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カルーセル広告とは、複数の画像・動画を使用して配信することができる広告フォーマットです。
ユーザーはカルーセル広告をスワイプ、スライドさせることで2枚目以降を見ることができます。
「広告の成果を改善したい」「商品やサービスの魅力をより伝えたい」
そのような場合にカルーセル広告は有効なので、今回は運用のポイントを事例付きで解説していきます。
目次
カルーセル広告とは
引用:Facebook公式
カルーセル広告とは、1つの広告に複数の画像や動画を横に並べて設定できる広告フォーマットです。広告表示画面には1枚目に設定した画像・動画が表示され横にスワイプもしくは左右の矢印をクリックすると他の画像や動画を見ることができます。
複数の画像で商品の魅力を最大限ユーザーに伝えることができます。
カルーセル広告の使い方
実際カルーセル広告を配信する場合「どのように配信するのが効果的か」判断するのは難しいです。
今回紹介する4パターンのカルーセル広告のうち自社商品に合った方法を検討してみましょう。
商品のバリエーションを掲載できる
カルーセル広告は複数枚画像を掲載できるため、1つの商品の色・デザイン違いを数種類載せることや、商品全体の写真やアップ写真など複数パターンのアングルを用意して作成できます。
ユーザーが商品を購入するときに比較・検討する要素を1つの広告で表現することができるため、ECモールや通販の新商品・セール品を掲載するのに向いています。
引用:Facebook公式「カルーセル広告」
商品の使い方や手順を見せる
調理器具や電子機器などを紹介する時、そもそもどのように使えばいいか分からないユーザーも多いと思います。そんなときに、カルーセル広告を使えば商品の使い方を何枚かの画像を使用して説明することができます。
下記キャプチャの例ではヘアアイロンで髪の巻き方について説明しています。ユーザーが商品を選んでいるときにすぐ使うイメージができると商品購入に繋がりやすくなります。
ストーリー性のある訴求を発信できる
カルーセル広告では、ターゲットとなるユーザーが持つニーズを1枚目に掲載し、そのニーズを解消できるように商品・サービスの特徴を説明していきます。
下記キャプチャはFacebookに掲載されている広告の事例です。自社の古着(キルト)を愛用しているユーザーの写真をカルーセル方式で掲載することで、広告としての成果が出るだけでなく、ユーザーから「自分が愛用している写真も載せて欲しい」と言われるDMが多く届き、ユーザーが愛用している写真が多く寄せられた事例です。
ユーザーのファン化を進め、認知を広げたい場合はストーリー性のある訴求で試してみましょう。
また、企業が商品やサービスの開発に至るまでのストーリーや製作秘話を盛り込むことで、商品や企業のブランディングを行うこともできます。
口コミを表示できる
実際に商品・サービスを利用してもらった人の口コミを載せる広告もおすすめです。
カルーセル広告のみで、商品の特徴とその商品に対する評価を知ることができ信頼性や興味関心の向上からクリック増加につなげることができます。
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カルーセル広告のメリット
カルーセル広告のメリットについて2つ解説します。この後紹介するメリットが自社商品・サービスの特徴に当てはまるか確認した上で配信を検討してみましょう。
異なるニーズを持つユーザーにアプローチできる
通常の広告では、画像・動画1枚でしか発信することしかできません。しかしカルーセル広告だと5つ以上の画像や動画を組み合わせて情報を伝えることができます。そのため通常の1枚広告よりもユーザーが興味をもってもらえる部分が多いです。
画像ごとに商品ページを設定できるため、ユーザーを商品ページに直接誘導できる
カルーセル広告では画像・動画ごとに異なるCTAや遷移先リンクを設定することができます。商品のバリエーションや、サービスに合わせて掲載することができます。
カルーセル広告のデメリット
続いてデメリットについて紹介します。広告作成を検討する場合は以下の点に注意しましょう。
必ずすべての画像を見られるとは限らない
ユーザーがカルーセル広告の全ての画像を見るとは限らないです。ユーザーはカルーセル広告も他の広告と同じようにスクロールして見るため、1枚目の画像が興味を惹くものでなければクリック、スライドはされません。
だからこそ、ユーザーが興味をもつ状況を意識して続きを見たくなるような1枚目を作成することが大切です。
複数クリエイティブの制作に工数がかかる
複数クリエイティブを1つの広告で配信できるのがカルーセル広告の強みですが、作成するのに時間がかかってしまうところが欠点でもあります。Instagramなどでコンテンツ投稿をしているなら、それを引用してカルーセル広告として配信すると工数をかけずに済ませることができます。
カルーセル広告を配信できる媒体
実際にカルーセル広告を配信できる媒体を6種類紹介していきます。媒体によって配信条件が異なるので自社商材・サービスに合った記事を見ていきましょう。
各広告媒体で必須となる条件
どの広告媒体でも必須の条件は画像サイズです。
このサイズの画像はどの広告でも必要になるのでCanvaやPhotoshopなどのクリエイティブ作成ツールを用いて用意しておきましょう。
各広告媒体の入稿規定
カルーセル広告を配信できる広告媒体6種類の入稿規定をまとめました。各媒体で掲載できる条件は異なるので、配信する媒体に応じて確認しつつ設定を進めましょう。
◯Facebook広告
◯Instagram広告
◯Googleディスプレイ広告 (デマンドジェネレーションキャンペーン)
◯Yahoo!ディスプレイ広告
◯Twitter(X)広告
◯LINE広告
各媒体のカルーセル広告の設定方法
クリエイティブの準備も終えたところで、実際に各媒体でカルーセル広告を設定する方法について解説します。キャンペーン・広告グループ設定は他の通常広告と入稿方法は同じですが、広告の設定のみ異なることが多いので、下記説明を見ながら入稿していきましょう。
管理画面にログイン後、キャンペーン・広告グループを作成します。(ここまでは他の画像バナー広告の入稿作業と同じように行います)
広告作成画面の「フォーマット」で「カルーセル」を選択します。
「カルーセルカード」という部分で画像(動画)を2枚以上入稿します。
メインテキストと見出し、最終URLを入力して完了です。
広告の設定方法は、Facebookと一緒です。
広告グループの手動配置で「Instagram」のみを設定することで、Instagramだけに配信することが可能となります。
LINE
LINE広告の管理画面にログインし、該当のキャンペーン・広告グループを選択した後、広告作成画面に進みます。
そこで、広告フォーマットを選ぶ箇所があるので、「カルーセル」を選択しましょう。
広告画像の選定、タイトル・ディスクリプション・ボタン・ランディングページの入力を行い、完了です。
Google(デマンドジェネレーションキャンペーン)
キャンペーン選択画面にて、「デマンドジェネレーションキャンペーン」を選択します。
キャンペーン、広告グループで必要項目を入力後、広告作成画面に移動します。
広告の種類を選択するときに「カルーセル画像広告」を選択します。
ロゴ、画像を挿入、広告文、最終URLを入力して完了です。
Yahoo!
Yahooディスプレイ広告のアカウントにログイン後、キャンペーン・広告グループを選択し、広告作成を行います。
広告の形式選択画面で、「カルーセル広告」を選択します。
主体者表記でロゴの名前を入力、最終リンク先URL、ロゴ画像を設置します
画像選定も各画像ごとにタイトルと説明文を入力します
全ての広告を入稿したら完了です。
Twitter(X)
Twitter(X)の広告管理画面にログイン後、該当のキャンペーンと広告グループを選択。
その後、広告作成の画面に移動し、「カルーセル」を選択します。
ツイート文は、Twitterアカウント下の「どのようなお問い合わせですか?」の箇所に記載して完了です。
カルーセル広告と相性の良い業界・商材
カルーセル広告は複数枚の画像で写真や動画、イラストで表現できる商品が向いています。ECサイトや通販サイト、具体的な業界だとアパレル・旅行・美容・化粧品です。
例えば下記画像は「楽天トラベル」の広告です。日本各地の旅行スポットを複数枚表示できており、国内で旅行に行きたい人のニーズを満たすことができております。
他にも新商品やセールの売出し時に使える広告フォーマットになっているので活用してみましょう。
カルーセル広告の運用ポイント
カルーセル広告はただ画像や動画を並べるだけでは成果を上げづらいです。成果を上げるための運用ポイントについて3つ解説していきます。
1枚目の画像でユーザーの興味を惹く画像にすること
ユーザーがネットやSNSを閲覧しているときに目に止まってもらえないと、その後の画像や動画は見てもらえないので、いかに見てもらえる画像を作成するかが重要になります。
例えばInstagramの投稿コンテンツを参考にすると、誰にどんなことを訴求したいかが明確になっている投稿が多いのでおすすめです。
【Facebook/Instagram限定】効果の高い広告を一番先頭に表示できます。
Facebook/Instagramではクリエイティブ設定で「一番パフォーマンスの高いカード」を自動的に表示することができます。
▼設定方法
①Facebookの管理画面「広告設定」で広告フォーマット「カルーセル」を選択
②「Advantage+ クリエイティブ」の編集をクリック
③「カルーセルカードのハイライト」の切り替えスイッチをオンにします。
完了です。
参考:Meta広告ビジネスヘルプセンター「カルーセル広告で一番パフォーマンスが高いカードを最初に表示する」
スワイプでできる広告に見えるように仕掛けを盛り込む
引用;Plaza Hotel S4w12(the Plaza Hotel)
1枚目の画像で興味を持ってもらっても、「広告に続きがある」ということをユーザーに気づかせなければ、2枚目以降は見てもらえません。
2枚目のクリエイティブを見せられるように矢印やコピーで続きを見せるような文言を用意することで、ユーザーの広告の続きがあることを気づかせるようにしましょう。
他の配信しているディスプレイ広告と比較する
ディスプレイ広告でも効果のある広告ならカルーセル広告でも成果が出る場合があります。同じ媒体で配信しており、成果の出ているディスプレイ広告(画像+バナー)があれば、カルーセル広告にも試してみましょう。
ストーリー性のあるカルーセル広告の場合、ディスプレイ広告をカルーセル広告の1枚目に設定した後、2枚目以降も再構成することでカルーセル広告全体のバランスを崩さないように気をつけましょう。
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カルーセル広告の成功事例
先ほど紹介した運用ポイントを元に弊社で作成したカルーセル広告で効果が出た事例について紹介します。具体的に解説しておりますのでカルーセル広告作成の参考にしてみてください。
ファーストビューを変えるだけでCV数が2倍に
【媒体】Instagram広告
【ジャンル】自己啓発
【改善施策】
悩みを文章で表現したコピーのクリエイティブでは、ユーザーが読み切る前に離脱してしまうため、この広告を見ることで得られるものを端的に表現し、「見やすさ」「読みやすさ」を意識した1枚目の広告を作成。結果、CV数が15件→37件まで増加。
コンテンツ風訴求でCVR改善
【媒体】Facebook広告
【ジャンル】サプリメント
【改善施策】
コンテンツ風の訴求で、「悩みを改善できた成果はコレ」と広告の1枚目でコピーを作成することで、教育風のコンテンツ広告を作成。広告クリック後の遷移先は記事LPであり、広告との親和性も高くユーザーからの興味を集めることができた。結果CVR1.3倍の改善に成功。
まとめ
以上、カルーセル広告の特徴や運用ポイント、事例について解説してきました。
特にカルーセル広告を配信するポイントは下記3つです。
●複数の動画や画像を選定できるため、他の広告よりも多くの情報を配信できる
●1商品を複数の特徴や魅力を伝えることができる
●1枚目のクリエイティブでユーザーに興味を持ってもらうのが大事
カルーセル広告を配信できる媒体は複数あるので、商材・サービスや狙いたいユーザーに合わせて複数媒体でテストを行い一番効率良く配信できる媒体を探していきましょう。
デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。
その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。
Writer
山屋 竜之介 記事一覧
デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。
その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。