【2025年最新】SNS広告とは?主要6媒体を初心者向けに解説

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松岡 和哉

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「SNS広告を始めたいけど、種類が多すぎて、自社に合うものがわからない…」

SNS広告に挑戦しようとする多くの方が、この悩みに直面します。

しかし、ご安心ください。

この記事を読めば、「Facebook・Instagram・X(旧:Twitter)・LINE・TikTok・YouTube」特徴から費用、成功の秘訣まで、SNS広告で成果を出すために必要なことがわかります。

SNS広告とは?

SNS広告は、ユーザーのタイムラインやフィード上に、他の投稿と似た形式で表示されます。そのため、広告がコンテンツに溶け込みやすく、ユーザーに情報を届けやすいという特徴があります。

※下記、Instagram広告のイメージ例

※引用:IROKAIHADA

SNS広告とSNS運用の違い

・SNS運用
企業の公式アカウントでの投稿や交流を通じてファンを増やす手法です。認知拡大やブランドイメージ向上に始まり、ファンとのコミュニティを形成し、最終的な販売促進に繋げることまで、幅広い目的を担います。

・SNS広告

広告費を支払い、年齢・地域・興味関心などで絞り込んだ特定のユーザーに情報を届ける手法です。Webサイトへの誘導といった短期的な成果はもちろん、ブランドの認知拡大やファン獲得といった長期的な目的のためにも活用されます。

SNS広告とWeb広告の違い

SNS広告はWeb広告の一種です。Web広告には主に「検索広告」「ディスプレイ広告」「純広告」などの種類があり、SNS広告もその一つです。

「検索広告」と「SNS広告」の違い

検索広告とSNS広告は同じWeb広告ですが、その役割や特徴は異なります。ターゲットや広告フォーマットなど、主な違いは以下の表をご覧ください。

検索広告 SNS広告(YouTube含む)
掲載場所 GoogleやYahoo!などの検索結果の上部や下部。 各SNSのタイムラインやストーリーズ、動画再生前後、YouTube検索結果など。
ターゲット 悩みや目的があり、自ら情報を探しているユーザーを特定。 プロフィールや「いいね!」など、SNS内での「興味・関心」を元にユーザーを特定。
広告の形式 テキストが中心(画像や商品情報を表示する形式もある) 投稿に溶け込む自然な形式(テキスト、画像、動画)
アプローチ手法 ユーザーの「検索」という行動に応えて、情報を提供する。 ユーザーが暇つぶしや交流をしている最中に新たな興味を「提案」し、発見を促す。
目的 コンバージョン・認知拡大 コンバージョン・認知拡大・ブランディング・エンゲージメントの向上

「ディスプレイ広告」と「SNS広告」の違い

ディスプレイ広告とSNS広告は、どちらも潜在層にアプローチできるWeb広告ですが、その役割や特徴は異なります。掲載される場所やターゲティングなど、主な違いは以下の表をご覧ください。

ディスプレイ広告 SNS広告(YouTube含む)
掲載場所 Webサイト、ニュースサイト、アプリ内など。 各SNSのタイムラインやストーリーズ、動画再生前後、YouTube検索結果など。
ターゲット サイト閲覧や検索といった、Web全体での「行動履歴」を元にユーザーを特定。 プロフィールや「いいね!」など、SNS内での「興味・関心」を元にユーザーを特定。
広告の形式 視覚に訴えるバナー(静止画・動画)が中心。 投稿に溶け込む自然な形式(テキスト、画像、動画)
アプローチ手法 ユーザーが情報収集している最中に、関連性の高い広告を「表示」し、外部サイトへの誘導を促す。 ユーザーが暇つぶしや交流をしている最中に新たな興味を「提案」し、発見を促す。
目的 コンバージョン・認知拡大・ブランディング コンバージョン・認知拡大・ブランディング・エンゲージメントの向上

SNS広告のメリット

SNS広告を活用することで、企業は多くのメリットを得られます。ここでは、代表的な3つのメリットを解説します。

メリット①:コンバージョンに直結する高い費用対効果

ユーザーの「欲しい!」という衝動的な心理を、広告から直接キャッチ。購入までの離脱ポイントを減らすことで、広告費を無駄にせず、着実に成果へと結びつけます。

メリット②:潜在顧客にアプローチできる

ユーザーの興味・関心をAIが分析し、商品をまだ知らない「潜在顧客」へ広告を直接配信。「こんな商品があったのか」という、偶然の”発見”を創り出します。

メリット③:高い精度でターゲティングができる

年齢・性別などのプロフィール情報と、日々の行動から分析される興味・関心を掛け合わせ、届けたい相手だけを狙って広告を配信。無駄な広告費を抑え、高い費用対効果を実現します。

メリット④:二次拡散による口コミ効果が期待できる

広告がユーザーの共感を呼べば、「いいね!」や「シェア」によって友人から友人へと自然に拡散されます。意図せぬ”バズ”が起これば、広告費ゼロで爆発的な認知度を得ることも可能です。

SNS広告をどのように活用すべきか

メリットを踏まえた上で、SNS広告の効果を最大化するための具体的な活用方法を3つご紹介します。

 商品購入や問い合わせなどのコンバージョン獲得

SNS広告は、認知拡大だけでなく、商品購入や問い合わせといった具体的な成果に直接つなげるための強力な手段です。

(例)
■ECサイトでの売上向上
商品をカートに入れたユーザーに広告を再表示するなど、購入意欲の高い層に絞ってアプローチし、売上を最大化する。
■見込み客(リード)の獲得
Webサイト訪問者に対し、「資料請求」や「無料相談」の広告を配信し、ビジネスに繋がる問い合わせを促す。

このように、購入や申し込みに近いユーザーを的確に捉え、直接的なアクションを喚起します。

潜在層への商材やブランドの認知拡大

SNS広告は、まだあなたの会社や商品を知らない多くの人々に、その存在を知ってもらうためのきっかけ作りとして非常に有効です

(例)
■新商品のローンチ

新しい商品を発売する際に、ターゲットとなる層に集中的に広告を配信し、一気に認知度を高める。
■サービスの紹介
自社のユニークなサービスを動画広告などで分かりやすく伝え、興味を持ってもらう。

このように、まずは「知ってもらう」ことを目的に、幅広い層へのリーチを狙いましょう。

ブランドに対するファンの育成

SNSは、ユーザーと企業が双方向のコミュニケーションを取れるプラットフォームです。広告を通じてブランドに興味を持ったユーザーと継続的に関わりを持つことで、ロイヤリティの高い「ファン」を育てることができます。

(例)
■有益な情報の発信

広告だけでなく、公式アカウントでターゲット層に役立つ情報を発信し、フォローを促す。
■コメントへの返信
ユーザーからのコメントや質問に丁寧に返信し、良好な関係を築く。

一度ファンになってくれたユーザーは、継続的に商品を購入してくれたり、ポジティブな口コミを広めてくれたりする、企業にとっての強力なサポーターとなります。

結局どのSNS広告がいいの?主要6媒体を徹底比較

ここからは、主要なSNS媒体6つの特徴を、配信場所、費用、特徴の観点から徹底的に比較・解説します。自社の商材やターゲットに最適な媒体を見つけるための参考にしてください。

媒体 ユーザー数
(推定)
年齢層(推定) 特徴
Facebook 2,600万人以上 30代~50代中心
ビジネスパーソンの利用率が高い
・高精度ターゲティング
・ビジネス利用や繋がりが多い
・BtoBマーケティングにも有効
Instagram 3,300万人以上 10代~30代の女性が中心 ・ビジュアル中心
・世界観が重視される
・ショッピング機能と高い親和性
X(旧:Twitter) 4,500万人以上 10代~40代 ・リアルタイム性と情報速度
・リポストによる爆発的な拡散力
・匿名性の高いコミュニティ形成
LINE 9,700万人以上 10代~70代 ・生活に必須の連絡ツール
・クローズドな1対1の関係構築
・公式アカウントでの顧客資産化
TikTok 1,700万人以上 10代~40代中心 ・若年層中心のトレンド発信地
・強力なレコメンドで高い没入感
・エンタメ性の高いショート動画
YouTube 7,120万人以上 老若男女で幅広く利用 ・世界TOP動画プラットフォーム
・あらゆる興味関心に応える網羅性
・ファンとつくり手の強い繋がり

Facebook広告(Meta広告)

Facebook広告①

※引用:Facebook広告|Facebookのオンライン広告|Facebook for Business

Facebook広告(Meta広告)の真価は、ビジネスに直結する圧倒的なターゲティング精度にあります。ユーザー自らが登録した「勤務先」や「役職」といった信頼性の高い情報に基づき、狙った相手をピンポイントで射抜くことが可能です。

このため、BtoCだけでなく、他のSNSでは難しいBtoBでの活用にも絶大な効果を発揮します。InstagramやMessengerも含む巨大な配信網で、ユーザーのあらゆる生活シーンに広告を届けます。

配信場所について

定番の「画像広告」や縦型全画面の「ストーリーズ広告」に加え、より豊かな表現を可能にするフォーマットが揃っています。

例えば、最大10枚の写真や動画を横にスワイプして見せる「カルーセル広告」は、複数の商品ラインナップや物語形式の紹介に活用できます。さらに、数枚の静止画から軽量な動画風コンテンツを自動作成できる「スライドショー広告」など、ブランドの魅力を余すことなく伝えるための最適な見せ方も選択可能です。

Facebook広告②

※引用:目的に合ったFacebook広告フォーマット | Facebook for Business

費用について

Facebook広告の課金方法は、主に以下の2種類から選択します。

・クリック課金(CPC:広告が1回クリックされるたびに費用が発生する方式です。広告に関心を示したユーザーにだけコストをかけたい場合に適しています。
・インプレッション課金(CPM):広告が1,000回表示されるたびに費用が発生する方式です。とにかく多くの人に広告を見せ、認知度を高めたい場合に向いています。

この他に、動画の再生時間(CPV)やアプリのインストール(CPI)を基準にした課金方法も選択可能です。

使用する広告費の上限は、以下の2つの方法で自分で完全にコントロールできます。

・日予算:「1日あたり平均〇〇円まで」と設定します。成果が出やすい日には少し多めに、出にくい日にはセーブするなど、柔軟な予算配分が自動で行われる賢い設定です。
・通算予算:「キャンペーン期間全体で〇〇円まで」と設定します。決まった予算を絶対に超過したくない場合に有効です。

いずれの方法でも設定した上限を超える請求はなく、数百円程度の少額からでもスタートできます。そのため、「気づいたら高額な請求が…」といった心配は一切ありません。

※引用:Facebookビジネスヘルプセンター

Instagram広告

Instagram広告①

画像や動画といったビジュアルでの訴求に特化したSNSです。

特にストーリーズやリール広告は、スマートフォンの全画面表示でユーザーに強い印象を与えるため、アパレルやコスメ、グルメなど「世界観」が重要な商材との相性は抜群です。広告から直接商品が購入できるショッピング機能との連携も強力な武器の一つです。

※引用:Instagram広告 |Instagram for Business

配信場所について

Instagram広告の配信場所は、主に「フィード(タイムライン)」と、スマホ全画面に表示される「ストーリーズ」「リール」です。

中でも、ストーリーズとリールは、没入感の高い縦型ビジュアルでブランドの世界観を強く訴求できる、重要な配信面です。

この他に、新しい発見を求めるユーザーが集う「発見タブ」にも広告を配信でき、未来のファンとの出会いを創出します。

※引用:Meta広告

Instagram広告②

※引用:Instagram広告 | Instagram for Business

費用について

Instagram広告の課金方法は、「CPM(インプレッション課金)」や「CPC(クリック課金)」が中心です。その他、アプリのインストールに応じた「CPI」、動画の再生時間に応じた「CPV」など、広告の目的に合わせて様々な方式が用意されています。

広告費用は、広告主自身が予算と掲載期間を設定して決定します。予算設定の画面では、その金額で広告が何人くらいに届くか(リーチ数)が予測表示されるため、費用を決める際の参考になります。もちろん、予算が大きいほどより多くの人にリーチできます。

設定した予算は、期間内で効果が最大化されるよう最適に消化され、上限を超えて請求されることはありません。

X広告(旧:Twitter)

X広告①

リアルタイム性と圧倒的な拡散力が最大の特徴です。「リポスト」によるユーザー起点の二次拡散が活発なため、キャンペーンの告知や新商品の発表など、瞬時に情報を広めたい場合に絶大な効果を発揮します。特定のキーワードやユーザー同士の会話に基づいたターゲティングも可能です。

※引用:X広告

配信場所について

X広告は、ユーザーが最も注目するアプリ内の主要な場所に、ごく自然な形で表示されます。

最も一般的な「プロモ広告」(旧プロモツイート)は、ユーザーのタイムラインや検索結果、関連性の高いアカウントのプロフィールなどに「プロモーション」というラベル付きで配信されます。また「プロモ広告」にも画像や動画、テキストなど様々な種類があるため、あらゆる角度から検証ができます。

この他に、その日のトレンド一覧の最上部をジャックする「トレンドテイクオーバー」(旧プロモトレンド)という強力な広告もあり、新商品やキャンペーンのローンチ時に、大規模な認知を獲得することが可能です。

X広告②

※引用:X広告のフォーマット-X Business

費用について

X広告の課金方法は、クリック(CPC)や表示(CPM)だけでなく、いいね・リポスト・フォローといったユーザーの反応(エンゲージメント)に対して課金する方式が充実しているのが特徴です。

そして、X広告が持つ最大の強みが「二次拡散は無料」というルール。あなたの広告がリポストされ、その先でどれだけ見られ、クリックされても、追加費用は一切発生しません。

つまり、ユーザーが「面白い!」と感じる魅力的な広告ほど、極めて高い費用対効果を生み出す可能性を秘めています。

LINE広告

LINE広告①

日本の圧倒的なユーザー数を誇り、他のSNSを使わない層にもリーチできるのが最大の強みです。

特徴としては「友だち追加」を広告の目的にできるところです。自社のLINE公式アカウントへユーザーを誘導し、メッセージ配信を通じて継続的なコミュニケーションを取り、リピーターへと育成する活用法が非常に有効です。

※引用:LINE広告|LINE for Business

配信場所について

LINE広告②

※引用:LINE広告|LINE for Business

LINE広告は、日本の生活インフラともいえるLINEアプリ内の様々なサービス面に配信されます。

メッセージ一覧の最上部に表示される「Smart Channel」や、ショート動画が楽しめる「LINE VOOM」(旧タイムライン)はもちろん、「LINE NEWS」「LINEマンガ」「LINE BLOG」といった人気コンテンツ内にも広告を掲載できます。

さらに、「LINE広告ネットワーク」を利用すれば、LINEと提携する数多くの外部アプリメディアにも広告を届け、リーチを大きく広げることが可能です。

費用について

LINE広告の課金方法は、クリック課金(CPC)インプレッション課金(CPM)に加え、LINEならではの強力な選択肢が用意されています。

それが「友だち追加課金(CPF)」です。これは、広告を通じてLINE公式アカウントの友だちが1人増えるごとに費用が発生する仕組みで、未来の顧客を”資産”として蓄積できるのが最大の特徴です。

広告費用には最低出稿金額の定めがなく、少額からでも安心してスタートできます。

TikTok広告

TikTok広告①

10代〜20代の若年層に強い影響力を持つショート動画プラットフォームです。音声ONでのフルスクリーン視聴が基本で、没入感の高い広告体験を提供します。

トレンドの移り変わりが速く、ユーザーを巻き込む「ハッシュタグチャレンジ」広告は、爆発的な”バズ”を生むポテンシャルを秘めています。

TikTok広告②

※引用:TikTok for Business

配信場所について

TikTok広告③

※引用:TikTok-広告フォーマット

TikTok広告は、ユーザーの視聴体験に溶け込む形で、主に以下のフォーマットで表示されます。

・インフィード広告:ユーザーが最も目にする「おすすめ」フィード上に、通常の投稿と同じ形式で表示される最も一般的な広告です。

・Spark Ads(スパークアズ):
自社のオーガニック投稿や、他のクリエイターの投稿をそのまま広告として配信できる、現在主流のフォーマットです。リアルな投稿を活用するため、広告感が少なく非常に高いエンゲージメントが期待できます。

・TopView(トップビュー)
:アプリを起動した際に、最初に全画面で表示される広告。その日TikTokを開いた全ユーザーにリーチできる、最もインパクトの強い広告枠です。

・ハッシュタグチャレンジ
:企業がお題(ハッシュタグ)を作り、ユーザーにそれに沿った動画投稿を促す参加型の広告。爆発的な拡散力とUGC(ユーザー生成コンテンツ)の創出が期待できます。

費用について

TikTok広告の費用は、大きく分けて2種類あります。

・運用型広告:数百円~数千円といった少額からでも始められる柔軟なプランです。クリック課金(CPC)や表示課金(CPM)、動画の再生時間に応じた課金(CPV)などから、目的に合わせて選択します。
・予約型広告:TopViewやハッシュタグチャレンジなど、特定の掲載場所や期間を保証するプランです。大規模なキャンペーン向きで、費用は数百万円以上になることが一般的です。

YouTube広告

YouTube広告①

多くの方が利用する世界最大の動画プラットフォームです。動画の長さを活かし、商品の使い方やブランドストーリーを深く伝えられます。

Googleの精緻なターゲティングデータを活用できるのが強みとなっており、動画の前後や途中に差し込むインストリーム広告や、6秒で印象付けるバンパー広告など、目的に応じた多様なフォーマットを選択できます。

配信場所について

YouTube広告②

※引用:YouTubeヘルプ-動画広告フォーマットの概要

YouTube広告は、目的やターゲットに応じて、以下の多様なフォーマット(広告形式)で表示されます。

・インストリーム広告:動画の再生前、再生中、または再生後に流れる広告です。「スキップ可能型」と、15秒以下の「スキップ不可型」があります。

・インフィード広告
:YouTubeのホームフィードや検索結果、関連動画一覧に、動画コンテンツの一つとして表示されます。ユーザーが自らクリックして視聴するため、関心度の高い層に有効です。

・バンパー広告:動画の再生前に流れる、6秒間のスキップ不可能な短い広告です。ブランドの認知度向上やメッセージの刷り込みに効果を発揮します。

・YouTubeショート広告:ショート動画のフィード上で、動画と動画の間に表示される縦型の動画広告です。ユーザーが次々とコンテンツをスワイプしていく中で、短い時間でインパクトを与えるのに適しています。

・マストヘッド広告:YouTubeのホーム画面最上部に表示される、最も目立つ広告枠です。新商品や大規模なキャンペーンなど、短期間で最大限の認知を獲得したい場合に利用されます(予約制)

費用について

YouTube広告は、フォーマットに応じて費用対効果の高い課金方式が設定されています。

・視聴課金(CPV):スキップ可能なインストリーム広告で最も代表的な課金方式です。ユーザーが広告を30秒以上視聴する(またはクリックする)まで費用は一切かかりません。
・インプレッション課金(CPM)
:バンパー広告やスキップ不可のインストリーム広告などで採用されます。
・クリック課金(CPC):
インフィード広告で選択できます。

費用は1再生あたり数円からと少額からスタート可能ですが、マストヘッド広告のような一部の広告枠は、大規模な予算を必要とする予約制となります。

【SNS別】成功事例6選

理論だけではイメージが湧きにくいかもしれません。
ここでは、実際にSNS広告を活用して成功を収めた企業の媒体ごとの事例をご紹介します。

【コンバージョン】Facebook広告活用事例:子育て支援サービス

発達障害の子どもを持つ親向けに子育てコンテンツやコミュニティを提供するあるサービスでは、ユーザーが悩みをキーワード検索するGoogle広告が中心でしたが、ターゲット層の多くは悩みのデリケートさから検索行動に至らず、機会損失が発生していました。

そこで、検索行動に頼らずとも、ユーザーの興味・関心を手がかりにこちらからターゲット層(ママ層)を「見つけ出し」、直接アプローチできるMeta広告の特性を活かす戦略へ転換。クリエイティブを工夫した配信に切り替えました。

結果、CPA(顧客獲得単価)を約1,500円から約500円へと、およそ1/3にまで大幅に改善することに成功しました。

【ファン育成・ブランディング】Instagram広告活用事例:家電製品

高級トースター市場に後発で参入したある製品は、過去に多機能さを訴求して失敗した経験から、新製品の訴求方法に大きな課題を抱えていました。

そこで、Instagramを単なる広告チャネルではなく「顧客ニーズの発見ツール」と位置付け、プラットフォーム上から「パンが美味しく焼ける高性能なトースター」への高い関心を掴み取り、プロモーションの訴求をその一点に絞り込みました。

この戦略転換の結果、失敗した旧モデルの2倍の売上を達成。データだけでは見えない顧客の本音を掴んだことが、成功に直結しました。

※引用:日経トレンド

【コンバージョン】X広告活用事例:家電製品

事業拡大という目的を達成するため、ある事業が新たな広告チャネルとしてX(旧Twitter)広告を導入。他のSNSとは異なるユーザー層と、低い広告コストで目標CPA(顧客獲得単価)を達成しやすいという費用対効果の高さが、導入の決め手となりました。

導入後、媒体の一般的な推奨設定には頼らず、購入意欲の高いユーザーだけに的を絞り、説得力のあるLP(ランディングページ)へ誘導するという、事業の本質的な運用に徹しました。

この戦略を貫いた結果、目標CPA40,000円に対し、CPAを20,000円台後半まで改善することに成功しました。

【認知拡大】LINE広告活用事例:自治体(ふるさと納税)

雑誌広告では効果測定が困難だったある自治体が、ふるさと納税プロモーションの主軸をLINE広告へ転換。

その自治体の強みである「返礼品の豊富さ」をモダンなデザインのカルーセル広告で伝え、返礼品に合わせた興味関心ターゲティングで広く納税の可能性がある層へアプローチしました。

結果、LINE広告のCTR(クリック率)は他媒体の5倍となる2.13%を記録。自治体への寄付総額も前年比1.5倍の約17億円に達するなど、認知度と寄付額の双方を大きく向上させました。

※引用:LINEヤフー for Business

【認知拡大】TikTok広告活用事例:アプリ

ある人気のスケジュール共有アプリでは、既存ユーザーとは異なる「若年層」の新規開拓が課題でした。

そこで、若年層が集中するTikTokを新たな獲得チャネルとして導入。クリエイターとの連携やエンタメ性の高い動画など、TikTokならではのアプローチでサービスの魅力を訴求しました。

結果、TikTok経由での若年層の流入数は、通常の自然流入の2〜3倍を記録。リーチが難しかったターゲット層の獲得に成功し、TikTokが有効なマーケティングチャネルであることを証明した好例です。

※引用:TikTok for Business

【コンバージョン・認知拡大】YouTube広告活用事例:食品サブスクリプションサービス

検索広告中心の集客に限界を感じていたあるお菓子の定期便サービスが、新たな成長戦略としてYouTube広告を導入。テキスト広告とは異なるアプローチとして、YouTubeに最適化した動画コンテンツの開発に注力しました。

結果、わずか1ヶ月で広告経由の総申込数(コンバージョン数)が3倍に増加

さらに、ブランド名の検索数が増えるなど副次的な効果も生まれ、事業全体の成長を大きく後押ししました。

※引用:YouTube Advertising 「成功事例」

SNS広告を利用する際の注意点

SNS広告を始める前に、多くの企業が陥りがちな「注意点」が2つあります。その事実と対策を知っておくだけで、失敗のリスクを大幅に減らすことができるので、ぜひチェックしておきましょう!

炎上のリスクを避ける

SNSの高い拡散力は、諸刃の剣です。企業の意図と異なる解釈をされた広告が、瞬く間に「炎上」へと発展するリスクが常に潜んでいます。
このリスクをゼロにはできません。

だからこそ、広告主や運用者は広告を公開する前には必ず「消費者の視点」で、不快感を与えないかを確認することが不可欠です。
特に、ジェンダー、宗教、人種といったセンシティブな話題は、表現に細心の注意を払い、基本的には避けるのが賢明な判断といえるでしょう。

アルゴリズムが常に変わることを前提とする

SNS広告の成果は、常にアップデートされる、予測不能な「アルゴリズム」に左右されます。
そのため、「昨日まで成果が良かった施策が、今日から通用しなくなる」という事態が日常的に起こり得ます。
この変化に対応するため、広告運用者には以下の心構えが必須です。

①「一度設定したら終わり」という考えは捨てる。
②常に最新の仕様変更やトレンドを学び、素早く試す姿勢を持つ。

まとめ:SNS広告成功の鍵は、媒体選びと継続的な改善

本記事では、SNS広告の基礎知識からメリット、注意点、主要6媒体の比較、そして成功事例までを網羅的に解説しました。

しかし、SNS広告の力を最大限に引き出すためには、自社の目的やターゲット顧客に最適な「媒体」を選び、配信結果を分析しながら「継続的な改善」を繰り返すことが不可欠です。

SNS広告成功へのステップ

  1. 目的を明確にする:「認知度を上げたいのか」「商品を売りたいのか」「ファンを増やしたいのか」
  2. ターゲットを定める:「誰に情報を届けたいのか」を具体的に描く。
  3. 最適な媒体を選ぶ:本記事の比較表を参考に、目的に合ったSNSを選ぶ。
  4. 魅力的なクリエイティブを作る:ユーザーの指を止めさせ、心に響く広告を制作する。
  5. 少額からテストする:まずは低予算で始め、データを見ながら改善する。
  6. 分析と改善を繰り返す:A/Bテストなどを活用し、効果を最大化していく。

この記事が、あなたの会社がSNS広告で大きな成果を上げるための一助となれば幸いです。

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Writer

松岡 和哉 記事一覧

新卒で入社後、広告運用、LPの企画・制作、SNS運用まで幅広く経験してまいりました。

集客(広告)、成約(LP)、ファン化(SNS)と、施策を横断した多角的な視点を大切にし、お客様のビジネス成果を最大化するご提案を心がけています。

会社のX(旧Twitter)も担当しております。お気軽にフォローいただけますと幸いです。

@egao_inochi

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