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トンマナとはデザインの場面でよく使われている言葉で、配色やフォントなどに一貫したルールを持たせることです。
実はトンマナはデザインの場面のみならず、文章においてもとても重要な要素になります。
本記事では、文章を書く際にトンマナを合わせることで得られる効果や、その設定方法・ポイントについて解説しています。
文章の修正がスピードアップする文章校正ツールの紹介もしているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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目次
トンマナとは
トンマナ(tone&manner)とは、デザインやスタイル、文言などに一貫性をもたせるルールのことです。
英語で調子や音色を意味する「トーン(tone)」と、態度や方法を表す「マナー(manner)」を組み合わせた言葉です。
トンマナはデザインやWeb広告などでよく使われている言葉で、ブランドや企業のイメージを統一するために必要不可欠な要素なのです。
文章におけるトンマナ
文章におけるトンマナは、いわば文章を書く際のルールのことです。
このルールは、読み手に文章を通して何か決まった印象を与えるためにとても重要な部分です。
このルールの多くは、依頼を受けたお客様から指定を受けるか、自分自身で設定するかになります。
記事執筆のルールの一例として「です・ます調で書く、専門用語は使わない」のようなものが挙げられます。
このようなルールを決め、文体や語尾など多くのことを合わせて、文章に統一感をもたせるのがトンマナを合わせるということになります。
トンマナを合わせるメリット
トンマナを合わせることで得られるメリットはたくさんあります。
ここでは、トンマナを合わせるとどのような良いことがあるのか紹介していきます。
企業やWebサイト側のメリット
トンマナを合わせると企業やWebサイト側は、独自の世界観を創れるようになります。
独自性はブランディングにおいて、とても効果的な要素になります。
たとえば、エレガントで高級そうな素材を使用しているのに、タメ口や話し口調が多用されているとイメージが合いません。
軸がぶれてしまっている文章は、ユーザーに違和感を与えてしまい離脱につながる可能性があります。
トンマナを合わせて独自の世界観を創ることで、読者の記憶に残りイメージされやすくなります。
またブランディングができれば、差別化や安心感という観点からマーケティングにも良い影響を与えます。
ブランディングの重要性については、下記サイトで詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください!
読者側のメリット
トンマナがそろっていると読者側は、ストレスなく文章を読むことができます。
記事や文章を読んでいるときは、視覚的違和感などがストレスになります。
上記の写真の良い例と悪い例を比べると、「1人」の表記にバラつきがありますね。
悪い例で「1人」の表記が統一されていないため明らかに文章が読みにくくなっています。
表記ゆれのような小さなストレスでも読者に与えてしまうと、それが積み重なり離脱されてしまう可能性があります。
制作者側(ライター)のメリット
制作者側のメリットは大きく分けて3つあります。
・文章の品質を一定に保てる
・読み手に与える印象をコントロールできる
・制作時間の短縮
それぞれ説明していきます。
1.記事の品質を一定に保てる
なぜ記事の品質を一定に保てるのか、それはトンマナが文章を書くときのルールになるからです。
このルールを決めておけば、文章中で違和感をなくすことができ、必然と読みやすい文章になっていきます。
語尾や文体のみならず、文字数やレイアウトなども整えてチェックできているだけで一定の品質は担保されます。
2.読み手に与える印象をコントロールできる
トンマナをそろえることで、読み手に与える印象をコントロールすることもできます。
たとえば、「話し言葉、書き言葉」「です/ます体、だ/である調、話し口調」の中のどれで統一して書くかによって受ける印象は変わります。
話し言葉ならやわらかい印象を受け、書き言葉なら講師のような丁寧な印象を与えることができるでしょう。
3.制作時間の短縮
トンマナをそろえると、認識の相違や単純なミスが少なくなり、必然的に制作時間も短縮されます。
お客様ごとにトンマナは変わってくるので、慣れるまで時間はかかってしまいますが、慣れてしまえば小さなことに迷わずに済むので、制作の効率が上がります。
トンマナを合わせるためのポイント
この章ではトンマナを合わせるためのポイントを6つの要素に分けて説明していきます。
ここで紹介するポイントは結論「ユーザーが読んでいて、ストレスなく情報を理解できる状態」の文章にするための要素になります。
この章を読み終わる頃には、あなたもトンマナを合わせられるようになっているはずです。
1.ペルソナ設定
ペルソナとは、ターゲットを職業・性別・年齢・持っている悩みといった部分まで絞ることで出てくる架空のキャラクター像のことです。
いわば、自分の商材がどの層に求められているかを言語化したものがペルソナです。
言語化をするためにオンライン(ネット検索やSNS)とオフライン(アンケートやインタビュー)双方のリサーチをすることが重要になります。
オンラインリサーチ
オンラインリサーチは、迅速に広い範囲で情報を集められるため、結果が早くほしい場合に効果的です。
オンライン上には信憑性に欠ける情報も多くあるため、政府情報やシンクタンクなどを使うことで偏ったリサーチになりにくくなります。
オンラインリサーチはペルソナについての、年齢や性別などの大枠を決めるのにおすすめの方法です。
オフラインリサーチ
オフラインリサーチは、ペルソナの解像度をより高く設定できるのが、大きなメリットです。
なぜなら、オンラインよりも質問する回数が増えて、悩みだけでなく、悩みの奥にある欲求まで深掘ることができるからです。
たとえば、「痩せたい」という悩みまでしかオンラインでは分かりませんが、オフラインでは「あの人に見合う姿になって付き合いたい」という欲求まで深掘ることができます。
質問回数が増えることにより、ターゲットに対しての不明点が解消され、より鮮明にペルソナ設定ができるようになります。
この2つを有効的に活用することで、より具体的なペルソナ設定ができます。
2.レイアウト
レイアウトでは、構成だけではなくフォントサイズや、書式など細かい部分も決めておくのが良いでしょう。
・文章は左そろえ
・強調箇所は下線を引く
・下線の色は黄色
・余白は1改行
上記のような細かい部分まで設定しましょう。
フォントの種類や空白の大きさが混在してしまっていると読み手に違和感を与えてしまいます。
仮にレイアウトを決めていなかった場合、伝えたい情報がどこにあるか分かりにくくなってしまい、ユーザーへ情報が伝わりません。
レイアウトを整えることで、まとまりのある読みやすい文章にすることができます。
3.適切な文字数
文章において、適切な文字数は1文で40~60文字とされています。
長い文章は話が行ったり来たりしてしまい、だらだらとした印象になります。
逆に短い文章が連続していても読みにくいですし、読者にストレスを与える原因になります。
次の文章を読んでみてください。
先日の会議において、勤務体系の見直しについて話し合った結果、果たしてその見直しが本当に
必要なのかどうかを確認するために、社員を対象にアンケートを実施することが決定され、
更にその結果を基にして次回の会議で具体的な改善案を議論する予定となっていますが、
その際には各部署の意見も取り入れる必要があると考えています。
このような長い文章だと、「何について話し合っていたのか?」と文章を読み返してしまう可能性が高くなってしまいます。
それでは、先ほどの文章を細分化してみましょう。
1.先日の会議において、勤務体系の見直しについて話し合った。
2.その結果、果たしてその見直しが本当に必要なのかどうかを確認するために、社員を対象にアンケートを実施することが決定された。
3.更にその結果を基にして次回の会議で具体的な改善案を議論する予定となっている。
4.その際には各部署の意見も取り入れる必要があると考えている。
このように4つの文章に分けることで分かりやすい構成になりました。
ワンセンテンス・ワンメッセージを意識して文章を構成すると、ユーザーが認識しやすい構成になり読みやすさが格段に上がります。
文字量を無制限にしていると、冗長的な表現になりやすくなってしまい、伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。
またトピックごとの情報の偏りを避けたい場合は、トピックごとで目安の文字数を決めておくのも良いでしょう。
4.文体・語尾をそろえる
ここでそろえるべき要素は大きく分けて3つです。
・アルファベット・数字・漢字の表記
・文章の構成
・語尾
1.アルファベット・数字・漢字の表記
「一人、ひとり、1人、」「web、Web、WEB」のような表記を混在させないようにしましょう。
そろえることによって、「表記ゆれ」が無くなるため、読者にとってストレスが無く読みやすい文章になります。
2.文章の構成
基本的に結論ファーストで書くことでユーザーはどこに答えがあるのか簡単に見つけ出すことができます。
3.語尾
語尾をそろえることによって、文体の統一感が出て文章が読みやすくなります。
だ・である調と、です・ます調が混在してしまうと、文体が統一されず読みにくい文章になってしまいます。
また語尾によって与える印象も変わるので注意が必要です。
5.読み手のリテラシー(知識レベル)
読み手が、書いている文章の内容に対してリテラシーがあるのか考えることも重要なポイントです。
たとえばマーケティングに関しての記事を書いていて、ペルソナを初心者に設定したとします。
その場合、「CPA」「エンゲージメント」「データドリブン」などの専門用語を説明無しに使ってしまうと読み手は意味が分からず混乱します。
専門用語を使う場合は初めに説明してから使いましょう。
逆に説明さえしていれば、表記も一定にすることが出来るので表記ゆれを防ぐこともできます。
読み手となるペルソナによって、説明しなければならない語句は変えていきましょう。
6.NG項目を決めておく
NG項目を決めることは、炎上やスパム対策においてとても重要な要素です。
具体的な例は以下の通りです。
・誇張表現を控える
・競合を下げる言い方をしない
・ジェンダーやLGBTQに触れない
・差別的な発言をしない
・ルッキズムに繋がるような発言をしない
・国際情勢や政治に関しては触れない
・引用元の明記がないコピペをしない
NG項目が文章に入っていると、評価が落ちてしまう可能性があるので注意しましょう。
文章チェックツールもおすすめ
ここまで各要素についてお伝えしましたが、記事のような長い文章の誤字脱字を自分でチェックするのはかなりの時間が掛かります。
そこで、誤字脱字を修正してくれる文章チェックツールもおすすめです。
ここでは無料の文章チェックツールを3つご紹介します!
文章校正ツール(so-zou.jp)
文章校正ツールの主な機能は、表記や表現の間違い、ら抜き言葉や二重否定などがあります。
文字数は10,000字まで対応可能で、言い換えの候補を提案してくれるのもポイントです。
【使用方法】
1.校正したい文章をコピペ
2.「検査」をクリック
3.校正結果が左横と下に出てくる
上記のように修正が必要な箇所を、言い換え候補と合わせて提案してくれているので分かりやすいです。
プライバシー保護の観点では、チェックした文章はYahoo! JAPANへ送信されてしまいますが、通信自体は暗号化されているのでセキュリティの面では問題ありません。
Enno.jp
Ennoの主な機能は、誤字脱字や変換ミス、タイポなどを校正してくれます。
文字数に制限はありませんが、8,000文字以上は処理が遅くなってしまうことから推奨されていません。
【使用方法】
1.校正したい文章をコピペ
2.「日本語エラーをチェックする」をクリック
3.校正結果が左横と下に出てくる
左横には間違った箇所が出てきて、下には間違った内容と、簡単な言い換えが出てきてくれるので校正のしやすさは抜群です。
またプライバシー保護の観点から、チェックされる文言は保存されておらず、サイトの運営者も見れなくなっています。
参考:Enno.jp
PRUV(プルーフ)
PRUVは無料版だけではなく、個人向け550円/月、企業向け1,430円/月の有料版もあります。
まず無料版は、チェック文字数が1,000文字で、誤字脱字や慣用表現やら抜き言葉など基本的なミスをほとんど校正してくれます。
有料版は、50,000文字まで増え、無料版の機能に加えて表記ゆれのチェックも行うことができます。
また企業向けの場合は、特定分野の専門用語辞書や特定企業専用の辞書を作成できる、カスタム辞書も使用可能になります。
【使用方法】
1.文章をコピペ
2.チェック開始をクリック
3.右横に校正結果が出てくる
PRUVはかなり校正してくれる箇所が多いです。
さ入れ言葉(読まさせよう→読ませよう)やい抜き言葉(してる→している)など、他のチェックツールでは対応していない部分も校正してくれます。
無料版でも十分校正はできますが、少しお金がかかってもいい方は有料版を検討しても良いかもしれません。
参考:PRUV(プルーフ)
まとめ:トンマナを合わせて質の高い文章に!
トンマナはデザインだけではなく文章を書くことにおいてもとても重要な要素になります。
本記事でお伝えしたようにトンマナを合わせることで企業や制作者や読み手に大きなメリットがあります。
それは文章の中だけにとどまらず、企業のイメージを付けてブランディングやマーケティングにおいても大きな効果があります。
この記事を参考にトンマナをマスターして、より質の高い文章を書いていきましょう。
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