【保存版】リスティング広告代理店の正しい選び方|目的・費用・運用体制なども解説

  • 2021.9.27
  • 2023.3.22
  • 11,786 Views

リスティング広告の代理店について調べると、さまざまな規模・サービス内容の代理店情報が出てくるので、その中で信用できて自分のビジネスに合った代理店を見つけるのは大変だと思うかもしれません。

  • リスティング広告を始めたいけど自分では何からやっていいかわからない
  • リスティング広告を運用しているけど成果が出ない
  • 代理店に依頼したいけど選ぶ基準がわからなくて困っている

この記事では、そんな悩みを持っている方に、
プロの視点からリスティング広告の代理店を選ぶときのポイントを解説します。

この記事のポイントを確認すれば、少なくとも著しく質の低い代理店に依頼して、代行費を無駄にする事態はさけられるでしょう。

その上でリスティング広告で実現したい目的にあった代理店も選べると思うので、ぜひ代理店選びの参考にしてみてください。

目次

リスティング広告とは

リスティング広告とは、ユーザーがキーワードを使って検索した際に、GoogleやYahoo!の検索結果に配信される広告です。検索結果に連動することから検索連動型広告とも呼ばれます。

検索を利用するユーザーは欲しい物や情報を探しているので、目的が明確で行動につながりやすい=購入につながりやすい・確度の高い広告手法だと言われています。

リスティング広告と同様にGoogleやYahoo!を使って配信できる広告の1つとしてディスプレイ広告もあります。
こちらはユーザーが閲覧しているWebサイト内のコンテンツなどに広告を配信する手法で、リスティング広告と併せてよく使われます。

この2つはWeb広告の中でも基本的な配信方法なので、これからリスティング広告を始める人は理解しておきましょう。

リスティング広告代理店に依頼できること

リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合、代理店が請け負ってくれる業務範囲は、代理店の契約内容によって異なります。 基本的な内容は、次の通りです。

・広告運用のためのアカウントを開設・または引き継ぎ
・日々の入札単価や広告文など配信内容を調整
・定期的に成果を報告(定期的なミーティング、レポートの提出)

ページやクリエイティブ制作なども含めて依頼する場合は、広告運用代行の手数料とは別に費用が発生することがあります。
依頼前に、どこまで対応してくれるのかの確認が必要です。

リスティング広告の運用代手数料の目安と費用について

リスティング広告の代理店に運用を依頼した場合の報酬形態は、次の3種類があります。

報酬形態特徴
手数料型広告費に応じて手数料が決まる(広告費の◯%など)
定額型月額◯円や、作業工数に応じて手数料が決まる
成果報酬型成果(コンバージョン数など)に応じて手数料が決まる

代理店手数料の相場

リスティング広告の運用が手数料型の場合「月に運用する広告費の20%」が手数料の相場です。例えば、月々100万円の広告費をかける場合、代理店に支払う手数料は20万円となり、合計120万円が予算の目安になります。

ただし、この20%の手数料は、予算によって変動します。

例えば、月の広告費が3,000万円のように高額の場合は、代理店に支払う手数料が600万円程度になってしまいます。そのため、月予算が高額な場合は、手数料が広告費の10〜15%に下げられることもあります。

反対に、月の広告費が10万円という少額な場合、代理店の手数料は2万円ほどになり、代理店側としては人件費や工数を考慮すると割に合わなくなってしまいます。月の広告費が100万円以下など予算が少額の場合、固定報酬制を行っている代理店もあります。

リスティング広告代理店に依頼するメリット

リスティング広告の運用自体は、代理店に依頼しなくても自分自身でできます。

では自分でもできるのに、あえて代理店に依頼するメリットはなんでしょうか。

社内に適した人材がなくても運用できる

代理店に依頼する最大のメリットは、リスティング広告を運用できる人材を社内に確保しなくても良いということです。

最近では、リスティング広告も専任担当者がしっかりと取り組まないと成果が出せなくなっています。
しかし、広告運用を理解している人材は転職市場でも価値が高いため、なかなか求める条件での採用が難しいのが現状です。ようやく採用できたとしても退職リスクがあります。

社内に運用者を確保しにくい場合、広告代理店に依頼するのことで確実に広告運用ができます。

リスティング広告代理店の経験やデータを使える

代理店は広告運用の手間を代わりに引き受けるだけではありません。過去の運用経験やデータを応用することで、成功までの時間や手間を短縮できます。

自社の広告をイチから運用しようと思うと、さまざまなテストをして結果を検証しなくてはいけません。
しかし代理店は、過去の経験からやる価値のないテストや効果が出やすい施策の情報も持っているため、無駄のない改善が可能なのです。

このように代理店ならではの経験やデータを活用できることも大きなメリットの1つです。

媒体やマーケティングの最新情報・機能が手に入る

GoogleやYahoo!のパートナーとして認定されている一部の代理店では、新機能の情報が早くに入手できたり、リリース前にベータ版試せたりというメリットもあります。

それ以外にも、Webマーケティング分野での最新情報や事例のうち、役立つもの・必要なものを情報提供してくれる代理店もあります。

Webマーケティング業界は進歩や変更が早いので最新情報についていくのはなかなか大変です。代理店に依頼することで、広告運用だけでなく最新情報の収集も代わりにやってもらえるのです。

リスティング広告代理店に依頼するデメリット

ただ、代理店に依頼することは良い面だけではありません。広告に掛けられる費用や広告で実現したいことによっては、大きなデメリットが生じる可能性もあります。

ただし、そんな場合にもあらかじめデメリットを理解して対応することで、デメリットを軽減することは可能です。以下の3つのでメリットについて確認してみましょう。

手数料が発生する

当然ですが、代理店に依頼すると代行手数料がかかります。

手数料は一部定額制の代理店もありますが、広告費に対して10~30%で設定されている代理店が多いです。
社内で運用する場合と比較して、外部に支払う費用が増えることは間違いありません。

ただ実際には、社内運用でも人件費などのコストは発生しています。
また先にお伝えしたように、今、Webマーケティングがわかる社員を採用するにも費用がかかります。

社内運用と比較して高いと判断するのではなく、費用対効果やリスクの面からも考えて判断するようにしましょう。

施策実施のスピード感が落ちる

代理店の運用でよく不満として挙がるのが「スピード感が遅い」ということです。

例えば社内運用であれば、広告文やクリエイティブ、入札価格の調整など、判断をしたその日のうちに対応することも難しくありません。

しかし代理店運用では、作業を依頼してもその日のうちに対応してもらえるとは限りません。
内容についての確認や、やり直しが発生するとさらに時間がかかり、社内運用でテキパキやるケースと比較すると、どうしてもスピードが落ちてしまいます。

これを防ぐには、運用の方向性や広告運用に求めること・やってほしくないことを、その都度代理店としっかりすり合わせることが必要です。その上で、ある程度の判断を代理店に任せて運用すれば、スピード感の問題を軽減できるでしょう。

社内にノウハウがたまらない

代理店運用では社内にノウハウが溜まりにくいという面もあります。

代理店の中には、自社の運用ノウハウが外に出ないよう広告アカウントを公開せず運用する代理店もあります。
その場合、運用の詳細はわからず結果の数値だけを報告されるケースもあります。

また広告アカウントを公開している場合でも、どんな意図でどんな施策を行いその結果どうなったのかということを管理画面から読み取るのはある程度知識がないと難しいでしょう。

  • 定期的な報告の際に代理店に説明を依頼する
  • わかりやすくていねいな説明をしてくれる代理店を選ぶ
  • 自分たちも基本的な運用の知識を持つようにする

これらの対策で予防できるでしょう。

また最近では将来のインハウス化を念頭に置いてノウハウ蓄積を手伝ってくれる代理店もあるので、そのような代理店を選ぶことも重要です。

将来的なインハウス化に向けてWebマーケティング担当社員の育成から運用ノウハウの蓄積まで、運用と並行して行うデジタルアスリートの広告運用はこちらです。
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リスティング広告代理店を探す前に目的をはっきりさせよう

代理店の役割や、依頼することのメリット・デメリットについて理解したので、いよいよ代理店探しを始めたいところですが、その決めておくべきことがあります。

それが広告運用の代行を依頼する目的です。
実はリスティング広告の代理店でも価格帯やサービス内容などの条件はさまざまです。事前に代行を依頼する目的を認識しておかないと、部分的な情報に振り回されて最適な代理店選びができない可能性があります。

ビジネスで解消したい問題や達成したい目標などから、代理店に依頼する目的を考えておきましょう。
例えばこのような目的があるなら、選ぶ代理店の基準が決まってきます。

目的

選ぶべき代理店

ノウハウはないがリスティング広告で売上を作りたい

広告運用だけでなくビジネスモデルやマーケティング設計からコンサルティングしてくれる代理店

社内リソース不足なので運用を任せたい

広告運用でやりたいことは明らかだが人手が足りない場合は、情報共有体制、施策への理解、対応のスピード感などが重要

将来的にインハウスで運用できる組織を作りたい

社内運用 (インハウス運用)の支援サービスがある代理店

  • 広告代理店に依頼して解決したい課題は何か
  • 課題解決のために何を依頼するべきか
  • 解決したい課題の優先順位は

最初に選定の軸を明確にしておくことで、多くの代理店・さまざまな条件の中から自分に合った代理店を見つけやすくなります。

リスティング広告代理店を選ぶポイント1:運用体制

ホームページで契約内容やサービス内容について確認をしたら、広告代理店に実際に問い合わせを行いましょう。

ここからは広告運用の依頼内容について代理店と話をすり合わせることになります。
事前に確認しておいた自社のビジネスモデルや広告運用を通して果たしたい目的を共有しましょう。

直接コンタクトを取ったら実際の運用体制についてしっかり確認したいところです。
特に実際どのような人が運用するのかは非常に重要です。以下のような点を確認しておきましょう。

担当者の運用スキル・経験は十分か

代行を依頼するとしたら、どんな経験や実績がある運用者が自分の広告を担当するか確認しておきましょう。

大手で実績のある代理店でも、やる気のない担当者であればそれなりの成果になってしまうこともありますし、中小で実績がまだ少ない代理店でも、熱意とノウハウがあれば大きな成果を出せることもあるのです。

代理店自体に実績があっても、運用担当者は十分な経験がないというケースもあります。そのような担当者が1人で担当すれば、期待した成果が得られない可能性があります。

その媒体についてどれくらい運用の経験や実績があるのか、ビジネスや商材への理解はあるかなどが確認のポイントになります。

担当者が抱える案件数が多すぎないか

運用担当者が案件を抱えすぎていないかも重要なポイントです。
優秀な分たくさんの案件を抱えてしまっている運用者もいるのです。

いくら優秀でも、1人で多くの企業を担当する時にすべての企業を平等に見ることはできません。
手がかかる企業に工数を取られて、自分のアカウントはあまり見てもらえないことも考えられます。

1つの基準としては、1人で10件以上を担当していないか聞いてみると良いでしょう。

そもそも、担当者が1名の運用体制はできれば避けたいものです。
担当者の体調不良や都合などで連絡がスムーズにできなくなったり、施策が回らなくなったりする危険性があるからです。

可能なら複数名のチーム体制で運用してくれる代理店が良いでしょう。
緊急時に即レスなどが欲しい際なども、チーム内で案件内容を共有しておくことで対応可能なのでより安心です。

自動化を取り入れているか

広告運用に自動化を積極的に取り入れているかについても確認しましょう。

実は近年、大手の広告代理店を中心に、広告運用にはさまざまな自動化ツールが導入されています。
従来、成果に対して大きな影響を与えていた入札単価やキーワード、ターゲティングなどの調整はツールに任せる運用が主流になりました。

みんなが自動化ツールを使っているので、別のことで差をつけないと成果が出せなくなってきています。
それがマーケティング戦略の全体設計や、データを見ての判断など人間にしかできない部分です。

データから最適化できる部分は機会に任せて、人間がやるべき発想や決断に時間を使うことが成果を出す上で重要です。人間にできる分野に注力している代理店の方が、今後広告で成果を出しやすくなると考えられます。

▼広告運用の自動化について知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。

コミュニケーションが取れるか

広告運用者と直接チコミュニケーションが取れるかどうか確認しておきましょう。

先に述べたように、社内でなく代理店に依頼する時には、どうしても施策の実行スピードが落ちてしまいます。

そんな中でもスムーズに施策を実行するためには、直接広告運用者とコミュニケーションが取れるほうが有利です。
チャットやメールなどの連絡手段、急いでいるケースの対応などを確認しておきましょう。

運用額によっては担当者と直接打合せができない場合や、回数が決められているケースもありますので注意が必要です。

リスティング広告代理店を選ぶポイント2:代行費用

代理店を選定するには費用面での条件が合うかどうかも重要です。ここではリスティング広告の運用を代理店にする時の費用について解説します。

代行にかかる費用の内訳

広告代理店に運用を依頼する時には以下のような費用がかかります。

  • 初期費用
  • 広告費
  • 代行手数料

初期費用は最初の設定などにかかる費用 ですがかからない代理店もあります。
運用が始まったら毎月支払うものとしては広告費代行手数料があります。

一般的には広告費として使った分の何パーセントかを代行手数料として支払うことが多いです。

この時代理店と依頼主の間で認識の違いが発生する恐れがあるので注意しましょう。
「広告費」と言った時に、

  • 広告媒体に支払う広告費のことを指す
  • 広告に関連して支出する全ての金額(代行手数料を含む)を指す

この2つの意味が混在してしまうことがあります。
例えば「来月の広告費は100万円」と言った場合、

代理店は、広告媒体に支払う広告費が100万円で自分たちに支払われる代行手数料は20%だと考えていますが、
広告主の企業は、代行手数料も含めた支払い総額が100万円になると思ってしまう場合もあるのです。このような危険性があることを理解して、言葉の意味を確認をしながら話を進めましょう。

▼広告費に関する用語を正しく理解しておきたい方にはこちらの記事がおすすめです。

注意すべき代理店規模と広告費の関係

代理店を選ぶ際には、広告費と代理店の規模からも考えるポイントがあります。

それは、その広告が代理店にとってどれほど重要な案件になり得るかということです。
というのも広告費が大きい案件が必ずしもきちんと管理してもらえるとは言えないからです。

以下に一般的な広告代理店の規模と費用の関係について書きました。
自社がどのパターンに当てはまるかを考え、代理店選びの参考にしてみてください。

大手の代理店で手をかけてもらうにはかなりの費用が必要

「誰でも知っている有名な広告代理店に依頼すれば成果が出るはず!」と考える人も多いかもしれません。

大規模な代理店は実績も豊富ですし、選べる施策も多種多様です。
もし数億円など多額の広告費を使用する場合は、専任の運用者もついて手厚く運用してもらえるでしょう。

しかし逆に言うと、月額数千万円程度の広告主では相対的に優先度が低いとみなされ、手厚い運用がのぞめないかもしれません。最低広告費を設け、月額1,000万円~としている所もあるので、状況によっては運用を断られることもあります。

このように代理店の知名度やサービス内容だけでなく、重要案件として扱われるかも成果に大きな影響を与えます。

中小で予算感の合う代理店が現実的

多くの企業にとっては、中小規模の広告代理店に運用を依頼することが現実的です。
従業員10人以下から100~300人程度などさまざまな規模のリスティング広告代理店があります。

中小規模の広告代理店は数十万円の広告費から運用を受けることが多く、逆にさまざまな予算規模に対応した効果的な運用ノウハウを持っており、成果を出せることも多いです。

また、広告運用者のレベルでも大手に劣るとはいえません。
同じ媒体や業界での経験・実績を積んだエキスパートがいることも多いです。

このように、同じ予算でも代理店の規模によって扱われ方が変わる可能性があります。広告費を真摯に運用し、改善に取り組んでくれる代理店を選ぶことが大切です。

個人運用者は玉石混交なのですすめない

リスティング広告の運用者の中には、代理店でなくフリーランスで運用を請け負っている個人もいます。
代理店で活躍していた人がフリーランスになったという場合もあるので、そのような場合は安く良い運用をしてもらえる可能性があります。

一方で、本で勉強しただけの人でも「フリーランスの運用者」を名乗れてしまうのが怖いところです。
個人の運用者に依頼する時は、実績があるかどうかを確認することが大事です。信頼できる人からの紹介などであれば検討に値するでしょう。

また、依頼する側が広告運用を熟知していて「指示通り作業をする人が欲しい」などの理由で依頼する時は、うまくすれば施策のスピードが上がるかもしれません。

一般的にこれからリスティング広告を始めたいという方には、フリーランスの能力を判断することは難しいため、いくら費用が安くてもフリーランスの運用者はおすすめできません。

少額からの運用依頼は可能か?

リスティング広告自体は、少額から広告を掲載できるのが大きなメリットです。しかし、それは広告の媒体側に支払う広告費の話です。

広告代理店に支払う代行手数料は「広告費の10~30%」と決められていることがほとんどです。
しかし広告費が少なくても初期設定や運用にかかる手間は大きく変わらないので、「広告費が1万円だから手数料は2,000円でいいよね」とはいきません。

このような場合、「代行手数料の下限は月に10万円」などと定められている代理店が多いです。
つまり広告費1万円で1か月運用を依頼したら、
広告費1万円+代行手数料の下限10万円=11万円が費用として発生します。

最初は小さく始めて、いずれはデータを活用しながら拡大していくつもりなら問題ありません。
しかし、この状態が長期間続く場合は広告からそれ以上の利益を得ることは難しいでしょう。

別の広告手法を利用するか、Web広告を使って売上拡大できる商品・サービスの設計から始める必要があるでしょう。

安い手数料を選んで無駄にしないよう注意

リスティング広告の代行を考える時、手数料は大きな負担になります。
ただし重要なのは、手数料を気にするあまりに成果の出せない代理店に頼まないようにすることです。

このように、手数料が高くても売上や利益が出れば最終的に利益を出すことができます。
目先の数字だけでなく、長期的にみたビジネスの成長を考えることが大切です。

リスティング広告代理店を選ぶポイント3:取り組む姿勢・考え方

代理店を選定する前に準備しておくことを理解した上で、ここからは情報収集をして代理店を選ぶ時にチェックすべきポイントを見ていきましょう。

ここからお伝えすることは「これが当てはまらないと絶対に依頼してはダメ!」「絶対失敗する!」という条件ではありません。

ただ、リスティング広告の代理店を探すのが初めてで、どんな情報を意識して見たらいいかわからない方は、これらのポイントを順に確認していくことで、求めていることに近いサービスを提供する代理店に出会えると思います。

情報収集をする時は、関係のあるキーワードで検索を行ったり、紹介された会社・聞いたことのある会社について調べることが多いと思います。まずは会社のホームページから確認しましょう。

ビジネスの成長を一緒に目指してくれるか

先に考えた「何を代理店に求めるか」によるのですが、ビジネスを成長させるためにリスティング広告を導入したいなら、それを一緒に追求してくれる代理店であることが大事です。

多くの広告代理店では広告費を使うほど利益となります(広告費から代行費を計算することが多いため)。
そのため、自社の利益のために効果的でない施策に費用を使おうとする代理店がいないとも限りません。

会社の理念は企業サイトに書いてあることが多く、社員インタビューを掲載しているサイトもあります。
運用代行にどのような思いを持っているのか、一緒にビジネスを成功させるイメージができるかという視点で情報を読んでみてください。

ビジネスや業界に理解・実績があるか

自社の業界やサービスについて実績があるかどうかも確認しておきましょう。
多くの代理店が、過去の実績を企業サイト内で公開しています。

代理店によってはたくさんの事例を公開していますが、ぜひ自分のビジネスや業界の関連キーワードなどで事例を検索してみてください。

自社のビジネスと同じ業界で実績がある場合、すでにビジネスへの理解が深かったり有効なノウハウを持っていたりする可能性が高いです。このような代理店に依頼した場合は、どんな施策が効果的かのテストが少なくてすみ、早い段階で成果を出しやすいと言えます。

リスティング広告代理店を選ぶポイント4:サービス契約内容

代理店のサイトではサービス内容や契約内容についても一部確認できます。
代行サービスや契約の内容によっては、依頼後に予期していなかった不利益を被ることがありますが、ここにある内容をクリアしていれば、ある程度安心して依頼を検討できる代理店だといえます。

情報収集をする段階、あるいはその後の相談の機会にきちんと確認しておきましょう。

広告アカウントを開示しているか

代理店を選ぶ時には、基本的に「広告アカウントを公開して運用する」代理店を選ぶことをおすすめします。

リスティング広告の運用は、広告媒体ごとに広告アカウントを開設して行います。
アカウントの管理画面では広告予算や入札単価、配信先などの設定を行い、配信結果の数値も確認できます。
広告アカウントが開示されていると、代理店がどんな運用をしているのか直接確認することができるのです。

広告の設定や調整内容が独自ノウハウであるとして、アカウントを公開しない代理店もあります。
しかし、適切な運用がされているか確認するためにも、広告アカウントを開示して運用する代理店がおすすめです。

アカウントの移管は可能か

将来的にアカウントの移管が可能かも確認しておきましょう。

広告代理店に運用を依頼しても、成果が出ない時は他の代理店に変更することもあります。その際に代理店がアカウント移管に対応してくれ、新しい代理店にアカウントを引き継げれば、過去のデータや設定を活用できます。

しかし移管できないと新しいアカウントでイチからの運用になり、過去のデータを活用できず、同じことを繰り返して余計な時間と費用がかかる可能性があります。特に最近は広告に機械学習の導入が進んでいるため、過去のデータは非常に重要です。

最初から成果の出る代理店を選べないかもしれません。しかし、アカウント移管に対応してくれる代理店ならリプレイスがスムーズです。

※ただ、もしアカウント譲渡に対応していない代理店に依頼してしまった時でも、アカウントのレポートをダウンロードしておく方法で過去の運用実績を次のアカウントに活用することは可能です。

広告媒体の認定代理店かどうか

各広告媒体には認定代理店制度があります。リスティング広告の場合、GoogleとYahoo!の認定を受けているかどうかがひとつの基準です。

正規代理店になるためには、広告媒体が決めた条件をクリアする必要があります。
認定条件は月間の運用額が指標となっている広告媒体が多く、運用額が多い=それだけ運用経験があると考えられます。

運用スキルの高さを直接保証しているわけではないので、認定を受けていない代理店はダメ!というわけではありません。小規模でも成果を出している代理店はあります。
ただし、認定代理店から選ぶことで危険な代理店を選んでしまうリスクは大幅に下げられるでしょう。

参考:
Google Partner または Premier Partner になる方法 – Google 広告 ヘルプ
セールスパートナー 一覧 – Yahoo!マーケティングソリューション

また認定代理店のメリットとして、媒体から代理店にしか開示されない情報や、β版の機能を先行利用できることもあります。
常に最新情報を把握していたい、競合と差別化したいという時には、認定代理店を選ぶのがよいでしょう。

LPOなど広告運用以外の施策にも対応できるか

リスティング広告の代行を依頼するのだとしても、その代理店が他にどんなマーケティング手法や広告に対応できるか確認しておきましょう。

というのも近年では、リスティング広告の管理画面上の調整でだけで大きな売上・成果を得るのは難しいからです。
まずリスティング広告から始めるのは定石ですが、リスティング広告をしっかり改善するにも、さらに大きな成果を求めるにも管理画面外の施策や他媒体との相乗効果が重要になっています。

そんな時、「うちはリスティング広告の運用しかしていないので、他の施策は他社に依頼してください」と言われてしまうと各社間の情報伝達や調整に時間がかかって成果が出なくなります。1社でさまざまな施策・手法に対応できる代理店の方がコミュニケーションコストも少なく、効果的なマーケティングができるのです。

例えばこれからやってみたい施策なども含めて、以下のような依頼に対応できるかを確認しておくのが良いでしょう。

関連分野

想定される施策・作業の内容

バナー制作

広告文同様、運用しながらバナーのテストを行うためにはスムーズな制作体制が必要。
運用者や社内のデザイナーが作成できれば
改善スピード感アップ

LP制作

キャッチコピーや内容を変更する作業(LPO)が発生。運用と一体で改善するのが効果的であり、社内にノウハウが有りライターやデザイナーがいればスムーズに対応できる

SEO対策

広告で得たデータを参考に自社メディアを制作すると、将来的に広告だけに頼らずアクセスを得られるようになる。SEOに詳しいディレクターやライターがいると良い

SNS運営

最近はブランディングだけでなく、SNSが情報収集の起点となることが多い。アカウント運用へのアドバイスや運用代行、成果の分析などを行う

動画制作

集客動画の重要性は増している。YouTubeチャンネルの運営やデータに基づいた動画の改善などを行う。マーケティングを理解した動画制作者がいると良い

LINE・
メルマガ

LINEやメルマガなどで潜在的な欲求をも持つユーザーを顧客としてナーチャリングをする仕組みを構築する。マーケティングを理解したライターが必要

最低契約期間は長すぎないか

契約する前には最低契約期間を確認しておきましょう。多くの代理店で最低契約期間として6か月や1年の規定があります。

リスティング広告は運用しながら改善する必要があります。「2週間やって効果がないからやめる」というような考え方では成果が出にくいため、一定期間の運用・改善を前提に最低契約期間が定められていることが多いのです。

ただし一定期間続けるつもりでも、方針や社会状況の変化によって広告を止めたり、予定の広告費が使えなくなるかもしれません。
途中解約になる可能性はないか、その場合どんなペナルティが発生するのかは確認しておきましょう。

もし最低期間を下回る契約をしたいのであれば、事前に代理店に相談して条件を調整しましょう。

レポートの内容はわかりやすいか・説明してくれるか

運用の成果を報告するレポートの内容を事前に確認しておきましょう。
可能であれば、その代理店のレポーティングフォーマットを見させてもらうことが望ましいです。

代理店に運用を頼む時、多くの場合で依頼主との間に知識の差があります。代理店によっては、数値が並んだレポートが渡されるだけのこともありますが、これでは状況を理解するのが難しくなります。

何を考えてどのような施策を行い、その結果どうだったのか。今後はどのように進めていくのかなど、運用の状況と将来の見通しをちゃんと共有できるレポートがもらえるかが確認のポイントです。

また情報の内容を代理店に任せきるのではなく、特にこんなことが知りたい、社内では誰が読みどんな判断をするのかなどを共有しておくとレポートに反映してくれます。

一般的には以下のような情報で定期的なレポートが提出されることが多いです。

項目

内容

提案内容や数値のシミュレーション

レポートを提出した期間に実施した施策の内容(そもそも提案したもの)の確認と、どんな数値を想定していたかなどの情報です。
施策を行う時に、仮説を立てたり数値を予想してから取り組んでいることが大切です。

実際の数値の報告と考察(わかるように)

レポート提出期間の実績であり、管理画面上の数値報告が多くなります。
ただ、それだけでなくキャプチャや考察を加えて、知識量に差がある場合でも読み手にわかるように工夫されていることが重要です。

今後の施策とスケジュール

レポートの内容を受けて、今後どのような取り組みをするかという見通し。
リスティング広告はデータを参考に改善を重ねることが前提なので、次の提案が必要です。
またスピーディーに改善するために「何をいつまでにやる」というスケジュールを出してもらうようにしましょう。

▼代理店が作成するレポート内容について詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。

代理店への情報提供が成果を大きく伸ばす

リスティング広告の専門家である代理店であっても、クライアントからの情報なくしては残念ながら成果は出しにくいです。

ちなみに、弊社で成果が出ているクライアントの傾向としては、広告主側と広告代理店側、双方の役割を明確にしてそれぞれが同じ目標に向かって進んでいる状態が多いです。

広告代理店も作業者ではなく、パートナーとして双方が意見を出し合いながら並走していけることが理想の形なので「動いてくれない」ではなく、役割を分けて一緒に動くというスタンスでいましょう。

そして、数ある商品・サービスがある中で、エンドユーザーに商品・サービスを選んでもらうためには、商品優位性を高めて他社と差別化するという企業努力をしていく必要があり、これは広告主側でないとできないことです。

頼りになる「ビジネスパートナー」を見つけよう

広告代理店を選ぶ時には、どうしても手数料などの費用部分に目がいき、判断材料としがちです。

しかし、手数料が安ければ利益が出るわけではありません。
重要な視点としては成果を出して売上を伸ばしていけるかということです。安さだけでなく、費用対効果があっているかで判断していきましょう。

また、実際にやり取りするのは人なので、「誰がどのように運用しているか」という点が最後には重要になってきます。 代理店選びというのは大変労力を使います。運用ノウハウがあり、信頼できる代理店と付き合いたいものですが、自社の施策や方針を理解してもらえる代理店と共同作業していけるのが理想です。

そこには担当者が基本となる報・連・相がしっかりできるか、アドバイスしてくれそうか、など運用能力以外の部分も非常に重要となります。
今回の選定ポイントが、良いWeb広告代理店と出会える助けになれば幸いです。

また、リスティング広告の代理店への依頼をご検討なら、
ぜひこちらのサービス情報もご確認ください。

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塚原 知紗

デジタルアスリート株式会社 管理部 部長 大手通信系商社に新卒で入社。法務担当として、グループ会社設立および立ち上げ業務に従事。その後、インフラ系の会社に転職し、社長秘書として会社経営をサポート。 もともと独立願望があり副業をやっている中で、Webマーケティングの重要性と魅力を感じデジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)へ入社。 運用サポートから始まり、自社マーケティングやクライアントワーク以外にも経理や総務などリスプラのバックオフィスも担当し、現在は管理部門の統括を行っている。

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