リスティング広告の種類と最初は「Google広告」がおすすめな理由

  • 2022.6.21
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リスティング広告をやってみたいと思っても、まず何を始めたら良いのかわからない方も多いと思います。

今回は、これからリスティング広告を始める方や運用を始めたばかりの方に、リスティング広告の種類、用途別の選び方・使い方の基本を解説していきます。

代表的なリスティング広告としては、「Google広告」と「Yahoo!広告」の2種類あります。
Google広告は2020年9月時点で、世界で92.26%、日本では76.22%のシェアを誇る世界最大の検索エンジンです。初めて取り組むのであればまずはGoogle広告から始めるのがおすすめです。

その上で目的に応じて適切な広告媒体を選び、その広告効果を最大に活用していきましょう。

リスティング広告の種類

リスティング広告には「検索連動型広告(検索広告)」と「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」の2つがあります。

実際に広告運用の現場では、特に検索連動型広告のことを「リスティング広告」、コンテンツ連動型広告のことを「ディスプレイ広告」と呼ぶことが多いですが、この記事ではディスプレイ広告を含めた広義のリスティング広告について解説します。

検索連動型広告は検索キーワードごとに広告が表示されるので、ニーズが顕在化しているユーザーに絞って配信することができます。

一方、コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)ではポータルサイトのトップページなどに掲載されるため、サービスへの関心が薄い潜在層など幅広いユーザーにアプローチすることができます。

SEOとの使い分けについてこちらの記事で解説しています。

検索連動型広告(リスティング広告)とは

<概要>
検索連動型広告(リスティング広告)とは、インターネット広告の一種で、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンでユーザーが検索したキーワード(検索語句)に連動して掲載される広告です。
PPC(Pay Per Click)広告とも呼ばれ、広告がクリックされると広告費が発生します。

日本国内のリスティング広告を出稿出来る媒体として、下記2つが非常に有名です。
・Google広告(旧称:Google AdWords)
・Yahoo!広告(旧称:Yahoo!プロモーション広告)

<特徴>
リスティング広告では、クリックされた回数で広告費が発生します。
広告に反応がなくても固定費が掛かる純広告などと違い、広告がクリックされた時にだけ費用が請求されるため、ムダが発生しにくいとされます。

また、この1クリックあたりの広告費は入札方式になっており1日の上限費用で設定できます。この金額が広告の表示順序に影響を与えます。

検索エンジンで具体的なキーワードを検索しており、商品やサービスの購入を能動的に探しているユーザーにアプローチできるため、費用対効果が高いのも特徴です。

Google、Yahoo!とそれぞれ使っているユーザー層が異なるため、対象ユーザーや商材に合わせて配信をする必要があります。

Google 広告は全体のシェアはもちろんですが、初心者に使いやすくGoogleアナリティクスの連携もしやすいため、インターネット広告で自社サイトに集客をしたい、リスティング広告を始めたいという方はまずはGoogle 広告から利用していくと良いでしょう。

<おすすめの場合>
・「知りたいこと」「欲しいもの」が明確になっている顕在層のユーザーにアプローチしたい場合
・今すぐ売上や反響につながるユーザーにアプローチしたい場合

Google検索広告

<概要>
ユーザーが特定のキーワードを入力して検索した際にその検索キーワードに関連した内容の広告が、Google検索結果画面に表示されるものです。

<掲載場所>

<提携している検索エンジン(検索パートナー)>
goo、OCN、価格.com、@nifty、BIGLOBE、AUone、Thchnorati、livedoor、LUNASCAPE、Hatend、Aladdinなど

<特徴>
Googleはポータルサイトを所有していないので、基本的に提携先のサイトに広告が掲載されるという特徴があります。

また、Google広告は初心者に使いやすくGoogleアナリティクスとの連携もしやすいといったメリットがあります。

Googleは日本における検索エンジンの利用率シェアが約75%と高いことからも、リスティング広告で自社サイトに集客をしたい方はGoogle広告から利用していくことをオススメします。

<おすすめの場合> 
少額予算からでもまずリスティング広告を始めたい場合
・若い年齢層がターゲットでアプリプロモーションやスマホユーザーが対象の場合
・世界的シェアがNo1の為、海外へ配信したい場合

Google広告の始め方は以下の記事をご参考ください。

Yahoo!広告(旧称:Yahoo!スポンサードサーチ)

<概要>
Yahoo!JAPANなどのポータルサイトに広告主のテキスト広告がリンク付きで掲載されます。
Google広告と同様に広告の掲載そのものに料金が発生するものではなく、広告がクリックされた時に広告費が発生するクリック報酬型広告の1つになります。

掲載場所

<提携している検索エンジン(検索パートナー)>

引用:広告掲載メディア – Yahoo!マーケティングソリューション 

<特徴>
Googleに比べるとシェアは低いものの、利用している年齢層が40~60代とGoogleに比べ高く、そのためスマートフォンユーザーよりもPCユーザーが多く、且つ性別では女性が多い傾向があります。
そのため、中高年の女性をターゲットにしている商品やサービスを扱っている方にオススメです。

<おすすめの場合>
・PCユーザーが対象で40~60代の女性へ配信したい場合
・Google広告をやったうえでまだ予算が残っている場合

コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)とは

<概要>
コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)とは、検索広告では接触できない潜在層に対してアプローチすることができます。

こちらも広告の表示そのものに広告費は発生せず、広告がクリックされたときに広告費が発生する「クリック課金型」なので、無駄なく効率的にWebサイトからの集客を実現できます。また、検索広告と比較して1クリックあたりの単価が安いというのも特徴としてあります。

検索広告では目的が明確になっている顕在層のユーザーへ向けての広告配信になりますが、ディスプレイ広告の場合は、目的が明確になっていない潜在層のユーザーへ向けた広告配信になります。

検索広告との併用により、効果の最大化ができるため、まずはGoogle検索広告×ディスプレイ広告(GDN/Googleディスプレイネットワーク)で配信効率を最大化させていくと良いでしょう。

<提携している検索エンジン(検索パートナー)>
Googleが提供するサービス(Gmail、Youtubeなど)、個人のサイト、ブログなど

<特徴>
配信先(ターゲット)を設定することで、興味を持つユーザーにピンポイントで発信することができます。まだ商品やサービスを知らないユーザーに知ってもらう上で商品の認知やブランディングに大きく効果を期待でき、潜在的なニーズを生み出すことができます。

ディスプレイ広告は媒体によって配信されるサイトが異なるため、できるかぎり多くのユーザーに商品やサービスを知ってもらうためには、配信先、広告のフォーマット、ターゲティングの違いはありますが、予算が許す限りGDN・YDA両方ともに押さえておきたいところです。

しかし、ディスプレイ広告はリスティング広告と組み合わせて使うことで、成果を最大化することができ、未だ課題に気がついていない「潜在層のユーザーにアプローチできる」手法として有効になるため、まずは全体的なシェアをもつGoogle広告とGoogleディスプレイネットワーク(GDN)の併用からまずは始めていくと良いでしょう。

<おすすめの場合> 
・「知りたいこと」「欲しいもの」がまだ明確になっていない潜在層のユーザーへ周知、認知したい人がターゲットの場合
・商材やサービスのことを知ってもらうきっかけとしてまだ検討していない層のユーザーへ周知、認知したい人がターゲットの場合
・一度サイトへ訪れたユーザーに向けて再アプローチし売上へつなげたい場合

ディスプレイ広告(GDN/Googleディスプレイネットワーク)

<概要>
Googleディスプレイネットワークは、Google関連のWebサイトに広告を配信できるディスプレイ広告のネットワークで、GDNと呼ばれます。
YouTubeやニュースサイト、またはアメブロなどの広告枠に配信が可能です。

ライブドアブログや食べログなどのパートナーサイトのほかYouTubeなどGoogleが提供するサービスに広告を掲載することができます。
YouTubeやニュースサイト、またはアメブロなどの広告枠に配信が可能です。

<掲載場所>

<提携している検索エンジン(検索パートナー)>

<おすすめの場合>
・海外配信もしくは日本国内含め外国語での配信を行いたい人が対象の場合
・スマートフォンユーザーが多いため、その面まで広くカバーして配信したい場合

Yahoo!ディスプレイ広告(YDA:旧YDN)

<概要>
YDAは「Yahoo!ディプレイ広告」の略称で、ヤフー株式会社が提供するディスプレイ広告です。以前は、 Yahoo!ディスプレイアドネットワークと呼ばれており、YDNという略称で広く知れ渡っていました。

YDAの広告配信先は、Yahoo!JAPAN内の各ページ、及び提携しているパートナーサイト。ただし、多くの配信は、日本一の訪問者数/PV数を誇るYahoo!JAPAN内への配信となります。

YDAでは、「過去にウェブサイトを訪れたユーザー」や「リーチ(広告の到達先の数)したいユーザー属性」などの条件を設定し、その条件を満たしたユーザーが閲覧しているYahoo! JAPANや提携サイトに広告を表示します。

<掲載場所>

<提携している検索エンジン(検索パートナー)>

<特徴>
Yahoo!JAPAN!は、国内のインターネット利用者の90%をカバーできることや月間700億ページビューを誇るなど、日本最大級のメディアになります。

Yahooブランドパネルとは、PC、モバイルともにトップページの一番目立つ部分、
Yahoo!トップページの上部に掲載できるブランドパネル枠や、Yahoo!ニュースなど記事と記事の間に溶け込むインフィード枠に配信可能な点が強みになります。

このように多くのユーザーに見られているメディアの中で最も目立つ位置に広告を掲載できるのが、Yahooブランドパネル広告の一番の特徴になります。

サイト内に広告を出すというだけではなく、出稿サイトのカテゴリを選び、特定の内容に対して興味関心をもったユーザーにのみ配信することができるため「場所と人」によって広告を出し分けることが可能になります

YDNの最大の特徴・メリットは膨大なインプレッション数(広告表示回数)にあります。
配信方式等にもよりますが、1週間で100万回表示されることも珍しくありません。

そのため、ブランディングや商品認知アップを目指したいユーザーにとっては最適の広告となります。

<おすすめの場合>
・PCユーザーが対象で40~60代の女性向けへ広くカバーして配信したい場合
・Yahoo!ディスプレイ広告(YDA:旧YDN)をやったうえでまだ予算が残っている場合

リマーケティングとサイトリターゲティング

ディスプレイ広告についてお伝えしてきましたが、潜在層向け以外の使い方としてウェブサイトを過去に一度利用したユーザーに再アプローチするためのGoogle広告は「リマーケティング」Yahoo!ディスプレイ広告は「サイトリターゲティング」というものがあります。

<概要>
リターゲティング、リマーケティングとは、サイト訪問・自社アプリのインストール・YouTube チャンネル登録や動画の視聴など、自社サイトを利用したことがあるユーザーに対して広告を配信し、再訪問を促す広告の配信手法です。

・Google:リマーケティング
・Yahoo!:サイトリターゲティング


画像引用:サイトリターゲティングとは – ヘルプ – Yahoo!広告

<特徴>
一度サイトを訪れたユーザーは興味を持っている可能性が高く、再アプローチすることで、コンバージョンに繋げやすいので、アフターコロナにおいては「検索」と「リマーケティング」に予算を投下すべきです。

・見込み客(顕在層)へ再アプローチができる。
・単純接触回数を増やすことができる。
・費用対効果が高く、成約へ至る確率が高い。

リマーケティング広告(追跡型広告)はネットショップ通販(ECサイト)を運営する上で強い味方です。

基本的にはGDNリマーケティングと変わりませんが、配信面に違いがあるためGDNリマーケティングとユーザー属性が違うため、費用対効果の面で違いが出てくる可能性があります。

リマーケティング広告については以下の記事で解説しています。

Google広告、Yahoo!広告以外の種類

代表的なGoogle公告、Yahoo!公告2つのリスティング広告の他にも、次のようなリスティング広告があります。

それぞれの特徴とユーザーの検索意図を理解し、サービス形態やターゲットを明確にしさらにユーザーの購買行動を把握する必要があります。

ユーザーのニーズに合わせて用いることで、代表的な2社の広告と併用することで違った効果も期待できます。

レモーラリスティング(株式会社クロスリスティング)

<概要>
レモーラリスティングは、PC・スマートフォン向けに検索連動広告とリターゲティング広告を提供しており、「goo」「OCN」「BIGLOBE」「MY J:COM」といった大手ポータルサイトを中心に配信しています。

<特徴>
広告の入札単価が低く、GoogleやYahooに比べて低い入札額で広告を表示することができるという特徴があります。

リスティング広告との併用でレモーラリスティングを利用される方も多く、顕在化したユーザーニーズに対してターゲティングを行い広告を配信することやひとつの登録キーワードでPCにもスマホ(スマートフォン)にも同時に配信することが可能です。

高い費用対効果が見込めます。

Google、Yahoo!に勝るところ
・競合が少ない
・オークション制ではなく、ローテーション制
・長い広告文が設定可能
・審査基準が緩い
・30代、40代の男性ユーザーに強い。

<おすすめの場合>
GoogleやYahoo!に比べて低い入札額で広告を表示することができるので、小予算で始めていきたい場合

Simplisting(GMOインサイト株式会社)

<概要>
GMOインサイト株式会社が開発・提供を行うスマートフォンに特化したクリック
課金型広告です。 ユーザーの検索キーワードと連動してSimplistingが提携しているポータルサイトやアプリにて関連性の高い広告を表示することができます。

<特徴>
新メニューが「Simplisting」です。「JWord」と異なりスマートフォンに配信先を特化し、クリック課金で提供されています。
他社リスティング広告よりも安価なクリック単価や運用のフルサポートなどを売りとしています。

Yahoo!広告やGoogle広告の他にスマートフォン検索において新しい市場に広告出稿を検討されている方にはピッタリの検索連動型です。

<おすすめな人>    
Google広告やYahoo!広告で広告単価が高騰していたり、スマートフォンの検索市場での集客効果が高い業界や市場の方の場合

Indeedスポンサー求人広告

<概要>
Indeed内で検索した際に最適な位置で表示される求人広告のことです。
【有料広告】のことです。 Indeed(インディード)は無料求人のイメージが強いですが有料でも求人広告を載せることが可能です。
無料からはじめられるindeedの広告掲載ですが、有料広告をうまく活用することが
できれば求めている人材といち早く出会うことも可能になります。

<特徴>
求職者の目に留まりやすい位置に表示されるリスティング広告と比較するとクリック単価が安く、求人票の原稿さえ作ればスグに掲載可能原稿内容さえ決まっているのであれば、すぐに求人掲載が可能です。
さらに、いつでもスタート可能であることも従来の求人媒体との大きな違いです。

Inddedの特徴としては原稿内容が大きな鍵となります。
キーワードの量や、タイトル内容など、ノウハウがないとなかなか難しい面もあります。

<おすすめの場合>
・多数の店舗・拠点をもっている企業や職種で募集を行っている場合
・アルバイト・パート採用に困っている企業の場合
・既存の求人メディア・派遣では効果が出ない企業の場合
・自社でクローリング済みの採用情報ページを持っているが、活用していない企業の場合

SNS広告については以下の記事をご覧ください。

まとめ

リスティング広告の種類については「リスティング広告」と「ディスプレイ広告」があり
主に、2大媒体のGoogle広告(旧称:Google AdWords)とYahoo!広告(旧称:Yahoo!プロモーション広告)があります。

今回はリスティング広告の中でも種類をいくつか紹介してきましたが、リスティング広告を検討している場合は国内外問わず広告の表示回数も多く、海外もターゲットにできるといった全体的なシェアを考えてもまずはGoogle 広告から始められることをおすすめします。

また、Googleは世界的にユーザーが多いためヘルプやサポートも充実しており、Google広告運用におけるオンラインセミナーの開催による知識を習得できる機会が多く、自社運用を検討されている企業にはとてもありがたい環境があります。

そして、操作面でもGoogleアナリティクスとの連携方法が簡単な点や、管理画面が使いやすいなど機能性の良さや予算内で簡単に運用ができること、自動入札機能を使用することで知識の少ない担当者でも簡単に広告出稿を始めることができる点を考えてもGoogleの方が圧倒的に優位性が高いでしょう。

Google広告については、検索連動型広告(リスティング広告)、ディスプレイ広告においてもYahoo!広告よりもシェア、サポート環境、機能性はもちろん、現在は動画広告市場と利用者数の増加に伴い、YouTube広告が伸びていることも含めてまずリスティング広告を始めるにあたってはGoogle広告からやるべきです。

それぞれのフェーズに合わせてうまく使い分けていきながら活用していけるとよいでしょう。

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