【それ、違法かも】広告関係者必見、景品表示法NG事例集

みなさん景品表示法はご存知ですか?

広告を運用する時には、商品やサービスをアピールするために様々な文言・キャッチコピー等を使用しますよね。
他社には負けないように、表現に試行錯誤を重ねるのは良いですが、気づけばそれが過剰表現となり消費者庁から措置命令を受けることもあります。

そこで今回は、広告作成の際に気を付けるべき「景品表示法」と、違反してしまった不当表示の事例を9つ取り上げ、広告担当者が気をつけるべきポイントを紹介します。

そもそも景品表示法とは?

景品表示法とは、簡単に説明すると「誤解を与えるような表記をしている商品やサービスから消費者を守るための法律」のことです。

つまり景品表示法は、消費者であるユーザーが商品・サービスについて誤認しないように、適切な告知が行われ、商品・サービス購入後に「騙された!」「こんな話聞いていない!」ということにならないための法律です。

「景表法」といった名称で呼ばれることも多いですが、正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」です。

この景品表示法ですが、主な禁止項目は大きく2つに分けられ、1つ目が「不当表示の禁止」2つ目が「景品類の制限および禁止」となります。

①景品表示法:不当表示の禁止

◆優良誤認表示
「これはとっても品質(規格や内容)のよい商品・サービスだ」と思わせておきながら、実際にはそうではない表示を指します。

・品質(原材料、純度、添加物、性能、効果、鮮度など)
・規格(国、公的機関、民間団体 などが定めた一定の要件を満たすことで自動的に又は認証などを経て表示することができる等級など)
・その他の内容(商品・サービスの品質や規格に間接的に影響を及ぼすもの。例えば、原産地、製造方法、受賞の有無、有効期限など)

                    
上記3項目に該当する合理的な根拠がない効果・性能の表示は不当とみなされ、さらに景品表示法の中の優良誤認カテゴリに分類されます。

例)
・ダイエット食品の痩身効果(食事制限しなくてもやせられる)
・生活空間におけるウィルス除去等の効果(置くだけでインフルエンザウィルスを除去)

                 
◆有利誤認表示
「これはとってもお得だ!」と消費者に認知させておいて、実際にはそうではない記載・提示のことです。

期間限定セールなのに実際は継続的にその価格をつけていたり、商品価格などの条件について、事実に相違してライバルより著しく有利であると誤認される記載・提示を指します。

例)
・携帯電話通信の料金(実際には有料なのに、「データ通信無料」と記載)
・家電量販店の販売価格(地域一番の販売価格)
・商品の内容量 (大容量で他社のどの商品よりもお得 ※実際は変わりない)

                 
◆その他 誤認される恐れのある表示の禁止
こちらも不当表示に該当し、簡単にいうと「まぎらわしい表示」を禁止、一般消費者に誤認されるおそれがあるもの(主に6つ)を特に指定対象とされています。

・無果汁の清涼飲料水等についての表示
 無果汁・無果肉若しくは果汁又は果肉の量が5%未満の製品は「無果汁・無果肉」果肉の割合(%)で示す必要がある
・商品の原産国に関する不当な表示
 一般消費者が原産国を判別することが困難な場合

・消費者信用の融資費用に関する不当な表示
 実質 年率が明瞭に記載されていない場合

・おとり広告に関する表示
 一般消費者の誘引のための手段として行う(顧客一人あたりの供給量が限定されているのにその旨を表記していない)

・不動産のおとり広告に関する表示
 消費者を誘引する手段とし て行う表示(実在しない物件の表示)

・有料老人ホームに関連の不当な表示
 有料老人ホームの施設・設備、サー ビスについての表示(入居後の居室の住み替えに関する条件等 が明瞭に記載されていないなど)

               
引用:消費者庁発行「事例でわかる景品表示法 不当景品類及び不当表示法ガイドブック」

②景品表示法:景品類の制限および禁止

過剰な景品(見返り)によって、消費者が質の悪いサービスや明らかに相場以上の商品を購入することを防ぐ項目です。

こちらも3項目に分類されます。

・一般懸賞
該当商品やサービスの利用者に対して、クイズの回答や競技の優劣など、『偶然性、特定行為の優劣』などによって景品を提供する懸賞を指します。
例)

・共同懸賞
一定の地域または業界の事業者が共同で景品類を提供する場合の懸賞を指します。

例)

・総付景品
商品・サービスを利用した方や来店した方にもれなく提供される景品類を指します。ただし、商品サンプルの配布や自店・自他共通で使用できる割引券、開店披露や創業記念などで提供される記念品については、景品規制は適応されません。

例)

 
 
※これまで紹介した景品の最高額や総額は、『不動産業』『雑誌業』『新聞業』『医療用医薬品業、医療機器業および衛生検査所業』には当てはまりません。

これらの表現はチラシ・Web広告上で使われていたり、街中で見かけたりするかもしれません。
しかしそれらはもれなく景品表示法違反、不当表示となるため要注意です。

景品表示法に基づいた不当事例9選

事例①A法律事務所

平成28年2月16日、A法律事務所が消費者庁に摘発を受けることが発表された事例になります。

違反内容は「有利誤認表示」。
債務整理にかかる弁護士費用の広告が該当しました。債務整理にかかる弁護士費用について、「期間限定」として広告に金額を記載・提示していたのですが、実際には該当期間が終了したのちすぐ、同様の期間限定サービスが始まっていました。

上記のように、実際には期間限定対象ではないのに、期間限定サービスに見せかけていたことが景品表示法違反行為となり、不当表示に該当したため摘発されることになりました。

事例②EC通販事業 株式会社B 痩せるサプリ

こちらの事例は、平成27年2月17日に摘発を受けることが発表されました。
違反内容は「優良誤認表示」で、あたかも商品を摂取すれば、特段の運動や食事制限なしで簡単に著しい痩身効果が得られるかのような記載・提示をしていたことが原因です。

・4粒飲むだけで1,000キロカロリーカット
・1ヵ月でマイナス10Kg

また、裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を求めたところ、提出された資料が明確な根拠ではなかったことが不当とみなされた要因となっています。

サプリ系の商品は指摘を受けることが多い傾向にあるため、チェックをおすすめします。

事例③家庭用商品取扱会社 株式会社C 室温下げるフィルム

平成27年12月11日に摘発を受けることが公表された事例となります。
ダイレクトメール、およびチラシで使用された「窓用フィルム施工サービス」を使用した場合。

・室温の温度が最大-5.4℃、-6℃抑えられる

といった広告をしていたことが原因で摘発されました。
こちらも資料提出された際に、当該表示の裏付けとなる根拠が認められませんでした。

事例④オンラインゲーム会社D

この事例は、平成29年7月19日に供給しているゲーム内の記載・提示に対して景品表示法の措置命令が交付されました。

こちらの起業は2017年2月13~26日に実施した「特別レアガチャ『魔法石10個!フェス限ヒロインガチャ』」において、入手できる13体のモンスター全てが、さらに強くなる「究極進化」の対象であるかのようにライブ番組などで宣伝していました。

ですが実際は、究極進化するモンスターは13体中2体のみ。残る11体は通常の「進化」の対象だったため不当表示として違反となりました。

該当企業は所定の期間内に、問題視された宣伝の裏付けとなる合理的な根拠を提出できなかったため、課徴金の支払い義務が生じました。

不当表示の内容としてはゲーム内の電子くじにて優良誤認表示、また価格に対する有利誤認表示に該当します。

事例⑤オンラインゲーム会社E

こちらの事例も上記オンラインゲーム会社Dと同日平成29年7月19日に消費者庁から懸賞企画についての有利誤認表示違反として措置命令がくだされています。

GREE Platform上で実施された「超豪華プレゼント!年末年始キャンペーン」における家電等のリアルインセンティブの景品の当選数を、本来は5名から30名であったものが、フィーチャーフォンにおいて、各景品について100名と誤って提示したことが該当しました。

事例⑥美容製品販売 株式会社F

こちらの事例は平成24年8月に摘発を受けることが公表されました。

美顔器についてのチラシだったのですが、対象商品を使用することにより、細胞の活性化、脂肪分解効果、殺菌効果、肌の汚れの除去効果又は肌への美容成分の浸透効果が得られると認識される表示を使用していました。

しかし当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったため、不当表示として景品表示法違反となりました。
また基本的に「効果効能・安全性の保証」が禁止されているので、美容商材を扱う際は「薬機法」にも気を付けましょう。

【具体的注意点】
・メーキャップ効果によって「目立たなくさせる」という表現はOKだが、「治る」「効く」「消える」といった表現は効果効能の逸脱となるためNG
・「(使用してから)1ヵ月後」など効果発現までの時間の記載はNG
・免責事項を入れたとしても「効能効果や安全性を示す体験談」はNG
※ただし、使用感に関しては記載OK
・「医学博士もオススメ」などの医薬関係者の推薦表現
・「最先端の製造方法」などの表現は事実に反する認識を与える可能性があるため表現に「最先端」などの最大級表現は使用NG

ユーザーが誤解するような表現は基本的にNGだと覚えましょう。

事例⑦靴製品取扱会社 株式会社G

平成29年3月28日公表された事例です。

摘発された理由は、対象商品に設定されたメーカー希望小売価格に比べ、実際の販売価格が比較して安いかのように表示していました。

メーカー 12,000円 → 店頭価格9,900円

ですが実際には、対象商品は対象企業が自ら製造し、もっぱら自ら小売販売している商品であったこと。
「㋱」との記号を付したメーカー希望小売価格は、同社が自ら任意に設定した価格であったため不実表示として措置命令が入りました。

事例⑧中古車取扱会社 株式会社H

こちらは平成27年5月1日公表された事例です。

「Goo関西版」と称する中古自動車情報誌において、中古自動車の情報を掲載・宣伝していました。
一見、当該中古自動車を販売できるかのように表示していたものの、実際には、中古自動車情報誌が市場に発売される以前に、対象者の売買契約が成立しており、広告出稿後にそもそも取引に応じることができないものでした。
そのため、おとり広告として処罰の対象となりました。

上記は不動産案件等でも該当し、おとり広告とみなされる可能性があるため、自社や代理店経由で広告を出向している際は、表記に気をつける必要があります。

事例⑨防虫製薬事業I、虫の忌避効果を標ぼうする商品の販売業者社への措置命令

平成27年2月20日公表に公表された事例です。

・つるだけ、おくだけでいやな虫をよせつけないネットタイプの虫よけです。
・トランスフルトリンとエムペントリンの2つの薬剤で虫を2つの薬でよせつけません。

当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、該当企業から資料が提出されたが、当該資料は当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったため不実表示として摘発された事例となります。

上記9つの事例のように景品表示法に違反し、不当表示が摘発されると下記罰則が求められるため要注意です。

参考:消費者庁表示対策課

景品表示法に違反した時の罰則

◆刑事罰
景品表示法命令に違反した場合には、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金になります。

また、以下4点の措置命令が命じられます。

・違反したことを一般消費者に周知徹底すること
・再発防止策を講ずること
・その違反行為を再度繰り返さないこと
・その他必要な事項

 
措置命令は消費者庁のほか、景品表示法の改正によって都道府県でも行うことができるようになりました。

◆課徴金制度
事業者の行為が優良誤認もしくは有利誤認と認められた場合、消費者庁から課徴金納付命令がくだされることがあります。

ただし先程述べた刑事罰とは違い、行政処分の判断により取り決められるため刑事罰よりも適用される場合や対象範囲が広くなるケースがあります。

また原則不当表示の対象となった商品やサービスの売上額の3%の金額の課徴金が科されることになります。

景品表示法で気をつけるべきポイント

未然に防ぐためのポイントとしては下記3点が挙げられます。

・社内で出稿予定の広告・LP・HPが違反していないか事前チェックを行う
・景品表示法について社内でしっかり周知する
・社外チェックをいれる

 
広告業界に入りたての方は景品表示法自体を知らない方も多いため、しっかり社内で周知し、最悪のケースを伝えて事前に違反表記をしないようにリリース前にチェックを徹底することが必要です。

代理店業務を行っているのであれば、「なぜ指摘してくれなかったのか」と指摘を受ける可能性もあるため細心の注意が必要です。

加えて各種不当表示、景品表示法違反の事例はWebで検索、もしくは消費者のHP上で確認することですぐ確認できるため、定期的にチェックすることも対策の1つになります。

自社やクライアントのブランドを守る手立てをしっかり打っておきましょう。

※一度悪評がついてしまうと中々起業ブランドの信頼度回復は難しく、時間がかかるので要注意。

また、医療法ガイドラインなどもしっかりチェックしておけば更に万全ですね。

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まとめ

景品表示法違反は、「ついうっかり」で違反してしまいがちですが、消費者庁からの指摘、証拠の提出依頼、措置命令が来てからでは手遅れになってしまうこともあります。

事前に事例・景品表示法の抵触ラインを知っているか否かで、自社やクライアント、エンドユーザーをもしっかり守ることができるのでぜひ「景品表示法」を今一度確認してください。

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