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マーケティング関係の仕事をしていると、市場調査、顧客の満足度調査、などでアンケートを実施する機会が多くなります。
しかしアンケートを作るのは意外と難しいです。
マーケティングで使用するアンケートは、出欠アンケートのように対象者の意思を確認するためのものではなく、マーケティングの改善を目的としているため、「誰に対して何をどう聞くか」が重要になってくるからですね。
市場調査のためにアンケートを実施して、その結果をもとに改善を加えたけど、いまいち成果が上がらないということもよくあることです。
それは、施策が間違えていたのではなく、そもそもアンケートの取り方・作り方が間違っている可能性が高いです。
せっかく作ったアンケートが、マーケティングの役に立たないのであれば、単なる時間の無駄になってしまいます。
そうしたことがないように、今回は、どうすれば成果につながるアンケートをつくれるのかについて解説します。
マーケティング担当者の方は必見です!
目次
アンケートの目的とゴールを明確にする
なんのためにアンケートを実施するのか、最終的に何をしたいのかを明確にすることは必須です。
例えば顧客の満足度アンケートを実施したいときは、以下のように考えます。
目的=顧客満足度の向上
ゴール=顧客満足度を上げるための施策を考え、実施すること
なぜアンケートを行うのかは、そのままマーケティングの目標にもつながってくることが多いと思います。
マーケティング活動というのは、商品開発から宣伝まで、広い意味がありますから、その中のどのステージの問題を解決するためのアンケートなのかということもはっきりとさせておかないと、「ただアンケートを取っただけ」という結果に終わってしまいます。
誰に向けてのアンケートかを明確にする
顧客満足度アンケートであれば既存顧客、市場調査であれば「20~30代の女性」などのように、 アンケートの目的によって、その対象者も変わります。
得たい情報が変わってくるため、当然質問の内容も変わってきます。 なんのためのアンケートなのかということと合わせて、事前にはっきりさせておきましょう。
現状を把握する
現状とゴールのギャップを埋めるためにアンケートを実施するわけですから、現状についてもしっかりと把握しておく必要があります。
自社商品の強み・弱みは? 競合との違いは? など、複数の観点で見て、細かく掘り下げていきましょう。
またこの際、「宣伝方法」などの1点だけでなく、マーケティング活動全体の現状を把握することを忘れないでください。
あくまでマーケティングの一環として実施し、最終的にはマーケティング活動全体に影響を及ぼすものになるわけですから、そこまで考えて現状の分析をすると、「アンケートで一番はっきりさせたいことは何なのか?」などもわかってくると思います。
仮説を立てる
聞き上手な人は、相手の本音を引き出すような質問が得意です。 アンケートにも同じように「相手の本音を引き出す質問」というものがあります。
そしてそれをつくるために必要なのが「仮説」です。
ここまでで明確にしてきた目的やゴール、現状を参考に「このような施策を打ったら、こうなるのはないか」という仮説を立てることで「アンケートで何を聞けばよいか」が決まります。
マーケティングの担当者の方であれば、市場調査をすることはよくあると思います。 また、マーケティングを担当していなくても、市場や競合の状況について調べたり、そうした情報が耳に入る機会は少なくないのではないでしょうか?
仮説を立てる際にもこの「市場」「競合」情報が役立ちます。 先ほどの「現状を把握する」というステージで、自社商材の課題や強みがよく分かったと思います。
そこでわかったことを「市場」「競合」と照らし合わせると仮説ができます。 例えば、家電メーカーのマーケティング担当者が、一人暮らし用の冷蔵庫について調べているとします。 市場の動向としては、一人暮らしが増えてきて冷蔵庫のニーズもあるはずなのに、自社の売上が落ちている。
このとき、他社商品を再度調査してみたら、他社の方が平均して2万円ほど価格が安いということに気付いたとしたら、「この商品は価格が高すぎるのではないか?」という仮説が考えられます。
そして、アンケートの中で価格に関する質問をする必要があることが分かるのです。 (話は少しズレますが、「市場」「競合」「自社」と聞いて、3C分析を思い浮かべた方が多いと思います。マーケティングの手法として必要不可欠なものなので、これからマーケティングを学ぶ方は絶対に知っておいた方がよいです。)
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仮説をもとに設問を組み立てる
仮説で「この商品は価格が高すぎるのではないか?」というものができたとしたら、アンケートの設問に「この価格は高いと思いますか?」「いくらまでなら支払ってもよいと思いますか?」といったものを追加することができます。
アンケートの結果、「高い」という回答が多ければ、仮説が正しいということになり、「価格を下げる」という施策を打つことができます。
また、「冷蔵庫を買う基準として、優先順位の高い順に並び替えてください」という設問を用意すれば、「価格」以上に優先される傾向にあるものがわかるかもしれません。
その場合は、価格はそのままでも、それ以上に求められていることの訴求を強めることで売り上げを上げていけるという結論に至る可能性もあります。
設問作成のコツ
アンケートは答えてもらわないと意味がないので、いかに「答えやすいアンケート」をつくれるか、も大切です。
回収率が悪いと、データ量として不十分となってしまい、結局あまり役に立たなくなってしまいます。 回答者が「答えたくない」「めんどくさい」と思ってしまうようなアンケートにしないために気を付けるべきポイントは、「設問の数」と「設問形式」です。
設問の数
設問形式にもよりますが、設問の合計数が20問を超えると回答者が負担を感じるとも言われていますので、20問以内に収めましょう。
設問形式
二択で答えられる質問と自由記述式、どちらが答えやすいでしょうか? 多くの方が前者を選ぶと思います。 自由記述を選ぶ際は設問数を減らしましょう。
また、完成したアンケートを社内の数人に実際にやってみてもらい、フィードバックをもらうと良いと思います。
無料で使える便利なアンケートツール
設問まで決まったら、次は実際にアンケートを作成しましょう。
今回ご紹介するアンケートツールはGoogleが提供している【Googleフォーム】というツールなのですが、無料かつ作成も非常に簡単なツールでリスティングプラスでも社外、社内でよく使用しています。
Googleフォームを使うメリットは下記があげられます。
- 無料で使うことができる
- 操作が非常に簡単
- 共有機能を使うことで複数の人と編集・管理ができて便利
無料・簡単・便利と三拍子そろっていますね!
Googleフォームの使い方
では実際にどのようにして使うのかを解説します。 GoogleフォームはGoogleアカウントさえあれば誰でも使用可能です。
①GoogleDriveから【新規作成】をクリックしメニューからGoogleフォームを選択します。
②フォームが立ち上がったら、フォームに名前を付け、質問のタイトルを入力、質問形式を選択していきます。 【必須の質問】にチェックを入れることで、入力を必須にする事も可能です。
③【アイテムを追加】をクリックすることで、質問数を増やすこともできます。 このようにしてフォームを作成したら、確認ページについての項目があるので任意でチェックを入れていきます。
④そして【フォームを送信】をクリックすると共有リンクの表示が、【埋め込む】をクリックするとHTMLが生成されます。
補足ですが、「短縮URL」にチェックを入れると、短縮されたURLが生成されます。 見た目がスッキリして見やすいので、私は愛用しています。みなさんもぜひ。
それ意外にも画面上部のメニューからは、回答を表示したり実際のフォームを確認することも可能です。
作業はとても簡単で初めてでもストレス無く操作可能なので、ぜひ使ってみてくださいね。
アンケート結果をもとに施策を実施
アンケートが返ってきたら、それらを集計し、仮説と照らし合わせます。 仮説を決めている時点で、施策内容もある程度固まっているかと思いますので、それに沿って実行していってください。
事前準備をしっかりして作りこんだアンケートであれば、それだけでマーケティングデータとして貴重なものになっているはずなので、データはまとめて取っておきましょう。
事前準備が不十分なアンケートには意味がない
マーケティングを行う上で、市場の声は非常に貴重です。 アンケートはそれを獲得できる貴重な機会ですが、その価値をどこまで高められるかは「事前準備」にかかっています。
まずはアンケートの目的やゴールを明確にして、そこから仮説を考え、設問を決めていきましょう。
冒頭で、マーケティング担当者必見と書きましたが、マーケティング担当者以外の方はもちろん、ビジネス以外の場面でも使えるスキルなので、身に着けておくととっても役に立ちますよ!
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