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リターゲティング広告(リマーケティング広告)とは、自社のサイトや広告に一度訪れたユーザーを狙って広告配信できる仕組みのWeb広告です。
興味を持って商品サイトにアクセスした後、同じ商品の広告がいろいろなサイトで表示されるようになった…という経験はありませんか?
それがまさしくリターゲティング広告(リマーケティング広告)です。
本記事ではリターゲティング広告の基礎知識や特徴、実際の配信方法・やり方などを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
リターゲティング広告(リマーケティング広告)とは
リターゲティング広告(リマーケティング広告)とは、一度サイトや広告にアクセスしたユーザーを狙って広告配信できる仕組みのWeb広告です。
ユーザーは検索キーワードによって悩みや欲求を具現化し、サイトを訪問します。
「サイトに訪れたユーザー」=「商品・サービスに興味を持っている可能性が高い」と考えられます。
そのようなユーザーへ広告の配信が行える手法こそが「リターゲティング広告」なのです。
リターゲティング広告と他の広告との違い
リターゲティング広告とリマーケティング広告の違いは「呼び方」
両者の違いは呼び方だけで基本的に機能面は同じ仕組みになっています。
代表的な媒体でいうと、Googleではリマーケティング広告と呼ぶのに対して、Yahoo!ではリターゲティング広告と呼んでいます。
FacebookやInstagramなどのSNSでもリターゲティング広告と呼ばれています。
リターゲティング広告とリスティング広告の違いは「役割」
両者はWeb広告として果たす役割に違いがあります。
リターゲティング広告は自社のサイトや広告に訪れたことのある人に向けて再度広告を表示させ、興味関心を引き続ける役割を担っています。
一方のリスティング広告は特定のキーワードで検索行動を行った人に向けて、検索意図に沿った情報を広告として提供する役割を持っています。
自社の新規顧客になりうる潜在層向けにリスティング広告は存在し、1回目の検索行動で自社顧客にならなかったユーザーを追いかけ続けるために、リターゲティング広告は存在するのです。
リターゲティング広告とディスプレイ広告の違いは「配信目的」
一概には言えませんが両者の違いは配信目的であると言えます。
リターゲティング広告は一度アクセスしたことのある、自社の商品やサービスに興味がある人に配信することで、購入や申し込みなどコンバージョン確度の高い人に配信を行います。
一方のディスプレイ広告でももちろんコンバージョンが獲得できるに越したことは無いのですが、より多くの人に見てもらえるように配信を行い、認知してもらうことを目的にしていることがほとんどです。
リターゲティング広告とターゲティング広告の違いは「アクセス経験の有無」
両者の違いはアクセス経験の有無でターゲティングした広告を配信できる点です。
リターゲティング広告は、自社のサイトや広告に一度アクセスした経験のあるユーザーを狙って広告を配信します。
一方、ターゲティング広告は、アクセス経験が無いユーザーでも条件を選択することで、特定のユーザー層へ狙って広告を配信できます。
リターゲティング広告の仕組み
「リターゲティング広告とは、自社のサイトや広告に一度訪れたユーザーを狙って広告配信できる仕組みのWeb広告」と紹介しましたが、リターゲティング広告が一度訪れたユーザーの追跡を可能なのは「Cookie(クッキー)」という機能を活用した仕組みになっているからです。
Cookie(クッキー)とは
Cookie(クッキー)とはPCやスマホなどでWebサイトを閲覧した際に、ユーザーが入力したデータや履歴などを保存しておくファイルのことです。
リターゲティング広告はCookie情報を活用することで、一度自社のサイトや広告にアクセスした履歴のあるユーザーを追跡し、別のサイト閲覧中に自社の広告を表示させることが可能になっているのです。
Cookieやトラッキングといった配信の仕組みはこちらの記事でも解説しています。
リターゲティング広告配信にはタグの設置が必要
リターゲティング広告の配信を行うためには、サイトリターゲティングタグ(リターゲティングタグ)の発行と設置が必要になります。
タグの設置を行うことでCookie情報を取得できるようになるのです。
本記事ではGoogleとYahoo!の2媒体の発行手順と設置方法を紹介します。
Googleの場合(リマーケティングタグ)
まず「グローバルサイトタグ」の設置が必要です。
コンバージョンの計測も行いたい場合は合わせて「イベントスニペット」の設定を行います。
「※グローバルサイトタグとはGoogleが提供しているコードの一つで、Webサイトに訪れた人の行動を追跡したり分析したりするために使用されます。」
引用元:Googleサポート
「※イベントスニペットとはコンバージョン(イベント)を計測するためのタグのことです。」
1)ツール>共有ライブラリ>「オーディエンスマネージャー」をクリック
2)画面左側に表示されている「データソース」をクリック
3)「Google広告タグ」カード>「詳細」をクリック
4)画面を下にスクロールして「タグを設定する」>「タグを自分で追加する」をクリック
表示されたタグをメモ帳等に保存しておきましょう。
これにてGoogle広告用のタグ発行は完了です。
Googleタグマネージャー(GTM)を使用している場合
なお、Googleタグマネージャーを使用している場合は上記のタグを発行・設置する必要がありません。
4)の手順の際に、「Googleタグマネージャーを使用する」を選ぶとコンバージョンIDと手順が表示されます。
この手順に沿ってGoogleタグマネージャーを設定すれば、リターゲティング用のタグ設置とコンバージョンの計測設定まで完了できます。
Yahoo!の場合(サイトリターゲティングタグ)
まずはYahoo!の「ディスプレイ広告」の管理画面へ移ります。
1)右上の「ツール」>「オーディエンスリスト」をクリック
2)オーディエンスソースをクリックする
3)規約内容を確認した上で「同意する」にチェックし、「サイトリターゲティングタグの取得」をクリック(初回のみ)
4)「カスタムオーディエンスID(リターゲティングID)」と「サイトジェネラルタグ・サイトリターゲティングタグ」が表示される
5)表示されている「サイトジェネラルタグ・サイトリターゲティングタグ」をメモ帳等に保存
これにてYahoo!広告用のタグ発行は完了です。
※画像引用元:Yahoo!広告ヘルプ
タグの設置方法
取得したリマーケティングタグを、Webサイトに設置します。
サイトに設置する場合は<body>~</body>の間に貼り付けます。
<body>「ここに該当のタグを貼り付ける」</body> |
グローバルサイトタグ(Google)&サイトリターゲティングタグ(Yahoo!)については、Webサイトの各ページに設置する必要があります。
リターゲティング広告配信はリスト作成も重要
配信先を絞り込み、ターゲットとするユーザーにとって適切な広告を配信し広告の効果を最大化させるためには、リスト作成をすることがリターゲティング広告において重要です。
リターゲティング広告における「リスト」とは、タグによってCookieが付与されたユーザーを、属性や行動履歴などの特定の条件でグループ化したものを指します。
・Webサイトに訪れた人 |
上記のような条件と「期間」「性別」「年齢」「端末」などを組み合わせて条件設定をしリスト作成することがほとんどです。
また「CVした全ユーザー」に再度広告を配信しないための除外リスト用として活用されることもあります。
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リターゲティング広告のメリット・デメリット・注意点
メリット
ターゲットを絞って配信できるのでCVR(コンバージョン率)が高い。(=費用対効果も良い。)
ユーザーの動きとして一度だけ自社サイトや広告に訪れて即コンバージョンになる、というケースは多くありません。
リターゲティング広告であれば一度訪れたユーザーの情報を取得できるので、狙いたいユーザーを絞ることができます。
無駄に多くの回数広告を表示してしまう設定にしていたり、コンバージョン獲得が見込めないユーザーへの広告配信をやめたりすることで、自社の商品やサービスに興味を持っているユーザーにのみ絞って広告配信を行えます。
その結果、高いCVR(コンバージョン率)が見込めるようになります。
「CVRが高い=効率良く広告配信ができている」とも考えられるの費用対効果が良い状態で広告を配信できるのです。
訪問者の9割以上は離脱している。→リターゲティング広告なら再アプローチができる。
一般的にサイトのコンバージョン率は高くても10%以下、流入経路によっては1%前後、「アクセスしたユーザーの9割以上は申し込まずに離脱している」といわれています。
誰でも一度は買おうと思って手に取った商品を「一旦考えよう…」とその場で購入しなかったことがあるのではないでしょうか?
情報収集中・比較検討中のユーザーは、最終的には一度比較したものの中から商品を購入する可能性が高くあります。
そこでリターゲティング広告を配信することで、一度離脱したユーザーに対して再アプローチできるようになります。
コンバージョン見込みの高い顧客に再アプローチできる点は、リターゲティング広告にとっての大きなメリットの一つと言えるでしょう。
デメリット
ユーザーからの印象が悪くなる時もある。
リターゲティング広告は一度サイトに訪れたユーザーに再アプローチする方法で、広告主としては有効活用したい配信です。
しかし、ユーザーにとっては「何度も同じ広告を見かける」というストレスや不快感、悪印象を与えてしまう可能性もあります。
しかしこれは「フリークエンシーキャップ」という広告の表示頻度を調整する機能で対策が可能で、1人に対しての広告表示を何回までに抑えるかを設定できます。
※フリークエンシーキャップとはについて詳しい解説はこちらから
新規ユーザーや潜在層からのコンバージョン獲得施策としてはおすすめできない。
リターゲティング広告の対象となるのは1回以上自社のサイトや広告などにアクセスしたユーザーのため、新規や潜在層への広告配信をすることはできません。
新規や潜在層からのコンバージョンを獲得したい場合は、リスティング広告などのリターゲティング広告以外での配信をおすすめします。
注意点
ターゲットとするリストの数(ボリューム)は十分か?
リターゲティング広告で成果が出せるかどうかは「リスト」にかかっているといっても過言ではありません。
そもそもリスト数が溜まっていないとリターゲティング広告は配信できません。Google広告では100人以上、Yahoo!広告では1000人以上が最低数の条件として必要になっています。
また、最低リスト数の条件を満たしていたとしても、ギリギリで条件を超えている場合に配信を行っても「実際に広告が表示される回数はほとんど無い、、」となってしまう可能性もあります。
ユーザーのCVまでの検討期間を考慮できているか?
自社がリターゲティング広告を配信している商品・サービスは、ユーザーにとって購入までにどれくらいの検討期間があるものなのかを考慮することが必要です。
ユーザーに購入してもらえるまでの検討期間は商品・サービスによって異なります。日常生活で考えても、100円の雑貨を購入する場合と500万円の車を購入する場合では検討する期間が大きく異なると思います。
例えば、検討期間が短い商品なのに3か月前にサイトに訪れたユーザーへ延々と同じ広告を配信していても、CVする可能性が低い配信やユーザーにとって悪印象な広告となってしまう恐れがあるので注意が必要です。
リターゲティング広告の特徴
リターゲティング広告についてより理解していただくために「配信可能な媒体」「配信が向いている商材/向いていない商材」「見るべき指標」「事例」をご紹介いたします。
リターゲティング広告配信が可能な9媒体の一覧
リターゲティング広告が配信可能なのはGoogle、Yahoo!だけではありません。
以下がリターゲティング広告を配信可能な9媒体となっています。
種類 | 媒体 |
リスティング広告 | Google広告 Yahoo!広告 |
SNS広告 | Facebook広告(Meta広告) Instagram広告(Meta広告) X広告(Twitter広告) LINE広告 |
その他の有力な広告 | Criteo Logicad Taboola |
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〈上級者向け〉リターゲティング広告の種類を紹介
リターゲティング広告はCookieを利用した通常の配信以外にもさまざまな種類があります。
上級者の方に向けた内容になるため、通常のリターゲティング広告実施後にチャレンジすることをおすすめします!
メールリストを活用したリターゲティング(カスタマーマッチ)
ユーザーのメールアドレスを使ってリターゲティング配信を行う手法です。
所持しているユーザーのメールアドレス情報を媒体にアップロードし、それをリストとして特定のユーザーに広告を配信することが可能です。
既存顧客や休眠顧客にアプローチできる手段として活用できます。
動的リマーケティング配信(動的ディスプレイ広告)
通常のリマーケティング配信+ユーザーがWeb内で閲覧したサイトや内容を元に、広告をカスタマイズして配信を行う手法です。
タグの設定などが少々複雑なため配信するにはある程度の知識を必要とします。
ECサイト等、数多くの商品を取り扱っている場合には、ユーザーが閲覧した商品をピンポイントでリターゲティングすることが可能になるため有効的な手法になります。
動画リマーケティング配信
YouTubeや動画パートナーサイトにて動画を視聴したユーザーをリスト化し、そのユーザーへ広告表示を行えます。
一度動画で自社商品に触れているユーザーとなるため、ある程度情報を得ている前提でアプローチすることが可能です。
ここで利用できるのは広告主が所持しているYouTubeチャンネルの動画閲覧ユーザーなため、所持していない他人のYouTubeチャンネルの視聴ユーザーへのリマーケティングはできません。
向いている企業・商材
リターゲティング広告配信が向いている企業・商材の特徴として「購入までの検討期間が長いこと」や「Webサイトへの訪問者が多い」などが挙げられます。
具体的には以下のような企業・商材を扱う企業が向いていると言えます。
・不動産 ・車 ・教育や研究機関(大学) ・金融商品(投資系や保険系) ・ECサイトやオンラインショップ(通販) |
リターゲティング広告を運用する上で確認すべき主な指標を5つ紹介
リターゲティング広告を運用する上で確認すべき主な指標は以下の5つです。理由ともに紹介いたします。
1)クリック率(CTR)
リターゲティング広告のクリック率はディスプレイ広告等よりも高い傾向にあります。
クリック率の推移を確認して効果的なリターゲティング広告が配信できているかを判断しましょう。
2)コンバージョン率(CVR)
クリック率同様にリターゲティング広告のコンバージョン率は高い傾向にあります。
コンバージョン率の推移を確認して広告の訴求力や設定しているターゲットは適切なのかを判断しましょう。
3)コンバージョン単価(CPA)
リターゲティング広告に限らずコンバージョン単価を確認して、現在の広告配信の収益性と実績を確認しましょう。
4)リターゲティングリスト
リターゲティング広告配信において重要であると紹介した「リスト」の条件・設定・更新状況等を確認し、現在の配信は適切なターゲティングの元行われているのかを確認しましょう。
5)インプレッション数
インプレッション数の推移を確認して広告の露出状況(表示回数)を把握しましょう。
リターゲティング広告(リマーケティング広告)の活用方法、応用配信方法(事例)
デジタルアスリート株式会社が、リターゲティング広告配信を行ったことで身に付けた「ユーザーへのアプローチ方法としての活用例(ノウハウ)」をご紹介します。
1)一度サイトへ訪れたがCVはしていないユーザーへのアプローチ方法として使われる
一度サイトへ訪れるも、購入や申し込みなどのコンバージョン(CV)にはいたっていないユーザーに向けてアプローチすることが、リターゲティング広告の最も標準的な活用方法と言えます。
2)自社の広告(記事LPなど)を読んだが、まだCVにはいたっていないユーザーへのアプローチ方法として使われる
記事LPとは読み物型のランディングページ(LP)のことで、通常のLPではCVしない遠い場所にいるターゲットをCVに近づける施策として使われるものです。
定期販売系の商品などは記事LPを活用して広告配信をすることがよくあるのですが、記事LPを読んだだけで次のページ(購入、決済画面など)に遷移しないユーザーは50%以上もいるといわれています。
そこで、リターゲティング広告を「記事LPだけ読んで次ページに遷移していないユーザー」という条件で配信を行うと、一度記事LPを読んでいるため、商材・サービスについてある程度の知識を持ったユーザーに向けて広告配信を行えます。
その結果、CV獲得という観点から見て効率の良い配信を行えます。
記事LPについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください! |
3)リピート購入を促す方法として使われる
消耗品などであれば、当たり前にその商品を使い切ってしまったり交換が必要になる時期がやってきます。
また「ある程度の期間が経つとでリピート購入されている」などの情報をすでに自社内で持っているかも知れません。
そのデータや商品の特徴、感覚などを元に「購入から一定の期間が空いているユーザー」という条件に絞ります。
その後、リピート購入を促すバナーを使用して広告配信を行い、該当の商品ページに直接遷移させる配信方法は有効的です。
4)対象エリア(地域)ごとにアプローチ内容を変え、ピンポイントに配信を行う
商材やサービス内容によっては、ターゲットとなるユーザーが一定の地域のみに限られる場合があります。
「例:東京の物件を探している人は大阪の物件に興味が無い。」
そのような時には、対象エリアごとに広告文を変更してみたり、リンク先を変更したりという一手間を加えるだけでピンポイントに広告配信することが可能になります。
自社の物件情報ページ内で「東京サイト訪問者(30日)」や「大阪サイト訪問者(30日)」のように各地域のページを見た人に絞ってリストを作成し配信に有効活用しましょう。
デジタルアスリート株式会社が様々な媒体を駆使し、 業界を問わず1800社以上のWeb集客を成功に導いた実績(顧客インタビュー・支援事例)は こちらからご確認ください! |
リターゲティング広告のやり方・配信方法
配信までの手順(基本の配信設定方法)
リターゲティング広告は検索キャンペーンとディスプレイキャンペーンの両方で実施可能です。
一般的に最初に試すリターゲティング広告としてはディスプレイキャンペーンがおすすめです。
理由はさまざまですが、ディスプレイ広告の場合はGoogleやYahoo!の「検索結果」以外にもさまざまなサイトの広告枠にバナーやテキストを表示できるのが特徴的です。
「ユーザーの目に触れる機会」が圧倒的に多いのがディスプレイ広告となり、クリック単価も検索広告より安いため、初めてリターゲティング広告を実施するのであればディスプレイ広告でのスタートがおすすめです。
GoogleとYahoo!でのリターゲティング広告を配信する際の設定方法について紹介していきます。
Googleでリターゲティング広告を配信する場合
・「キャンペーン」→「広告グループ」まで作成した後に「ユーザー:リーチする対象」→「オーディエンス」の順にクリックし、「閲覧」→「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択します。
・作成したリストが表示されるのでチェックを入れて完了。
・「ターゲットの拡張」がデフォルトでは1メモリ設定されているので、必ず「オフ」にしましょう。
※オフにし忘れると設定したリターゲティング広告用の「リストユーザー以外」にも広告が配信されてしまいリターゲティング広告の目的からズレてしまうので注意が必要です。
ディスプレイキャンペーンであれば初動は50円以内を目安に入札単価を設定し、広告グループの作成をクリックします。
後は、広告を作成するだけでGoogle広告でのリターゲティング広告用の配信設定は完了です。
Yahoo!でリターゲティング広告を配信する場合
・「キャンペーン」→「広告グループ」まで作成した後に「サイトリターゲティング」→「ターゲットリストを指定し配信」を選択し作成済みのリストにチェックを入れます。
後は、広告を作成するだけでYahoo!広告(ディスプレイ広告)でのリターゲティング広告用の配信設定は完了です。
リターゲティング広告の配信費用について(課金方式)
リターゲティング広告の配信にかかる費用は、ターゲット設定、想定するインプレッション数やクリック数によって異なります。
リターゲティング広告では、1日あたりの広告費用を自分で決めれるので、決めた予算内で広告を出すことが可能です。
費用の目安を出すためには、課金方式について知る必要があります。
リターゲティング広告の課金方式は「インプレッション課金」「クリック課金」の2つです。それぞれの課金方式について解説していきます。
インプレッション課金
インプレッション課金とは、広告が表示される度に費用が発生します。
広告を見たユーザーが商品・サービスを購入したかどうかに関わらず課金されるため、広告費用のコントロールはしやすいですが費用対効果が悪くなる可能性があります。
クリック課金
クリック課金とは、広告が何回表示されても費用は発生せず、広告がクリックされた時にのみ費用が発生します。
表示されている広告に興味の無いユーザーはクリックをしないため、表示されるだけで費用が発生するインプレッション課金よりも高い費用対効果が期待できます。
リターゲティング広告の費用相場
続いて5つの主要リターゲティング広告別の費用相場をご紹介します。
クリック課金 (1クリック) |
インプレッション課金 (1,000インプレッション) |
|
Google広告(GDN) | 40〜70円前後 | 100〜300円前後 |
Yahoo!広告(YDA) | 30〜60円前後 | 20〜500円前後 |
Facebook広告 | 150〜500円前後 | 5,000〜15,000円前後 |
Instagram広告 | 150〜500円前後 | 5,000〜15,000円前後 |
LINE広告 | 30〜70円前後 | 300〜600円前後 |
Google広告(GDN)
リターゲティング広告費の相場はクリック課金が1クリック40〜70円前後で、インプレッション課金が1,000インプレッションにつき100〜300円前後です。
Google広告はYouTubeをはじめとする提携メディアへの配信も可能です。
Yahoo!広告(YDA)
リターゲティング広告費の相場はGoogle広告と大きな違いはなく、クリック課金が1クリック30〜60円前後で、インプレッション課金が1,000インプレッションにつき20〜500円前後です。
Facebook広告
リターゲティング広告費の相場はクリック課金が1クリック150〜500円前後で、インプレッション課金が1,000インプレッションにつき5,000〜15,000円前後です。
Facebook広告のターゲティングの精度は、数あるSNS広告の中でも高いといわれています。
Instagram広告
リターゲティング広告費の相場はクリック課金が1クリック150〜500円前後で、インプレッション課金が1,000インプレッションにつき5,000〜15,000円前後です。
豊富なフォーマットが特徴のInstagram広告は、Facebook広告と同じ配信エンジンを使用しており、ターゲティング制度にも定評があります。
LINE広告
リターゲティング広告費の相場はクリック課金が1クリック30〜70円前後で、インプレッション課金が1,000インプレッションにつき300〜600円前後です。
リターゲティングリスト(リマーケティングリスト)の作成方法
GoogleとYahoo!でリターゲティング広告を配信する際に、非常に重要なターゲットとなるリストの作成方法をご紹介します。
Google広告のリスト作成方法
1)ツール>共有ライブラリ>「オーディエンスマネージャー」をクリック
2)「オーディエンスリスト」>「+」マークをクリック
3)「ウェブサイトを訪れたユーザー」をクリック
4)条件を設定します
リストのメンバー :「ページを訪問したユーザー」
訪問したページ :リターゲティングの対象となるページのURLを設定。
※サイト内の全ページを対象とする場合はサイトアドレス、特定のページのみを対象とする場合はそのページのアドレスを設定。
事前入力オプション:初期設定のままで問題無し。
有効期間 :サイトに訪問した何日前のユーザーまでをリストに入れるかを設定し。過去30日以内に訪問したユーザーを対象とする場合は「30」を入力。
5)「オーディエンス作成」をクリックして完了
Yahoo!広告のリスト作成方法
1)右上の「ツール」>「ターゲットリスト」をクリック
2)「ターゲットリストを作成」>「条件リスト」をクリック
3)ターゲットリストの条件を設定します。
条件 :「条件を設定する」を選択。リターゲティングの対象となるページのURLを設定。
サイト内の全ページを対象とする場合はサイトアドレス、特定のページのみを対象とする場合はそのページのアドレスを設定。
訪問履歴の蓄積 :蓄積する。
訪問履歴の有効期限:サイトに訪問した何日前のユーザーまでをリストに入れるかを設定。過去30日以内に訪問したユーザーを対象とする場合は「30」を入力。
過去の訪問者の設定:設定する。
4)「作成」をクリックして完了
リターゲティング広告(リマーケティング広告)配信の効果を高めるコツ
コンバージョンユーザーを除外する
リターゲティング(リマーケティング)広告配信は1度逃し、他ユーザーへ広告を再配信して追いかけができることが特徴的です。
1度コンバージョンをしたユーザーへ広告を再配信してしまうことをなるべくなら誰しもが避けたいところです。
除外設定を行うことで広告の効果を高めたり、無駄に広告費を使用してしまうことを防げたりします。
「サイト訪問者(30日)」と「CVユーザーリスト(540日)」を組み合わせて設定を行うことで、コンバージョン済のユーザーへの配信がされないようにできます。
サイト訪問者の日数は調整可能ですが、一般的には30日から始めてみて配信に効果的な日数へ調整していきましょう。
また除外リストの日数ですが540という数字は除外を行える最大の期間です。 こちらも調整は可能ですが、まずは最大日数の除外で問題ないでしょう。
この場合に必要になるリストとタグの設定は以下の通りです。
配信:「サイト訪問者(30日)(クッキーの有効期間を30日間に設定したもの)」 除外:「CVユーザーリスト(540日)」 |
配信時にミスしがちなポイント
1)リスト作成時に「or」と「and」の条件指定をミスしてしまう
特定のページに訪問したオーディエンスリストを作成する際、その「特定のページ」が複数ある場合は条件指定に注意が必要です。
下記画像にある通り、
右下の「および」をクリックして別の枠を追加してURL設定をした場合は「and条件」。
左下の「または」をクリックして別の枠を追加してURL設定をした場合は「or条件」になります。
ミスの原因になりがちなのは画像中央部分にある「いずれかのルールグループに一致する」という表示が出ているため、「いずれか」という表記に惑わされ「or条件」だと思いこんでしまうことがよくあります。
条件がandなのかorなのかで、対象ユーザーの数がまったく異なってしまうためここの設定ミスはしないように注意しましょう。
2)拡張設定が入っている
リターゲティング広告「配信までの手順」欄にて紹介しましたが、配信までの設定を進めていくと「ターゲットの拡張」がデフォルトで「1メモリ」設定されています。
ここの部分を「オフ」にし忘れると設定を行ったリターゲティング広告用のリストユーザー「以外」にも広告が配信されてしまいます。
まとめ
・リターゲティング広告とは自社のサイトや広告に一度訪れたユーザーを狙って配信できる広告の一種。 ・リターゲティング広告とリマーケティング広告の違いは「呼び方」。 ・リターゲティング広告は費用対効果が高い。 ・リターゲティング広告配信のためにはリスト作成が必要。 ・リターゲティング広告が向いているには一般的に「購入期間までの検討時間が長い商材」 |
本記事では、リターゲティング広告についての基礎知識や、実際の配信方法(手順)・やり方などを紹介しました。
リターゲティング広告は多くの媒体で幅広い配信パターンで行えます。
狙ったユーザーへリターゲティング広告を通してCV獲得を目指すためには、質の高いリストを作ることが求められます。
一般的と呼ばれるリスティング広告などでの配信の成果に伸び悩んでいる場合や通常の配信の調子が良く業績拡大のために何かしらの新規策を実施したい時には、ある程度の配信データが溜まっていればリターゲティング広告での配信をおすすめします!
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