
「競合他社のYouTube広告をよく見るようになった」
「そろそろウチもYouTube広告をやるべきでは?」
そんな焦りを感じているあなたのために、YouTube広告7種類の解説と、「どのYouTube広告を配信するべきか?」を明確にする記事を執筆しました。
「YouTube広告を配信するべきか否か」については今回は論じません。何故なら、論じるまでもなく、「YouTube広告は今すぐにでも配信するべき」と考えるからです。
YouTube広告の種類と何を配信するべきかを理解して、出来るだけ早くYouTube広告を配信しましょう。
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目次
YouTube広告の種類は7種類
2022年現時点のYouTube広告の種類は7種類です。
ここ数年でYouTube広告の種類は増え、広告の仕様も変化しました。YouTube広告の出稿量が増えたからこその変化と言えます。以下がその一覧です。
広告フォーマット | 動画の長さ | 広告の表示場所 | 配信の目的 |
---|---|---|---|
スキップ可能なインストリーム広告 | 最長6分 | ・YouTube 動画再生ページ ・Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ | 動画で紹介する商品やサービスに興味・関心を持つユーザーにアクションを起こさせる |
スキップ不可のインストリーム広告 | 最長15秒 | ・YouTube 動画内 | 繰り返し視聴させることで商品やサービスを認知させる |
TrueViewディスカバリー広告 | 制限なし | ・YouTube 検索結果 ・YouTube の関連動画の横 ・モバイル版 YouTube のトップページ | YouTubeチャンネルを宣伝する |
バンパー広告 | 最長6秒 | ・YouTube 動画内 ・Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ | 繰り返し視聴させることで商品やサービスを認知させる |
アウトストリーム広告 | 6秒~15秒 | ・Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ | 繰り返し視聴させることで商品やサービスを認知させる |
マストヘッド広告 | 最大30秒 | ・YouTube ホームフィードの上部 | 瞬間的に広告の配信量を増やす(イベントやキャンペーンの告知など) |
オーバレイ広告 | ※画像・テキスト | ・動画再生画面の下部 20% に表示 | 認知の拡大やクリックの獲得 |
それではこの7種類を順に解説します。
YouTube広告の配信メリットや事例は以下の記事で解説しています。
スキップ可能なインストリーム広告
インストリーム広告とは、動画視聴前と視聴中、視聴後に表示される動画広告のことです。
再生され始めてから5秒後にスキップが可能です。
メリットとしては、ユーザーに届けられる情報量が非常に多いという点が挙げられます。
仮にスキップされてしまったとしても、文字や画像以上の情報をユーザーに届けることができます。
また、スキップされてしまった場合には費用が発生しない為、費用対効果も高いと言えるでしょう。
インストリーム広告では、配信を始める当初は、10円~数十円らいの入札価格が良いとされています。
動画の長さ:最長6分
アスペクト比:16:9または9:16
入札戦略:
上限広告視聴単価(上限CPV)、目標インプレッション単価(tCPM)、目標コンバージョン単価、インプレッション単価(vCPM)※コンバージョン数の最大化の入札戦略の場合のみ
広告の表示場所:
YouTube動画再生ページ・Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリ
配信デバイス:PC、モバイルデバイス、テレビ、ゲーム機
スキップ不可のインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告は6~15秒以下の動画広告で、その名の通り広告をスキップすることができません。
そのため必ず費用が発生し、料金は目標インプレッション単価となっています。
スキップ不可のインストリーム広告で注意したいことが1つあります。
それは視聴ユーザーをリマーケティングリストにできない、という点です。
スキップ可能なインストリーム広告では視聴ユーザーをリマーケティングリスト化して、あとからアクションを起こしてもらうための広告配信を行うことができます。
そのため、スキップ不可のインストリーム広告は「広告を視聴してもらう」ことを目的として配信しましょう。
動画視聴後のアクションを促したい場合は、スキップ可能なインストリーム広告やTrueViewディスカバリー広告の配信を選択してください。
動画の長さ:最長15秒
アスペクト比:16:9または9:16
入札戦略:目標インプレッション単価(tCPM)
広告の表示場所:
YouTube動画内・Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリ
配信デバイス:PC、モバイルデバイス、テレビ、ゲーム機
TrueViewディスカバリー広告
TrueViewディスカバリー広告とは
TrueViewディスカバリー広告は、YouTubeの検索枠で検索した結果画面や、動画視聴中に右横の関連動画欄に表示されます。
インストリーム広告と違う点として、広告をクリックしないと動画広告が流れず、サムネイルや広告文に興味を持ったユーザーがクリックし視聴するため、インストリーム広告と比較するとネガティブな印象を与えにくいと考えていいでしょう。
TrueViewディスカバリー広告は、広告がクリックされたら料金が発生する「クリック課金型」の広告です。
動画の長さ:制限なし
アスペクト比:640×360(16:9)または 480×360(4:3)
入札戦略:上限広告視聴単価(上限CPV)
広告の表示場所:
YouTube検索結果・YouTube関連動画の横・モバイル版のYouTubeトップページ
配信デバイス:PC、モバイルデバイス、テレビ、ゲーム機
バンパー広告
バンパー広告は、最長6秒間スキップできない動画広告です。
この広告の特徴は、費用が発生する仕組みにあります。
上述した通りインストリーム広告の場合は、30秒以上の視聴あるいは、ユーザーがアクションを起こさない限り費用は発生しません。
しかし、バンパー広告は、1,000インプレッションあたりで費用が発生します。
メリットとしては、ブランディングに適しているという点が挙げられます。インストリーム広告と比べて視聴時間が短いため、スキップすることはできなくても、ユーザーに与えるストレスは少ないです。
バンパー広告は1,000回表示された時の広告費を想定して入札をかける必要があります。(CPM課金)そのため、広告費の範囲が広く、一概にこの金額というのを決めるのは難しいです。
動画の長さ:最長6秒
アスペクト比:16:9または9:16
入札戦略:目標インプレッション単価(tCPM)
広告の表示場所:
YouTube動画内・Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリ
配信デバイス:PC、モバイルデバイス、テレビ、ゲーム機
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、パートナー サイトの見込み顧客に表示するモバイル専用動画広告です。アプリ内またはページのコンテンツ内で再生されます。料金は目標インプレッション単価です。
アウトストリーム広告の広告枠があるコンテンツページをユーザーが閲覧した場合、自動的に動画が再生されます。音声はオフの状態で再生されるため、ユーザーが自身で「音声をオン」にする必要があります。
YouTube外=アウト の広告枠となるため、配信量はYouTube内のそれよりも多くなりますが、その分配信先やターゲット設定など、費用対効果を高めるには細かな設定が必要となります。
また、ユーザーは「動画を視聴する」前提でないため、YouTube内の動画広告よりも動画自体に「観てもらうための工夫」が必要になります。
そのため、YouTube内の動画広告を配信後、反応が良い動画を見極めてからのチャレンジをおすすめします。
動画の長さ:6秒~15秒
アスペクト比:16:9または9:16
入札戦略:
インプレッション単価(vCPM)※2秒以上動画が再生された場合のみ料金が発生
広告の表示場所:Google動画パートナー上のウェブサイトやアプリ
配信デバイス:モバイルのみ
マストヘッド広告
マウスヘッド広告はYouTubeホームフィードの上部で自動再生される広告です。動画は音声なしで配信されます。
そしてこちらはGoogleの「純広告」という位置づけです。
そのため、料金はインプレッション単価(CPM)制ですが、マストヘッド広告はGoogleの営業担当を通じて予約をする必要があります。また、料金は配信時のレートによって変動します。まずはGoogleの営業担当に見積を依頼しましょう。
マストヘッド広告がどのように表示されるかは、「マストヘッドプレビューツール」で事前に確認が可能です。
▼マストヘッドプレビューツール
https://www.youtube.com/videomasthead/
こちらで配信時の表示を確認してからGoogleにデータを送信するようにしましょう。
動画の長さ:最大30秒
アスペクト比:16:9
入札戦略:インプレッション単価(CPM)
広告の表示場所:YouTubeホームフィードの上部
配信デバイス:PC、モバイルデバイス、テレビ、ゲーム機
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告は、パソコンでのみ表示される広告フォーマットです。YouTube広告の中で唯一、静止画やテキストを配信できるフォーマットです
動画の下部20%の部分にバナー広告が表示されます。課金方式は、クリック課金とインプレッション課金から選択が可能です。
動画で広告を作るのはハードルが高い、制作リソースがないという場合でもより手軽にYouTubeに広告を出稿できます。
サイズ:468×60 または 728×90 ピクセル
広告の表示場所:動画の再生画面の下部 20%
配信デバイス:PCのみ
※2023年4月6日以降、YouTubeではオーバーレイ広告が掲載されなくなります。この変更は、視聴者にとっての利便性を高め、パソコンとモバイル デバイスでより優れたパフォーマンスを出せる広告フォーマットに最適化するために行われるものです。
YouTube広告の特殊な配信手法
解説の通り、広告のフォーマットは6種類ありますが、それぞれの広告フォーマットを個別で配信する他に、複数の広告フォーマットをまとめて配信したり指定した通りに動画を配信できる、便利な広告キャンペーンがあります。
そちらを2種類ご紹介します。
動画アクションキャンペーン
動画アクション キャンペーンは、費用を抑えつつシンプルかつ効果的に YouTube でのコンバージョンを促進できるキャンペーンです。
TrueView アクションの機能をベースとしており、1つのキャンペーンで YouTube および YouTube 以外の多様な場所に自動的に広告を掲載できます。
具体的にはYouTube ホームフィード、YouTube 動画再生ページ、Google 動画パートナーなどの広告枠に広告を掲載できます。YouTube ホームフィード、YouTube 動画再生ページ、Google 動画パートナーなどの広告枠に広告を掲載できます。
動画アクション キャンペーンでは、1つのキャンペーンで複数のフォーマットの広告枠に広告を掲載することができます。
つまり、これまでのようにインストリームフォーマット、ディスカバリーフォーマットと、別々にキャンペーン作成する必要がなくなります。
また、広告枠のごとに入札単価と予算を設定する必要もありません。動画アクションキャンペーンを作成すれば、後は自動的に機会が入札戦略に合わせてCV獲得をはかってくれます。
ただし、どの広告枠に掲載するかを選択することができなくなります。広告枠ごとに細かい数値を管理したい場合にはおすすめできません。
こちらのキャンペーンを使用するメリットは「運用に工数がかからない」という点にありあす。
完全に自動化での運用になるため、運用者を立てなくとも広告を配信することが可能になります。
ただし、他の各広告フォーマットと違い、細かな分析をすることには適していません。
自動化に工数を削減したい、効果計測や分析を重要視しない場合に活用しましょう。
動画広告シーケンス
シーケンス キャンペーンはユーザーに表示する動画の順番を決めて、指定した順番の通りに広告を配信できるキャンペーンです。YouTube でのみ配信できます。
動画の順番は「ステップ」という名で指定します。
ユーザーの行動は広告の「表示」「視聴」「スキップ」の3つの動作に分類され、その行動選択によりどのステップに移るかを指定することができます。
広告フォーマットをバンパー広告またはスキップ不可のインストリーム広告を選択した場合は、ユーザーの行動は「表示(=視聴)」となるため「スキップ」の行動を指定することはできませんので注意が必要です。
配信できる広告フォーマットと入札戦略は以下です。
シーケンスキャンペーンは選択する入札戦略によって、使用できる広告フォーマットが決まります。
入札戦略 | 利用可能なフォーマット |
---|---|
目標インプレッション単価(tCPM) | ・スキップ可能なインストリーム広告 ・スキップ不可のインストリーム広告 ・バンパー広告 ・上記の組み合わせ |
上限広告視聴単価(上限 CPV) | ・スキップ可能なインストリーム広告 |
動画シーケンスキャンペーンでは各ステップの表示回数、視聴回数などを確認することができるため、各ステップの動画の良し悪しを判断することが可能になります。
ストーリー仕立てにしている動画や、順番に動画を視聴させることでユーザーを教育しアクションに繋げたい場合など、段階的に動画広告を表示させたい場合に便利なキャンペーンです。
カルーセル広告などで成果が出ている場合、同じような成果が出せる可能性があります。チャレンジしてみましょう。
どのYouTube広告を配信するかは目的別に選択
YouTube広告7種類の中で何を配信すべきか。それは目的によって異なります。
目的によっては適さない広告もあります。成果指標を確認して、どのYouTube広告を配信するか選んでいきましょう。
YouTubeチャンネルの登録者数を増やす
YouTubeチャンネルの登録者数を増やしたい場合は、TrueViewディスカバリー広告を選択します。
TrueViewディスカバリー広告は他のYouTubeのおすすめ動画と同じようにYouTubeサイトやアプリ内で表示され、サムネイルをクリックしたユーザーが発生してはじめて動画が再生されます。
再生画面も他のYouTube動画と変わりありません。通常の投稿動画と同じように視聴されるため、ユーザーが動画を評価すればそのまま反映されますし、YouTubeチャンネルの登録を促すことが出来ます。
また、概要にリンクを貼ることでサイトやページに遷移させることも可能です。
動画を視聴し概要のコメントを確認しアクションを起こすユーザーは購買行動やサービス利用に繋がる可能性があります。
導線を作ることで次のアクションに繋げることが出来るため、概要欄に情報を記載するなど工夫が必要です。
サイトやページに遷移させる
ウェブサイトのトラフィックを増やしたい場合は前述のTrueViewディスカバリー広告も有効ですが、スキップ可能なインストリーム広告も有効です。
CPV単価制ではユーザーが30秒(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴した場合、もしくは動画のリンクをクリックするなどユーザーがアクションを起こした場合に料金が発生します。
動画が再生されて5秒が経過するとスキップボタンが表示されるため、動画に興味のないユーザーはそこで離脱します。
動画に興味のあるユーザーがサイトやページにアクセスすると考えれば、こちらも工夫次第では購買やサービス利用のアクションを起こすことも可能です。ターゲットユーザーがスキップせずに動画を視聴したくなるようにするには最初の5秒が重要です。
動画の視聴数を増やす(認知目的)
認知目的で動画広告を配信する場合は、スキップ不可のインストリーム広告やパンパー広告が適しています。
スキップ不可のインストリーム広告はその名の通りスキップなしで必ずユーザーに動画を視聴させることが出来る点が目的に沿っています。バンパー広告もしかりです。
ただし「視聴」を目的としても、ユーザーに全く印象を与えられない動画では配信する意味がありません。どちらも、動画の構成や題材などいかにユーザーへインパクトを残せるかが重要です。
バンパー広告の場合、動画の秒数自体が6秒以内になります。6秒という短い視聴時間で印象に残る動画を作成しましょう。
また、公式では認知度を高める配信として「アウトストリーム広告」を上げていますが、こちらは前述の説明通り「YouTube外のモバイル限定配信」となります。YouTube外で広告を配信したい場合はこちらの配信を選択しましょう。
YouTube広告運用を外注するかどうか迷ったときは以下の記事をご覧ください。
まとめ
一口にYouTube広告といっても、複数の広告フォーマットや配信方法があります。
また、配信の目的によっては効果性が低い広告もあります。何を目的としてYouTube広告を配信するのか明確にし、決めた目的に合わせて広告フォーマットや配信手法を選択しましょう。
目的に合わせて決めた広告フォーマットの「動画の長さや特徴」に合わせて動画を作成することが求める成果を出すポイントです。
YouTube広告それぞれの特徴を理解し、効果的な広告配信を行って求める成果を手に入れましょう。
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