成果の出るリスティング広告のアカウント構成4つのポイント

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リスティング広告を始める時には、まず広告アカウントを設計する必要があります。

中には「どうしたらいいかわからない」といきなりここで途方にくれてしまう人もいますし、どうやってアカウントを設計すれば費用対効果良く集客ができるのか悩んでいる人も多く、つまずきやすいポイントです。

今回はそんな人のために、リスティング広告で成果を出すためのアカウントの設計について、押さえるべきポイントを解説していきます。

リスティング広告を始める時には、まず広告アカウントを設計する必要があります。 しかし、いざ広告を始めようとしたものの、どの様にアカウントを構成すればいいのかわからず苦労した人も多いのではないでしょうか。

またアカウントを作った後でも、今自分が配信しているリスティング広告の構成であっているのか、不安な方も多いと思います。 今回はそんな人のために、リスティング広告で成果を出すためのアカウントの構成について、押さえるべきポイントを解説していきます。

リスティング広告のアカウントとは

リスティング広告のアカウントは、「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」「広告」の4つから成り立っています。

上の図で確認できるように、リスティング広告のアカウントの中にはキャンペーンという大枠があり、そのキャンペーンの中に複数の広告グループがあります。

さらに広告グループの中にキーワードと広告があります。 このようにリスティング広告のアカウントは階層構造になっており、それぞれ重要な役割や意味があります。

リスティング広告のアカウント設計をするには、まずそれぞれの役割を理解することが重要です。

リスティング広告アカウントのそれぞれの役割

キャンペーンの役割

キャンペーンでは1日の日予算設定をしたり、配信するデバイスを指定したりします。また配信開始日や終了日の設定もできます。

▼キャンペーンでできること
・1日の日予算設定
・配信ネットワーク(検索、ディスプレイなど)
・デバイスを設定する
・地域を設定する
・入札ルールを決める
・開始日と終了日設定

 

広告グループの役割

広告グループでは、キーワードの入札単価の調整を一括で行うことができます。

▼広告グループでできること
・入札単価
・キーワードの設定
・広告文の設定
・各種ターゲティングの設定

 

キーワードの役割

キーワードはリスティング広告の運用において一番重要なポイントです。
キーワードを作成する場合は、ターゲットとなるユーザーがどのような語句で検索し、その後購入や申し込みに繋がるかを考えて設計しなければなりません。

検索ボリュームや入札単価なども参考になります。キーワードは本当に重要なポイントなので、後で「キーワード設計のコツ」にて詳しく解説します。

広告の役割

実際に検索行動をしたユーザーが目にするのが、広告です。
無数にある広告の中で、あなたの広告をターゲットとなるユーザーがどうしたらクリックするかを考えて作成する必要があります。

アカウント構成のコツ

ここからはパーツごとにアカウント構成のコツを記載します。

キャンペーン設計のコツ

キャンペーンを分けるということは2章でお伝えしたとおり、キャンペーンの設定でできることをコントロールするために行います。

特にキャンペーンを分ける際に重視するのが予算のコントロールをするときです。 まずはアカウントの日予算が¥10,000のアカウントがあるとします。

どうやって予算を割り振れば適正なのか考えることはありませんか?
もしあなたが整体院を運営しているとします。どこにどうやって予算を費やせばいいのでしょう。 その際の予算配分の例としていくつかの考え方を表にしました。

キーワードの緊急性で構成

コアキーワードは今すぐ悩みを改善したい顧客を対象としています。
悩みが深い分CVに繋がりやすい顧客であり、例えば「腰痛で歩けない。今すぐ改善したい」というような顧客を指します。

関連キーワードは将来性な必要性を感じている潜在顧客を対象とします。
コアキーワードに比べるとCVしにくい顧客となります。「今はまだ痛くないけど、冬になると腰痛に不安を抱えている」等を指します。

その他キーワードは、興味はあるが、それほど必要性を感じていない見込み客を対象としています。「これから登山を始めようと思う」「サッカーをやっているがケガをして腰が痛くなるかも」こんな方々の事を指します。 上記のように緊急性の違いで設計する方法もします。

商品別や利益率で構成

利益率の高いコース別で設計を変えるパターンもあります。
いきなり高額商材を依頼される方は少ないかもしれませんが、無料のヒアリングを行って重要性を伝えることで長期コースに引きあがるケースもあります。上記のように分けてみてもいいかもしれません。

地域の費用対効果で構成

実際の運用でも、店舗から近い範囲にいる顧客はCVに繋がりやすいので、予算配分を増やして配信をすることが多いです。

逆に店舗から遠くなればなるほど競合も増え、CVに繋がりにくくなりますので予算配分を調整して配信します。 上記以外にも地域を分けて広告を配信したい場合はキャンペーンを分ける必要があります。

東京だけで配信する広告や大阪だけで配信する広告を作る場合には、地域設定はキャンペーン単位で設定するためキャンペーンを分けて広告の設定を行います。

指名キーワードと一般キーワードで構成

指名キーワードと言われる自社名、自社商品のキーワードとそれ以外の一般キーワードと言われるキーワードで分けるパターンです。

たとえば「リスプラ整体院」は指名キーワードで「整体 腰痛改善」は一般キーワードになります。 指名キーワードと一般キーワードを分けることで予算の割り振りもそうですし、広告アカウントの成果も見分けやすくなり広告の管理がしやすくなります。

ここでは整体院のキャンペーン設計の例をあげてみました。 整体院以外にも応用できますので、これらのパターンをキャンペーン設計の参考にしてみてください。

広告グループ設計のコツ

広告グループ構成

キャンペーンの構成ができたら次は広告グループの構成です。 広告グループを分ける一番の理由はキーワードと広告文の組み合わせを揃えるために分けます。 アカウントの構造を下記のような表にしてみました。

広告グループでは広告のテキストやリンク先を変えることができます。
その為広告グループは、品質を意識した運用を行うためにあります。

設計のコツとしては、以下の点が上げられます。

・クリック率重視で、ある程度類似したキーワードを纏めてグルーピングする
・ユーザー属性のあったキーワードをグルーピングすることで品質スコアを高める

広告グループと品質スコアについてもっと詳しく知りたい方はこちらから


また広告グループでは入札単価の設定を行うことができます。
単価は運用をしていく中で細かく調整していく必要があります。

そのため、初期設定の段階では一律価格で設定することをおススメします。
目標の成果単価から逆算して初期設定をしておくのがいいでしょう。

おすすめの広告グループ構成

では実際にどのような形式で広告グループを構成していくのが良いでしょうか。 Google・Yahoo!共に推奨しているアカウント構造があります。

それは「hagakure構造」です。
アカウント構造をシンプルにしてインプレッションを集約するという考え方でアカウントを構成します。

AI機能が進化した現代では、データを集約することで自動入札機能やコンバージョンオプティマイザーといった機械学習による入札が機能しやすくなります。
またアカウントをシンプルにして自動入札機能を取り入れることでPDCAの頻度を上げることもできます。

つまり、今まで細かな単価調整に使っていた時間を機会に任せて、キーワードの追加や削除、広告文の変更などの「運用」に時間を使うことができるということです。

ただhagakureにもデメリットがあります。 シンプルな構造にすることで、広告グループに多くのキーワードを入れることになるので、分析がしにくくなってしまいます。
それでも今まで調整に使っていた時間、工数を考えればメリットが大きいと思われます。

hagakureの広告グループの構築例
例えばあなたは洗顔料を広告で販売していたとします。
そして洗顔を使うユーザーにニーズ(検索意図)に合わせhagakure構成を意識して広告グループを組むと以下のようになります。

キーワードから連想される悩みが似ているものは同じ広告グループに設定します。
広告グループにはキーワードと広告文を設定しますが、広告文が同一でも構わない、検索意図がキーワードと想定できるはひとまとめにしてしまうのがおすすめです。

hagakureを詳しく知りたい方はこちらから

キーワード発想のコツ

キーワード発想には、やろうと思ったらいくらでも時間が使えてしまいます。
時間を費やして仕事の効率が下がってはいけませんので、ここはどうすれば効率的に発送できるかが勝負です。

マインドマップを利用する

まずはマインドマップを利用して軸となる言葉をイメージします。それを中心として別の言葉、イメージを広げていきます。 図にすると上記のイメージです。上記のように思い浮かんだキーワードをマインドマップに書いていきましょう。

キーワードツールを使用する

Google・Yahoo!どちらも参考にできるツールがあります。検索ボリュームや入札単価なども参考にできますので使用しない手はありません。

・Googleキーワードプランナー
https://adwords.google.com/KeywordPlanner

検索サジェストを参考にする

最後は実際に語句を検索してみましょう。
検索エンジンがサジェストしてくれるキーワードを見れば、あなたが思い浮かんだキーワード以外に実際のユーザーが多く検索している語句が見つかります。

広告文設計のコツ

リスティング広告において、広告文はユーザーが実際に目にしてアクションを起こすきっかけとなる重要な要素です。
広告文に魅力がないとあなたの広告はクリックされることがなく、せっかく検索した見込みの高いユーザーを他社競合に取られてしまいます。

まず大前提として、基準となるテンプレートを2つ作って広告グループ別にカスタマイズします。
こうしてABパターンの広告文を作成してテストを行い、よりパフォーマンスの良いほうを採用し、さらにブラッシュアップして再度ABパターンでテストを行います。

基準となるテンプレートを作成する方法は下記です。

伝えたいことが多い時でも簡潔に

伝えたいことが多すぎて、広告文に入りきらない。なんて経験ありますよね。
そんな時は優先順位をつけて必ず伝えたい部分にフォーカスしましょう!

お客様満足度〇〇%>初回施術料金半額>ストレッチDVD無料プレゼント

 
上記は例ですが、伝えたいことの優先順位を書き出して整理して設計するのもいいと思います。

LPからフレーズを持ってくる

ユーザーは広告文を見てアクションを起こしLPに入ってきます。その為、そもそも広告文とLPの内容がズレていたら、離脱する可能性が高くなります。
またLPをじっくり見ると広告文に使える文章も多く出てきます。まさに広告文の素材の宝庫なのです。穴が開くほど見てみましょう!

他社競合の広告文を参考にする

他社競合の広告文は必ずチェックしましょう! 実際にチェックし、他社に訴求で勝てる部分がないかチェックする。
特に値段、内容量、効果性、実績などは勝てる表現が出来ないか確認しましょう。 他社に勝てる部分をそのまま広告文に入れることで優位性が出てきます。

アカウント構成における4つポイント

この章ではアカウント構成で重要なキャンペーンと広告グループのそれぞれ重要な4つのポイントを階層ごとに解説していきます。

キャンペーン構成2つのポイント

上記でも記載したとおりキャンペーンで設定できることを意識し、キャンペーンを構成していきます。

▼キャンペーンでできること
・1日の日予算設定
・配信ネットワーク(検索、ディスプレイなど)
・デバイスを設定する
・地域を設定する
・入札ルールを決める
・開始日と終了日設定

です。

予算に合わせてキャンペーンを構成する

〇〇のキーワードで予算をいくら振り分けたい というようなケースでキャンペーンを構成します。

こちらはコツのパートでお伝えしたとおり、キーワードの重要度や緊急度で分けることで広告費を有効に割り振りすることができます。

配信ネットワークで構成する

配信ネットワークとはGoogle広告では検索、ディスプレイ、動画、ファインド、ショッピング、スマートが存在します。

それぞれの詳細は割愛しますが、キャンペーン作成時には配信ネットワークを選択するため、それぞれの配信を行いたい場合、必然的にキャンペーンは分かれるようになります。

キャンペーンを分ける際に重視することはどのキーワードにどのくらいの予算を振り分けると広告の効果を最大化できるかです。

広告予算が無制限にある場合考えなくてもいいことですが、大抵の場合広告予算は限りがありその限られた予算の中でやりくりする必要があります。
キャンペーンで設定する1日の予算はいつでも変更ができますので、実際に配信結果を見ながら効果の良いキャンペーンに予算を振り分けましょう。

キャンペーン単位で予算を割り振る際の注意点として、配信するキーワードと予算のバランスを意識するというのがあります。

例えばキャンペーンAではキーワード数が10個、予算10,000円という設定に対し、
キャンペーンBではキーワード数が1,000個、予算1,000円という設定ではどうでしょうか。

Bでは設定しているキーワード1,000個に対して予算が少ないため、設定しているキーワードの広告表示がかなり限定されるというのが想定されます。

クリック単価はキーワードによって様々で、キーワード何個に対して予算いくらと一概には言えませんが、キーワード1個に対して月額1万円位で予算想定して、キャンペーンの1日の予算を決めていただくのが良いと思います。

広告グループ構成2つのポイント

広告グループはキーワードと広告文を関連付けるための箱の役割です。
そのため設定するキーワードから考えられるユーザーの検索意図に合わせて広告グループを分けるのがポイントです。

検索意図が違うということは、自ずと表示させるべき広告文も変わるはずです。 検索するユーザーに合わせた広告グループ構成を意識すれば問題ありません。

キーワードと広告文の関連性を高めるため

1つの広告グループに設定するキーワードと広告文の量については、何個が適切かという決まりはありません。

キーワードの意味合いが似ているものを同じ広告グループにしましょう。
広告文については1パターンだけ設定するのではなく3~5本程度設定しテストを行うようにしましょう。 そうすることで広告の配信結果の改善に繋がります。

キーワードによって広告のリンク先を変えるため

広告文で広告のリンク先ページの設定をするため、キーワードによってリンク先を分けたい場合にも広告グループを分ける必要があります。

例えばアパレルのECサイトを運営している場合TシャツのキーワードにはTシャツの広告文とTシャツの一覧ページに広告をリンクさせたいですよね。
パーカーであればパーカーのキーワードと広告文、パーカーの一覧ページにリンクさせるはずです。

こういった場合にもキーワードと広告文とリンク先のURLをあわせるために広告グループを分けて設定をします。

まとめ

リスティング広告アカウントの構造はそれぞれの階層で成り立っていて、それぞれに重要な意味があります。
それぞれの仕組みを理解してアカウント設計を行うことで、わかりやすく管理しやすいアカウントを設計することができます。

リスティング広告アカウント設計に役立てる、また実際に運用を開始している方は再度設計が完了しているアカウントを見直す時に参考にしていただければと思います。

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