コンテンツマーケティングのメリットと活用すべき9種類のコンテンツとは?

  • 2019.3.13
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今回の記事では、コンテンツマーケティングを実際に導入する際のメリットとデメリット、また具体的なコンテンツの種類や特徴まで紹介します。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングで得られる具体的なメリットとはなんでしょうか?

コストをかけずに始められる

Web広告を配信すると、媒体に支払う広告費が発生します。Web広告自体は安価で開始することができますが、業界によっては成果を出すために月額で数万円~数十万円の費用を用意する必要があります。

しかしコンテンツマーケティングなら、メールマガジンや、ブログ、記事コンテンツを使用したオウンドメディア構築から始められるため、初期費用を人的コストのみでスタートすることができる点が魅力です。

自分たちが持ち合わせているノウハウを、 ユーザーの求めているニーズに応える形で共有するだけなら、記事を執筆する人件費で済みますよね。

コンテンツが資産になっていく

今までマーケティングに使われていた費用は、支出と見なされていました。

例えば、 ランディングページを作成してリスティング広告を配信する方法だと、広告配信を中断もしくはやめてしまえば途端にWebサイトへの流入は減少し、マーケティング活動が終了してしまいます。

しかし、 コンテンツマーケティングでは過去に発信したコンテンツはWeb上に残り続け資産として貯まっていきます。

さらにユーザーに求められる・評価された質の良い記事は、 Googleにより上位表示され、自動的にコストをかけず集客されるようになります。

最近ではSNS上でのシェアにより爆発的に拡散される、いわゆる「バズる」こともあるため、よりコンテンツマーケティングの重要性は高まってきています。

クラウドソーシングでリソース確保が可能

コンテンツ制作には時間や手間、費用などのコストが掛かるため、数年前まではコンテンツマーケティングをやりたくても難しい状況でした。

しかしここ数年でクラウドソーシングが一般化したことで、 1つ1つのコンテンツ制作に掛かる時間、コストを外注により削減することができるようになりました。
十分な資産のある大手企業だけでなく、中小企業でもコンテンツマーケティングを実践できる世の中になってきたのです。

広告費をまだ十分に捻出できない企業でも、人的リソースとクラウドソーシングによる部分的な外注を使うことで中長期的にみてコンテンツマーケティングを使用したWeb集客を行うことは可能です。

良質な記事ならシェアされ拡散される可能性がある

スマートフォンの普及に伴い、SNSを利用したシェアなど、エンドユーザーが情報を拡散してくれる時代になっています。

良いコンテンツを作成できれば、検索エンジンやソーシャルメディアを通じて、莫大なエンゲージメントが得られます。

広告に頼らなくても自然と情報を拡散していける、こちらもコンテンツマーケティングの大きなメリットです。

コンテンツマーケティングのデメリット

コンテンツマーケティングにもデメリットはあります。「こんなはずではなかった」と思わないためにも、あらかじめデメリットを把握しておきましょう。

運営に時間と手間がかかる

コンテンツマーケティングは始めたあとも、継続的なコンテンツの制作や、ユーザーの動向を分析してPDCAを回すなどの作業を行なう必要があります。

即効性がない

コンテンツマーケティングは広告と違い積立式で即効性が少ないために、やればすぐに効果がでるというものではありません。

また実施したからと言って効果が保証されたものではなく、リリース後の改善も含めたマーケティング手法です。

多くの企業が効果がないからとすぐに諦めてしまいますが、コンテンツマーケティングにはそもそも中長期的に取り組むことが必要です。これを前提としてしっかり理解しておきましょう。

リーチ力が低い

せっかく作ったコンテンツもユーザーに見られなければ意味をなしません。

まずは認知してもらうことが重要になってくるため、単に記事を公開するだけでなく広告やSNSを使った拡散戦略が必要です。

広告費以外の費用はかかる

コンテンツマーケティングを社内で行なう場合、すでにある人的リソースを使うことでコストを抑えることはできますが、時間のリソースをコンテンツマーケティングの運用に割くことになります。

他の業務との兼ね合いなどをしっかり調整しておきましょう。

コンテンツマーケティングは先ほどもあったように中長期的な取り組みなので、運用前からしっかり戦略を立てておくことが必要です。

コンテンツの種類

実際にコンテンツマーケティングで使われるコンテンツの種類と特徴について解説します。

記事ブログ

コンテンツマーケティングの形式として圧倒的に多いのがブログ記事や知識系・ノウハウ系の記事です。

ブログを活用した記事コンテンツは、導入の障壁が低いため一番始めやすく、日本では今一番流行っているコンテンツです。

自社に蓄積している技術情報などをわかりやすく噛み砕いて掲載したものや、製品情報やスタッフ紹介・業界動向や関連ニュースをまとめた時事的なものまで、取り組みやすいところからスタートできます。

記事ブログコンテンツも、下記のように細分化することができます。

▼感情コンテンツ型
文字通り、感情を揺り動かすようなコンテンツで人を惹きつけるものです。

例えば、感動系や面白いネタ系、コンテンツを見たユーザーが思わずシェアしたくなるようなコンテンツがこれに当てはまります。

▼役立ちコンテンツ型
特定の分野でのノウハウなど、ターゲットユーザーが必要としている情報を使ったコンテンツになります。

無償で役立つ情報を提供することで信頼を得たあと、最終的なコンバージョンまでターゲットユーザーを導くパターンが多くみられます。

▼ コンテンツSEO型
とにかく記事を多く生産、公開し、順位が上がったコンテンツの中身をブラッシュアップしていく形です。

記事ブログはクラウドソーシングで記事が量産できるようになった結果人気が出た形ですが、どうしてもコンテンツの質が低くなりやすいためユーザーの信頼感を得にくいのが難点です。

記事というコンテンツ1つひとつがWebページとしてサイト上に蓄積されていくことから「ストック型」コンテンツとも呼ばれます。

一方、facebookやTwitter等のSNSは投稿内容がタイムライン上をどんどん流れていく「フロー型」コンテンツと呼ばれています。

「ストック型」の記事ブログで資産を築き、そのコンテンツをフロー型であるSNSでさらに多くのユーザーに広め拡散するという使い分けがおすすめです。

チェックリスト

見込み客の悩みに共感したり、潜在ニーズを喚起するようなチェックリストを掲載することで、問い合わせなどのコンバージョンに直結するコンテンツになります。

チェックリストは見た目も目を引きやすく、「ちょっとやってみようか」と気軽に参加してもらえるため、効果的に使用してみてください。

インフォグラフィック

インフォグラフィックはユーザーにとって役立つ情報をデザインで整理し、見やすくしたコンテンツです。

データや数値類などの情報をイラスト化することで、訴求をわかりやすくします。見せ方次第で多くの注目を集めることができるため、画像や動画などと関連性の強いコンテンツマーケティングに向いているでしょう。

一目で理解できるように視覚化されているため、ユーザーへの親しみを与えることができます。

制作にはノウハウとセンスが必要となり、多少ハードルは上がりますが、一度制作すれば、Web媒体だけでなくパンフレットなどの紙媒体にまで幅広く活用できます。

調査資料・レポート

自社で独自に調査した結果をまとめた資料やレポートは、非常に価値の高い情報となり、コアなユーザーが求めるものです。

コンテンツマーケティングのために新たに調査を行うのは手間がかかりますが、定期的に調査活動をしている場合などはその情報を一部でも公開することで立派なコンテンツになります。

後に解説する「ホワイトペーパー」として個人情報と引き換えにダウンロードしてもらうという方法もあります。

動画

Youtubeを始めとする動画共有サイトが急速に発達し、スマートフォンの普及もあってユーザーが動画に触れる機会が増えました。

静止画よりも感情に訴えかけやすく、圧倒的な情報量を伝達することができる動画は、企業のコンテンツマーティングの1つとして注目されています。

また来るオリンピックに合わせて2020年、世の中は5G回線に対応します。

今よりますます動画を使ったコンテンツマーケティングの波、その勢いは増していくことでしょう。

ウェビナー

ウェビナーとは、「Web+セミナー」の造語で、セミナーをWeb上で行うことを指し、オンラインセミナーなどとも呼ばれています。

事前に録画しておいた動画を流すタイプと、リアルタイムで映像を流し閲覧者からの質問に回答しながら進めるタイプの大きく2つが存在します。

定員が決まっている来場型のセミナーとは異なり、大会場を用意しなくても多人数に同時に参加してもらうことができるため、参加者側も会場まで移動する時間と費用を抑えることができます。

また、録画タイプであれば、何度でも繰り返し利用したり、都合の良い時間に細切れに視聴できるといったメリットもあります。

ホワイトペーパー

元々の「ホワイトペーパー」の語源は英国で議会に提出されていた「公式報告書の表紙が白だったこと」に由来します。

ホワイトペーパーが活用されるようになった目的は、調査や確たる裏付けに基づいた情報の発信による自社の権威づけと、製品やサービスの購買を促すことです。

BtoB事業者のなかでも先端性が高く高度に専門的な商材を扱う会社が、非技術者である経営層に売り込むために、その将来性や市場トレンドを伝えて自然と自社商材の必要性を訴求できるホワイトペーパーを活用したのがはじまりと言われています。

事実に基づいたデータのため、ユーザーからの信頼度も高くなります。
ブログとは違って一度に密度の高い情報を提供できる点がメリットとして挙げられ、先述のように、ホワイトペーパーのダウンロードの条件として、会社名や氏名などの個人情報の入力を設定することで、リードを集めることができます。

BtoB系のコンテンツマーケティングを展開する際に有力な手段となるでしょう。

メールマガジン

企業による一斉メール配信(メールマガジン)は広く浸透しており、顧客にとっては新製品発表やイベントの案内、業界ニュースなどを知るきっかけのひとつになっています。

メールの件名や内容が読み手にとって魅力的であれば、顧客を自社サイトに誘導することもできます。

メリットとしては、好きなタイミングで配信でき、コストをかけずに多くの顧客をサイトに呼び込めるのが上げられます。

基本的にプッシュ型でのアプローチなので、実践する際にはメールを開封してもらう・開封率を高めるためのライティングスキル等が必要になります。

オウンドメディア

オウンドメディア(Owned Media)は、直訳すると自社・個人誰もが所有する(Owned)メディアを指します。

身近なもので例えると、ホームページ、ブログ、ツイッター、インスタグラム、YouTubeアカウントなどが挙げられますが、最近は企業が所有・運営している情報発信のためのメディアや、ウェブマガジン、ブログなどをオウンドメディアと呼ぶことが多いようです。

またオウンドメディアはトリプルメディアとも呼ばれ、広告費を支払って拡散するペイドメディア(Paid=広告費を払う)、アーンドメディア(Earned=SNS等、エンドユーザーにより自然拡散が生まれやすい)に3分類されることが多く、それぞれがそれぞれにコンテンツの「発信」「拡散」「仲介」を担っています。

オウンドメディアはこの3分類の中でも「発信」を担っており、顧客との関係性を紡いでいくためのコンテンツを生成することに労力の大半を使用します。

無料構築できる分、時間というリソースを使用することになりユーザーをファン化する、そして認知が広がるまでに時間がかかってしまう点がデメリットでしょう。

まとめ

コンテンツマーケティングのメリットとデメリット、コンテンツの種類について紹介しました。

コンテンツマーケティングが広がった背景には、アウトソーシングの一般化などの社会の変化もあり、10年前と比較したらずっとコンテンツマーケティングを行いやすい環境にはなっています。

ただ、企業によってかけられるリソース、求めたい目標には違いがあります。
今回紹介したメリット・デメリット、またコンテンツの種類を検討して、自社に取って無理の無いコンテンツマーケティングから開始することをおすすめします。

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    山屋 竜之介

    デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。 その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。

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