「展示会」って効果あるの?過去事例とコロナ禍での変化について

  • 2018.3.2
  • 2022.6.22
  • 15,551 Views

展示会の名称でよく聞く「エキスポ」(EXPO)とは、英語で展示会や博覧会を意味する「exposition」の略です。

関東だと東京ビックサイトや幕張メッセ、関西だとインテックス大阪など、大規模な会場で定期的に開催されています。新型感染症の流行により、一時は中止や見送りなどされていましたが、感染対策を行った上での展示会も開催されるようになってきました。

やはり気になるのは、現在のアフターコロナの状況でも、展示会出展に取り組む価値はあるのか、ではないでしょうか。

実際、デジタルアスリート株式会社はコロナ前は何度も展示会に出展していましたが、コロナ後はずっと参加を見送って来ています。私達自身も、現在の展示会に出る意味や価値があるのかをとても知りたいと思っていました。

そこで、コロナ前・コロナ後の変化についてリサーチし、実際にコロナ前後共に展示会に出展した企業の方にも話を伺ったところ、今の状況でも展示会出展は効果ある、という話を聞きました。

この記事では、コロナ禍とそれ以前で、展示会への取り組みの違いはあるのか?参加者の変化は?なぜ出展の効果があると言えるのか?という点についてまとめていきます。
今後の展示会出展を検討中の企業の方必見です。

展示会出展で見込まれる効果

展示会に出展することで見込まれる効果としては、もともと

・新規顧客獲得
・認知(他社目的で来場した人にもアプローチが可能)

というものがあります。

展示会出展企業の目的は新規顧客開拓

展示会に出展する企業の目標は、細かく見れば様々だと思いますが、最終的には利益を上げることを目的としています。

私たちがコロナ前に展示会に出展していた際の目標は、3日間で合計3,000件のリード(見込み客)を獲得することでした。

もちろん、リードの獲得だけでは利益に繋がりませんので、その中で商談のアポイントを獲得して受注に繋げることや、実際にその場で受注することが最終的な目的です。

出展前の計画としては、3,000件のリード獲得の他に、アポイント◯件、アポイントからの受注◯件、即決受注◯件、という形で具体的に定めていました。

上記のような計画を立てることで、出展費用をペイすることができるのか、利益は出せるのか、つまり出展する意味はあるのかを試算することができます。

リード獲得をしたら絶対に取り組みたいリードナーチャリングについて以下の記事で解説しています。

企業やサービスの認知効果

多数の企業が出展する展示会での最も大きな効果としては、普段接触できない企業に自社のサービスを知ってもらうことができるという点です。

世の中には、問題に困って解決策を探している人ばかりではなく、忙しいから問題を放置している場合もあれば、そもそも問題として認識していない場合もあります。

解決策を探している人であれば、リスティング広告などでサイトへ誘導することも可能ですが、探すアクションに至っていない人については、問題を思い出してもらう、認識してもらう、対処しようと意識を向けてもらうことが必要になります。

これを短期間で多くの企業に対してアプローチできるのが、展示会に出展する大きなメリットと言えるでしょう。

コロナ前の展示会出展時に得られた成果の詳細

デジタルアスリート(旧リスティングプラス)が2018年に出展した際は、以下のような成果が出ました。

・約3200件のリードを獲得(名刺交換)
・展示会中の商談で、1件受注獲得
・アポイント(サービスの相談を具体的にしたいというお話) 10件獲得  
→この後の商談にて追加で受注2件獲得

かかった費用の合計が人件費含めて約320万円(詳細な内訳は記事中で紹介)でしたので、単純なリード獲得数で計算すると、1件あたりの獲得単価は1,060円ほどとなりました。

Facebook広告でリード獲得を目的とした広告を配信する場合、BtoBであればCPA(獲得単価)は3,000円を超える場合もありますので、獲得効率としては非常に良かったという結果になりました。

実際、即決の受注を1件とその後追加受注を2件獲得しているため、このときの費用対効果としては文句なしという結果だったと言えます。

コロナ前後での来場者数の変化

では、実際にコロナの影響はどのくらい出ているのでしょうか。
コロナ禍の展示会は、開催内容によって差はあるものの、全体的にはやはり以前よりも来場者数・出展企業数ともに減少してしまっています。

RX Japan株式会社(旧社名:リードエグジビションジャパン株式会社)が主催する、日本最大級のIT系展示会である「Japan IT Week」の来場者数の変化をまとめてみました。

展示会名

来場者数

Japan IT Week 春 2022

39,173

Japan IT Week 秋 2021

22,792

Japan IT Week 春 2021

13,597

Japan IT Week 秋 2020

22,315

Japan IT Week 春 2020

延期

Japan IT Week 秋 2019

40,927

Japan IT Week 春 2019

66,205

Japan IT Week 秋 2018

53,212

Japan IT Week 春 2018

102,441

日本では2020年から新型コロナウイルスの影響が広まっており、最初の緊急事態宣言と時期が重なってしまった2020年春の開催は延期されています。(秋に統合という形での開催でした)

延期となった2020年春を境目に前後の来場者数を見ると、コロナ禍ではそれ以前と比較して大きく来場者数が減っていることがわかります。

しかし、2022年4月に開催された春の展示会では、前年を上回る来場者数となっていました。
ウィズコロナにも人々が慣れ始め、徐々に展示会に訪れる人の数も増えてきているのかもしれません。

とは言え、実際に来場者数が大幅に減っているのも事実です。出展して、期待するような商談数や成約数が得られるのでしょうか?

コロナ禍の展示会では、商談化率が上がっている!

来場者数は以前と比較して明らかに減っていますが、実は「商談化率」は上がっているという話があります。
コロナ禍の状況で、あえて展示会に足を運んでいるということは、目的意識を持って来場している人が増えていると考えられます。

BtoBのSaaS系企業に勤めている筆者の友人が、実際に2022年春に展示会に出展したということで話を聞いたところ、決裁権を持つ人が直接展示会に来ている確率がコロナ前よりも高くなったとのことでした。

そのため、来場数やブースへの来客数は減ってしまってはいるものの、商談になる数が多くなっており、結果的に商談数としては以前と同等かそれ以上だったそうです。

どれくらい商談化率が上がったかについて、友人の会社ではデータとして取っていなかったのですが、ferret oneさんの記事で紹介されていたので引用します。

”コロナ前の同展示会(Japan マーケティング Week【春】)出展時と比較して「リード獲得数」は約1.7倍、「商談獲得数」は約1.1倍へと成長。”

引用元:リード獲得数がコロナ前の1.7倍に!? ferret Oneが行った、ウィズコロナの展示会戦略

上記はferret Oneさんが実際に展示会に出展するにあたって様々な工夫を行っているため、その効果も大きいとは思われますが、工夫をすれば以前よりも商談化率を上げることは可能ということです。

もともと展示会には、情報収集だけを目的として来場している人も多かったため、中々商談にならないという課題もありがちでした。
決裁権を持つ方が訪れているのであれば、情報収集がきっかけだったとしても興味を持ってさえもらえれば、直接商談をすることも可能となります。

出展側としては、新規顧客獲得のチャンスが以前よりも増えていると言えるのではないでしょうか。

コロナ前後で展示会への出展費用に大きな変化はなし

コロナ前後、共に展示会に出展した企業の方に聞いたところ、出展に関する費用に関して大きな変化はなかったとのことでした。

準備物の変化と言えば、消毒液や商談時に使用するアクリルパーテーションが増えたくらいで、他の準備物はコロナ前と変わらないということです。
参考までに、コロナ前にデジタルアスリートが展示会出展した際の準備物と費用を公開します。

展示会出展の準備物と費用

・展示会出展費
 約160万円(3日間分)
・ブース装飾(参考:上記画像 ※2018年1月Web販促EXPO出展時)
 約80万円
・チラシ 3,000枚(無料配布用)
 約1万円
・DVD 3,000枚(無料配布用)   
 約35万円
・紙袋 3,000枚(無料配布用)   
 約13万円
・スタッフ数 3日間で総勢19名、1日あたり約10名   
 仮に人件費1日1万円/人の場合、3日間合計で約30万円

出展費用に関してですが、参考までに日本で展示会を数多く主催しているRX Japan株式会社(旧社名:リードエグジビションジャパン株式会社)の場合、出展費用は3m✕3mのスペースで約45万円だそうです。

ただしブースの広さだけでなく位置によっても出展費用は変動しますし、準備物もどれくらいのものを、どれくらいの数量制作するかで変動します。コンパニオンを呼ぶ場合はその費用もかかるでしょう。

まとめると、展示会出展の費用合計は、デジタルアスリート(旧リスティングプラス)の場合は2018年当時で約320万円でした。
ここに、現在であればアクリルパネルや消毒液分の費用がプラスされるというイメージになります。企業によって異なるため、あくまで参考程度にお考えください。

コロナ禍の展示会出展においての注意点2つ

直接声をかけての呼び込みがしにくい

コロナ禍での展示会は、感染症対策をしっかり行った上での実施となっています。
コロナ以前との一番の違いは、自社ブースへの呼び込みがしにくいという点でしょう。

以前なら大きめの声で近くを通る人に声を掛けて、自社ブースに足を運んでもらうというやり方ができました。しかし現在はマスクをした上でも、大声での呼び込みは控えるべき状況です。

声をかけて呼び込みがしにくい以上、声を出さなくても興味を持ってもらう必要があります。
魅力的なノベルティの配布や、大画面でのデモンストレーション映像を使用するなど、視覚で興味を持ってもらい、ブースに来てもらえるような工夫をしなければなりません。

来場者が目的のブースにしか足を運ばない可能性

コロナ禍でもあえて足を運んでいる来場者は、「目的のブース」をあらかじめ決めて来ている人も増えています。
わざわざ会場にまで出向くため、事前リサーチをしっかりしている人が以前よりも増えているようです。

逆に言うと、目的のブースのみ訪れて帰ってしまう人も一定数いることが考えられます。
自社ブースを目的にしてもらうために、様々な手段で展示会前に出展の宣伝をしておくというのも1つの対策となるかもしれません。

また、もともと自社ブースが目的でなかった人でも、近くを通った際に興味を持ってもらえるような仕掛けを用意しておけると良いでしょう。

費用対効果を上げるために、出展者として工夫できること

出展するからには、利益を出したいですし費用対効果も上げていきたいところです。 以前私達が展示会に出展した際に心がけたことで、コロナ禍の現在でも適応できる点をご紹介致します。

とにかく笑顔で元気よく

基本的なこと、と思われるかもしれませんが、意外と抜けがちなのがこの「笑顔で元気よく」です。マスクをしなければならない以上、表情はどうしても伝わりづらいのですが、それを踏まえてでも「笑顔である」「感じが良い」「元気さがある」という印象を持ってもらえるように心がけるべきです。

歩いている人に興味を持ってもらう、少しでも立ち止まってもらうには、「なんかいい雰囲気のところだな」という印象を持ってもらうことが非常に大事だと思います。

スタッフが元気で明るく、ブースが賑やかであれば、少し興味あるけど…という人も訪れやすくなります。そういったブースの雰囲気作りも、費用対効果を上げるためには必要になると考えられます。

足を止めてくれる見込みの高い人の見分け方

以前出展した際に、「足を止めてくれる見込みが高い人」がどういう人なのかも、傾向がつかめたのでご紹介致します。

・立ち止まって、自社ブースの看板を見ている人
・歩きながら、自社ブースの看板を見ている人
・ゆっくり歩いている人

自社ブースの看板を見てくれている人は、「ここは何のブースなんだろう?」という興味を持ってくれていますので、声をかけると話を聞いてくれる可能性が非常に高いです。

もちろん、「それならうちは関係ないや」と言って去ってゆく人もいますが、「広告はやったことないんだけど、こういう業種でもできるの?」と相談を投げかけてくれる人もいました。

また、ゆっくり歩いている人は「何か良い情報ないかな」「面白いものないかな」という視点でいることが多いようなので、話しかけると立ち止まってくれる確率が高かったです。

上記はコロナ前に感じた傾向ではありますが、コロナ禍の展示会でも近しいことが言えるのではないかと思います。

今、注目を浴びているインサイドセールスについては以下の記事で解説しています。

まとめ

展示会の出展には少なくない費用がかかります。 そうまでして来場者数が減ってきている展示会に出展する意味はあるのか?については、様々な企業が考えているポイントでしょう。

しかしコロナ禍の展示会に実際に出展した企業の方に聞いてみると、「商談率が上がった」という声がありました。

展示会への出展は、新規顧客開拓が一番の目的であるので、商談率がアップしているのは顧客開拓に直結する部分が強化されていると言えます。
また、その場で直接商談とならなかったとしても、決裁権を持つ方と名刺交換をすることができれば、その後商談化させることができるかもしれません。

すぐに費用対効果が出るかどうかは各サービス、各企業次第とはなってしまいますが、しっかり準備をして臨み、商談数を増やすことができれば出展する意味は大いにあるでしょう。

今後は来場者数も増えていく可能性もありますので、もしコロナ禍の展示会に一度も足を運んだことがなければ、他の出展企業がどのような工夫をしているのかをリサーチすることもできるので、入場者としてまずは参加してみることから始めてみてください。

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