行動ターゲティング広告って何? 「人」を狙う仕組みと種類とは

世の中には多くのWeb広告の技術があります。 そんな中で今最も注目を集めているのが行動ターゲティング広告という手法。 これはネットユーザーの過去の行動履歴をもとに、ユーザーの興味関心に合わせて配信する手法です。 この手法によれば、Web広告が始まって以来のサイトに直接バナーを掲載したり、GoogleやYahoo!で実施できるサイト面をターゲティングする方法とは違い、「人」をターゲティングすることが出来るので、ターゲティングの精度はどんどん高まっています。 今回はこの「行動ターゲティング広告」の仕組みやメリット・デメリット、そして代表的な行動ターゲティング広告をご紹介します。

行動ターゲティング広告って何?

ユーザーの行動履歴をもとに最適な広告を出す手法

行動ターゲティング広告とはネットユーザーの過去の行動履歴(各サイトの閲覧履歴)をもとに「人」をターゲットとする方法のことです。

行動ターゲティング広告と聞くと「GoogleやYahoo、Facebookなどで提供されているサービスの名称?」と疑問に思われるかもしれませんが、そうではありません。

「行動ターゲティング広告」とは具体的な配信手法のことではなく、「人」をターゲットにする広告の総称(広告手法のジャンル)のことです。

行動ターゲティング広告と対になる考え方はプレースメントターゲティングで、こちらはブログやサイトなどの掲載面(=プレースメント)をターゲットにする手法です。

実際この記事書くために情報収集したけど・・・

この記事を書くにあたり改めて行動ターゲティング広告について調べましたが、実際、Web広告の技術や精度はどんどん向上しており、多くの配信手法がユーザー単位でのターゲティングを目指しているため、どこまでを「行動ターゲティング広告」という範囲とするかは非常に難しいです。

Google、Yahoo!などでも掲載面からユーザーに、ターゲットのフォーカスがどんどん変わっています。

キーワードやデモグラフィック特性(年齢、性別、子供の有無など)でターゲット設定をしていた検索連動型広告でさえ、同じキーワードで検索をしても人によって検索結果が変わるようになってきています。

より精度を向上させるため、あらゆる広告が「人」へのターゲティングを強めているのです。

「人」をターゲットにした広告が出せるヒミツ

行動ターゲティングの仕組み:「クッキー♪」

行動ターゲティング広告でネットユーザーそれぞれに最適な広告を出せるのは
cookie(クッキー)」という仕組みがあるからです。

Web上の情報を閲覧したり各種サイトで商品を購入すると、Google Chrome、FireFox、Internet Explorerなど、あなたが使用しているWebブラウザにクッキーが付与され、Web上で過去にあなたが何をしたかが記録されます。

クッキーが付与された状態で再びWeb上でサイトを閲覧したり検索などの行動を取ると、それまでに付与されているクッキー情報に応じて最適な広告や検索結果が表示されるようになります。

行動ターゲティングを使うメリットと注意点

Web全体に広がっている行動ターゲティング広告ですが、ここで行動ターゲティング広告を使用することのメリット・デメリット(注意点)について整理してみましょう!

メリット

◆コンバージョンの可能性の高いユーザーに直接広告を出せる
行動ターゲティング広告の一番のメリットはやはり、自分が想定しているターゲット像に直接広告を出せることです。

プレースメント広告(広告の掲載面をターゲットに設定する広告)では自社のコンテンツと親和性の高い掲載面に配信できますが、親和性の高い掲載面に広告を表示しても、ユーザーが自社商品を求めているかどうかはわかりません。

一方で人にターゲティング出来る行動ターゲティング広告では掲載面と広告コンテンツの親和性ではなく、ネットユーザーが自社商品について興味・関心があるかによって広告を出すため、過去のWebの閲覧履歴で自社商品への興味が大きければ広告が表示され、コンバージョンに繋がる可能性が高くなります。

◆無駄なコストが削減できる
次に、コンバージョンする可能性の高いユーザーに直接ターゲティング出来るので、ターゲティングが曖昧になり、無駄な広告を出してしまい、必要以上のコストを掛けてしまうということが少なくなります。

必要以上にコストを掛けることが少なくなれば顧客獲得単価(CPA)も安定し、会社の利益もより大きくなります。

デメリット(注意点)

◆使用するターゲティングを間違えれば、全く無意味な広告配信になる。
行動ターゲティング広告は自社で想定するターゲットに直接配信できるという大きなメリットがある一方で、設定するターゲットを間違えると自社商品で想定しているターゲットとは全く異なる人に広告が出てしまうので要注意です。

例えばあなたの会社で扱っている商品が自動車なのに、YDNのインタレストカテゴリ(Yahooで準備されている、ユーザーの興味関心のカテゴリ)で「ファイナンス>投資>先物&オプション」のターゲットを選択してしまえば、自社商品の想定ターゲットと全く異なるユーザーに広告を表示してしまうことになります。

もちろんこれは極端な例ですが、自社商品にマッチする方法を選択しなければせっかくの機能も台無しです。

◆正しくターゲティングしてもメッセージを誤ると効果が出ないかも・・・
次の注意点は、ターゲティング方法が正しくても それぞれのターゲットに最適なメッセージが設定できていなければ思うような成果が出なくなることです。

例えば自社商品が初心者向けの英会話教室を行っているとします。YDNのインタレストカテゴリで「ライフステージ>教育>語学>英語」というターゲティングを設定していても、広告文で「TOEIC850点を目指すあなたへ!」と書いてしまえば、ターゲティングが正しくても成果は出ません。

◆配信方法が膨大でどれが最適か判断がしきれないかも・・・
行動ターゲティング広告の範囲で語れる配信方法は膨大です。本当に様々な方法があることと、媒体によってもターゲティング出来るユーザー層に違いが出たりもします。

そうなると今からWeb広告を始める方がご自身でどの配信方法が最適化を選び、自分で運用するとなると相当のインプットの時間と運用の実力をつけるまでの時間がかかります。

そうなるとせっかく成果を出せるWeb広告を使いこなせず、高い集客・販売効果を見込める集客方法を手放すことになってしまい、大きなビジネスの機会損失を生むことになります。

なので、知識としてWeb広告は学びつつ、どの方法が自社商品にとってベストかを考えたり、実際に運用してもらうためには代理店に外注したほうが良いかもしれません

代表的な行動ターゲティング広告

ここからは具体的に、現在配信可能な行動ターゲティング広告として語られる、代表的な配信方法についてご紹介致します。

ここでご紹介されているものは「代表的な配信方法」です。実際はもっと多くの配信方法が存在します。ですがWeb広告の「基礎」として下記の配信方法は最低限抑えておくとよいです。

※設定方法については各配信方法で紹介しているリンク先の記載内容を元に設定してみてください!

ターゲットリストを使用した配信方法(リマーケティング広告)

まずは行動ターゲティング広告の最も基礎的な方法としてリマーケティング広告をご紹介致します。

この方法はあらゆる配信媒体で準備されている超基本的な行動ターゲティング広告です。

こちらはGoogle・Facebookではリマーケティング、Yahoo!(YDN)ではサイトリターゲティングと言います。これらは特定のページを閲覧したユーザー向けに配信するもので、自分でリストを作って設定します。

リマーケティング広告では一度自社サイトやランディングページに訪れた人をターゲットとして設定するので、コンバージョンにつながる可能性がとても高いです。

基本的には広告アカウントを設定した際、ブランド名や商品名のキャンペーンや、コンバージョンにつながる可能性の高いコアキーワードを設定した検索広告と一緒に設定します。

Googleの行動ターゲティング広告

◆商品の認知度向上に最適な「アフィニティカテゴリ」
まず一つ目はアフィニティカテゴリという配信方法です。

こちらはGoogleですでに準備されているターゲットリストで、ユーザーの過去の検索履歴やWebページの閲覧履歴をもとに分けられているターゲットリストを選んで配信します。

こちらはマスメディアへの広告やオフラインの広告を展開している方が、Web上でも認知度向上を目指した配信を考えている際に最適です。

アフィニティカテゴリの詳細はこちらから
 
◆コンバージョンにつながる可能性の高い「購買意向の強いユーザー層」
こちらは特定の商品属性について購入を真剣に考えている人向けのターゲティングリストです。
このターゲットは自社商品の認知度向上ではなく、売上向上を目的としてディスプレイ広告を配信する際に最適です。

購買意向の強いユーザー層の詳細はこちら

Yahoo!の行動ターゲティング広告

◆ユーザーの興味関心でターゲティングするインタレストカテゴリー

Yahoo!(YDN)で用意されている興味関心のカテゴリーを選んで配信する方法です。

こちらも先述の通りクッキーを使用してネットユーザーの興味・関心が記録されており、それに応じてターゲットが分けられているリストを選択して広告を配信します。

インタレストカテゴリの詳細はこちら

◆検索履歴に応じて配信するサーチターゲティング

サーチターゲティングは運用者が設定したキーワードで過去に検索を行ったことがあるユーザ向けのディスプレイ広告です。

過去に指定したキーワードで検索行為を行っているユーザー向けの配信なので、比較的安い獲得単価でコンバージョンにつながります。

ブランドキーワード、コアキーワード、リマーケティングの次に設定して、安定した獲得単価でコンバージョン数を稼ぐために設定することが多いです。

※YDNの「インタレストマッチ」については2018年5月16日でサービスが終了しました。

Facebookの行動ターゲティング広告

Facebookではコアオーディエンス、カスタムオーディエンスという方法で行動ターゲティング広告を設定することができます。

◆基本的なユーザーの特徴によってターゲッティングするコアオーディエンス
コアオーディエンスではFacebook利用者の年齢、性別、学歴、交際ステータス、デバイスの利用状況などの基本的な情報でターゲティングする他に、趣味・関心や商品購入履歴などのに応じてターゲティングする機能です。

趣味・関心や商品購入履歴などが行動ターゲティングに当たります。Facebookで利用する趣味・関心のターゲティングはユーザーが自分で設定した趣味や関心をもとにターゲティングを行うので高い精度でのターゲティングが可能です。

◆既に繋がりのある人の詳細なターゲットを行うカスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスは自社の広告やFacebookページで何かしらのエンゲージメント(関わり・繋がり)がある人をターゲットとして設定する配信方法です。

具体的には動画の再生履歴からのオーディエンス、リード獲得フォームでの行動履歴からのオーディエンス、フルスクリーンエクスペリエンスのエンゲージメントからのオーディエンス、ページのエンゲージメントからのオーディエンス、インスタグラムでのエンゲージメントからのオーディエンスを作成することができます。

こんにちは。コンサルタントの高橋です。急に暑くなりましたよね・・・。先週からリスプラのある東京は気温30度越えと、もう真夏のような暑さです。暑くなってくると薄...

これも行動ターゲティング広告

最後に、ここまでにご紹介した配信方法以外に行動ターゲティングと考えられるものをご紹介します。

◆ECサイトのレコメンド機能

アマゾンや楽天市場などのECサイトでは自分が興味を持って検索したり、実際に購入した商品に応じて同じ商品を購入した人が他にどんな商品を購入したかなどの「レコメンド」が表示されますが、これも行動ターゲティングと考えられます。

こちらも自社サイト内でのユーザーの行動がすべてcookieで記録され、同じ行動や似た行動をとったユーザーの傾向と照らし合わせておすすめの商品が表示されるという仕組みです。

レコメンド機能の仕組みに関する詳細はこちらから

◆DSP広告

DSPとはDemand Side Platformの略で、商品を売りたい広告主向けのプラットフォームです。

DSP広告では広告を配信するメディアに流入したユーザーの傾向をもとに広告が決定されるため、この記事でご紹介した他の配信方法と同様にユーザーごとに最適な広告が配信されます。

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まとめ

行動ターゲティング広告の範囲で語られる配信方法は、ターゲットが曖昧なままだと見当違いなターゲットに広告が出続け、コストを無駄に投下してしまうことになる可能性もありますが、しっかりと戦略を組めば大きな成果を得られます。

Google、Yahoo!、Facebookの他、DSP広告やその他の様々なメディアが出てきていますが、まずは自社商品を誰に買ってほしいのか、誰に認知してもらえば売れる商品なのかをしっかりと分析する必要があります。

自社商品・サービスの特徴や強みなどをしっかりと理解して、どの配信方法を選ぶかを考えるようにしましょう!

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