カニバリゼーションとは?回避する方法から活用する事例まで公開

  • 2019.10.1
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皆さんはカニバリゼーションという言葉の意味はご存知でしょうか?
日常的に使うことはないかと思いますが、マーケティング業界ではよく耳にする言葉です。
カニバリゼーションという言葉の意味、そしてどのような状況がカニバリゼーションというのか実際の例も踏まえて解説していきます!

カニバリゼーションとは

カニバリゼーションとは簡単に説明すると共食いという意味です。
マーケティングで言う共食いとは、市場にて自社のブランド同士で競合してしまう状況のことを指します。
簡単にいうと自社の商品同士が、お互いの顧客を奪い合っている状態です。

検索広告でも異なるキャンペーンで同じキーワードを設定した場合はカニバリゼーションが起き、コンバージョンやクリックが分散してしまいます。

カニバリゼーションの原因

商品の価格や機能が似ていると同じターゲットに訴求してしまい、カニバリゼーションが引き起こされます。
商品やサービスがあふれている現代では起こりやすい現象ですね。またこのように商品やサービスが増加すると、競合他社だけでなく、社内で似た商品やサービスが生まれてしまってもおかしくありません。

カニバリゼーションはこのように商品やサービスの増加による顧客の奪い合いから発生するケースが多いといえます。

カニバリゼーションを引き起こさせない3つのポイント

カニバリゼーションを引き起こすと、マーケティングにおいて本来見込んでいた成果が出ない可能性があります。

例えば、頭痛に悩んでいるとして、近くに薬局が一店舗しかなく頭痛薬の種類も1つしかなければ誰でもその薬局でその薬を購入するでしょう。
しかし他にも店舗があり薬の種類も複数あれば、より自分にあった商品を選択しようとするでしょう。

このように似た商品・サービスについて選べる環境は、ここのサービスについては機会損失になるのです。
そしてこの機会損失は、自社と競合他社間だけでなく自社の商品・サービス間においても起こることがあるので注意が必要です。

ではカニバリゼーションを起こさせないためにはどうしたら良いのでしょうか。
下記はカニバリゼーションを起こさせないためのポイントです。

ペルソナの設定

カニバリゼーションが起こる時は、商品・サービスのペルソナが正しく設定できておらず、ターゲットが曖昧になっている可能性があります。

ペルソナがあいまいな場合、無駄に多くの人が当てはまり、見当違いの人の流入を引き起こすからです。
多くの人が当てはまるということは他の商品とターゲットが被る可能性が大きくなるということです。

そしてカニバリゼーションを引き起こす原因になってしまいます。正しいペルソナの設定方法に関しては関連記事をご覧ください。


 

差別化を図る

商品・サービスについて他の商品と差別化を図ることで、用途が同じや似た商品だとしてもカニバリゼーションを防ぐことができます。

例えばAppleの商品は差別化が良くできており、この例によく当てはまるので見て行きましょう。
iPodという音楽プレイヤーをご存知でしょうか。学生の頃はiPodを購入するかウォークマンにするのかを悩んだことを思い出しますが、余談は置いておいて、現在はiPodも大きく3種類に分類されています。

1番有名なのは「iPod touch」でしょうか。
タッチセンサー式のディスプレイを指で触って操作するのが特徴で、iPhoneから電話機能を省いたような商品です。

この商品の一番の魅力は大きなディスプレイです。このディスプレイは動画を視聴したり、ゲームを利用したりするのにとても有効です。

次にiPod touchと比較しやすい「iPod shuffle」をご紹介します。この商品はボタンのみの構成となっていて、BGMとして音楽を聞き流すのにぴったりです。

また、クリップで服などに固定が可能ですので、運動時に音楽を聴くのに適しています。

このようにiPodの中でも用途が大きく違います。なので「音楽プレイヤー」という商品カテゴリーは同様であってもiPodを数種類持っている人がいるのです。

こうして商品の価値を引き出すことで差別化を図り、カニバリゼーションを防ぐことができます。

企業内の意思疎通

自社商品で競合を起こすとなるとそれなりの規模の会社であることは間違いありません。
会社の規模が大きくなると社内での情報の共有が上手くいかず、似た商品を開発してしまうということもあるようです。

次々と商品を開発するうちに似た商品ができ上がっていても不思議ではありません。
しかし、ただでさえ他社が競合する商品を開発しているのに、自社内で競合を起こしている場合ではありませんよね。

ここまでマーケティングの観点から解説してきましたが、これらは全て広告の運用にも当てはまります。

広告の運用を開始するにあたり、ヒアリングをおこない、商品を理解し、ペルソナを絞り込み、キーワード・広告文を設定しますが、カニバリゼーションを防ぐためにはより正確に上記の作業をおこなう必要があります。
正確におこなうことにより、ターゲットや訴求を細分化することができるためです。

質を高めていくために必要なことは他のページで解説していますので、気になる方は以下のページを確認してみてください。


カニバリゼーションを防いだ例

実は東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)はその昔、カニバリゼーションが危ぶまれていました。

確かに同じディズニーのテーマパークという点でターゲットが重なってると考えられます。そこでカニバリゼーションを引き起こさないために様々な施策が行われました。

例えば、TDSではキャラクターの露出を制限をおこない、ファミリー層をターゲットにしているTDLと差別化を図りました。
開園当初はディズニーキャラクターが登場しないパレードもあったそうです。

他にもTDLと比べるとスリルが伴うようなアトラクションを投入したり、TDSではお酒が飲めたりと様々な施策をおこなっています。

参考:オリエンタルランドの秘密 「最強のサービス企業」はこうして創られる 

このように様々な業界で商品・サービスを分析しカニバリゼーションを引き起こさないように取り組まれているんです。

戦略的に発生させるカニバリゼーション

一方、カニバリゼーションを企業の拡大戦略として活用している企業もいます。

有名なのはBtoCの自動車メーカーです。
どの自動車メーカーでもハイグレードの車種はその上記車種とスペックや価格が重なっていることがよくあります。これはカニバリゼーションを起こしているといえます。

先ほどまでカニバリゼーションを引き起こさない方がいいという説明をしていただけに、なぜあえてカニバリゼーションを起こさせているのか疑問に思うと思います。

この方式は自動車が普及した第一次産業革命までさかのぼります。

自動車が初めて普及した際は1つの企業が市場を独占しました。その方法とは、1つの車種を1色のみで製造することで、低コスト高パフォーマンスを実現させたからです。
しかし自動車を多くの人が利用するようになると、消費者はそれぞれ個性を求めるようになりました。

そこで登場したのが低価格帯な大衆車や高額な高級車をそろえ、少しづつカニバリゼーションの状態を作るという方式でした。

この状態を作ることで、自動車購入の選択肢を他メーカーではなく自社内に置くことが可能になりました。

このように自社内に競合を作り、カニバリゼーションをおこすことで、消費者を囲い込む戦略を取ることもできるのです。

終わりに

カニバリゼーションをあえて引き起こし、自社内に競合を作るのはハイリスクハイリターンな戦略と言えます。

広告におけるカニバリゼーションは、意図せず引き起こしてしまうケースがほとんどですので、この機会にアカウントを確認してみてはいかがでしょうか。

いくつも商品があると訴求が似てしまうことがあります。広告アカウントの中で同じキーワードを入稿してしまわないように注意しましょう。

キーワードの重複を見落としていると本来の成果が出ない可能性があります。別のキャンペーンやグループで同じキーワードを設定していないかぜひ確認してみてください。

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片田湧太郎

株式会社リスティングプラス コンサルタント 消費者の感情や状況を想像し、広告を作成する楽しさと難しさを知った。リスティングプラスの指針の一つである、「仕事に誇りを 仕事に楽しみを」をモットーに日々、仕事の楽しみ方を探求中。 幼少時からサッカーをやっていて中学時には全国大会に出場。サッカー時代にはとにかく走って走って走ったという。 人生をサッカーにかけていた男が広告業界で爆走中。

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