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今まで、Meta広告(主にFacebookやInstagram)を配信していて 「競合会社はどのような広告を配信しているのだろう」と思ったことはありませんか?
広告ライブラリを使えば、リスティング広告のようにキーワードを検索して、他社のFacebookやInstagramなどのMeta製品で展開されている広告を簡単に閲覧できます。
本記事では、広告ライブラリの機能や使い方、さらには活用のコツまで詳しく解説します。
目次
広告ライブラリとは
広告ライブラリはMeta社が提供する無料のツールで、誰でも簡単にMeta社の配信先に掲載されている広告を検索・閲覧できます。
他社のMeta広告を見ることができる
広告ライブラリの最大の特徴は、他社が配信しているMeta広告を見られることです。これにより、競合他社の広告戦略を詳細に分析できます。
例えば、ライバル企業がどのような商品をプッシュしているのかであったり、どんなクリエイティブを使用しているかだったりを把握し、自社の戦略立案に活かすことができます。
広告ライブラリの仕組み
Meta社は配信されたすべての広告をデータベースに保存しています。
このデータベースの情報を、一般に公開可能な形で表示するシステムを構築しており、これにより誰でも広告ライブラリへアクセスすれば広告情報を閲覧できるようになっています。
広告ライブラリでできること
広告ライブラリを使うことで、マーケティング戦略の立案や改善に役立つ様々な分析が可能になります。
気になる広告があれば「広告の詳細を見る」や「概要詳細を見る」をクリックしてどのような構成で広告配信しているのかを見てみましょう!
また、具体的にできることしては「競合他社の広告戦略の分析」「業界の傾向や効果的な手法の把握」「広告デザインのヒントを探る」「特定のブランドや製品のプロモーション方法の調査」の4点です。それぞれについて解説していきます。
競合他社の広告戦略の分析
競合他社の広告を詳細に分析することで、以下のような情報を得ることができます。
・使用しているクリエイティブの傾向
・主力商品やサービスの把握
・セールスコピーの特徴
・ターゲット層の推測
競合他社が季節ごとにどのような商品をプッシュしているか、どのようなビジュアルを使用しているかを分析することで、自社の商品ラインナップやクリエイティブ戦略の見直しに活かせます。
業界の傾向や効果的な手法の把握
同業他社の広告を分析することで、以下のような業界全体の傾向を把握できます。
・人気のある商品カテゴリー
・効果的な広告フォーマット
・季節ごとの広告展開の特徴
・新しいマーケティング手法の発見
例えば、多くの企業が動画広告を活用し始めているのを発見したら、自社でも動画広告の制作を検討するきっかけになります。
また、業界全体でサステナビリティをアピールする広告が増えていれば、自社の環境への取り組みをアピールするキャンペーンを企画するなど、市場のトレンドに沿った戦略を立てられます。
広告デザインのヒントを探る
他社の広告を参考にすることで、新しい広告アイデアが生まれることがあります。
・効果的な広告コピーの書き方
・魅力的な商品の見せ方
・ユーザーの関心を引く広告デザイン
・新しい広告フォーマットの活用法
これらの情報を元に、自社の商品特性や顧客層に合わせたユニークな広告を作成できます。
例えば、競合他社のユーモアのある広告コピーを参考に、自社ブランドの個性を活かした面白いコピーを考案するなど、創造的なアプローチが可能になります。
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広告ライブラリの機能紹介
広告ライブラリには、効果的な広告分析を可能にする様々な機能があります。
ここでは「キーワードでの広告検索」と「フィルター検索」の2つの機能を紹介します。
キーワードでの広告検索
キーワード検索機能を使えば、特定のワードを含む広告を簡単に見つけられます。検索の種類や方法は以下の通りです。
1)キーワード検索:特定の単語や文句を含む広告を探せます。
2)広告主検索:特定の企業やブランドの広告を探せます。
3)トピック検索:社会問題や政治に関連する広告を探せます。
検索結果には以下の情報が表示されます。
・広告のクリエイティブ(画像や動画)
・広告テキスト
・広告主の情報
・掲載開始日
・プラットフォーム(Facebook、Instagram等)
例えば以下のような検索結果となります。
・「ECサイト」KWで検索→ECサイト関連の広告が表示されます。
・「Nike」KWで検索→Nikeの広告キャンペーンが表示されます。
・「環境保護」KWで検索→環境問題に関する広告が表示されます。
この検索機能を活用することで、特定の業界や商品カテゴリーの広告トレンドを効率的に把握できます。
フィルター検索
広告ライブラリには、詳細なフィルター機能が備わっています。以下の条件で絞り込みが可能です。
フィルター項目 | 概要 |
言語 | 日本語、英語、中国語など |
広告主 | 企業名、ブランド名、組織名など |
プラットフォーム | Facebook、Instagram、Audience Network、Messenger |
メディアタイプ | 画像、動画など |
オンラインのステータス | アクティブ(配信中)、非アクティブ(配信終了) |
日付別インプレッション | 開始日と終了日(例:2024年1月1日~2024年3月31日) |
これらのフィルターを組み合わせることで、より精緻な広告分析が可能になります。例えば、「日本国内のInstagramで、過去3ヶ月間に配信された動画広告」といった具体的な条件で広告を抽出し、分析することができます。
広告ライブラリの使い方
広告ライブラリの基本的な使い方は以下の4ステップになります。
1)Meta広告ライブラリのウェブサイトにアクセスする
2)検索バーに調べたい広告主や関連キーワードを入力する
3)検索結果から興味のある広告をクリックして詳細を確認する
4)必要に応じてフィルターを使って検索結果を絞り込む
広告ライブラリを使う上での注意点
広告ライブラリは便利なツールですが、いくつか注意すべき点があります。
配信中の広告しか確認できない
広告ライブラリで確認できるのは、現在配信中の広告のみです。これは、Metaが広告の透明性を確保しつつ、過去の広告情報の管理コストを抑えるためです。
過去の広告キャンペーンを見たい場合は、定期的に広告ライブラリをチェックし、情報を記録しておく必要があります。
ただ、社会問題、選挙、政治等に関連する広告は配信終了の状態でも透明性のために7年間分の情報を閲覧可能となっています。
※「透明性」とは「広告費用の出資者、広告費の金額範囲、広告がリーチした利用者層などが見れるようになっている」ことを指します。
社会的影響力の大きい広告に関する情報を公開し、説明責任を果たすとともに、第三者による検証や分析を可能にすることで、プラットフォームの信頼性向上と健全な情報環境の維持をMeta社は目指しています。
実際に配信されている広告とは表示が異なる場合がある
ライブラリで見える広告と、実際にユーザーに配信されている広告の見た目が異なることがあります。
これは、広告のパーソナライズ機能や、A/Bテストの実施、動的広告の使用などが影響しています。そのため、ライブラリで見た広告は、あくまでも参考情報として捉えるべきです。
確認できるまでに最大24時間かかる可能性がある
新しく作成された広告は、ライブラリに反映されるまでに時間がかかることがあります。
これは、Metaのシステムが広告の審査と分類を行い、適切にインデックス化する時間が必要なためです。最新の情報を確認したい場合は、この点に注意が必要です。
※インデックスとは「データベースに含まれて検索されるようになる」ことです。検索対象としてWeb上に登録されるイメージです。
閲覧する広告内容によっては制限がある
アルコール製品やギャンブルなど、年齢制限のある商品・サービスの広告は、閲覧に制限がかかる場合があります。これは、法的規制やMetaの広告ポリシーに基づいています。
Metaアカウントにログインしていない状態では、これらの広告を見ることができない場合があります。
広告ライブラリに関するよくある質問
Meta以外の媒体に広告ライブラリ的な存在はある?
他のプラットフォームにも類似のツールがあります。以下の表で主なツールを紹介します。
ツール名 | 概要 |
広告透明性センター | Googleプラットフォーム上の広告を検索・閲覧 |
広告ライブラリ | Meta内に配信されている広告を検索・閲覧 |
Facebook広告集めました。 | Facebook広告のクリエイティブ収集・閲覧 |
Instagram広告集めました。 | Instagram広告のクリエイティブ収集・閲覧 |
TikTok Creative Center | TikTok広告クリエイティブの閲覧・分析 |
動画広告分析Pro | 様々なプラットフォームの動画広告分析 |
アドハッカー | 多様な広告フォーマットの横断的分析 |
アドクロール | 競合他社の広告キャンペーン追跡・分析 |
バナー広場 | ウェブ上のバナー広告収集・閲覧 |
これらのツールを併用することで、より包括的な広告分析が可能になります。
まとめ
Meta広告ライブラリは、FacebookやInstagramなどの広告を簡単に見られるツールです。このツールを使えば、他社の広告戦略を学んだり、業界のトレンドを把握したりできます。
上手に活用するコツは、こまめにチェックすること、様々な検索条件を試すこと、競合他社の動きをよく観察すること、そして業界全体の流れを見ることです。
ただし、現在配信中の広告しか見られないなど、いくつか制限もあります。これらの特徴を理解した上で使うことで、自社の広告戦略を大きく改善していきましょう!
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