げてくれる機能です。
②プレースメント機能
広告を配信したい場所(例: トークリストのみ)を手動で選択したり、自動で最適化させたりする機能です。
③友だち追加
広告の遷移先として、LINE公式アカウントの友だち追加画面を設定できる機能です。見込み顧客のリストを効率的に獲得できます。
④LINE Dynamic Ads
ユーザー一人ひとりの興味関心に合わせて、商品データベースから最適な商品を動的に表示する機能です。ECサイトや不動産、人材サイトなどで高い効果を発揮します。
※引用:LINE広告資料「LINE Dynamic Ads」
⑤アプリのエンゲージメント配信
すでにアプリをインストールしているユーザーに対し、アプリの再起動や特定のイベント(購入など)を促す広告を配信する機能です。
⑥自動最適化配信
設定したコンバージョン目標(商品購入、会員登録など)を達成するために、AIが入札単価などを自動で調整してくれる機能です。
⑦A/Bテスト機能
複数の広告クリエイティブやターゲティング設定をテストし、どちらがより高い効果を出すかを比較検証できる機能です。
⑧日予算最適化
キャンペーンに設定した1日の予算を、複数の広告グループ間で効果が高い方に自動で配分を最適化してくれる機能です。
⑨ブランドリフトサーベイ
広告に接触したユーザーと接触していないユーザーそれぞれにアンケート調査を行い、広告がブランド認知度や好意度にどのような影響を与えたかを測定できる機能です。
LINE広告の課金方式
LINE広告には、目的に応じて選べる3つの課金方式があります。
クリック課金(CPC: Cost Per Click)
広告が1回クリックされるごとに費用が発生します。Webサイトへの誘導や商品詳細ページの閲覧など、ユーザーに具体的なアクションを促したい場合に適しています。
例えば「ウェブサイトへのアクセス」や「ウェブサイトのコンバージョン」を目的に設定したキャンペーンで利用されます。
インプレッション課金(CPM: Cost Per Mille)
広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。
クリック数に関わらず費用が決まるため、とにかく多くのユーザーに広告を見せて商品やブランドの認知度を高めたい場合に適しています。 例えば「ブランドの認知度向上」を目的に設定したキャンペーンで利用されます。
友だち追加ごとに課金(CPF: Cost Per Friend)
LINE公式アカウントの友だちが1人追加されるごとに費用が発生します。
これは「友だち追加」を目的に設定したキャンペーンでのみ利用できる専用の課金方式です。見込み客リストを増やし、長期的な関係構築を目指す場合に非常に有効です。
LINE広告成功事例
ここからは、弊社がご支援したお客様の成功事例をご紹介します。
【化粧品】Meta広告よりもCPAを改善し、初月から月間240件の新規獲得に成功!
商材は化粧品のオールインワンジェルで獲得件数増加のための媒体拡大としてLINE広告を実施。
その結果、初月から月間240件のコンバージョン(CV)を達成。
さらに、これまで主軸だったMeta広告と比較してもCPC(クリック単価)やCPM(表示単価)を低く抑えることに成功し、費用対効果を改善しながら、効率的な新規顧客獲得を実現しました。
LINE広告の導入手順
LINE広告を始めるための手順は、以下の通りです。
①LINEビジネスIDの作成
LINE広告を利用するには、「LINEビジネスID」の取得が必要です。
お持ちでない場合は申し込み画面より、お持ちのメールアドレスで「LINEビジネスID」を作成してください。
LINEビジネスIDでログイン後、利用規約に同意いただけましたら管理画面へログインが可能です。
※ビジネスIDの作成方法はこちら
②広告アカウントの作成
管理画面から「広告アカウント」を新規作成します。事業者情報や商材情報を入力します。
※広告アカウントの作成方法はこちら
③クレジットカードの登録
広告費用の支払い方法として、クレジットカード情報を登録します。
※クレジットカードの登録はこちら
④広告アカウントの審査
登録した情報に基づき、LINEによる審査が行われます。広告主や商材がLINEのガイドラインに適合しているかが確認されます。
⑤キャンペーン・広告の作成
審査に通過したら、「キャンペーン(目的)」「広告グループ(ターゲット)」「広告(クリエイティブ)」の3つの階層で設定を進めていきます。
設定が完了し、広告の審査が承認されれば、配信がスタートします。
※キャンペーン作成方法はこちら
※広告グループ作成方法はこちら
※広告の作成方法はこちら
まとめ
本記事では、LINE広告の概要からメリット、配信方法、成功事例、導入手順までを網羅的に解説しました。
LINE広告のポイントを改めてまとめます。
■国内最大級のリーチ力で、幅広いユーザーにアプリーチ可能 ■高精度なターゲティングで、広告効果を最大化できる ■「友だち追加」機能で、LTV向上に繋がる顧客接点を構築できる ■多様な配信面と機能を組み合わせることで、様々なマーケティング課題に対応できる |
LINE広告は、単に新規顧客を獲得するだけでなく、その後の顧客との関係構築までを見据えたマーケティング活動を実現できる強力なツールです。
この記事を参考に、ぜひLINE広告の導入を検討し、貴社のビジネス成長にお役立てください。
Web広告に関するお悩みは、
デジタルアスリートにぜひご相談ください。
これまで1800社を超える企業様をご支援の中で得られた知見を基に、経験豊富なコンサルタントが貴社の戦略設計からWeb広告の最適解をご提案いたします。

新卒で入社後、広告運用、LPの企画・制作、SNS運用まで幅広く経験してまいりました。
集客(広告)、成約(LP)、ファン化(SNS)と、施策を横断した多角的な視点を大切にし、お客様のビジネス成果を最大化するご提案を心がけています。
会社のX(旧Twitter)も担当しております。お気軽にフォローいただけますと幸いです。
@egao_inochi
Writer

松岡 和哉 記事一覧
新卒で入社後、広告運用、LPの企画・制作、SNS運用まで幅広く経験してまいりました。
集客(広告)、成約(LP)、ファン化(SNS)と、施策を横断した多角的な視点を大切にし、お客様のビジネス成果を最大化するご提案を心がけています。
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