Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)の特徴・設定方法などを徹底解説

  • 2023.7.7
  • 2023.12.18
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Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)は、2022年10月1日より順次提供を開始している、MetaのAdvantage+のひとつです。

従来の機械モデルからアップデートし、広告の自動化を進めることで、パフォーマンスや効率性の改善が期待できます。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)と既存のコンバージョンキャンペーンは、どちらかに置き換えするものではなく、併用することで最大限の効果が得られます。

この記事では、Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)とは何か、既存キャンペーンとの違い、設定方法から設定のポイントなどを解説していきます。

目次

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)とは

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)は、2022年10月1日より順次提供を開始している、MetaのAdvantage+のひとつです。

Metaの新しい機械学習モデルによって、広告の設定が自動化されます。
効率性を向上しながら、パフォーマンス改善とコンバージョン数の拡大が可能です。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)の特徴
コンバージョン数の拡大より多くのコンバージョンを獲得できます。
パフォーマンス改善機械学習を利用して、最もパフォーマンスの高い広告を配信が可能です。
効率性の向上手動入力を最小限に抑えて、新鮮かつ高パフォーマンスなクリエイティブを最適化します。

従来の機械学習モデルからアップデートし、広告の自動化を進めることで、パフォーマンスや効率性の改善が期待できます。

従来のFacebook広告で作成できるキャンペーンとの違い

従来のFacebook広告キャンペーン(コンバージョン目的)との違いは、大きく2つあります。

新規・既存ターゲットを1つのキャンペーンで配信できる

新規・既存ターゲットを分断せず1つの広告キャンペーンで配信ができます。

従来のキャンペーンでは、新規ターゲットと既存ターゲットを切り分けて配信したい場合、それぞれのキャンペーンを作成する必要がありました。

しかし、Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)では、新規と既存の予算割合を指定したうえで配信ができます。そして、その配信結果はレポート上で確認することが可能です。

広告セットの「内訳」→「利用者層データ別」→「オーディエンスタイプ」を選択することで、新規顧客と既存顧客のそれぞれの内訳を確認できます。

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ターゲティング・配信面・広告クリエイティブの設定が自動化

通常のキャンペーンでは、自分でターゲティングや配信面の設定を決める必要がありました。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)では、配信先の国と広告クリエイティブを設定するだけで広告配信が自動で可能です。ターゲティングは機械学習によって成果が見込まれるユーザーに対して自動で設定されるため、オーディエンス設定の工数が大幅に削減されます。(新規・既存の割合は設定可能です)

アカウント設定もプロセスを簡素化し、AIを活用してターゲット設定を行うことで、手動設定を最小限に抑え、ビジネスにとって最も価値の高い顧客を特定を行っています。

従来のキャンペーンの比較一覧

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)と通常のFacebook広告のキャンペーンにはどのような違いがあるか一覧にすると下記の通りです。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)従来のキャンペーン(CV目的)
機械学習改良された機械学習モデル(ターゲットセグメント情報を配信のアルゴリズムに組み入れ)従来の機械学習モデル
キャンペーン同じ国をターゲットにしたキャンペーンは8つまで制限なし
広告セット1キャンペーンあたり1広告セット制限なし
入札自動入札のみ手動で設定する
最適化購入イベントのみ(配信の予算で最大の購入CV、最小の購入CPAとなることを目指す)いずれかのPixelイベント(入札戦略に基づいて最適化に設定したイベントのCVを目指す)
オーディエンス
ターゲットを自動で設定(国のみ指定する)ターゲットを手動で設定する
新規ターゲットと既存ターゲット(カスタムオーディエンス)の予算配分を1つの広告セット内で別々に実施できる(レポートも別々に出せる)※既存ターゲットの予算を0にすることで除外扱いにすることが可能。ただし、プロスペクトを0にすることはできない新規と既存のターゲティングは広告セットを分けて設定
配信面自動配置のみ手動で設定する(自動配置を選ぶことも可)
クリエイティブ
ユーザーごとに最適な広告フォーマット、クリエイティブ、配信先を自動で決定手動で設定する
1広告セットあたり最大150のクリエイティブ(クリエイティブ数が多いことが推奨)制限なし(最大6件が推奨)
1つの広告セットでDynamicとStaticをサポート
同じPixelを使用しているパフォーマンスの良い既存コンバージョン目的/カタログ販売目的キャンペーンの広告(自動化されていない)を抽出して使用することが可能

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)の改善事例

弊社で運用している通常のFacebookキャンペーンとASCキャンペーンを比較したところ、下記の商材でCPAおよびCVRの改善がみられました。

事例1: 化粧水
CPA・CVRともに改善

種別CPACVR
通常9,507円2.46%
ASC6,533円3.18%

事例2: セミナー集客A(節税関係)
CPA・CVRともに改善

種別CPACVR
通常18,284円2.77%
ASC9,963円3.78%

事例3: セミナー集客B(学習関係) 
CPA・CVRともに改善

種別CPACVR
通常32,364円1.32%
ASC15,543円1.75%

事例4: 家電販売 
CPA・CVRともに管理画面上は改善したが実数値が悪く停止

種別CPACVR
通常20,176円0.52%
ASC12,503円0.72%

ASCキャンペーンを導入することで必ずしも成果が改善するとは限りません。通常キャンペーンと比較しながらテスト運用することで、数値改善が見られれば継続、そうでなければ停止し他の商材でテストしていきましょう。

Advantage+ オーディエンスに類似ターゲティングをかけ合わせることでCPA半分に!

Advantage+ オーディエンスとカスタムオーディエンス(今回リスト類似1%)を組み合わせることで通常のASCキャンペーンに比べて、CPA半分で取れています。

事例:化粧品

種別CPACVR
通常ASC11,099円1.82%
類似1%オーディエンスASC5,308円1.12%

キャンペーンは訴求ごとに作成する

弊社での実績ですが、訴求が異なる場合は、キャンペーンごとに分けて設定するほうが成果が良い傾向にあります。

Facebook広告はキャンペーン及び広告セットごとに学習データが集約されていくため、訴求が異なる場合は、キャンペーンごとに学習データを蓄積させることで機械学習を働きかけやすくしています。

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)の注意点

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)を配信する際は、次の点に注意が必要です。

専用のキャンペーンを作成する必要がある

既存のキャンペーンを複製することはできないため、Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)専用のキャンペーンを作成する必要があります。

配信地域の設定は国単位のみ

配信地域の設定を都道府県単位で指定することはできません。

詳細なターゲティング設定ができない

ターゲティングは完全に自動です。狙いたい層を決めて運用するには不向きです。

CPAが高くても焦らない

初めは、CPAが高くなる可能性があります。ASCに初めてチャレンジする場合は、最低でも2週間ほどはテスト期間を設け、様子を見るのが良いでしょう。

CPCは通常の配信と同等になる

CPAが改善するため、CPCも改善すると思われがちです。しかし、実際には通常配信と同じくらいのCPCになることがほとんどです。その理由は、ASCではCPMは上がるがCTRが上がりやすくなるといった傾向があるためです。

CPAは改善するものの、ROASが悪化する可能性がある

ターゲティング設定ができないのでCPAは改善するものの、気づけばROASが悪化していたといったケースがあります。

特に無形商材に関しては、初回無料→その後費用がかかって採算をあわせるケースがある為、CPAが改善しているからと安心せず細かくROASを確認しながら進めると良いでしょう。

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)を成功させるポイント

既存キャンペーンと併用する

ASCのほうが機械学習のプロセスが優れていると思われがちですが、そうではありません。ASCでターゲットグループの優先順位を決める際に使われているのは、過去に蓄積されたデータです。

よって、ASCと既存のコンバージョンキャンペーンはどちらかに置き換えるのではなく、併用することで最大限の効果が得られます。

ASCの予算は、既存のコンバージョン広告の10〜30%ではじめ、成果に応じて予算を増やし、最大50%にするのが良いと言われています。

クリエイティブの最適化を図る

クリエイティブを設定する際に「おすすめ広告」のオプションを利用しましょう。

管理画面に「過去7日間で予算をより多く使ったクリエイティブ」や「より購入に繋がる可能性のあるパフォーマンス重視のクリエイティブ」がおすすめされます。これらの素材を利用することで高確率で良いパフォーマンスが得られます。

おすすめの広告は、一定の間隔で更新されます。パフォーマンスを確認しながら、継続的にチェックしましょう。クリエイティブは最大150種類の追加が可能です。

キャンペーンの最適化の為にも、できるだけ多くのクリエイティブをアップロードしましょう。

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Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)の設定方法

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)の設定方法は次の通りです。

キャンペーンの目的を選択

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「 Advantage+ ショッピングキャンペーン」を選択

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広告セットの内容を設定

画面に表示されるメニューに従って、下記の広告セットの内容を設定します。

・キャンペーン名
・ コンバージョンの場所
・ 地域(国単位)
・ 新規・既存顧客の予算割合
・ 予算と掲載期間
・ 最適化と配信

ASCでは、コンバージョンポイントは自動で「購入」が設定されます。対象となるMetaピクセルで購入のイベントの設定がない場合、コンバージョンに合わせて広告配信が最適化されない可能性があります。あらかじめ購入イベントの設定を行いましょう。

▼イベントは、ビジネス設定→データソースに移動し概要から確認することができます

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広告の内容を設定

画面に表示されるメニューに従って、下記の広告の内容を設定します。

・ 広告名
・ 広告に表示する名前
・ 広告設定
・ クリエイティブ
・ リンク先
・ 言語
・ トラッキング

既存広告をインポートして設定する方法

既存キャンペーンで広告を配信している場合は、「おすすめ広告」から既存広告をインポートすることも可能です。
「おすすめの広告」→「インポート」→「広告レベルに移動」を選択することで、個別に編集できます。

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)設定のポイント

キャンペーンの目的を選択(キャンペーン)

初めにキャンペーン目的で「売上」を選択します。

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その後、Advantage+ ショッピングキャンペーンを選択します。

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ターゲティング設定は、最低でも50万人(広告セット)

200万〜1,000万を目安として、広いターゲティング設定をしましょう。少なくとも50万人以上は必要です。

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NG 例)女性25〜30歳、大学生卒、ヨガ関心、美容関心 → オーディエンス20万人
OK 例)女性25〜30歳 → オーディエンス400万人 性別×年齢層が良い

自動配置、もしくは6面以上の配置を行う(広告セット)

配置を4追加と比較した場合、6つ以上使用した場合は、広告想起とブランド認知度が高くなる確率が上がります。自動配置、もしくは6面以上の配置を行いましょう。

例えば、FacebookとInstagramそれぞれで、フィード、ストーリーズ、リールズの配置をします。

日予算は、獲得単価×週50件以上の金額を目安とする(広告セット)

AIが最適な配信を行うには、適した予算と期間を設定しましょう。

獲得単価×週50件以上の日予算もしくは、それを満たす通算予算が広告セット単位で設定する必要があります。

例)想定CPA8,000円 × 週50件 = 400,000円/週 ※広告セットあたり

動画と静止画が1広告セットに含まれるようにする(広告)

1広告セットに、静止画と動画が必ず含まれるようにしましょう。1広告セットには6〜10クリエティブを設定します。

動画を使用することで静止画だけでは配信できない「動画専用の面」に配信されます。そのため、動画だけに反応する層を取りこぼさないためにも、両方の面への配信が必要です。

クリエイティブは20本ほど用意し、10本ほど稼動させて様子を見る(広告)

Metaの推奨は150本ですが、直ぐに準備ができない場合は、まずは20本ほど用意して進めましょう。
初めは10本を稼働させ、結果が良い場合はそのまま継続して初めの10本を使用します。結果が悪い場合は、残りの10本を稼働させます。

参照:Meta公式ヘルプセンター「Advantage+ ショッピングキャンペーンでできること」

週1回以上の差し替えは控える(広告)

機械学習を進めるためにも、差し替えは週1回程度に留めましょう。しかしどのクリエイティブでもCPAが高騰してしまう場合は、現状のクリエイティブでは改善が見込めないため差し替えを検討しましょう。

まとめ

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)は、従来の機械モデルからアップデートし、広告の自動化を進めることで、パフォーマンスや効率性の改善が期待できます。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)と既存のコンバージョンキャンペーンは、どちらかに置き換えするものではなく、併用することで最大限の効果が得られます。そのため、両方を使って顧客にリーチするのが良いでしょう。

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)の予算は、既存のコンバージョン広告の10~30%で始め、成果に応じて徐々に予算を増やし、最大でも50%に留めるのがおすすめです。

是非、この機会にAdvantage+ショッピングキャンペーン(ASC)を設定して、広告の最適化を図っていきましょう。

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山屋 竜之介

デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。 その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。

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