新時代のマーケティングでは 『顧客生涯価値』が 最重要である理由とは

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現代のマーケティングでは、見込客を育成して商品を購入してもらったらそれで終わり。ではありません。

従来のマーケティングなら新規顧客を獲得して、その後の継続顧客がどれくらい残るかより新規の獲得が大事でしたが、今は1人の顧客の獲得単価が上がっている分、1人の顧客にどれだけ満足してもらってその後も商品やサービスを利用してもらえることがビジネスの成功にとって非常に重要だからです。

ここで重要なのが「顧客生涯価値」(LTV=ライフタイムバリュー)という考え方です。LTVとは、1人の顧客が企業にもたらす売上の合計金額を意味しています。

つまり本商品を購入してもらった後も、さらに提供できる上位の商品・サービスを作り、1人の顧客との関わりを続ければ、顧客1人当たりの売上をさらに伸ばすことができるのです。

ここでは、商品を購入してもらった後にもLTVを上げるためにできる施策とそのポイントについて解説します。

「安く新規顧客が獲得できる」自分だけのブルーオーシャンは絶対にあり得ない

リスティング広告を運用していると、たまにすごく安い顧客獲得単価(CPA)で獲得できるキーワードやカテゴリを見つけることがあります。

しかしだからといって、そこがブルーオーシャンであり続ける保証はありません。
おそらくそのブルーオーシャンはすぐに誰かに見つかり、競合がすぐに参入してきます。自分たちだけがそのお得スポットを知っていて商品を売り続けられる、という都合の良いことはあり得ないのです。

このように新規顧客の獲得は今後、さらに厳しくなっていきます。しかし多くの経営者やマーケティング関係者は新規顧客の獲得数に力を注ぎ、既存顧客からさらなる売上を上げる施策についてはあまり意識していないようです。

既存顧客から売上を伸ばせればビジネスが好循環に入る

LTVが高まることは、売上をアップさせるだけでなく、広告などの新規集客の場面でも好影響をもたらします。

LTVは、リスティング広告などの広告施策において、目標CPA(申し込み/購入1件あたりにかける予定金額)に大きく影響するからです。

例えば、ビジネスの利益から算出した許容できる最大のCPAが3,000円の場合と20,000円の場合では、圧倒的に前者の方が高いハードルです。

仮に、想定しているキーワードのクリック単価が100円だとすると、

CPAを3,000円に押さえるためには30クリックで1件コンバージョンを獲得しなければいけません。この場合のコンバージョン率は3%になります。

ECサイト等では一般的にコンバージョン率1%で合格ラインと言われているので、CPA3,000円はなかなかに高いハードルなのです。

しかしこれがCPA20,000円まで許容できるのであれば、クリック単価100円で200クリック集めることができ、コンバージョン率が0.5%でも採算が合います。

特に資金力のある競合は、すでにLTVを重視する考え方でビジネスを行っています。

有名化粧品などは1つの化粧品サンプルを配るのに60,000円の費用をかけているといわれ、そのうちの数人が1回2回商品を購入してくれるだけではとても利益を出すことはできません。

サンプルを受け取った人の一定割合が、その後も商品を購入してくれる前提があるから成り立つビジネスモデルなのですが、だからこそライバル企業があらわれても新規顧客を獲得し続けることができるのです。

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