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目次
リスティング広告の効果測定の意味付け・意義付け!
リスティング広告を運用し、分析をすると言って、ただ単に数値を見ていることには何の意味もありません。
リスティング広告には様々な指標があります。 昨日よりもクリック数が伸びた、CVが多かったというところで、効果測定を終えてしまっては、次なる改善や施策に結びつきません。
効果測定をおこなうという事は、意味づけ・意義付けが大切で、いわゆる仮説に基づいた「分析」と「次の施策」を考えて、GoogleやYahoo!などの管理画面に向き合う必要があるでしょう。
リスティング広告運用をしている方、または代行依頼をしている経営者や担当者は、効果測定の目的をしっかりと見据えておくべきです。
成果最大化のために必要
もう少し、リスティング広告の効果測定の目的について触れると、成果を最大化するためにおこなうためといえるでしょう。
無料検索のSEOとは違い、広告費をかけながら、サービスや商品の購入・利用を果たすリスティング広告。かけた「お金」に対して、どれだけそれに見合った成果を出せるかは、大変シビアになります。
そのために、効果測定をおこなって、過去実施した施策の結果を見て、次どう改善していくのか?という視点は必要不可欠です。
成果によって効果測定の基準は異なる
リスティング広告の効果測定は、一つの指標だけを見るという事はありません。 例えば、実施した施策が「キーワードの追加」「新しい広告文の入稿」左記2つだとしましょう。
キーワードの追加であれば、クリック数やCV、検索クエリなどで効果測定をおこないます。
対して、新しい広告文の入稿は、既存の広告文とのCTRの比較となります。 実施した施策えの目的や、どの数値にインパクトを出せるのかという事を考えて、効果検証をしなければなりません。
検証前に!リスティング広告の目的とは
効果測定をおこなう上で、リスティング広告をなぜ運用するのかを考える必要もあります。 単純に言ってしまえば、「売上を上げるため」などと思ってしまうかもしれませんが、ここでの問いはそういった事ではありません。
なぜ、数あるマーケティング手法の中から、リスティング広告を選択したか、ということです。
そもそも、リスティング広告は検索広告とディスプレイ広告に分けられます。 検索広告では、商品やサービスを検索するほか、ユーザーが抱える実際の悩みをGoogleやYahoo!の検索窓に入力します。
そのため、顕在層にリーチしやすい広告と言えます。 ディスプレイ広告であれば、興味関心があるサイト面に広告が表示されるため、潜在層向けの広告と言えるでしょう。
下記記事で、両者の強みを紹介しています。 検索とディスプレイ広告を駆使して売上を上げる方法はこちら↓
リスティング広告の位置づけ
リスティング広告はWEBマーケティングにおけるAISASの法則に当てはめると、I(interest)、S(search)に位置しています。
上述の説明と重ねると、Interestがディスプレイ広告、Searchが検索広告となります。 こと検索については、AISASのモデルで言うと、A(Action)の一つ前に位置するため、ユーザーが購入する直前の行動として、GoogleやYahoo!で検索することとなります。
そのため、リスティング広告で効果検証をするという事は、ユーザーの購買行動に大きく左右する施策を実行できることに他なりません。
リスティング広告の効果測定のポイント
それでは、リスティング広告の効果測定に際し、どの点を気を付けるべきか見ていきましょう。リスティング広告の配信目的、ゴールはどこになりますか?
【1】新規顧客の獲得
【2】リピート率のアップ
【3】潜在層へのリーチ拡大
上記について、基本的には新規顧客の獲得、端的に言えば商品やサービスの販売となるでしょう。
リスティング広告を配信するのであれば、最も根幹のゴールとなります。効果測定をおこなうには、どのゴールや目的を目指して、配信するのかは非常に重要な指標となります。
ペルソナ像の設定、ターゲットユーザー
効果測定をより明確に出すには、リーチさせるターゲット層を明確化しておく必要があります。
その理由としては、リスティング広告のパフォーマンスを最大化するためには、ペルソナを特定し、それに基づいたターゲティング方法を選択し、テストをおこなっていく必要があるためです。
ペルソナに対して、今の配信は有効かどうか判断するためにも、しっかり設定しておきたいところですね。
また、効果測定以前に、リスティング広告の初期設定をおこなう際にも重要な指標となります。 ペルソナの設定方法はこちら↓
いざ!リスティング広告の効果測定
それではリスティング広告の効果測定で見るべき指標について解説していきます。 基本的にリスティング広告では、効果を見る際に見るべき数値指標があります。 よく使われるのは下記の通りです。
・CTR:クリック数÷表示回数
1クリック獲得するまでに、何回広告が表示されたかという割合を表します。 例えば広告文テストをおこなったとして、CTRが高いほうが効率よく、ユーザーをランディングページへ誘導できているなどの指標となります。
・CPC:広告費÷クリック数
1クリックあたりの広告費となります。 リスティング広告の場合、単純に入札価格を上げれば、上位掲載されるわけではありません。 品質スコアなどの兼ね合いから平均CPCが決まります。
同じ広告費をかけても、CPCが安いほうが、多くユーザーをページ誘導できます。
・CVR:CV÷クリック数
1CV を獲得するまでに、何回広告がクリックされたかという割合を表します。 CVRはCVに基づくため、実際の購入や利用ユーザーの割合となるため、広告の獲得効率に最も関係する指標となります。
・CPA:広告費÷CV
1CV獲得するのに、つかった広告費を指します。 CPAを安く抑えられれば、広告費の獲得効率をあげることができます。 リスティング広告は多くの場合、目標CV数と目標CPAを元に広告を運用していきます。
配信別に成果を見る
リスティング広告の効果測定をするにあたって、配信別に見るべき指標が変わります。 例えば、検索広告とディスプレイ広告を同じCPCやCTRを比較して、検索広告のほうがパフォーマンスが良いと判断するのは誤っています。
検索広告は顕在層、ディスプレイ広告は潜在層という違いもありますが、この2つは掲載される面自体がそもそも異なるため、単純に比較できないのです。
当然、検索広告のほうが、ユーザーが検索という行動をしている分、CTRも高くなり、より競合が多い多いため、CPCも高くなります。 ディスプレイ広告のほうが、入札は安く配信できると考えて良いでしょう。
広告文テストの場合
次に効果検証をおこなう上で、例えば、これまで何度か登場した広告文テストですが、検索広告の場合、広告文は検索結果ページの上部、自然検索の上に掲載されます。
Aパターンの広告文と、Bパターンの広告文を配信した時、どちらが優秀な広告文か見るためには、どの指標を比較すれば良いでしょうか?
答えは、CTRとなります。広告が表示された内、何回クリックされたかの割合こそが、効果測定をおこなう上で重要です。
もちろん、見るべき指標としてはCTRだけではありません。 クリック数やインプレッション数、掲載順位なども同時に確認しておきたいです。
キーワードのパフォーマンスを見る場合
さらにキーワードごとのパフォーマンスを比較する場合も、上記の2つと違いがあります。 CV数を優先した場合、もちろん比較するのはCVとなります。
しかし、獲得効率や広告費に対してのパフォーマンスを見た場合、単純なCV数の比較だけでなく、CPAを見る必要もあるでしょう。 その他にも、CVが減っていた場合、クリック数や表示回数に違いはあるのか比較する必要があります。
リスティング広告の効果測定のコツ
リスティング広告で実施した施策の効果を見るのであれば、下記の機能ややり方を覚えておく必要があります。
・期間比較
・分割機能
・ラベル、広告名
・レポート機能
・ピボットテーブル(Excel)
単純に比較をしようとしても、感覚値で分析をするようなことはしていはいけません。 リスティング広告の効果測定では、第三者から見ても、明確に優劣が分かるように数値の根拠を示す必要があります。
理由としては、リスティング広告は細かい数値まで算出できる分、しっかりとテスト集計をおこなったのち、次の施策を実施していく必要があるためです。 下記項目で、それぞれの機能を紹介していきます。
期間比較
Googleのみ利用できる機能で、一定期間の広告掲載結果を比較することができます。
例えば、先週と先々週のデータ比較など。 CVやCVRなどのそれぞれの指標ごとに数値がどのように変化したか、という点も追うことができるため、リスティング広告の効果検証がしやすくなる機能と言えるでしょう。
分割機能
こちらはGoogleとYahoo!どちらも使える機能となります。 分割機能では、各キャンペーンごとに効果測定結果を見ることができ、キャンペーンの階層画面で、複数のキャンペーンの各月のデータを同時に比較することができます。
例えば、キャンペーンAとキャンペーンBの半年間の各月の数値を、同時に比較できるなど。Yahoo!の場合は期間比較がないため、分割機能を使って、効果測定をおこなう事となります。
ラベル・広告名
前提条件としてGoogleがラベル、Yahoo!が広告名です。 どういった機能かというと、任意の目印を各キャンペーンやキーワード、広告文に付与することができる機能です。(Yahoo!の広告名は広告文のみ)
例えば、4月1日に入稿した広告文に対して「0401」とラベルを付与することで、効果測定をする際に、いつからいつまでを比較すれば良いのかを明確化することができます。
あとは、「ダイエット訴求」「健康訴求」など訴求別に分けておくのも後から比較した際に分かりやすいですね。
レポート機能
効果測定をおこなう際に、最も利用機会が多いのはレポート機能です。GoogleとYahoo!どちらにもある機能となります。 任意のレポートを作成し、数値結果を抽出することができます。
また、自動作成機能もあるため、ピンポイントの効果測定以外にも、毎月の検証にも役立ちます。
ピボットテーブル
こちらはExcelの機能ですが、抽出したレポートを比較する際や、合算をする際など、ピボットテーブルを使用すれば、スムーズに集計をおこなうことができます。
レポート機能はあくまで指定期間の数値しか出せないため、実際に比較しながら効果測定をおこなう際、ピボットテーブルが必要不可欠です。あとは同時に「Vlookup関数」なども使えると効率化しやすいですね。
リスティング広告だけで完結させるな!ビジネス全体での効果測定
これまでリスティング広告の効果測定についてご紹介してきましたが、リスティング広告はWebマーケティング全体で見ると、施策の1つにすぎません。 大事なのはビジネス全体で効果測定をおこなっていく事です。
例えば、リスティング広告ではCVしなかったとしても、その後SEOで流入してCVすることや、DSPなど他の広告媒体で商品の購入に至ることもあります。
そのため、リスティング広告だけで効果測定をおこなわず、流入経路全体で考えていくことが重要です。
アトリビューション分析を併用
アトリビューション分析とは、直接CVにつながった広告・流入だけではなく、成果に至るまでのすべての接触履歴を解析して、成果への貢献度を測る分析方法です。
広告配信や流入経路の効率的な組み合わせ、効率の良い予算配分、商品を購入する新規ユーザーの開拓をするためにも重要な指標となります。
LPの施策も重要
また、リスティング広告はあくまでWebマーケティングで考えると、集客を担います。 広告文をどれだけ最適化しても、いくらキーワードを追加しても、CVRを抜本的に改善することはできません。
例えば、どれだけ魅力的な広告文を作成したとしても、ランディングページの質が悪ければ、CVには至りません。 リスティング広告でどれだけ効果測定を重ね、新たな施策を回したとしても、それだけではビジネス全体のインパクトは少ないのです。
ユーザーがサービスや商品を購入するフローごとに、効果測定をおこない、改善していくことが、成果最大化につながっていきます。
リスティング広告のオススメ効果測定ツール
○アドエビス(株式会社ロックオン) https://www.ebis.ne.jp/
アドエビスは数ある広告効果測定ツールの中で、導入実績7,000社以上で、シェアNO.1を誇っています。 Googleアドワーズと連携を取ることもできるため、リスティング広告との相性も良いと考えられます。SEOやLPOなどの機能もあるため、導入している企業の満足度も高いです。
○ウェブアンテナ(株式会社ビービット) https://www.bebit.co.jp/webantenna/
ウェブアンテナは、株式会社ビービットの広告計測ツールで、広告枠やクリエイティブを含めたアトリビューション分析に向いています。
広告の効果計測する上で、重複計測が問題となりますが、ウェブアンテナを使用することで、純粋なCVを計測することが可能となります。アフィリエイトやメールマガジンの計測もおこなえるので大変活用の幅が広いです。
ただの測定ではなく目的に沿って次なる戦略のためにおこなう
リスティング広告の効果測定について、ご紹介いたしました。 効果測定をおこなう上で重要なのは、次なる施策を踏まえた分析です。 ただ、インプレッションが増加した、CV数があがったなどで着地してしまっては、効果測定をおこなう本来の意味は生まれません。
重要なのは、そのあとどういう「施策や戦略を立てるか」です。 目的や仮説を立てて、効果測定をおこない、リスティング広告の効果最大化を目指すことこそが、効果測定の意義と言えるでしょう。
これから運用を始める方、すでに広告を配信して伸び悩んでいる方は、ぜひ今回紹介した内容やツールを元に効果測定を進めてみてください。
1,890社以上の支援実績と最新のWebマーケティングノウハウで、あなたのビジネスを支援。売上・集客を最大化します。
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