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目次
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは広義では「自社で保有するメディア」の総称であり、本来の意味としては自社のホームページ、SNSやブログなどすべてを含みます。
ただし現在では一般的に、企業が運営するウェブマガジンやブログを指すことが多くなっています。 Webマーケティングでは他にも、
・アーンドメディア:ソーシャルネットワーキングサービスのように、信用や評判の獲得を目的とするメディアを指します。
これらのメディアを戦略的に利用していきますが、この3つのメディアを総称し、トリプルメディアと呼びます。 トリプルメディアはお互いに弱点を補完しあい、お互いの強みを活かす関係にあります。 この3つのメディアの中でオウンドメディアは、各メディアを統合・補完し企業評価を高めるハブ的な役割を担うことができます。
今、オウンドメディアが注目される理由
コンテンツマーケティングの潮流
現代は様々な情報があふれており、1つ1つの情報の価値は昔に比べて薄れています。 スマートフォンやパソコン、タブレットなどが普及したことで、消費者が企業や商品に関する情報と触れ合う機会は圧倒的に増えました。
そんな中、ユーザーはWeb広告に対し煩わしさを感じるようになりました。あなたもWeb上に表示されるバナー広告や、YouTubeの動画再生中に急に見せられる広告が煩わしいと感じたことがあると思います。
広告表示ブロックのためのアプリが人気になるなど、これまで有効とされてきた広告手法では効果的な広告運用が難しくなってきたのです。 そのため、いかにユーザーを繋ぎ止め、純粋にユーザー視点に立ったコンテンツを配信し有益な情報を提供できるか、という点にフォーカスされるようになりました。
こうしてマーケティングの手法として、企業がユーザーにとって有益なコンテンツを用意し、ユーザーは自ら情報を取捨選択する「コンテンツマーケティング」が近年主流となってきています。
有益な情報をユーザーへ提供することで、新規訪問のユーザーを、リピーターやファンになるように囲い込んでいきます。 さらに良質な記事とユーザーが判断し、アーンドメディアを使って情報を拡散されるとSNSなどからのアクセスも期待ができます。
これらを実行するにあたって、字数制限がなく、レイアウトも自由にできるオウンドメディアが注目され、取り組む企業も増えています。
SEOの観点
従来のSEOでは、検索エンジンが上位表示する基準として外部リンクの多さを始めとした外部要因が重視されていました。
しかし最近では、サイトコンテンツの質を始めとした内部要因のほうが重視されています。Googleもアルゴリズムの変更を行い、より質の高いコンテンツが上位表示されるようになっています。
その結果、ユーザーが高く評価するコンテンツを掲載すれば、おのずと検索エンジンが上位表示しアクセスアップするようになってきました。 自社のサイトが上位に掲載されれば、その他の集客サイトへの誘導やSNSなどのアクセスアップも期待できます。
つまりオウンドメディアを使い、検索エンジンに対策することで集客や売上において大きなメリットを得られるようになったのです。 ユーザーが評価する記事を掲載することで、ユーザーを囲い込みファン化するという従来の目的に加えて、SEO効果でさらなるアクセスアップが期待できるようになりました。
広告費の適正化
SEOの観点から自社のオウンドメディアが上位表示されるようになれば、他の集客サイトへの誘導ができます。 オウンドメディアからの集客には広告費がかからないと考えられるため、ペイドメディアであるリスティング広告と併用することで全体の広告費を抑えて運用をすることが可能になります。
オウンドメディアには目的が必要
オウンドメディアを運用するにあたり、目的を決めてからコンテンツを充実させましょう。以下、例として3つ上げます。
新規顧客やリード獲得
自社の商品に興味関心のある新規のユーザー、つまり潜在顧客に対しコンテンツを配信し、自社商品について知ってもらい魅力を伝えていくためにメディアを運営します。 コンテンツを通して、ユーザーを教育して見込み顧客に育てていくのです。
商品のオンラインからの購入者増加
SEOで上位表示されるようになれば広告費をかけずにアクセスも十分に集めることができ、潜在顧客を囲い込めるスピードも上がります。
リスティング広告からの購入者だけでなく、オウンドメディアからファンになった見込み顧客を、集客サイトへ誘導すれば、購入者の増加が狙えます。
商品や企業の認知度向上
すでに自社の商品や企業の認知度がある場合は、SNSなどアーンドメディアを使い、認知度のスピードをさらに上げていきましょう。 オウンドメディアとその他メディアをうまく使うことでマネタイズでき、売上が上がるスピードも上がっていきます。
オウンドメディア構築のコツ
目的が複数の場合は優先順位をつける
目的が複数ある場合は、優先順位をつけましょう。 自社にとって何が最も緊急かつ重要なのか、そこの目的に重きを置きながら運用していくのが効果的です。
また運用する上では、その目的に合わせた数値目標を設定し、日々の運用を行うことが重要です。
ペルソナを設計しよう
オウンドメディアを運用するために、良質な記事が必要であり、それは「ユーザーにとって」有益な情報、コンテンツである必要があります。
良質な記事を作るためにも「誰にとって有益な記事を作るのか」はあらかじめはっきりさせておく必要があります。
そしてコンテンツ作成する時には、そのペルソナがどのようなアクションを起こすかを意識することで、効果の高いコンテンツを制作できます。
オウンドメディアのメリットとデメリット
メリット
◆ブランディングに効果的
オウンドメディアに専門性の高い記事を蓄積する事で、読者が繰り返し訪問して記事を読むようになります。 さらに、「役に立つ情報の提供」によって、自社が「専門家」として認識され、信用度が高まるのでブランディングに効果的です。
◆顧客をファン化し、愛着を持ってもらえる(ロイヤリティが高まる)
ユーザーにとって有益な情報を提供し続けていくと、顧客のロイヤリティが高まって自社、自社商品のファンになっていきます。
結果、他社と比較検討されなくなったり、商品単価を落とさず販売できたり、定期購買してもらいやすくなるなどメリットを得られるようになります。
◆発信内容をコントロールできる
自社が持つノウハウや他社と差別化できる情報をアピールする事ができます。 ただ自社の主張だけで、ユーザーに有益な情報でなくなってしまうと作っても読まれない可能性もあります。
◆広告費を削減できる
初期にサーバ管理費やデザイン費用はかかりますが、自社で運営・管理すれば広告費は発生しません。 記事を提供し続け自然検索で上位表示されるようになるとアクセスが増え、集客サイトへも誘導できるわけですから、広告費かけずに売上アップできます。
◆会員登録などの情報が取得、活用ができる
自社オウンドメディアで会員登録をしてもらうなどすれば、顧客データが入手できます。
デメリット
◆効果が出るまで時間がかかる
記事の量が少ないともちろんPV数は少なくなります。 始めたばかりはどうしても新規のユーザーに届きにくいというデメリットがあります。
SEOを意識して記事を書き続け、1日あたりのPV数を底上げしていく必要があります。 また、オウンドメディアを始めたらそれだけで良いわけではありません。
SNSなどのアーンドメディア、リスティング広告などのペイドメディア、これらトリプルメディアの強みを活かして、記事を書き続けることでアクセスが集まるスピードも改善していきます。
ただ効果に即効性がなく、時間がかかるという点は念頭においておく必要があります。
◆コンテンツ制作のプロではないのでうまく運営するのは難しい
オウンドメディア運営企業は、コンテンツ制作のプロとは限りません。そのため、狙いたいユーザー層とマッチした良質なコンテンツを作るというのはハードルが高い場合があります。
そのため、オウンドメディア運営を代行する企業も増えています。
◆定期的な情報発信のため各種コストがかかる
広告費はかかりませんが、やはり記事などのコンテンツ制作においては、制作する人材とそれに付随する金銭的負担がかかります。 リスマガの場合、広告運用担当者が交代制で記事を書き、1人のライターが確認を行なうなどして運営しています。
やはり手間がかかるので、業種や作りたいメディアの大きさによりますが、片手間でやるのは大変です。 ただ、外注はもちろん可能です。社内リソースを使う場合と外注した場合のコストを踏まえて運用を検討されると良いでしょう。
まとめ
オウンドメディアの立ち上げから運用するまで、メリット、デメリットを理解し、人員確保やコスト面など計算するなど、事前準備がたくさんあり、重い腰が上がらないということもあると思います。
まずは、必要最低限のコストで取り組んでみてはいかがでしょうか。
その中でPDCAサイクルを回し、記事はユーザーにとって有益なのか、1日あたりのPV数は底上げできているかなど、日々改善を行っていきましょう。 自社メディアのアクセスアップや、ユーザーのファン化、集客サイトへの誘導など、それぞれの目的にあわせてオウンドメディアを活用して欲しいと思います。
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