リスティング広告とは?特徴や費用と成功へ導く3つの鉄板パターン

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長橋真吾

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リスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告のことです。
今すぐ悩みを解決したいユーザーに広告掲載出来るので、”適切に利用すれば”インターネット広告の中でも最も効果が高いと言われる広告です。

本記事では、「リスティング広告を始めてみようかな」と考えられている企業様に向けて、11年間で累計5,000社以上のリスティング広告のご相談に対応した当社が、リスティング広告の特徴やメリット、成功事例、導入方法など、売上促進におすすめ出来る理由をお伝えします。

また、失敗しやすいケースとその対処法、他の集客方法との比較など、他の記事では紹介していないリスク面にも触れて解説し、リスティング広告の深い理解をして頂くことを目的としています。
本記事を参考にして頂ければ、リスティング広告の失敗リスクを軽減し、売上アップへの最短ルートを進んで頂けるはずです。

目次

リスティング広告の特徴と掲載場所

リスティング広告の中には以下の2種類があります。

GoogleとYahoo!の検索結果に広告表示する 
→検索連動型広告

サイト内にバナー広告や動画の広告を配信する
→ディスプレイ広告(旧コンテンツ連動型広告)

検索連動型広告とディスプレイ広告では目的や利用シーンがことなります。
目的や課題に合わせて、配信方法が選べること、日々細かく運用することで高い効果を発揮するため運用型広告とも呼ばれています。

リスティング広告の特徴とは?

リスティング広告の主な特徴としては以下が挙げられます。

  • Google&Yahoo!の検索結果やサイト内に広告が出せる
  • 広告がクリックされた時のみに広告費がかかる(原則クリック課金制)
  • 即日開始、即日停止、予算も自由にコントロールできる
  • キーワードや広告文も自由にいつでも変更できる
  • 広告結果の詳細が24時間リアルタイムで分かる
  • 初心者でも広告配信が可能なようにサポートが充実

次に広告掲載場所と広告配信のイメージを捉えていきましょう。

リスティング広告は検索結果の上部に広告配信出来る

リスティング広告で最も費用対効果が高いとされるのが検索連動型広告です。
Google、Yahoo!の検索結果画面に以下のように表示されます。

上記の図のように、「広告」という表記が入ってるものが検索連動型広告、それ以外はオーガニック検索(自然検索)と呼ばれています。

検索連動型広告では、検索結果の上部と下部に広告が掲載される為、解決策や商品を探している「今すぐユーザー」に商品サービスをPRできます。

検索連動型広告は購買層向き広告、ディスプレイ広告は潜在層向き広告

検索している「今すぐ課題を解決したいユーザー」にアプローチする検索連動型広告に対し、まだ「商品を探していない情報収集段階の潜在層」にアプローチできるのがディスプレイ広告です。

ディスプレイ広告はGoogleとYahoo!の提携する大手情報サイトや個人ブログ内に広告掲載できます。 ディスプレイ広告を使えば、テキスト広告以外にも画像を使ったバナー広告や動画広告などをYouTube内に配信できるようになります。

それぞれ同じリスティング広告と呼ばれるものではありますが、目的やニーズに合わせて最適な広告を配信できるように幅広いメニューが用意されているのも特徴の1つです。

リスティング広告が売上UPしたい企業に選ばれる理由とは?

ではリスティング広告が売上アップにつながる理由について解説していきましょう。
有料広告ですので、「リスクがある」「怖い」「損しそう」と認識を持っている方もいるかもしれません。

しかし、以下の理由をご覧いただければリスティング広告は今までの広告に比べて、とてもリスクの低い広告だということがおわかりいただけると思います。

購買意欲の高いユーザーにだけ広告を出せる

リスティング広告の効果が高い理由として、「今すぐ悩みを解決したいユーザー」に向けて一番にメッセージを届けられることが挙げられます。

特に水道修理や、カギ修理など、緊急性の高いサービスはユーザーが検索してすぐに電話をかけることから、検索結果の上部に広告を表示できればその分電話をかけてもらうチャンスは大きくなります。

緊急性の低いビジネスの場合も、「検索する」ということは「何かしらの解決策を探している」購買意欲の高いユーザーのみに広告配信できるので、いままでのチラシや紙広告と比べても高い効果が期待できるのです。

つまり「今、最もあなたの商品サービスを購入する可能性が高いユーザーだけ」に絞って広告掲載が出来るということです。

即日開始・即日終了が可能

次に、「リスクが少ない広告」と言える点が、広告配信・停止が自由にできることです。

リスティング広告では、自分で管理画面を使って広告配信を自由にコントロール出来るようになっています。
広告配信や停止以外にも、広告文言の入れ替えや広告配信するキーワードの入れ替えなどがいつでも可能です。

刻一刻と変わるビジネスの状況に合わせて、表示させる文言、キーワード、サイトURL等を自由にコントロールすることができるのです。

以下に、紙広告やテレビ広告との比較図をまとめました。
このようにリスティング広告は、今までの広告と比較し「リスクが少ない広告」として多くの企業に選ばれています。

リスティング広告 紙面広告やテレビ広告
即日開始、即日停止 可能 不可能
広告文言の途中変更 いつでも可能 掲載後は不可能
広告予算の設定 1円~ 最低金額あり
広告掲載時間や地域の設定 自由に設定可能 制限あり

特定ユーザーをピンポイントで狙える

ビジネスによっては、老若男女にではなく、特定のユーザーにだけ絞りこんで広告掲載をしたいケースもあるのではないでしょうか。

女性が対象のビジネス、50歳以上が対象のビジネスなど、ニッチなビジネスをされている場合は対象ユーザーのみに絞って広告掲載した方が費用対効果は高くなりますよね。
その他にも地域ビジネスの場合は、広告掲載する地域もピンポイントで狙う必要性が出てくることでしょう。

リスティング広告では以下のようにカスタマイズした広告配信が可能です。

  • 男性や女性だけに広告配信
  • 指定した年齢だけに広告配信
  • 指定の地域だけに広告配信
  • 特定の時間帯だけ広告配信
  • 自社サイトに訪れたユーザーにだけ広告配信
  • 商品をすでに買った人を除外して広告掲載

大量のアクセスを集められる

リスティング広告は、このようにユーザーをピンポイントで狙うことができますが、もう一方で、ディスプレイ広告を使うことでテレビ広告のような広範囲のユーザーへのアプローチも可能です。

ディスプレイ広告を使えば、大手情報サイトやYouTubeといったユーザーが大量に集まるサイトに広告掲載をすることができるようになります。

検索されにくい商品やサービスを扱ってるケースや、より多くのユーザーに認知をしてもらいたいケースはディスプレイ広告を使えばより効果的に多くのアクセスを集られます。ビジネスの状態やニーズに合わせて様々な使い方が可能です。

費用対効果が詳細にリアルタイムにわかる

最後にリスティング広告の管理画面について少し触れたいと思います。

リスティング広告は、導入時に「アカウント」と呼ばれる管理画面が個別で発行されます。
その管理画面では、広告配信の状況をリアルタイムで確認できます。
どのキーワードでどの程度広告費が利用され、その結果どう集客に繋がったのかなどの詳細までわかります。

  • リアルタイムで広告の状況が詳細にわかる
  • いますぐ広告の変更や修正ができる

この管理画面の仕組みが、リスティング広告が運用型広告と呼ばれる所以でもあり、知識や改善の頻度によって、効果が変わると言われている最大の理由です。
適切に利用すれば自由自在に扱えて、とても効果の高い広告がリスティング広告なのです。

リスティング広告の費用と上位掲載の仕組み

それでは、リスティング広告の費用と広告の順位を決める要因について詳しく解説します。
この章では「いかに効果高くリスティング広告を配信するか」という広告のキモともいえる部分を解説しますのでじっくりご覧くださいね。

リスティング広告はクリック課金型を採用

リスティング広告は基本的にクリック課金型を採用しており、この場合広告が表示されても費用は発生しません。
ユーザーが興味をしめして、広告をクリックしたときのみに費用がかかります。

※最近は、インプレッション課金・コンバージョン課金・視聴課金など、クリック課金以外の課金方法も増えています。

この1回あたりのクリックにかかる費用を「クリック単価=CPC」と呼びます。 リスティング広告はキーワードやサイトごとにクリック単価が変動することから、キーワード毎やサイト毎に広告の効果が上下します。キーワードによっては、クリック単価が2倍3倍と上下するので注意が必要です。

クリック単価は競合が多いほど高く、競合が少ないほど低く

このクリック単価はライバルの設定するクリック単価によって上下します。
ライバルも積極的に配信するキーワードはクリック単価が高く、ライバルの少ないキーワードはクリック単価が低くなります。

また、キーワードごとの効果は管理画面から分かるので、集客効果の高いキーワードほどクリック単価が高くなり、集客効果の低いキーワードほどライバルが少なくなるためクリック単価が安くなるのも理解しておきたいポイントです。

このオークションのような仕組みを使ってることから、キーワードによっては1クリック30円程度のキーワードから、1,000を超えるようなキーワードまで存在します。

高いクリック単価を支払わなくても広告掲載は出来る

この仕組みから、集客効果の高いキーワードほどクリック単価が高くなると言えます。
しかし、とにかく高いクリック単価を設定しないと広告配信ができないというわけではありません。

検索結果には常に複数社の広告が掲載されるようになっており、広告ランクと呼ばれる指標で順位が決まっています。

クリック単価以外に広告の品質を加味して、順位が決まるので、クリック単価が他社より低くても品質の高い広告運用をしていれば広告を上位に掲載できるのです。

広告掲載の順位決定に関する広告ランクについて 詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。 

 

そのためクリック単価が高いキーワードへの広告配信も、広告品質を意識すれば十分に成果が出るというメリットがあるのです。

リスティング広告集客に成功した事例を公開

ここではリスティング広告を使って売上アップに成功した事例を一部紹介したいと思います。
弊社クライアント様の実績なので一部数値のみではありますが、どれぐらいの予算でどの程度集客できるのかの参考にして頂ければ幸いです。

以下専門用語をご理解の上、ご覧ください。
・CV数=申込件数や注文件数のことで広告のゴールを達成した件数
・CPA=広告費÷CV数で算出される1件当たりの獲得コストのこと

通販ビジネス、開始後1年で月間468件の新規注文を獲得

認知度のない新商品(嗜好品)のケースです。
リスティング広告を開始して1年後に月間申込数468件を達成しました。

商品価格は2,980円。 広告予算30万円程度からスタートし、販売順調の為に少しずつ拡大し新規申込数を拡大していきました。

【目標CPA6,000円】
月間広告費用 : 約280万円。
CV数(申込数) : 468件
CPA (1件獲得当たりの広告費): 5,982円。
目標達成までの期間12ヵ月
※月によってパフォーマンスは変動します。目標CPA達成時点での数値です。

リピートが発生するビジネスの場合、初回価格よりも1件当たりの獲得費用が上回ることが多くなりますが、上記数値であれば合格ラインです。

店舗ビジネス、開始後1ヵ月で25名の新規を獲得

店舗ビジネスで開業されたケースです。
看板やチラシを使わず、リスティング広告でホームページに誘導を行い、効率よく新規顧客を集めることに成功しました。サービス価格は6,000円程度です。

【目標CPA9,000円】
月間広告費用 : 約20万円。
CV数(申込数) : 25件
CPA (1件獲得当たりの広告費): 8,634円。
目標達成までの期間1ヵ月

※月によってパフォーマンスは変動します。

リピートが発生するビジネスの場合、初回価格よりも1件当たりの獲得費用が上回ることが多くなりますが、上記数値であれば合格ラインです。

BtoBビジネス、開始後3ヵ月でセミナー動員数70件獲得

「営業効率アップ」セミナーへの集客を行ったケースです。リスティング広告を使って効率良く見込客を集めることに成功し、無料セミナーへ見込客を動員しました。

【目標CPA5,000円~8,000円】
月間広告費用 : 約40万円
CV数(申込数) : 64件
CPA (1件獲得当たりの広告費): 5,902円
目標達成までの期間3ヵ月

※月によってパフォーマンスは変動します。

アポ設定ではなく、セミナーリードの獲得がゴールです。
法人営業の場合、受注単価が顧客によって変わるので目標CPAにもある程度の幅が設定されています。

事例で見ると、リスティング広告を使っての集客イメージがついたのではないでしょうか。
日々、広告のパフォーマンスは変動します。あくまでも広告なので、予算をかければ確実に売れるというわけでもありません。

しかし小予算からスタートでき、成果によっていくらでも集客数を拡大できるのもリスティング広告の強みでしょう。
これからビジネスをスタートする方も、さらに売上アップを目指したい企業様も、まだ取り入れていないのであればリスティング広告は真っ先に取り組んで頂きたい集客方法の1つです。

リスティング広告で失敗しやすいビジネスと対処法

それでは次にリスティング広告で失敗しやすいケースについて解説します。 リスティング広告は、ホームページに優良な見込客を連れてきてくれますが、だからと言って必ずしも売上アップに繋がるというわけではありません。

良く起こるケースがリスティング広告をやったけれど商品が売れない、商品は売れるけれど費用対効果が合わない(赤字が続き黒字が見込めない)というケースです。
ではこのような状況はどのようなビジネスに起こりやすいのでしょうか。

コモディティ化しているビジネス

最もリスティング広告と相性が悪いのが、コモディティ化している商品やサービスです。
コモディティ化とは、「一般的な商品になること」を指し、洋服や飲料水、筆記用具、トイレットペーパー、電子タバコ等が挙げられます。

これらの場合、コンビニやドラッグストアなどで手に入りやすく、通販で買う必要性がないのでリスティング広告を使っても思った成果をのぞめないケースが多いです。仮に広告をクリックしたとしても、「近くのドラッグストアで買えばいいや」という心理になりやすいからです。

インターネット検索は日常の生活には無くてはならないものになりましたが、「身の回りでは解決できないもの」をネットで探す傾向が強く、ネット以外でも手軽に手に入るものはおもったように成果が上がらないのです。

◆対処法
・店頭では手に入らない特徴を商品に付加する
・Amazonや楽天市場などモール出店に切り替える

粗利の低いビジネス

次に相性が悪いのが粗利の低いビジネスです。

例えば、転売などが良い例で1万円で売れる靴を仕入れるのに8,000円の原価がかかっているという場合は、リスティング広告はおすすめしません。

粗利が2,000円の商品も粗利が1万円の商品も、リスティング広告に出してしまえばアクセスを集めるのに同程度のクリック単価がかかります。よって粗利の低いビジネスは広告がクリックされるほど赤字が膨らみやすく、粗利が高いビジネスは黒字化しやすい傾向があります。

飲食店や雑貨などの低単価物販、原価が5割以上を占めるビジネスなどは費用対効果が合わない(赤字が続き黒字が見込めない)ケースが起こりやすいのです。

◆対処法
・初回赤字を覚悟してリピートで利益を出すor関連商品のアップセルで利益を出す
・高単価商材を扱い、粗利率が低くても1件販売時の利益額を増やす

アップセルについては以下の記事で解説しています。

競合優位性の低い商品、サービス

次が競合優位性の低い商品やサービスを扱う場合です。

リスティング広告は1つの検索キーワードに対して複数の会社の広告が掲載されるので、ユーザーは様々な広告を比較してもっとも魅力的な商品サービスを購入します。

よってライバル会社の商品サービスと比較して劣っている場合や、優位性がない場合はリスティング広告を使っても思ったように売れない・費用対効果が悪いということが多いです。

また優位性は持っているけれど、ユーザーの興味とホームページで訴えている内容がズレていて魅力が伝わらずに売れないケースも実際によくあるご相談ケースです。

◆対処法
・ホームページの改善をし魅力を十分に伝える
・ターゲットを絞り、特化型商品として売り出す
・商品企画をアップグレードし魅力を強める
・コンセプトを変更し、ターゲット変更する

相性の悪いビジネスは対処法を検討した上でスタートを!

 リスティング広告はあくまで広告であり、広告費をかければどんなビジネスでも上手く行くというわけではありません。
以下に、相性の悪いケースとその対処法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ケース コモディティ化しているビジネス 粗利の低いビジネス 競合優位性の低い商品、サービス
具体例 飲料水、電子タバコ、筆記用具、雑貨など 雑貨、転売、輸入品、粗利が低いビジネス全般 コピー機、不用品回収、引越し
売れない主な理由 コンビニやショップで簡単に手に入るから 広告費で利益が無くなってしまい、広告を続けることが困難 比較検討された際に自社を選んでもらう理由付けが弱くなるため
対処法 ・店舗では手に入らない特別な特典を付ける ・商品企画を変える ・利益率の高い商品に広告を使う ・リピート販促まで加味して初回赤字と割りきる ・LPで魅力を強く打ち出す ・商品に特典やキャンペーンをつけて付加価値をつける

ただし上記のビジネスでも対処法次第では、リスティング広告を使っての売上アップは可能です。
また上記に該当しないケースはどれもリスティング広告で売上アップが出来る可能性をおおいに秘めているということになります。

今までリスティング広告を実施していなかったけれど、リスティング広告を適切に導入することによって、翌月から売上2倍、3倍と成長していく企業様もたくさん存在します。
上記に当てはまらないケースのビジネスの場合は、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

リスティング広告は出来るだけ早く取り組むのがおすすめ

次にリスティング広告をどのタイミングで始めればいいか?について解説します。
いつでも開始できるリスティング広告ですが、起業してすぐにリスティング広告を使うケースは、実際には多くないようです。

これはやはり広告費がかかることが理由のようです。
もちろん、ある程度ビジネスが軌道に乗ってからスタートするというケースもあるのですが、通販ビジネスのように最初から使わないと売上が上がらないというビジネスもあるため、ビジネスの性質を見て開始を検討しましょう。

そうはいってもリスティング広告を何時のタイミングではじめるのがベストなのでしょうか?
この章では一般的なWeb集客の施策であるオーガニック検索とSNS集客との違いについて解説しながらどちらを先に実施するべきか、についてお伝えします。

短期ではリスティング広告、中長期ではオーガニック検索も

リスティング広告とオーガニック検索の最大の違いは、成果が出るまでの期間に最大の違いがあります。 リスティング広告は即日で検索結果に広告を掲載できるのに対し、オーガニック検索は上位表示するまでに時間がかかります。

  リスティング広告 SEO対策
表示場所 検索結果画面の上下に広告を表示 自然検索枠
即効性 高い、即日で掲載が可能 ページを上位に表示するには時間がかかる
料金 クリック課金制 検索結果に表示するのは無料
ターゲティング 設定できる 細かくは設定できない

また、リスティング広告はクリックされるたびにお金が掛かるのに対し、オーガニック検索は何度クリックされても無料というのが特徴です。しかしながら、リスティング広告はお金がかかる分、必ずユーザーをホームページに連れてくる一方で、オーガニック検索は記事を書いても必ず上位表示されるとは限らず、記事などを作るリソースが無駄になるリスクがあります。 短期的に取り組むプロジェクトであれば、リスティング広告。中長期で取り組むと意思決定されているプロジェクトの場合は、併用して施策を進めることをおすすめしています。

SNS集客も時間が必要、まずは広告で反応を見よう

次がFacebookやTwitter、インスタグラムなどを使ったSNS集客とリスティング広告の比較です。

オーガニック検索と同様にSNSを使った投稿やPRなどはお金はかかりませんが、あくまでアカウントに紐づいているフォロワーなどが集客できる母数になります。
すでに多くのフォロワーがついている場合は別ですが、そうではない場合SNSのフォロワーを獲得し、集客効果が出るまでに相当な時間がかかります。

もちろんオーガニック検索と同様に毎日投稿を続けたとしても順調にフォロワーが増えるというわけではありません。
SNS集客の場合はリスティング広告を使わずとも、Facebook広告やインスタグラム広告、Twitter広告などがそれぞれ用意されているのでそちらを検討するのも良いでしょう。

SNS広告について詳しく知りたい方はこちら

比較的、検索されにくいサービスなどはSNS広告の方が集客できるケースも多く、ビジネスやサービスによってリスティング広告とSNS広告を使うかは慎重に検討した上でスタートすることをおすすめしています。

他の集客方法との優先度まとめ

 Web集客というと大きく分けて無料のアクセスアップと有料のリスティング広告に分かれるので、どちらからやるべきか?というのは何度も議論されてきた話題です。

しかしながら、それぞれメリットデメリットがあるので、昨今のインターネット市場では、出来るだけ網羅的にやった方がいいというのが私の考えです。
ただ、さまざまある方法の中でもリスティング広告は高い効果、即効性が期待できるので真っ先に取り組むことをおすすめしています。

すでに無料の集客を実施している方も、リスティング広告を併用頂ければ「反応の取れるキーワード」「反応の取れる広告訴求」等が見えてくるので無料集客にも応用が出来るようになるでしょう。

リスティング広告含むインターネット集客は、どれも成果を作りだすのにデータを見て改善するという工程が必要なため、ビジネスが上手く行ってる時や、資金が十分に用意できている時に開始することをおすすめしています。

リスティング広告を始める5つのステップ

この章では具体的にリスティング広告を始めるにはどのようなステップで進めればいいのか、概要を説明していきます。 広告開始までのステップを正しく理解して、リスティング広告の理解を深めてください。

目標を決めよう

リスティング広告を始める前に広告の費用対効果について考えておく必要があります。

1件商品を販売するのにいくらまで広告費をかけることができるのか?
何件の注文がリスティング広告経由で欲しいのか、です。

これらを目標CPA、目標CV数と呼びます。
「逆にCPAってどれぐらいなの?」という疑問も浮かぶかもしれませんが、サイトの作りや商品の優位性やオファーによっても実際のCPAは変動します。

また、予算の大小でも利用する広告メニューが変わるのでCPAは変動していきます。 まずは、大枠でも構いませんのでこれぐらいの広告費で1件獲得出来ればビジネスとして成り立つという視点で考えて見ましょう。

弊社が良く支援する業種の基準値を以下の表にまとめましたので、参考にしてみてください。

セミナー 化粧品 BtoB サービス
オファー お試しセミナー お試しor初回割引 資料請求やセミナー メルマガ登録・line登録
CPA水準 5,000円~10,000円 6,000円~10,000円 5,000円~5万円 500円~3,000円

予算を決めよう

目標が決まったら予算を決めましょう。
予算の設定は簡単です。 先ほど目標CV件数を決めましょうとお伝えしましたが、目標CV数×目標CPAが広告予算になります。

他にも売上から算出するケースや、テスト予算として失敗しても問題ない予算感でスタートするケースも様々です。
詳しくは下記の記事で紹介していますので、詳しく知りたい方はご覧になってください。

リサーチしよう

次のステップはリサーチです。目標と予算が決まったら、一度実際にリサーチしてみましょう。
リスティング広告の世界にはキーワードプランナーといったキーワードの競合性の高低を調べるツールなどがありますが、この段階では以下のリサーチをしてみてください。

・広告掲載したいキーワードで実際に検索してみる
・ライバルの広告文を見る
・ライバルの広告をクリックしてみる(相手に広告費が発生しますが…)

この段階でのリサーチでは上記作業を行ってみて以下を確認してください。

1 ライバル広告が出ているかどうか 2 ライバル広告文では何を訴求しているか? 3 クリックした先のランディングページを見る
⇒広告がたくさん出ているということであれば、それは優良顧客が集まるキーワードです。 ⇒ライバルよりも魅力的な広告文を設定できるか確認しましょう。 ⇒ライバルに勝っている点は商品サービスにあるか確認しましょう。

上記3つの質問にYESと答えられるのであれば、すぐにでもリスティング広告出稿の準備に入りましょう。

アカウントを開設しよう

リスティング広告を始めるにはGoogle広告またはYahoo!広告のアカウントを開設する必要があります。
以下のリンクからGoogle広告もYahoo!広告も無料でアカウントを開設可能です。

Google広告
https://ads.google.com/intl/ja_jp/getstarted/ 
Yahoo!広告
https://promotionalads.yahoo.co.jp/topics/cp/ld202011/index.html

アカウント設定をして広告掲載を始めよう

アカウントを開設したら次はアカウントの構築に進みます。
ご自身で運用してみるという方は以下に開設から初期構築までの方法を詳しくまとめましたので、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

リスティング広告は簡単なステップで広告掲載が可能です。全くの未経験の方でも使えるように設計されていますので、初めての方でも広告掲載までは可能でしょう。

しかし注意も必要です。
リスティング広告は運用型広告と呼ばれており、データを分析してパフォーマンス改善する為の知識やスキルが必要になります。

広告ですので広告掲載すれば100%集客につながるというものでもありません。
広告費をかけるなら可能な限り失敗したくない!という方の為に、最後にこれからリスティング広告を始める方への3つのTipsをお伝えします。

リスティング広告を成功させる3つの鉄板パターン

最後の章では、これからリスティング広告を始める方へ向けて王道の3つのパターンをご紹介します。

リスティング広告はご自身で簡単に始められるのが魅力の1つですが、広告として効果を高める為には一定の知識やスキルが必要になります。
広告集客は知識なく成功させられるものでもないので、必ず以下の3つの選択肢のどれかを選択の上、スタートすることを推奨しています。

独学で専門知識を身に着ける

今はGoogleのヘルプやリスティング広告に関する専門書籍も昔に比べればかなり充実しています。専門書を読みあさればポイントは理解できると思いますし、Google広告やYahoo!広告もサポート体制が充実してきてるのでこれらを併用すれば小規模であれば効果的な運用が可能になるでしょう。

Google広告ヘルプ
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/contact-us/
Yahoo!広告ヘルプ
https://ads-help.yahoo.co.jp/

LINEで気軽に相談出来るサポートもついていますし、担当者に依頼すると初期設定なども行ってくれます。専門知識がなくともこれらを活用すれば正しく広告開始できる時代になりました。

ただ、あくまで無料サポートの範囲です。専門範囲外の回答や素早いレスなどは期待しないである程度自分で運用するという心構えが必要です。

経験者を雇用する

全くの素人の方がリスティング広告を扱うよりは、リスティング広告運用の経験がある人が運用した方が効果的な運用が可能です。
身近に運用経験がある人やフリーランスで契約出来る人が居ればそれらの方に依頼するのが良いでしょう。

とはいえ、Web広告の業界は変化が早いため3年も間が空くと管理画面の使い方や機能面、パフォーマンス面に大きな違いが生まれます。
そのため、過去に運用経験があったとしても、即戦力として活躍できない可能性があるのも事実です。

実力のある広告運用者は、どこも求めている人材なので小規模の広告運用では入社してくれないという問題があります。

専門家や代理店に依頼する

最後におすすめするのが専門の代理店に依頼する方法です。

もちろん自社で運用するよりは費用がかさむというのがデメリットです。
とはいえ専門の担当者の採用コスト、経営者や能力の高い人材が広告をイチから覚えて運用するコストを考えると遥かに格安で依頼出来るという特徴があります。

とはいってもアウトソースなので、社内で対応するよりも動きは遅くなることもしばしばあります。
夜の19時過ぎに修正依頼をかけたり、明日すぐにやってほしいという要望を投げても代理店側も働き方改革が求められる時代です。自社の価値観と同じように動いてくれ、ということは難しいでしょう。

あくまでビジネスパートナーとしてお互い配慮をした関係の中で成果を作り出していく必要があります。代理店によっても運用方針やサービス範囲は異なりますので、自社のニーズに合わせた代理店を選ぶことがポイントです。 

ニーズ別、おすすめ対処法

以下にニーズ別におすすめの対処法をまとめました。あなたのニーズにあった始め方を実践してみてください。

対処法 費用をかけたくない 柔軟に対応 成果
独学で実践
経験者を雇用
代理店に依頼

とにかくお金をかけずに試してみたいのであれば、独学で進めるべきですし、ある程度リスティング広告を使ってしっかりと集客を成功させたいといのであれば経験者雇用か代理店依頼を検討しましょう。

ただし独学で開始する場合は、代理店や経験者と広告上で戦うことになるということは理解しておいた方が良いでしょう。

専門知識を取り入れる際の注意点

最後に、専門知識を取り入れる際の注意です。
多くの企業が出来るだけお金をかけずに広告を実施したいと考えます。代理店に依頼すると、広告費以外に業務委託費などの費用がかかるので、それなら社内で対応しようと考える経営者の方は多いです。

しかし、代理店に依頼する以外の方法で集客を行う場合でも、採用費や人材育成コスト、運用に携わらせる人件費がかかることは知っておきましょう。

代理店人材が1時間で終わる作業も、素人であれば軽く見積もっても3倍以上はかかる感覚です。
現に代理店内でも3年目の人材と入社したばかりの新人では作業スピードに5倍ほどの開きが出ます。

自分で広告知識を身に着ける、経験者を雇うという選択肢においてもやはり採用費や教育費がかかります。また、経験不足による失敗があればそれが程度の損失になるかは分かりません。

専門分野だからこそ、自社の状況にマッチした代理店さんを選び、最初はパートナーとして並走してもらうのが最も効率的だと考えます。 

最後に

この記事を通して、リスティング広告をこれから始めるという方に、リスティング広告の魅力が十分に伝わっていれば嬉しいです。

費用対効果の高いと言われるリスティング広告ですが、ご自身で運用することも代理店に任せることも可能です。ただ、専門的な知識を用いて運用しなければ費用対効果の高い広告にはならないということをしっかりと覚えておきましょう。

もちろん、少額でチャレンジして上手く行かなかったらすぐに停止できるのもリスティング広告の特徴です。
以下のような使い方をされる企業様も増えているのでぜひ参考にしてみてください。

・自社でチャレンジしてみて上手く行かなかったときにプロに依頼する
・プロに代行依頼しながら教えてもらい、いずれ自社運用に切り替える

いずれも今まで主流だった「全部独学で進める」「代理店に丸投げ」といった方法よりも、代理店と企業の双方で進められるため成果を上げやすい方法です。

どの選択肢を取る際にも知識はあるに越したことはありません。 ぜひ、リスティング広告に対する知識と理解を深めるところからスタートしてみてください。

Writer

長橋真吾 記事一覧

デジタルアスリート株式会社 代表取締役社長
1984年長野県生まれ。日本体育大学を卒業後、情報通信系商社に入社。その後ネット集客支援サービスを手がけるWebコンサルティング会社に入社。リスティング広告のノウハウを学ぶ。
2011年に株式会社リスティングプラス(現・デジタルアスリート株式会社)を設立し、代表取締役社長に就任。
中小企業を対象にコンサルティング会員は累計3,000名超え、年間100社以上の企業のWeb集客を支援する。

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