Facebook広告の効果的なターゲティング方法と種類を公開

  • 2018.4.11
  • 2020.3.10
  • 9,870 Views

Facebook広告は、運用型広告の中でも特にターゲティング精度が高く、費用対効果が高いといわれています。
しかし、Facebook広告のターゲティングにはいろいろな方法があるため、「Facebook広告って結局どのターゲティングがいいのかわからない」という人も多いです。

今回は、たくさんあるFacebook広告ターゲティング手法の中でも「特に効果の高いターゲティングと運用のコツ」についてお話します。
また、最近はInstagram広告の配信パフォーマンスも向上してきているので、Instagram活用のコツ紹介します。
(Instagram広告はFacebook広告の管理画面を利用するため。Facebook広告と同様のターゲティングが可能です。)

※この記事は2020年3月に更新されました。

ターゲティングの基本

基本属性

まずはFacebook広告でターゲティング可能な基本属性についてです。


 
Facebook広告では年齢・性別・地域といった基本属性についても、他の運用型広告と同様ターゲティングが可能です。

他媒体と違うところは、ユーザーによる実登録のデータがベースになる、という点です。

そのためFacebook広告のターゲティングは、他の運用型広告よりターゲティングの精度が圧倒的に高いとされます。
通常の運用型広告のターゲティング精度は、せいぜい高くても70%程度であるのに対して、Facebook広告のターゲティング精度は95%以上とも言われ高い効果が期待できるのです。

しかし、注意点もあります。

「地域」の基本属性の注意点として、Facebookでは引っ越しをしても、居住地域を変更してないユーザーがたくさんいます。
例えば、一都三県で広告配信をしていてCVが獲得できなくなってきた場合、あえて一都三県を設定せずに全国に広告配信をして広告文に開催地域を記載して配信すると効果があるケースもあります。
(ただし、CPAが上昇する可能性はあります)

興味・関心・行動属性

Facebook広告では、ユーザーの興味・関心、行動などでのターゲティングも可能です。

興味・関心・行動はFacebook投稿へのいいね!やユーザーが登録しているお気に入りのグループなどが考慮されるため、実際の行動を反映しており、こちらも精度の高いターゲティングの一因になっています。

実際にどのようなターゲティングが設定可能か、少しだけ紹介しましょう。

ターゲティングの種類は、主に「利用者層」・「趣味・関心」・「行動」の3つに分類されます。

利用者層についてのターゲティング

利用者層では、年齢、性別、学歴、交際ステータス、役職などに基づいてFacebook広告を配信するターゲット層を選択できます。

【例】
・学歴(高校生・高卒・大学生専門学校生・大卒・博士号)
・ファイナンス(世帯収入 ※米国基準の為、日本で適応されていない人が多数)
・ライフイベント(恋愛ステータス・就職・引っ越し・誕生日・記念日)
・子供がいる人(子供が生まれたばかりの人・1~2歳等年齢区切り)・交際(交際ステータス)
・勤務先(業界・役職)

 

趣味・関心

趣味・関心では、オーガニック食品からアクション映画まで、Facebook広告でリーチしたい人の趣味・関心の選択が可能です。

【例】
・スポーツ・アウトドア(サッカー・サーフィン等)
・テクノロジー(コンピューター・スマートフォン・カメラ等)
・ビジネス・業界(エンジニアリング・オンライン・デザイン・ファイナンス等)
・フィットネス・ウェルネス(エクササイズ・ジョギング等)
・レジャー施設(ゲーム・テレビ・ライブイベント等)
・家族と交際関係(家族・結婚・子育て等)
・買い物・ファッション(ファッションアクセサリー・玩具・美容等)
・趣味・アクティビティ(アート・音楽・ペット・ホーム・ガーデニング等)
・食品・飲料品(お酒・クッキング・レストラン等)

 

行動

行動では、購入行動、デバイスの利用状況など、さまざまなアクティビティに基づいてFacebook広告を配信するターゲット層を選択することが可能です。

【例】
・デジタルアクティビティ(Facebook決済の利用者等)
・モバイルデバイスユーザー(Facebookアクセス端末)
・モバイルデバイスユーザー/デバイスの使用期間
・多文化
・政治(米国)
・旅行(よく旅行する人・旅行から帰ってきて1週間以内であると思われる人)
・海外駐在者
・消費者の分類
・記念日
・購入行動

 

 

ターゲティングの設定方法

これらのターゲティングは、広告セットから設定できます。

ターゲット設定内の「詳細ターゲット設定」という項目部分で、ターゲットに合わせたキーワードを入力します。
例えば、Webマーケティングに興味関心のあるユーザーにターゲティングをしたいという場合。

赤枠の検索窓に「マーケティング」というキーワードを入力します。

すると、以下のように「ソーシャルマーケティング」「ディスプレイ広告」「デジタルマーケティング」などの趣味・関心候補が出てきますので、ターゲットの興味・関心が高そうなカテゴリーを選択しましょう。
 

 
どれくらい細かく設定するのがいいの?という方は、右側に表示されている「オーディエンス」を参考にしてみてください。

オーディエンスが広すぎたり狭すぎたりしないよう、ターゲティングの内容を調整してください。


 

Instagramを利用したターゲティング

Facebook広告の管理画面上から、Instagramへ広告を配信することも可能です。

Instagramには既に約10億人のユーザーがおり、アクティブ率も80%以上を誇る人気アプリです。
特にBtoC向けの商材に親和性があり、Instagramのビジネスアカウントをお持ちの場合は、ビジネスアカウントへ訪れたユーザーに対してリマーケティングが可能です。

Instagramへ広告を出す場合、広告元をFacebookページで出すことも可能ですが、Instagramアカウントがある場合はInstagramアカウントを用いることも可能です。
FacebookページとInstagramアカウントを分けて設定し、Instagramアカウントへ誘導する方が効果的だと考えられます。


広告を利用する場合は、Instagramアカウントをビジネスアカウントに変更する必要があります。
ビジネスアカウントをお持ちでない方もアカウント開設、投稿もFacebookと同様無料です。ぜひInstagramを始めてみてください。
FacebookとInstagamは連携してるので、投稿面も楽になります。

別々に更新する必要はなく、片方に投稿すれば、もう片方にも投稿が流れる仕組みになっているので、既にFacebookの投稿を行っていれば、それほど工数はかからないでしょう。

※FacebookとInstagramの投稿の連携をする際には連携するための設定が必要になります。


 

基本的な運用方法

具体的に、どのようにFacebook広告の運用をしていけば良のでしょうか。運用初期の場合、まず以下①~③をテストします。

①類似オーディエンス配信
②詳細ターゲティング(2~3個用意)
③リマーケティング配信

このターゲティングのテストを行う上で便利なのがキャンペーン予算最適化です。
キャンペーンに予算を設定することで管理画面が各広告セットへ自動的に見込みの高いターゲティングに予算を配分してくれる機能です。

最適な結果が得られる機会ごとにリアルタイムで最適化されていくため、複数ターゲティングを用意したけどそれぞれ調整を行うのが難しい!という場合などに特におすすめです。

キャンペーン予算を使用した場合でも、そうでない場合でも、配信後はCPAを見ていきます。
テストを行ったら、CPAが目標CPAに近い方は配信を続け、目標CPAから乖離していくターゲティングに関しては配信停止を行います。

運用開始後1~2か月経過し、LPへ十分な訪問者がいて、リマーケティングのパフォーマンスが良好であればリマーケティング類似配信も行います。
※リマーケティング類似配信:一度ランディングページにアクセスしたユーザーに属性や行動に類似したFBユーザーへの配信

運用開始後に見るべき指標

基本的に毎日チェックを行っているのはCPA、CTR、CPC、関連度スコア(※2019年4月廃止)です。

CPAにとらわれがちですが、CPAが良くてもCTR・CPCの数字が良くなければもっと改善することができます。

CTRが低ければまずは1%を目指し、広告文やクリエイティブを改善します。CTRが高いにも関わらずCVしないようであれば、「クリックは集められているのに、CVしたくなるLPの内容ではない」、または「広告とLPの内容が大きく違っている」という可能性が考えられます。

また広告の改善以外に、LPの改善も行っていきます。

関連度スコア

2019年4月30日以降関連度スコアが廃止になり、新たな3つの指標に置き換わりました。

品質ランキング: 同ターゲットに対する競合広告と比べた、感性品質を表します。
エンゲージメント率ランキング: 同ターゲットに対する競合広告と比べた、予想エンゲージメント率を表します。
コンバージョン率ランキング: 同目的に最適化され、同ターゲットに対して競合する広告と比べた、予想コンバージョン率を示します。

 
これらは「広告関連度診断」と呼ばれ、評価は数値ではなく「平均より上」「平均」「平均より下」という表記へ変更となっています。
「平均より下」はさらに、「平均より下(広告の下位35%)」「平均より下(広告の下位20%)」「平均より下(広告の下位10%)」と3段階に分けられ、合計5段階での評価となるようです。

参考:実用的なインサイト提供のために広告指標を改善
 
元々関連度スコアとは、1~10の範囲(1が最低、10が最高)でスコア化されるFacebook独自の指標で、関連度スコアが5以下であれば低いと判断していました。
また、関連度スコアを上げるには、なるべく「好意的な意見」が中以上にし、「否定的な意見」を中以下にする必要性があります。

好意的な意見:クリック数、CTR、いいね、シェアなどポジティブなアクションにより高くなる傾向
否定的な意見:広告を非表示、報告する、などのネガティブなフィードバックがユーザーからされると高くなる

 
そしてFacebook広告の場合、関連度スコアが高ければ高いほど、CPMやCPCを抑えられ、配信コストを下げられる仕組みになっているのです。

したがって、関連度スコアを上げ、広告パフォーマンスを上げるには広告文やクリエイティブがユーザーに受け入れられるように意識し、作成する必要性があります。

CPC(クリック単価)の目安

CPC(クリック単価)は商材にもよりますが、100円代前半が理想的です。
200円代だと少し高い為、下げるための施策が必要になってきます。

ただ、CPCも高いものだと300円~700円代や案件によっては1,000円以上にもなってしまう場合があります。
その場合、クリック率以外にもインプレッション単価によってCPCは大きく変動してくる為、インプレッション単価が低いターゲティングを探していくことも有効的です。

CPCが高いなら、クリック課金にすればよいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかしクリック課金にして安い単価を設定した場合、入札負けを起こし、配信ボリュームが出ないこともありますので要注意です。

最新版!成果が出たターゲティング事例

実際に弊社で成果が出たターゲティングを紹介します。

美容商材

・スキンケアブランド名ターゲティング
(資生堂、アベンヌなど)

・デパート名ターゲティング
(伊勢丹、高島屋など)

スキンケアブランドめいターゲティングは、テストを行ったターゲティングの中でも1番のパフォーマンスを出しました。
獲得件数が過去2番目の数値まで上がるなど美容商材には、おすすめのターゲティングです。

情報商材(リスト)

・個人事業主ターゲティング
(役職:個人事業主など)

・金銭面ターゲティング
(収入など)

活用しやすいのが個人事業主ターゲティングです。
商材内容に問わず、個人事業主ターゲティングは反応がいいことが多いので1度活用してみてください

その他最新事例について知りたい方はこちら↓

個人情報保護の取り扱いはさらに厳しくなる

個人情報保護委員会で、企業のcookie利用に関する規制の検討が始まっているなど、今後はますます個人情報に関する取扱いが厳しくなることが予想されます。

これらは広告のリターゲティングなどにも大きく影響が出るでしょう。

現状、日本では法制度が施行されていないので今すぐの対策は不要ですが、既定の文言追加やサイトの修正などの対応が必要になることもあるので認識しておくことが重要です。

GDPRについて詳しく知りたい方はこちら↓

まとめ

Facebook広告の複数ある配信手法の優先順位をある程度つけられるようになったのではないでしょうか?
あとは実践と経験を積みましょう!

また、予算が大きくなればなるほど、CPAが一気に上がってしまったり、運用難易度は増していきますので、まずは少額からでもスタートしてみましょう。

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