Googleが提唱するマイクロモーメントとは?売上アップへの活用方法も解説

  • 2018.9.11
  • 2018.9.14
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Webマーケティングに関わっている方なら、最近よく「マイクロモーメント」という言葉を聞くようになったと思いませんか?

「マイクロモーメント」とは、スマートフォンの普及などを通じてユーザーの行動様式が変化する中で、今、非常に注目されている考え方です。

この記事では、マイクロモーメントの概要から、具体的な活用方法までお話します。

マイクロモーメントとは?

マイクロモーメントとはGoogleが2015年7月に提唱したもので、人が何かを知りたい、見つけたい、観たい、買いたいと思ったときに、反射的にスマートフォンやタブレットを使って検索する瞬間(モーメント)のことをいいます。

これまでは、何かを「知りたい」「買いたい」「したい」という感情や欲求が起こったとしても、そのための行動がすぐにできることは少なく、思い浮かべるだけで終わってしまうことも多くありました。

しかし、現代の生活では、常にスマートフォンやタブレットが身近にあり、それらの機能ですぐに行動に移すことができます。
一昔前のようにわざわざ家に帰ってからパソコンを開く必要もありません。空いた時間ですぐに調べ物をしたり、商品を比較・購入できるようになったのです。

実際に、多くの検索はユーザーのマイクロモーメントによって行われています。

Googleが公表したマイクロモーメントの調査では何かを「買いたい」「行きたい」といった具体的な行動意図を持って検索されているのが検索全体の47%の割合で、具体的な行動は考えていないが、気になったことを調べたくて検索しているという割合も48%という結果も出ています。

つまり、これら多くのマイクロモーメントを的確に見極めて、あなたのターゲットが求めている情報を発信することができれば、購入率や売上を上げることに繋がるのです。

ではどんな時にマイクロモーメントが起こるのかを、もっと具体的に見てみましょう。

Web集客に活かす!
マイクロモーメントが起こる4つの瞬間

Googleは、人が反射的にスマートフォンやタブレットに向かう瞬間を、知りたい (I‐want‐to‐know moments)、行きたい (I‐want‐to‐go moments)、したい (I‐want‐to‐do moments)、買いたい (I‐want‐to‐buy moments)という4つのモーメントに分けています。

◆知りたい (I‐want‐to‐know moments)
例えば、ふと流れたCMの商品情報や、芸能人のことを知りたくて、スマートフォンやタブレットで検索することはありませんか?そんな時に検索されたものが「知りたい」(I‐want‐to‐know moments)に分類されています。
Googleによると、テレビCMを見た後にその情報をスマホで検索したことがある人の割合は、スマホ使用者の66%にも上ると言います。

◆行きたい (I‐want‐to‐go moments)
なんだかお腹が空いた…という時に近くのお店を検索するような行為が「行きたい」 (I‐want‐to‐go moments)に分類されます。
実際に、レストランやカフェといった「場所探し」には約80%の人がモバイルを経由しているというデータがあります。さらに、周辺地域の情報をスマホで検索したことがある人の割合は、スマホ使用者の82%に上ります。

◆したい (I‐want‐to‐do moments)
手作りのお菓子を作りたいときにレシピを調べたり、スキーがうまくなりたい時に、その方法をスマートフォンから調べたら、それは「したい」 (I‐want‐to‐do moments)に分類されます。
何かする時のアイデアがほしくて、スマホで検索したことがある人の割合は、スマホ使用者の91%に上ります。

◆買いたい (I‐want‐to‐buy moments)
人が何かを買う時の行動と、スマホの検索は大きく関係しているといえるでしょう。
この「買いたい」(I‐want‐to‐buy moments)に分類される、何か商品を購入する前にスマホで機能や評判を調べたことがある人の割合は、スマホ使用者の82%に上ります。

上記の具体的なデータは、直接的にあなたのビジネスとは関わりのない数値かもしれません。しかし、これらのマイクロモーメントの調査結果をあなたのビジネスに当てはめて考え、データを集めたり、ターゲットリサーチをすることで、新しいアプローチの方法が見えてきます。

マイクロモーメントの重要性

これまでもお伝えしてきたように、ここ数年、ものすごいスピードでスマートフォンやタブレットが普及し、マイクロモーメントの視点はWeb集客やWebマーケティングを行う私たちにとってとても重要なものとなっています。

総務省の調査では、国内のスマホ普及率は6割を越え、特に20代の普及率は94%にのぼるなど、とても高い数値がでています。ユーザーが朝起きてから夜寝るまでの間にスマートフォンをチェックする回数は約150回という調査結果もあるほどです。

また、スマートフォンによる検索数は、日本を含む世界10カ国でパソコンを上回っています。さらに、スマホやタブレットなどのモバイル経由でショッピングが行われる割合は49%を占め、世界11カ国のうち、日本が最も高い数値となりました。

このように、時代が進んだ今、マーケティングやWeb集客を成功させるためにはこのマイクロモーメントの視点を取り入れることが必須であるといえます。

しかし、これまでと同じようなWebサイトの構築や、Web広告では、ユーザーのマイクロモーメントに追いつくことが出来ません。

スマートフォンだけでなく、自宅にスマートスピーカーを置く家も増えて、知りたい情報を手に入れるまでのスピードは限りなくゼロに近付いています。
人が何かを思い付いてから実際に行動に移すまでの時間は、非常に短くなり、「マイクロ」な時間になっているのです。

つまり、ネット市場全体がものすごいスピードで動いている今、今まで以上にスピード感や利便性に富んたサイトを作成しなければ、ユーザーの満足度を得て、成約まで結びつけることが出来なくなってきているのです。

マイクロモーメントを制してWeb集客を成功させる方法

Googleによれば、ユーザーの67%の人が購入にいたるまでの時間が数年前よりも「より素早くなった」と感じているといます。さらに、ユーザーの59%が「素早く購入できる企業から製品を購入したりサービスを利用する可能性が高い」と答えているんです。

つまり、ユーザーのマイクロモーメントに対して満足度を得て、購入チャンスを逃さないためには、「スピード」「利便性」「直感」を高めなかればいけないのです。

方法1
リターゲティングやリスティング広告を使い、最適な情報を最適なタイミングで届ける

Googleの調査によると、サイト訪問者の約50%は、何回もサイトを訪問し、検討してから購入にいたるといます。そのため、ユーザーの個々の生活内にあるマイクロモーメントに対して、いかに継続して応え続けられるかが重要になってきます。

マイクロモーメントに応えるためには、リターゲティング広告やリスティング広告を使用することが効果的です。また、今の広告をそのまま使用するのではなく、ユーザーが購入しやすいようダウンロードボタンや購入ボタンを設置することも有効的です。

方法2
検索機能ではなく、アプリを使用してもらう

スマートフォン上でユーザーとのコミュニケーションの頻度を上げる施策として、最近使われているのが「企業アプリ」です。アプリはWebサイトに比べて日常的な利用率や購買展開率が高い傾向にあります。

アプリはWebサイトに比べて、アプリアイコンから立ち上げることができるため検索の手間が省けます。表示も速く、端末に特化したデザインのため直感的に操作がしやすく、機能性が優れているなど、ユーザーのマイクロモーメントに素早く対応ができるんです。そのため、アプリは利用率や購買展開率が高い傾向にあります。

また、アプリを使えばユーザーへのプッシュ通知なども可能です。最新のお知らせや更新情報が発信できたり、特定の顧客へのキャンペーンのお知らせなどが行えます。
Webサイトからではできないコミュニケーションの取り方ができて、マイクロモーメントをこちらから意図的に起こさせることができるのです。

方法3
レスポンシブ対応や表示速度を調整し、サイトを最適化する

ユーザーのマイクロモーメントに応えるためには、スピードや利便性をあげ、モバイルサイトにあったサイトへの最適化が不可欠です。

amazonのエンジニアによると、サイトの表示が1秒遅延するだけで、成約率は10%もロスしているといいます。また、サイトの表示に5秒以上かかると74%の人は離脱するというデータもあるのです。
このように、最近では購入率や売上をあげるためにサイトの表示速度がとても重要であることが証明されています。

ユーザーのマイクロモーメント応え、サイトから逃さないためには、表示速度のスピードをあげ、レスポンシブ対応で利便性を上げることが必要でしょう。

方法4
検索キーワードを確認し、ユーザーのマイクロモーメントに応える

マイクロモーメントに応えるためには、ユーザーが思う疑問に着目することが必要です。

「~とは」「いつ」「方法」などを含む、あなたのブランドやカテゴリ関連の検索キーワードを調べてみると、ターゲットががいだく疑問や悩みが見えてきて、効果的な新しいアプローチ方法を見つけるチャンスになります。

たとえば、美容業界で「ヘアワックス つけ方」という検索キーワードが多い場合は、ヘアワックスを販売するブランドが、ワックスを使ったヘアセット方法の動画コンテンツや広告を使用するきっかけになります。

このように、ユーザーが行なったマイクロモーメントを分析することで、商品の新しいアプローチ方法が見えてくることも多いのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

スマートフォンやタブレットの普及に伴い、ネット市場のスピードや利便性があがっている今、ユーザーから求められる基準もとても高くなっていることがお分かりいただけたかと思います。
つまり、ユーザーのマイクロモーメントにどう応え、どう活用していくかが、今後のWebマーケティングではとても重要になってきます。

ユーザーが思い立ってから目標を達成するまでの時間を出来るだけ短くし、ユーザーにとって余計なものを取り除いてあげることが重要です。
利便性やスピードが上がり、購入率や売上を上げることに繋がります。

「これ欲しい!」とせっかくあなたのサイトに立ち寄ったユーザーが、離れていかないためにも、是非マイクロモーメントを活かし、サイトの改善を行ってみてください!

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山屋 竜之介

デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。 その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。

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