SWOT分析を徹底解説!

  • 2019.9.3
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売上が右肩上がりの商品でもそうではない商品でも改善・拡大のために日々PDCAを回していますよね。

PDCAを回す際、必ず何かしら「分析」を行っていると思います。

改善施策を回すために広告運用をしていれば、Google広告などの媒体の管理画面の情報を分析するのはもちろん、管理画面を飛び越えて3C分析を行い自社商品だけではなく競合の商品や市場分析まで行っているでしょう。

今回は分析の中でも、特に自社にとっての強みや弱み、課題について考える際に使用するフレームワーク「SWOT分析」を解説をします。

売上が右肩上がりの商品でもそうではない商品でも改善・拡大のために日々PDCAを回していますよね。

PDCAを回す際、必ず何かしら「分析」を行っていると思います。

改善施策を回すために広告運用をしていれば、Google広告などの媒体の管理画面の情報を分析するのはもちろん、管理画面を飛び越えて3C分析を行い自社商品だけではなく競合の商品や市場分析まで行っているでしょう。

今回は分析の中でも、特に自社にとっての強みや弱み、課題について考える際に使用するフレームワーク「SWOT分析」を解説をします。

SWOT分析とは

SWOT分析の「SWOT」の読み方は「スウォット」です。 PDCAなどに代表されるようにこのSWOTもアルファベットの頭文字をそれぞれ組み合わせたマーケティング用語です。

SWOT分析は「強み:Strength」「弱み:Weakness」「機会:Opportunity」「脅威:Threat」これら4つの英単語の頭文字を並べたものです。

このSWOT分析は自社にとっての機会や課題について考える際に使用します。SWOT分析を使うことで機会や課題が見えてくるので自ずと今後の戦略目標を立てる時に非常に役立ちます。

SWOT分析の事前準備

SWOT分析は活用できれば今まで見落としていた訴求や方向性の発見に繋がります。 そして、その発見はユーザーの自社商品やサービス認知度向上へ活かしていけます。

SWOT分析はフレームワークなのでそれぞれの要素に落とし込んでいくのですが、いきなり「SWOT分析をやるぞ!!」といって落とし込めるものではありません。 なぜなら、思いついた順でSWOT分析の要素に落とし込んでしまうと偏りが出てしまう可能性があるからです。

偏りを極力出さないようにするためにはしっかりとした事前準備が必要です。 SWOT分析に関わらず、事前準備が曖昧な状態で行ってはうまくいくものもうまくいきませんよね。

では、事前準備として何をすればよいのでしょうか。

まずはじめにPEST分析・3C分析などで情報収集してからSWOT分析に落とし込んでいきましょう。情報収集してから落とし込むことで自社の商品やサービス、課題について理解を深めることができます。 そしてそれらは明確な戦略目標を立てるために必要な要素となります。

この時も、注意したいのは市場理解と自社商品・サービス理解どちらかに偏ってしまうことです。

市場理解と自社商品・サービス理解、どちらか一方に偏っても効果的なマーケティング戦略は立てられません。 自社商品・サービス理解はバッチリ!なのに市場理解ができていなければ適切な場所で適切なユーザーに商品やサービスを届けることはできませんよね。

だからこそ、SWOT分析前の市場理解と自社商品・サービス理解は満遍なく行う必要があります。

SWOT分析の分析方法に進む前にPEST分析・3C分析について簡単に整理しましょう。

PEST分析とは

「政治:Politics」「経済:Economy」「社会:Society」「技術:Technology」 これら4つの要素の頭文字をとったフレームワークがPEST分析です。

主に自社を取り巻く外部的要因がどのように影響を与えるのかを把握・予測するのに使用されています。 このPEST分析を行うことでSWOT分析の機会や脅威にかかわる情報を整理できます。

3C分析とは

「市場(顧客):Customer」「競合:Competitor」「自社:Company」の3要素をまとめたフレームワークです。 競合と自社商品を比較することで自社商品の強み・弱みが整理できます。

ここでは代表的な2つのフレームワークを事前準備の例として挙げていますが、この他にも様々なフレームワークを駆使してSWOT分析に役立てていきましょう。 フレームワークを使って細かく分析していけばいくほど、SWOT分析の精度も上がるはずです。

事前準備・情報収集を行った後にSWOT分析を行い実際に戦略を立てて、実行にうつしていきましょう。そして実行して終わりではなく、しっかり結果を確認し再度情報収集→分析を行いPDCAを回していきます。

SWOT分析を行う際の注意点

SWOT分析に限った話ではありませんが、闇雲にPEST分析や3C分析、SWOT分析を行うのではなく目的を明確にしておきましょう。何事も目的がなければ目標やそれに伴う必要情報の収集や戦略立てはできません。

目的・目標を決めるにあたり対象となるターゲット層・競合などを整理し社内で共有し合い、様々な視点からSWOT分析を行えるようにしましょう。

一個人だけでSWOT分析などを行えばそれだけ分析結果に偏りが出ますし、複数人がバラバラに行っても情報過多で収集がつかなくなる可能性があるからです。

SWOT分析の分析方法

繰り返しになりますが、SWOT分析は強み・弱み・機会・脅威の頭文字をあわせたフレームワークになります。この4つの要素をまず、内部環境・外部環境で分けます。

強み・弱みは自社内で解決・改善可能なポイントなので内部環境に、機会・脅威は自社内では解決・改善できないので外部環境に属します。

また、強みと機会はプラスの要素に、弱みと脅威はマイナスの要素にわけられます。(※下図参照)

①外部環境の分析

外部環境は「機会:Opportunity」「脅威:Threat」の2つです。 外部環境から分析を始めるのは外部環境が内部環境に影響を与える可能性があるからです。

■機会

チャンスとして自社の追い風になるような市場(外部)環境の変化や競合の動きを分析します。PEST分析・3C分析から得た情報を丁寧に分析することによって、新しいチャンスを掴める可能性が広がります。

■脅威

自社の商品やサービス展開に脅威となりうる環境変化を事前に把握・想定するための分析です。競合他社だけでなく法律改正など様々な外的要因があるので自社努力によっては最小限に留められたり、新たなチャンスをつかめるきっかけとなります。

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②内部環境の分析

続いて内部環境である「強み:Strength」「弱み:Weakness」を分析していきましょう。

■強み

自社商品の強みについて分析します。ユーザーがなぜ、自社商品・サービスを選んで使用・利用するのかを考え、整理していきます。ここは3C分析によって情報収集できる箇所になります。

■弱み

競合と比較して自社の商品に不足している部分や弱みとなる部分を洗い出します。強みと同じように3C分析によって導き出せる箇所になるのでしっかりと書き出していきましょう。

このようにして情報を整理していきます。このためにSWOT分析のまえに3C分析やPEST分析が必要となってくるのです。

また、このSWOT分析は一人ではなく複数人で行うほうが様々な視点で商品・サービス、ビジネスが見直せます。

自分から見れば強みだと思っていた部分も他者から見ると弱みとして見えていたということがあります。同じように、複数人で行うことで脅威だと思っていたことが機会として活かせる可能性が高くなります。

クロスSWOT分析

前段の手順で、SWOT分析の強み・弱み・機会・脅威の要素をすべて埋めたら、続いてクロスSWOT分析を行います。

■強み×機会

チャンスを自社商品・サービスの強みにどう取り込むか、活かすか。チャンスを逃さずに強みを活かしていくことは目標達成のための大きな推進力になります。売上げアップはもちろんですがブランド確立前であればブランドとして確立できる可能性もあります。

■強み×脅威

強みを活かしてどのように脅威をチャンスに変えられるか。脅威は見方を変えればチャンスにもなり得ます。脅威をチャンスに変えるための分析になります。

■弱み×機会

チャンスを逃さないためにどのように弱みを補強・補完するのか。補強すると言っても社内の状況によってはすぐに補強できるものではありません。段階的に補強する方向となるケースが多くなります。補強するスピードによってはチャンスを逃す可能性もあるためチャンスを逃さないためにはどうしたら良いのかを考えます。

■弱み×脅威

先にも述べましたが脅威はチャンスにもなり得ます。脅威をチャンスとして弱みをどのように補強するかを考えます。しかし、一歩間違えれば大ダメージを受けてしまう可能性もあるのでチャンスにならない場合どのようにして脅威の影響を最小限に留めるかを思案します。

これらを行うことでより緻密に戦略やアイデアなどに落とし込むことが可能になります。

これまでの分析を元に戦略や戦術に落とし込み実行した後、そのままにしていてはSWOT分析で要素を洗い出しただけになってしまいます。

それではSWOT分析を活用できたとは言えません。

実行すれば必ず課題が出てくるはずです。課題が出てきたら分析内容を再度見直す、方向性が変わったのなら軌道修正を行うなどしてSWOT分析前に立てた目標達成を目指しましょう。

SWOT分析の活用

SWOT分析は内部環境と外部環境の両面から分析ができることが最大のメリットです。 分析対象となる商品・サービスの自社情報だけでなく競合への理解も深めることができます。

逆にデメリットは強み弱みのどちらかに内部環境を分類しなければならないことです。 しかし、工数は増えますが強みに分類した内容を弱みに、弱みに分類した内容を強みに入れ替えて分析をすることで解消ができます。

もしくは複数人でそれぞれがSWOT分析を行うことでこのデメリットを補うことができるでしょう。 一見弱みだと思っていたことが新しい訴求に変化する可能性が大きくなります。

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まとめ

「分析」はマーケティングを行う上で避けては通れません。 その分析の一端を助けてくれる様々なフレームワークがありますが、その中で今回はSWOT分析について説明してきました。

「SWOT分析」は一見難しそうに見えますが何ができて何のために使うのか、分析を行う上でどんな情報が必要なのか整理しておけば、決して難しい分析方法・フレームワークではありません。

簡単にできる分析ではありませんが、自社の売上げアップのための課題や、チャンスがどこにあるのかが整理できるので非常に有用なフレームワークです。 SWOT分析を知っていたけど使えないと思っていた方も、初めて聞いて困っていた方もしっかりと準備をしておけば、日々の業務に役立てることができるでしょう。

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山屋 竜之介

デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。 その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。

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