自社にあったSNS広告の選び方とよい代理店を見分けるポイント

  • 2022.2.17
  • 2023.2.17
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SNS広告といえば、FacebookやInstagram、LINE、Twitter、TikTokなどがあります。 各種SNSには広告プラットフォームが用意されています。

周りの会社からも「Facebook広告が良い」「LINE広告が獲得しやすい」など色々な情報が出回っています。 しかしそれぞれ配信手法や効果的な商材やサービスなども異なるため、実際にどのSNS広告から始めたらいいの?と疑問に思う方も多いかと思います。

実はSNS広告といえど、それぞれSNSに合った運用方法や戦略などが異なり、どの商材やサービスでもうまくいくとは限りません。

今回は自社にあったSNS広告の選び方から、実際にどういった代理店にお願いしたらよいかを簡単にまとめて紹介していきます。 

目次

SNS広告を運用する前に必要な基礎知識

SNS広告は、他のWeb広告にはない特徴があり、効果を発揮する場面も異なります。SNS広告を運用する前に、どのような特徴があるのかを解説します。

SNS広告の特徴を分かりやすく解説

SNS広告とは、私たちが普段使っているTwitter、Facebook、Instagram、LINE、TikTokなどのアプリ内に表示される広告のことです。

投稿のどこかしらに「広告」と表示がされています。 SNS広告はリスティング広告などのWeb広告とは違い、良い意味で広告が強調されず自然に訴求ができます。一般投稿のように表示されるため、SNSユーザーに広告と認知されずにアプローチできるのが特徴です。

そして、SNS広告が他のWeb広告と異なるのは「拡散」されることです。広告をみて「この内容は良いな」と思ったユーザーが拡散をすることによって、他のユーザーにも見られ自然と広がっていきます。このような特性をうまく活用することで、SNS広告の効果を最大限に引き出せるのです。

SNS広告が効果を発揮する点

続いて、SNS広告が効果を発揮する点をお伝えします。

詳細なターゲティングが可能

SNS広告は、ユーザーの年齢や居住地、関心のあるジャンルからターゲットを絞り込むことができます。詳細なターゲティングを行うことにより、より購買意欲の高い顕在層に訴求することが可能です。

潜在顧客へのアプローチもできる

ターゲティングの設定によっては、潜在顧客へのアプローチも可能です。隙間時間に意図せず見ているSNSに、ユーザーが興味のあるコンテンツを表示させ、広告へ誘導することにより、幅広いターゲットに向けてアプローチできるのはSNS広告の強みといえるでしょう。

若い世代への訴求力

SNS広告が効果を発揮する場面で、最も効果が高いのは若年層向けの訴求です。10〜30代 くらいまでのSNS使用率は、40代以降の年齢層と比べると非常に高くなっています。(ここ数年で40代以降の使用率も上がってきています)

何かを調べる時にも、GoogleやYahoo!の検索機能を使用するのではなく、SNSで検索をする人も増えてきています。 このようなことから、宣伝したい商品・サービスが若年層向けの場合、リスティング広告よりもSNS広告が向いていることが多いのです。

拡散力を利用できる

SNSには、シェアや「いいね」などの拡散する機能があります。SNS広告を見て良いと思ったユーザーが拡散を自発的に行うことで、広告費をかけずに多くのユーザーへ広告を広め、認知度を高めることが可能です。

費用対効果が高い

多くのSNS広告の課金方式はクリック課金型です。そのため、広告動画や画像がフィード上に表示されても、クリックされない限り広告費が発生することはありません。

そもそも広告の内容に興味がないユーザー(広告をクリックしないユーザー)に対する費用は発生せず、費用対効果の高い運用が可能です。

SNS広告で効果的を出しやすい商材やサービス

「SNS広告」とひとまとめに言っても特徴は異なります。利用目的も違えば、配信手法や広告のプランニングも大幅に変わります。 まずは自社の商材やサービスがどのSNS広告にあっているか確認していきましょう。

FacebookやInstagramは精度の高いターゲティングによりどの業種でも効果が出やすい

SNS広告を実施しようと考えた時に、最も始めやすく成果につながりやすいのがFacebook広告です。 利用ユーザーが自分自身で詳細なプロフィール入力を行なっているため、配信の際には多種多様なターゲティングを利用可能、精度も高いため、様々な商材で成果につなげることができます。

Facebook広告のターゲティングについては以下の記事で解説しています。

LINEは物販や資産形成など女性を狙った広告が主流

LINE広告は、日頃のコミュニケーションツールとして使用している人が多いため、FaecbookやInstagramとは異なります。

最も成果につながりやすいのは化粧品や資産掲載などの女性を狙った広告であり、特に40代以上の女性を対象とする広告では費用対効果が合いやすいです。

Twitterは共感・シェアされる広告表現が大切

Twitterは良くも悪くも1番気軽なコミュニケーションができるツールのため、Twitter広告では表現に特に注意をしなければなりません。 ただしシェアされやすいSNSであるため、ユーザーに愛される広告は瞬く間に広告費用以上のパフォーマンスを得られます。

商材ジャンルとして最も多いのはゲームや漫画などですが、得意不得意はありません。 商品情報などの「売り手メッセージ」よりも、共感を得られるような広告表現を使用することがおすすめです。依頼したい代理店にこのような知見や実績があるかを確認しましょう。

TikTokは若年層に向けた配信が主流であり、購入ハードルが高い商材は向かない

TikTok広告は他SNS広告に比べ、後発ではありますがものすごい成長スピードでアップデートされています。 数年前までは若年層しか利用しないSNSでしたが、現在はビジネス向けの動画なども増えており、年齢層も高くなっています。

しかし、プラットフォームとしては気軽に動画をシェアしたり閲覧したりするのがメインのため、高価な商材やサービスなどは向きません。 無料オファーや1,000円以下のサービスであれば実施を検討しましょう。 特に動画等も代理店側で制作可能かをチェックしていきましょう。

各種SNS専門の広告代理店にお願いすることがオススメ

上記に記載した通り、商材やサービスによってもSNS広告の向き不向きが多いです。 そして各種媒体の特徴も大きく異なるので、代理店によってはFacebook広告は得意だけど、LINE広告は実績が少ないなど差があります。

代理店を選ぶ際にはどのSNS広告媒体から始めるのかを明確にして、専門の代理店に依頼しましょう。

SNS広告代理店とは

SNS広告代理店とは、広告を出したい企業に代わってSNS広告の構築・制作・出稿・運用を請け負う会社です。広告出稿に必要な一連の工程を代行することが可能です。SNS広告のほか、リスティング広告、バナー広告、アドネットワーク運営代行など、数多くのWeb広告に対応する広告代理店もあります。

SNS広告代理店とWeb広告代理店の違い

SNS広告代理店と、Web広告代理店では、対応可能な広告代行業務の内容が異なります。Web広告代理店ではインターネット全般を取り扱っています。

それに対してSNS広告代理店は、SNS広告のみの取り扱いです。Web広告の代理店でも、SNS広告を取り扱っているとSNS広告代理店と呼ばれることもあります。代理店のWebサイト等で、対応業務を確認してみると良いでしょう。

各SNS広告の特徴と広告代理店の業務内容

SNS広告の代理店と一言で言っても、取り扱っているSNSや対応している業務は代理店によって異なります。各SNS広告の特徴や配信できる広告や、各代理店が行う業務についてお伝えします。

LINE広告代理店

LINE広告は、MAU9,300万人のLINEユーザーに向けて広告を配信することができます。LINE内のトーク一覧画面の最上部「トークリスト」、企業・店舗のさまざまな投稿を見られる「LINE VOOM」、「LINE NEWS」や、LINEの各種ファミリーサービスへ配信が可能で、多くのユーザーへの広告の露出が見込めます。

さらに、LINEショッピングやLINEマンガなどのLINE関連アプリに出稿することも可能です。 また、企業の公式アカウントを使った広告活動ができるのも魅力の一つです。 LINE広告の代理店は、LINE広告に出稿する広告設定やクリエイティブの作成、運用代行などを行います。

Twitter広告代理店

Twitter広告は、文章や画像・動画を投稿できるTwitterの投稿フィードや検索結果に広告を掲載することができます。写真や動画、テキストの表示に加えて、企業アカウントのツイートをプロモツイートとして配信することも可能です。

Twitter広告の代理店は、Twitter広告の設定や制作、配信後の分析などを代行します。Twitterはハッシュタグを使用したキャンペーンに活用されることが多く、広告代理店は企画の提案やハッシュタグの作成・選定などを行うところもあります。

Facebook広告代理店

Facebook広告は、画像や文章・動画を投稿できるFacebookに配信できる広告です。Facebookは、ユーザーが自身の興味関心を登録できる仕組みになっているため、細かなターゲティング設定が可能です。

また、Facebookの傘下であるMessenger・Instagram・Audience NetworkにもFacebook広告を活用して広告配信を行うことができます。 Facebook広告の代理店は、Facebook広告の設定やクリエイティブの作成、運用代行などを行います。

Instagram広告代理店

Instagram広告はInstagramの投稿フィードや検索フィード、ストーリー(24時間を過ぎると消える投稿)に広告を配信することができます。また、Instagram広告はFacebookによって運営されているため、Instagramだけでなく、Facebookにも広告出稿が可能です。

Instagram広告の代理店は、Instagram広告の設定やクリエイティブの作成、運用代行などを行います。また、企画の提案やハッシュタグの作成・選定などを行うところもあります。

YouTube広告代理店

YouTube広告は、世界最大の動画投稿プラットフォームであるYouTubeに配信できる動画広告のことです。YouTubeのトップページや検索フィード、動画の再生画面に掲載できるバンパー広告などがあります。

YouTubeの運営はGoogleが行っているため、YouTubeに掲載した動画広告をGoogleのパートナーサイトやアプリ上に配信することが可能です。 YouTube広告の代理店は、広告用の動画の企画・作成や日々の運用を代行します。

TikTok広告代理店

TikTok広告は、15秒〜10分の動画のみ投稿できるTikTokに掲載できる広告です。TikTokの起動画面や視聴ページなどに出稿が可能です。現在「起動画面広告」「チャレンジ広告」「インフィード広告」など、数種類の広告メニューがあります。

これらは予約型の純広告と運用型広告の2種類に大きく分けられます。 TikTokの広告代理店とは、TikTok広告の作成から出稿、アカウントの運用代行やキャンペーンの企画など、TikTok広告に関する様々な業務を代わりに行います。

またTikTok以外にも、InstagramやYouTubeなどの業務を代行している会社も多く、他のSNS媒体と掛け合わせたPRも可能です。

SNS広告運用代理店にお願いするメリット

SNS広告は、広告のアップデートも頻度が多く、自社運用のみでは知見がたまりづらくなっています。 特にFacebook広告などはSNS広告を牽引している広告媒体であり、最新情報を常に収集していなければ半年、1年ぐらいで全く運用方法が異なってきます。

そのため、業界経験者を社内の担当として採用できなければ、自社内で完結するよりも代理店にお願いすることを推奨します。 自社運用か外注すべきかの判断ポイントはこちらをご参考ください。

インハウスよりも知見がたまりやすい

前述した通り、配信ロジックや広告メニューなどのアップデートが非常に多いのがSNS広告の特徴です。 業界での経験者などを採用しなければ、いずれ情報が古くなり改善が難しくなることが考えられます。

代理店に依頼した場合は他社でうまくいった実績やノウハウを活用して、常に改善をリードしてくれることが期待できます。 最新情報についていくという意味では、インハウスより代理店に依頼するほうがメリットとしては大きいです。

もしSNS広告が初めての場合は、アカウント開設、設計、コンバージョン計測設定、効果的な配信ターゲティング手法などがわからないことが多いため、代理店に依頼することをおすすめします。

代理店専用のプランなどを活用できる

SNS広告では代理店制度(パートナー制度)などがあり、ランクにより最新メニューの実装やクーポンの発行があり、広告主側としてもメリットがあります。

本来使用する広告費に対して割引が適用されるので、本来50万円の広告費がかかるところ、無料もしくは30%引き(実質15万円)など適用されるので新しいテストなどもチャレンジしやすくなります。 実績を作るまでの投資金額が抑えられるのは、これからSNS広告を始める会社としては嬉しいですよね。 クーポンにはタイミングと条件等はありますので、依頼した代理店に確認しましょう。

自社スタッフの労力の軽減

SNS広告の場合は画像及び動画の制作が必須となり、複数サイズを用意することになります。 またサイズももちろんですが、効果の高いクリエイティブを見つけるまではかなりの数を作成する必要があるため、インハウス運用では専任担当者がいないと作業として回らなくなることも多いです。

デザイナーに依頼する場合もありますが、広告では常に改善が求められるので、質よりも量です。 代理店によっては手数料内にて画像や動画などのクリエイティブ作成まで請け負っているところもあります。 もし無料で対応してくれれば一石二鳥かと思いますので、ぜひ依頼する際は確認するようにしてください。

広告の戦略立案やプランニングができる

もし、あなたがこれまでリスティング広告しか実施していないなら要注意です。 SNS広告は各種プラットフォームにより、戦略が異なり、多種多様です。 特徴を理解した上で広告展開を進めていかなければ、費用対効果が合わないことも多いです。

また各種クリエイティブ(≒画像、バナー)の訴求軸やデザインなどを自社で考えていかなければなりません。 広告管理〜クリエイティブ作成、プランニングも含めて代理店に依頼する方が工数削減につながります。

SNS広告運用代理店を選ぶポイント

競合の運用実績や認定代理店、認定資格保有者がいるか

まずは自社商材やサービスと競合の実績があるか確認しましょう。 実績があるということは、当たるクリエイティブや広告手法を把握している可能性が高いです。依頼したほうがパフォーマンスを伸ばしやすいと考えられます。

また合わせて確認するべきポイントとしては、認定資格があります。Facebook広告であればBlueprint、LINE広告はLINE Green Badgeと各種用意されています。 同様に認定代理店となっているかも確認しましょう。

資格取得=実績が出せるというわけではありませんが、相応の広告利用額や配信実績があるから認定されているのです。まずは一度確認してみてください。

各種SNS広告の認定パートナー一覧

Facebook:https://www.facebook.com/business/marketing-partners

LINE広告:https://www.linebiz.com/jp/partner/sales/

Twitter広告:https://marketing.twitter.com/ja/solutions/agency-certification-program#list

依頼手数料などが明確に記載されているか

広告費の20%を手数料として支払うことが一般的です。 明記されていない場合は問い合わせし確認しましょう。 各種SNS広告では静止画、動画などクリエイティブ制作が伴ってくるため、別途費用がかかる代理店もあります。

もし現在広告運用を代理店に依頼している場合は、まずはSNS広告を依頼した際の手数料を確認しておきましょう。

広告費立替や請求書払いなど選択可能か

各種広告費が立替がNGな代理店もあるため注意が必要です。 その場合は広告主の方でクレジットカード登録等を行う必要が出てきます。また金額の引き落としなどが月毎ではなく、一定の金額ごとに引き落としされるため管理としては大変です。

代理店により対応が異なりますので、依頼する前に必ず広告費立替や請求書払いが可能かを確認しましょう。

SNS広告の中でも得意不得意があるか

冒頭でもお伝えした通り、SNS広告といえどそれぞれ特徴が異なるため、Facebook広告は得意でもLINE広告は実績が少ないなどがあります。 特にTwitter広告やTikTok広告は実績のある代理店も限られているため事前にチェックすることを推奨します。

また、前述した公式の認定パートナーや認定資格保有数でも判断ができます。一度認定代理店一覧を確認した上で依頼を検討しましょう。

まとめ

SNS広告の特徴から代理店に依頼するメリットをご紹介いたしました。 リスティング広告と違い、配信手法やクリエイティブなど特徴が大幅に異なるため、初めての場合は代理店に依頼することを推奨します。

そしてまだSNS広告にチャレンジしていないのであれば、これを機に一度検討してみてください。新しい顧客層からの獲得につながり売上アップも期待できます。

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名川 聡

デジタルアスリート株式会社 D2C戦略部 部長
音楽活動のために上京したが、SEO関連の仕事でアルバイトをする中で、インターネットビジネスに興味が湧き、2012年12月にデジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)に入社。
リスティング広告の集客代行から商材のクリエイティブまで 様々な業務を行っている。
50万~1000万円以上の案件を幅広く運用。 約5年間のリスティング広告運用代行及びコンサルティングを経験。
現在はEC商材において、記事制作から広告運用まで幅広い最新広告手法を使いながら、実績作りや新しい媒体開拓を行っている。

プライベートでも、自家製の梅干しや味噌を作るほど健康ジプシーであり、Web集客同様に自身の健康においても常にPDCAを回している。

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