特商法改正【定期販売に刑事罰が適用】企業が対応するべき4つの対策

「定期販売」について特商法にメスが入りました。 2021年3月5日に違反業者へ刑事罰を適用する特商法案が閣議決定されました。 「1回購入しただけのはずが、いつのまにか定期契約になっている」といった相談が絶えず発生しているため、罰則を強化する内容となっています。 今回の改正案では罰則の対象条件は変わらないので、現行の特商法を遵守して定期販売を行っている場合には対応の必要はありません。 ですが、広告媒体は特商法関連の内容について、これまで以上に厳しく審査を行う可能性はあります。 本記事では違反業者にならないための対応方法と審査上の対策ポイントについてご紹介します。

定期購入商法について特商法改正案閣議決定

通信販売を行う場合に「初回無料」や「初回限定○○%オフ」のような訴求で購入を促すことは業界で一般化しています。

ただし、中には消費者へ購入条件を正しく伝えきれずに、購入後のトラブルが発生してしまうケースもあります。

「独立行政法人国民生活センター」の発表をみると、下記の様な相談事例が紹介されています。

「お試し」のつもりで申込んだが「定期購入が条件」だった
インターネットの広告を見て、600 円のダイエット青汁をお試しのつもりで申込んだ。しばら
くして2回目の商品の発送通知メールが届き、4回の定期購入契約であったとはじめて知った。
「お試し分を飲んでも効果がなかったので、2回目以降は解約したい」と事業者に申し出たと
ころ、「4回の定期購入である。4回まで購入してほしい」と言われた。広告では定期購入契約だ
とは分からなかった。

解約を申し出たところ通常価格で購入すれば解約できると言われた
SNSで「筋力を簡単にアップできる」と広告しているサプリメントを見つけた。500 円と安
かったので購入し、代金はコンビニで支払った。
その後、注文をしていないのに2回目のサプリメントが届いた。事業者に確認すると、4回継
続の定期購入コースになっていると言われた。「最初に届いたサプリメントを飲んだら全身に湿疹
がでたのでやめたい」と伝えたところ、「1回分の通常価格は 8,500 円。届いた2回分の通常価格
合計額 17,000 円と既に支払った 500 円との差額 16,500 円を追加で支払えば解約に応じる」と提
案された。

参照:「お試し」のつもりが「定期購入」に!? 独立行政法人国民生活センター

今回の特商法改正案は、このような消費者トラブルを抑制するために決定されたものです。

これまで特商法に違反していた場合、監督官庁からの指示や業務停止という段階を踏んで、従わなかった場合に罰則が発生するという流れでした。

ただし、新しい特商法改正案が施行された場合には、特商法に違反すると業務停止などの段階を踏まずに一発で罰則が発生するという規定になります。
参照:特定商取引法の主な改正内容

※この法案は第204回の国会で審議されますので、改正法が施行される場合7月頃までには対応を完了させる必要があります。

違反業者にならないために抑えるべき4つのポイント

今回の特商法改正で、これまで刑事罰がなかったものに、刑事罰を適用させましょう。というものであり、広告主側で新しいルールが設けられるというものではありません。
ですので、既に商品ページなどで十分に購入にあたっての条件などを明示している場合には、特に追加で対応が必要なものはありません。

また、特商法が改正されたとしても、必要な事前説明を販売ページに記載していれば違反にもなりません。

ですので、ここからは特商法に関して守るべきポイントを4つご紹介します。

また、これから紹介するポイントは広告配信の審査対策にもなるので、その視点も併せて自社の販売ページと見比べてみて、自社で対応が必要かを確認してみてください。

定期価格を表示する

定期販売を行う場合には、初回限定価格に併せて2回目以降の販売価格を明記する必要があります。

また、この後ご紹介するポイントについても共通ですが、抑えるべき要素として、ユーザーへ購入前に事前説明する内容はオファーボタンよりも上部にその内容を記載する必要があります。

ですので、実際のイメージとしては下記の図のような形で、オファーボタンよりも前に、2回目以降の販売価格を記載するようにします。

継続購入回数のお約束の有無を明記する

ユーザーに複数回の購入のお約束をいただく場合には、その旨も記載する必要があります。
また、複数回購入のお約束をいただく際には、その解約方法の明記と初回価格&2回目以降の販売価格&お約束購入回数に加えて、その商品を購入した場合の合計価格を明示する必要があります。

返金ポリシーについての内容を明記する

通信販売ですと全額返金保証をオファーとして採用されている場合も多々あると思います。
全額返金保証をオファーとする場合には、返金をする場合の条件や、返金をするための具体的な手順を明記する必要があります。

無料オファーの場合は有料商品の明示する

こちらは定期通販に限った話ではないですが、無料サンプル等をWebで配信して、その後DMなどで商品のオファーをするケースもあります。
そのような場合には、無料オファーとは別に有料商品の有無と、どこまでが無料サービスでどこからが有料サービスになるのかを明記する必要があります。

無形サービスを販売していて、無料オファーなどを実施する場合には、下記のような事前説明を入れる形になります。

また上記とは別に、「特定商取引法に基づく表記」を確認して、住所や連絡先などが記載されているかも確認をしてみてください。

違反業者には1億円以下の罰金

今回の改正案にある刑事罰の内容は「個人は3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金」というものになります。

万が一、販売ページ等でのユーザーへの説明が不十分だった場合には、かなり大きなリスクが発生するので、これを機会に自社の販売ページで十分な消費者への説明がされているのかチェックすることを推奨します。

広告媒体の審査の対策も必須

今回の特商法改正により、広告媒体側で審査ポリシーがより厳しく見られるようになる可能性があります。
また、媒体社の審査ポリシーは特商法等の法的なルールよりも厳格に見られることが一般です。

特商法改正が施行されるまでに、販売ページの特にオファーコンテンツの内容と、本記事でご紹介した4つのポイントを見比べてみて、対策を講じることを推奨します。

まとめ

今回の法改正によって、Web業界全体で見ると、かなりの量の審査不承認が発生する可能性があります。

ただし、その後の通販市場を考えてみると、消費者に正確な購入条件が明示されることが一般化した状態になることが想定されます。

そうなると、商品力・ビジネスモデルの強さが、よりCVRに反映されるようになる形になるので、審査対策を実施することも必須ですが、
それと同時に、商品力やビジネスモデル自体の強化についても考えていく必要があるのではないかと考えます。

是非この機会に、消費者へより良い商品サービスを提供するために、
自社の商品のページだけでなく、商品力やビジネスモデルなども見直してみてはいかがでしょうか。

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