
今や、通勤中や休日を、キュレーションメディアやニュースアプリを見て過ごしているという方も多いのではないでしょうか。そして何気なく記事を読んでいる最中に動画コンテンツが紛れ込んでいて、ついつい最後まで見てしまった経験はありませんか?
実はそれは、インリード広告という手法であなた自身が上手くターゲティングされていたのかもしれません。
この記事では、インリード広告の特徴やメリットについて解説します。
目次
インリード広告とは?
インリード広告とは、「ユーザーがWebページをスクロールして動画広告が画面に表示された瞬間から動画が再生される」という仕様の広告です。
イメージしづらいので、実際にインリード広告がどんな広告なのか見てみましょう。
こちらのサイト上でインリード広告を確認することができます。
↓
https://www.teads.com/viewable-outstream-formats/
ニュースアプリで記事を読んでいたら、「突然コンテンツ画像が動き始めた!」、平面的な画面に急に動きのある画像が現れたからついついスクロールする指を止めて動画を見てしまった経験はありませんか?
インリード広告は、Webサイト上・メインコンテンツ同士の間に挟まれるような形で表示されるため、意欲をもって記事コンテンツを読んでいるユーザーに自然に広告を読んでもらえます。
日本での認知度はまだまだ低いのですが、海外での取り組みは大きく、インリード広告に強みを持っている広告代理店としては2011年にフランスで生まれたTeads(ティーズ)が良く知られています。
↓
https://www.teads.com/
冒頭で紹介したサイトもこちらTeads(ティーズ)のインリード広告です。
YouTubeの動画コンテンツの途中や冒頭に差し込まれるタイプの動画広告(いわゆるインストリーム広告)ではなく、記事やコンテンツ内に配信する動画広告(アウトストリーム)広告における先駆者として有名です。
インリード広告の特徴
そしてインリード広告の大きな特徴としては、
①広告表示時の挙動がユニークであること
②ストーリー性を持ったクリエイティブとの相性が抜群であること
この2点が上げられます。
広告が画面に表示されたタイミングで動画の再生がスタートがするため、すべてのユーザーにコンテンツ冒頭から見せることができ、
一般的なバナー広告などと違いインリード広告では掲載面上のコンテンツと同じサイズで掲載面を占有できるため、視認率とインタラクション率が高く、画像では伝えにくい自社商品やサービスの魅力をユーザーに伝えることができます。
なぜ今インリード広告が注目を浴びているのか
5G回線による動画プラットフォームが台頭してくるため
近年動画市場は稀に見るスピードで拡大しています。YouTube広告などのように動画がメインになる時代に迫りつつあるのです。
また来るオリンピックに向けて4Gを超えた5G回線へのインフラの強化により、より五感に訴えかけることのできるリッチメディア配信の土壌が育ってきたのも理由です。
その他市場規模の推移などは下記の記事で確認してください↓
「売り込み」型広告が限界を迎えてきたため
インリード広告広告が徐々に注目を集めている理由の1つは、ユーザーがプッシュ型の広告に飽きてきたことです。
そんなユーザーに対してインリード広告なら、広告を広告と認識させないまま自然に接触機会を作ることができるのです。
インターネット広告が普及し始めた頃と比べ、ネットが普及した今、消費者は知りたいコトや欲しいモノに関する情報を「自分から積極的に探す」ことが当たり前になってきました。
それと比例して2000年以降に生まれた「ミレニアル世代」と呼ばれる世代を筆頭に、CMをスキップ、バナー広告も無視、メールマガジンも読まずに即アーカイブといった、「広告を無視する習慣」が無意識的に生まれ世の中に定着しています。
一言で言うと広告で直接アプローチしても嫌われるだけの「売り込み」型広告が市場に対して限界を迎えているのです。
そんな現代において、いかに広告嫌いのユーザーに広告を使用して振り向いてもらうか、広告を広告として認識させないような仕組みをどうつくるかという開発の中で生まれた手法の1つがインリード広告やネイティブアドなのです。
インリード広告のほかにも、顧客の購買行動の変化に根本からアプローチを変えた「コンテンツマーケティング」という手法も存在します、
ネイティブアドとは?
補足として、インリード広告を解説するにあたり、ネイティブアドの説明は避けては通れません。
ネイティブアドとは「広告掲載面に広告を自然に溶け込ませることで、“ユーザーにコンテンツの一部として見てもらう”ことを目的とした広告」のことです。
特定の広告フォーマットを指すのではなく、いってしまえば1つの概念です。
この形態を実現する具体的な広告フォーマットとして、記事型の広告やインフィード広告、インバナー広告やインスクロール広告が存在しており、これらはインリード広告も含めネイティブアドという概念を体現するための手法なのです。
ネイティブアドを使用するとWebサイト上でで自然に表示されるため、「また広告かよ」といった違和感をユーザーに与えることなく、情報を届けることができます。
検索広告やバナー広告、特にしつこく追いかけてくるリマーケティング広告は「広告だよ、クリックしてして!」というプッシュ型の見た目のものも多く、広告が何度も何度も繰り返し表示される現状にストレスを感じているユーザーも少なくはありません。
上述の問題点を解決し、ユーザーに自然に認知してもらうための広告手法として注目されているのがネイティブ広告なのです。
インリード広告と各配信方法の違い
インフィード広告
インフィード広告とは、「ソーシャルメディアやモバイルサイトのフィード(feed)の中(in)に表示される広告」を指します。わかりやすくいうとYahoo!やスマートニュースアプリに表示される広告がイメージしやすいでしょうか。
広告掲載面:メインコンテンツ間
広告表示時の挙動:掲載クリエイティブによる
動画を使ったインフィード配信も存在するため、配信面によってはインリード広告とほぼ同義になることもあります。
しかしインフィード広告では静止画を使用することが多いため、動画クリエイティブが多用されるインリード広告とは大きくは広告フォーマットで見分けることができるでしょう。
またインリード広告と同じネイティブアドの1つとして知っておいて損はありません。
インバナー広告
インリード広告とインバナー広告との違いは、動画の再生タイミングにあります。
インバナー広告の場合は、画面に動画広告が掲載される・されないに関わらず動画広告の再生がスタートされますが、インリード広告の場合は動画広告が画面に表示された際に、動画広告の再生がスタートするのでユーザーに動画を最初から見せる事が出来ます。
ユーザー体験を損なうことなく、ブランディング効果が期待できる点が注目を集めていますね。
また、ニュース記事一覧のようなサイトのメインコンテンツと同じ枠に表示されるので画面占有率も高く、通常のバナー広告よりも視認性が高いというメリットもあります。
インストリーム広告
インリード広告とインストリーム広告との違いは、掲載される場所にあります。
両方とも動画広告である点は同じですが、インリード広告はサイトのコンテンツの中に配信する動画広告に対して、インストリーム広告は動画サイトの動画を再生している最中・前後に再生される動画広告です。
冒頭でも述べましたが、インストリーム広告はYouTubeで見たい動画の前後に流れるスキップ可能な動画広告をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。
基本的にインリード広告は音声がOFFですが、インストリーム広告は音声がONになっている場合が多いです。
インリード広告が出稿できる媒体
ソネット・メディア・ネットワークスが提供しているロジカドという媒体がインリード広告の取り扱い先として挙げられます。
動画広告配信強化の一環として「Logicad Video Ads」の提供を、1月17日より開始したロジカドでは動画広告のフォーマットについて、記事と記事の間や記事下に配信される「インリード広告」を採用。
ブラウザ上で画面をスクロールし、ビデオ表示の可視範囲が一定の面積(50%)以上表示された時点で動画が再生(In-View再生)されるため、ユーザーの視聴体験に配慮したものとなっています。
配信面は提携先のTeads(ティーズ)にインリード広告を出稿することが可能です。ロジカドを含めてこれらDSPへとインリード広告を出稿をご希望される方は、各広告代理店が専属の担当者との窓口を持っていることが多いため、1つ問合せてみると良いでしょう。
まとめ
インリード広告とはネイティブアドの広告フォーマットの1つ「インフィード広告」の動画バージョンという認識が最もシンプルでしょう。
インバナー広告などとは異なり、インリード広告では動画を最初から見せることができるので、ストーリー性を持ったクリエイティブとの相性が良いです。
動画などの動的なクリエイティブを使うことで通常の平面的なアプローチから、より5感に訴えかけることのできるダイナミックなアプローチが可能になります。
これからの時代の波に乗り、是非動画を活用した集客方法の1つとしてインリード広告を活用してみてくださいね。

デジタルアスリート株式会社
D2C戦略部 プロデューサー
大学在学中、海外40か国を巡る中でインターネット事業の将来性を確信する。Web集客で世の中に貢献しようと志し、大学卒業後デジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)に入社。
広告運用はもちろん、クライアントの成果が上がるために何をすべきか。顧客のニーズをデータや様々なフレームワークを通して明らかにし結果を出すことにコミット。
また日本には数年遅れてやってくるという海外のトレンドをいち早く取り入れ、記事化、実践。情報の発信も並行して行っている。
プライベートでは、国際性豊かなシェアハウスにて充実した生活を送っている。最近の趣味はサウナ、1回入ると90分は出こない。
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