Claude(クロード)とは?使い方・料金・ChatGPTとの違い

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河瀬葵

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【Claudeとは?】ChatGPTとの違いや使い方、料金などを解説!

OpenAIのChatGPT、GoogleのGeminiと様々なAIツールが登場しています。

今回は、そんな対話型チャットボットの第三勢力ともいえる「Claude(クロード)」について解説します。

直近でも大型アップデートが重ねられ、新サービスがリリースされる度、X(旧Twitter)でもトレンドに上がるほど注目されています。

AIで質の高い文章を書きたい方は、ぜひご覧ください。

Claude(クロード)とは?

Claude(クロード)の特徴

Claudeは、元OpenAIの社員が立ち上げたAnthropic社が開発したAIアシスタントです。

ChatGPTと比較して、倫理面を特に重視している点が大きな特徴であり、日本語の生成能力とコーディング能力が非常に高いことで知られています。

その優位性は、AIの回答精度を競う「チャットボットアリーナ」というサイトのコーディング部門で1位を獲得するなど、客観的な指標でも明確に示されています。

チャットボットアリーナでのClaudeの評価

AIモデルの性能を評価するプラットフォーム「チャットボットアリーナ」のランキングです。この画像は、Claudeが特にコーディングなどの専門分野で、他の主要なAIとしのぎを削る高い評価を受けていることを示しています。

Claudeのロゴと紹介文

Claude(クロード)の使い方

Claudeの基本的な操作は、シンプルなチャット形式の対話です。しかし、その裏には多彩で強力な機能が備わっています。

テキストだけでなく画像やPDF、CSVなどのファイルを添付して、内容の分析や要約を依頼することも可能です。

さらに、HTMLやCSS、JavaScriptなどのコードを生成させると、「アーティファクト」と呼ばれるプレビュー画面でリアルタイムに動作を確認できます。

また、添付したデータをもとにグラフを作成したり、複雑な情報をインフォグラフィック形式で分かりやすくまとめたりする機能も、Claudeの大きな魅力です。

Claudeのチャット画面

こちらがClaudeの基本となるチャット画面です。

ユーザーはこの直感的なインターフェースを通じて、質問を投げかけたり、文章の作成や分析などの作業を依頼したりします。

Claudeへのファイル添付機能

チャット入力欄のクリップアイコンからは、画像やPDF、テキストファイルなどを添付できます。

Claudeはこれらのファイルの内容を理解し、要約やデータ抽出、内容に関する質疑応答など、高度なタスクを実行できます。

アーティファクト機能のプレビュー画面

こちらはClaudeの強力な機能の一つ「アーティファクト」の画面です。

ユーザーがHTMLやCSSなどのコード生成を指示すると、横にプレビュー画面が出現します。これにより、リアルタイムでデザインや動作を確認しながら、効率的に作業を進めることが可能です。

Claudeによるデータグラフ化の例

添付したCSVファイルなどのデータをもとに、グラフを自動で生成した例です。

データ分析の結果を直感的に理解できるよう、棒グラフや円グラフといった形式で分かりやすく可視化してくれます。

Claude(クロード)の主要機能

1. Thinking機能

AIが回答を作成する際に、ユーザーからのタスクを細かく分解し、思考のステップを可視化しながら実行する機能です。

これにより、AIが事実に基づかない情報を生成してしまう「ハルシネーション」と呼ばれる現象を大幅に軽減できます。

この機能は、プロンプト入力時に「じっくり考える」という項目をオンにすることで使用可能です。

Thinking機能の設定画面

2. リサーチ機能

リサーチ機能は、情報の深度に応じて二段階で提供されます。

・Web検索:約10〜20件のWebサイトを参照し、最新情報に基づいた回答を素早く生成します。

・リサーチ機能:Web検索を並列・多段階で実行し、最大で600件以上の膨大な情報ソースから、網羅的で深い分析に基づいた回答を生成します。

Claudeは指示への追従性が高いため、こちらの意図に沿った深掘り調査が可能です。

リサーチ機能の選択画面

簡単な最新情報の取得であれば「Web検索」、特定のテーマについて徹底的な調査を行いたい場合は「リサーチ」と、目的に応じて最適な検索方法を選択できます。

実際のリサーチ結果

リサーチ機能を使って「デジタルアスリート株式会社」について調査した例です。複数の情報ソースを個別に調査し、最終的にそれらの情報を統合して一つのレポートとして出力します。

リサーチ機能の実行プロセス

リサーチ機能は複数の検索クエリを並行して実行し、多角的に情報を収集します。これにより、偏りのない網羅的な調査が実現します。

最終的に、収集・分析した情報が長文のレポートとしてまとめられます。生成されたレポートは画面上で確認できるだけでなく、テキストファイルとしてダウンロードすることも可能です。

3. Integrations(インテグレーション)

これは、Claudeが外部アプリケーションと連携してタスクを実行する仕組み(MCP: Model-Centric Programming)です。

例えば、GoogleカレンダーやGmailを参照することで、自身のスケジュール確認やメール作成がClaude上で完結します。さらにNotion、Slack、Zapierといったツールとも連携できるため、Claudeで生成したコンテンツをシームレスに他のワークスペースへ送信することも可能です。

Googleカレンダーとの連携例

この例では、ClaudeがGoogleカレンダーにアクセスし、指定した期間の空き時間を自動でリストアップしています。手動でカレンダーを確認する手間を省き、日程調整を効率化します。

ZapierとGmailを連携させたメール送信

先ほど取得した空き時間情報をもとに、自動化ツール「Zapier」を呼び出し、Gmailで日程打診メールの下書きを作成させています。

このように複数のアプリを連携させ、定型業務を自動化できるのがIntegrationsの強みです。

4. プロジェクト機能

自分オリジナルのチャットボットを作成できる機能です。ChatGPTの「GPTs」に相当します。

特定のルーティン作業を行う際に、この機能を使えば毎回同じプロンプトを入力する手間が省けます。例えば、Claudeは文章の生成能力が高いため、自分が過去に書いたブログ記事などをテキストファイルとして読み込ませることで、「自分専用のライティングボット」を簡単に作成できます。

これにより、文章のトーンやスタイルを指示しなくても、自分の文体を模倣した高品質な文章を手軽に生成可能です。SEO記事の執筆などを効率化したい方には、ぜひ試してほしい機能です。

5. Claude Code(クロード コード)

これは、プログラム作成に特化した自律型AIエージェントです。ユーザーが達成したい目的を伝えると、AIが自ら計画を立て、コーディング、デバッグまでを止まることなく実行します。

この機能はClaudeのアプリ内ではなく、VSCodeやCursorといった外部のターミナル環境で使用します。ファイル全体を横断的に参照し、依存関係を理解しながら日本語の指示で開発を進められる点が大きな特徴です。

「自己紹介用のウェブサイトを作って」といった簡単な指示だけで、Webサイトをゼロから構築することも可能です。

Claude Codeの実行イメージ

この画像は、開発者が普段使用するターミナル上で、Claude Codeが自律的にコーディング作業を進めている様子です。複雑なプログラム開発も、まるで熟練のエンジニアに任せるかのように依頼できます。

Claude(クロード)の料金プラン

Claudeには、個人の気軽な利用からビジネスでの本格的な活用まで、あらゆるニーズに対応する柔軟な料金プランが用意されています。各プランの特徴を理解し、自分に最適なものを選びましょう。

現在提供されている5つのプラン

1. フリープラン

無料で始められるプランで、高性能な「Claude Sonnet 3.5」モデルによる基本的な対話機能や、画像・ドキュメントの添付といったコア機能を体験できます。まずはサービスの機能性を確かめてみたいという方に最適です。(※数時間ごとに利用回数の制限があります。)

2. プロプラン

月額20ドル(日本では3,000円)のプロプランは、より本格的にサービスを活用したいユーザー向けのプランです。無料版の5倍という豊富な利用量に加え、最上位モデル「Claude 3 Opus」を含む全てのモデルへアクセスが可能になります。思考プロセスを補助する「Thinking」機能や「Web検索」といった高度な機能も解放され、専門的な作業を力強くサポートします。

3. Maxプラン

パワーユーザーや開発者向けには、最上位の「Maxプラン」が用意されています。プロプランの全機能を網羅し、利用量は最大でプロプランの5倍まで拡張可能です(月額100ドル)。このプランの大きな特徴は、Claudeのコード環境へ直接アクセスできるターミナル機能や、新機能への先行アクセス権といった、開発や研究を加速させる特別な特典が付与される点です。

4. チームプラン

複数人での利用を想定したプランで、プロプランとほぼ同等の機能を提供します。チーム内でのスムーズなデータ共有や請求の一括管理など、組織でのコラボレーションを円滑に進めるための機能が充実しています。

5. エンタープライズプラン

より大規模な組織や、高度なセキュリティ要件が求められる場合に最適なプランです。チームプランよりさらに多くの機能が提供され、特に大量のテキストデータを一度に処理する機能や、セキュリティが大幅に強化されています。企業の本格導入を支える最上位のソリューションです。

モデル別の特徴とAPI料金

各モデルの特徴

ChatGPTもそうですが、Claudeも様々なモデルが存在します。

これは一つのモデルだと開発の都合上、要件を満たせないため複数存在します。例えば、スピードと文章生成重視の軽量モデルです。

コードのような複雑な処理を求められる処理などユーザーの用途は多岐に渡るからこそ適切なモデルが増えます。

Claudeは大きくSonnetとOpusというモデルが存在します。Sonnetは前述した軽量モデルなので、基本的に全てのタスクはこれに任せて問題ないです。Opusは複雑な処理向けなので、コードを用いる仕事の方は使用するといいと思います。

3.7や4などナンバリングされていますが、こちらは番号が増えるほど新しいということです。iPhoneと同じで3.7 < 4の方が上位互換なので、4のSonnetかOpusを用途によって使い分けるといいと思います。

モデル名 特徴 最適な用途 API料金(入力) API料金(出力)
Claude Sonnet 4 新世代のハイブリット推論 ・長文処理
・データ分析
・記事作成
3ドル(450円) 15ドル(2,250円)
Claude Opus 4 Sonnet 4の上位モデル ・研究
・戦略立案
・複雑なタスク
15ドル(2,250円) 75ドル(11,250円)
Claude 3.7 スピードと精度のバランス ・曖昧なリクエストの理解
・意図の正確な把握
3ドル(450円) 15ドル(2,250円)
Claude 3 プロンプトに忠実 ・具体的な指示が必要
・正確な実行
15ドル(2,250円) 75ドル(11,250円)
Haiku 3.5 超軽量・スピード重視 ・高速処理が必要なタスク
・軽量な作業
0.8ドル(120円) 4ドル(600円)
  • Claude Sonnet 4:新世代のハイブリッド推論、長文処理・データ分析・記事作成に最適です。
  • Claude Opus 4:Sonnet 4の上位モデル、研究・戦略立案などの複雑なタスクに適しています。
  • Claude 3.7:スピードと精度のバランスが良く、曖昧なリクエストでも意図を正確に理解します。
  • Claude 3:ユーザーのプロンプトに忠実ですが、具体的な指示が必要です。
  • Haiku 3.5:超軽量モデルでスピード重視ですが、性能は他のモデルより劣ります。

API料金体系

こちらは少し専門的になりますが、自分たちでツールを開発する際の指標となります。

例えば、自社で作ったチャットボットにClaudeの機能をつけたいとします。しかし、自社でClaudeと同性能のAIを作ることは困難ですよね。そこで、Claudeに自社のチャットボットを借りることができます。

その際の使用料金をAPI料金といいます。開発者はAnthropicにAPI料金を従量課金生で使った分だけお金を払うという契約で借りられます。

  • Claude Sonnet 4:入力3ドル(450円)、出力15ドル(2,250円)
  • Claude Opus 4:入力15ドル(2,250円)、出力75ドル(11,250円)
  • Claude Sonnet 3.7:Sonnet 4と同じ料金体系です
  • Claude Opus 3:Opus 4と同じ料金体系です
  • Haiku 3.5:入力0.8ドル(120円)、出力4ドル(600円)

Claude(クロード)とChatGPTの比較

主な違い

ChatGPTはユーザーの入力に対して意図を汲み取る能力が高く、抽象的な指示でもある程度良い感じにまとめてくれる柔軟性があります。

それに対して、Claudeはより厳格で、ユーザーの指示に忠実に実行する傾向があります。そのため、曖昧な指示では意図とずれた結果になる可能性がありますが、逆に言えば、緻密なプロンプトで挙動をコントロールしやすいともいえます。

また、Claudeは前述したように日本語の生成能力とコーディング能力に優れています。PDFやExcelファイルの中身を読み解き、分析・解析するタスクや、情報をインフォグラフィック風に視覚化するタスクも得意です。

その一方で、ClaudeにはDALL-E 3のような画像生成機能はありません。SNSのアイコンを作成したいなど、画像生成が目的の場合はChatGPTが優れています。

使用時の注意点

Claudeは非常に便利ですが、弱点も存在します。その一つが、一度のチャットで扱えるコンテキスト(文脈)の量です。

最新モデルでは大幅に改善されましたが、非常に大量のドキュメント(数十万文字以上)を一度に読み込ませるようなタスクでは、よりコンテキストウィンドウが広いGoogleのGeminiに軍配が上がることがあります。

また、UI(ユーザーインターフェース)の一部が英語表記であるため、一部のユーザーにとっては直感的に分かりづらいと感じる部分もあるかもしれません。

それぞれのAIの特徴を理解し、目的や状況に応じて使い分けることが重要です。

まとめ

ChatGPTと比較して、特に執筆や分析といった専門的な作業を行う運用者には、Claudeは非常におすすめのツールです。

コーディング能力も卓越しているため、LP(ランディングページ)作成などにおいても、Claude Codeを活用することでゼロからの開発を高速化できるでしょう。

今後は、外部ツールと連携するMCP(Model-Centric Programming)を中心としたAIエージェントがトレンドになります。将来的には、Claude上であらゆるPC作業を完結できる未来が訪れるかもしれません。

これからの進化にも、引き続き注目していくべきAIです。

Writer

河瀬葵 記事一覧

デジタルアスリートに入社してから、社内の業務効率化を図るべく独学でAIを勉強し、マーケティングから営業まで、あらゆる業務の生産性向上に貢献。

この実績を生かし、生成AI分野で国内トップクラスの影響力を持つ有名インフルエンサーが運営する「生成AIコミュニティ」(現在2500人)の公式アンバサダーとして、組織運営も行っている。

また、検索生成AI分野で国内トップクラスの実績をもつ「Felo」の第一期公認アンバサダーも務め、法人・個人問わず実務におけるAI活用方法のコンサルティング活動を続けている。

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@kawaseaoi_AI

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