Amazon広告のターゲティング全4種類と最初にやるべき種類を解説

  • 2022.4.20
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「Amazonに商品を出品したけど、なかなか売れないからAmazon広告をしてみたい」
「Amazon広告を出してるけど、とりあえず出しただけ」
「Amazon広告のターゲティングってどんなのがあるんだろう」

当記事はこのような疑問を解決したい人へ書いています。

もちろん配信の優先度はAmazon広告の中にも存在し、私の意見としては検索にあたるスポンサードサーチや、競合商品面に表示できるディスプレイの商品ターゲティングなどは優先的に行っていくべきと考えています。また、その他のターゲティング配信においても予算に余裕があれば試していくべきです。

しかし、どんなターゲティングがあるかということを知っておかないと優先順位付けすることはできません。

Amazon広告も、他のWeb広告同様ターゲットのことを想定しながらターゲティングを設定したほうが効率的な配信ができますので、Amazon広告の中にどのような種類の配信があるか、またターゲティング方法があるかを順に確認していきましょう。

Amazon広告とは

Amazon広告について、広告の種類などの基礎から詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧下さい。

Amazon広告の種類とターゲティング

ここからAmazon広告の種類とそれぞれどんなターゲティングがあるかを解説していきます。

種類とはAmazon広告の配信方法となり、ターゲティングはどんなターゲティングの設定があるか、またどの種類の配信できるものなのかを記載していきます。

Amazon広告の種類

配信方法によってターゲティングは変わるため、まずAmazon広告にどんな種類の配信があるのかということを把握しましょう。

Amazon広告で取り扱っている配信の種類は以下の4種類になりますので順に説明していきます。

スポンサープロダクト広告

こちらはAmazon内の検索広告のようなものでクリック課金型広告となります。

スポンサードプロダクト広告はキーワードを指定して、検索ワードに合致した時に広告を出す配信方法です。

主にリスティングの検索広告と同じ形となっており、ユーザーが商品の広告をクリックした際課金される形の広告です。

キーワードによって競合の状況が変わるため、1クリック当たりの単価は高くなったり低くなったりとキーワードによって変動します。

掲載場所は、Amazon内の商品検索結果ページのトップやサイド、検索結果内、および商品ページで、Amazon広告を始める場合はまず最初に行ってほしい配信となります。

スポンサーディスプレイ広告

こちらは名前の通り、Amazon版ディスプレイ広告です。

ターゲティング戦略(商品ターゲティングまたはオーディエンス)を選択し、リーチしたいオーディエンス内容を選択して配信を行う形のものです。

こちらもリスティングのディスプレイ広告と同じ形となっており、違いはAmazon内にリーチできるかどうかになります。

掲載場所はAmazonのトップページ、商品詳細ページ、商品検索結果ページ、Twitch、サードパーティのウェブサイトやアプリで、商品を閲覧、調査、購入するオーディエンスにリーチできます。

配信を行う場合は、まずスポンサープロダクト(検索広告)を行った後、まだ予算に余裕があれば商品ターゲティングやオーディエンス内にある閲覧リマーケティングなどを順に行うことを推奨します。

スポンサーブランド広告

Amazonスポンサーブランド広告とは、Amazonで検索をした際、下記検索結果の上部(下図赤枠)に自社のアイコン及び最大3商品を表示させる事ができる広告です。

配信するためには、「Amazonブランド登録」に登録している必要があります。

ちなみに上の図の下部がスポンサープロダクト広告になり、スポンサーブランド広告の方がより画面の上部に広告が掲載されます。

特徴は自社のストアページに誘導ができる部分です。

ストアページに誘導することで、掲載している商品だけでなく、ストアページで売っているその他の商品の購入も促すことが可能なため、「このブランドの商品が他にもほしい」というユーザーがいた場合は有効な手段となります。

こちらも先程のディスプレイ広告同様、スポンサープロダクト(検索広告)を行い、まだ予算に余裕がある場合は行うほうが良いため、最初に行う配信としては推奨しません。

Amazon DSP

Amazon DSPは、Amazon内に保有しているユーザーデータを活用してAmazonや他の配信面に広告配信を行う配信手法です。

こちらはAmazonに出品をしている商品はもちろんですが、出品がなくても広告を出向することができるのが最大の特徴となっており、スポンサーディスプレイ広告よりもターゲティングの種類が多く、より細かい配信が可能です。

また、こちらは専属のエキスパートが運用してくれるため、運用の手間も省けます。

ただ最低出稿金額が150万~となっておりキャンペーンの運用は全てAmazon側の裁量で行われる、かつ内容も公開してくれないことが一般的なため、その他ディスプレイ広告同様、予算に余裕があれば行うべき配信となり、序盤の配信としてはあまり向かないものとなります。

Amazon広告のターゲティングの種類

Amazon広告のターゲティングでは検索系で使用する「キーワードターゲティング」、ディスプレイで使用する「商品ターゲティング」や「興味関心ターゲティング」が主となります。

また、AmazonDPSにおいては商品ターゲティングの他いくつかターゲティングできる機能がありますのでそちらを紹介していきます。

キーワードターゲティング

【対象の配信方法】
・スポンサープロダクト
・スポンサーブランド広告

キーワードターゲティングは、実際に検索欄に特定のワードを打った人に対して広告を見せる手法で、どのキーワードを購入するかは運用者側で決定できる配信手法です。

例えば、広告商品が携帯電話ケースの場合、キーワードとして「携帯電話ケース」を選択できます。
購入客が「携帯電話ケース」のキーワードで商品を検索する際、広告が検索結果および商品詳細ページに表示されます。

どんなキーワードを設定すべきかは、Amazonの検索窓に核となるキーワードを入力するとサジェストが表示されるので参考にしましょう。

その他にも、リスティング広告でキーワードを出すときの方法もある程度流用できるので参考にしてください。

また、Amazon広告にもリスティング広告同様「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」のマッチタイプがあります。

絞り込みでの表示範囲はリスティング広告と同様になりますが、簡単に以下で説明します。

部分一致

設定したキーワード、設定したキーワードの関連語句、及びそのキーワードに近いその他のバリエーションでの露出が可能です。

リスティング広告で廃止されたキーワードの前に「+」を入れ設定する絞り込み部分一致もAmazon広告ではまだ使用することができ、こちらは「+」の後のキーワードを必ず含んだ状態の単一語句、または2語以上の掛け合わせ語句が表示対象となります。

フレーズ一致

設定したキーワードを含む、単一語句、2語以上の掛け合わせ語句が表示対象です。

完全一致

設定したキーワードのみが表示対象となります。

拡張範囲は最も狭いですが、その分関連性が高くなるため、設定キーワードに対しては表示されやすくなります。

【おすすめケース】
特定の検索ワードで調べた人に商品を見せたい場合で、最も購入したい顕在層にリーチできるため、Amazon広告を行う場合はまずこちらの配信から行うことを推奨します。

商品ターゲティング

【対象の配信方法】
・スポンサーディスプレイ広告
・スポンサーブランド広告

「カテゴリー」と「商品」の2種類あり、それぞれを説明します。

カテゴリー

まずカテゴリーですが、広告商品との関連性に基づいて、推奨されたカテゴリーにターゲットを設定できます。

例えば、ゴルフ用の腕時計を売る場合、ゴルフ練習用品やゴルフクラブなどのカテゴリーをターゲティングすることが可能です。

さらに、特定のブランド、価格帯、星の数までターゲティング可能なので、自社商品と比較されやすいブランドや、似た価格帯をターゲティングもできます。

また、自社商品よりレビュー評価の低い商品だけをターゲティングすることも可能です。

どのような場所に自社の商品が露出されれば購入されやすいかを考えて、組み合わせてターゲティングしてみましょう。

商品

次に商品ですが、個々の商品にもターゲットを設定できます。
この機能を使うことで、競合となる商品の商品詳細ページに広告を出稿することも可能です。

※商品ページの下の方にある上記の枠です。

リスティング広告だと紳士協定でNGとなりやすい競合名への出稿ですが、Amazon広告では媒体側が用意した標準の機能です。活用しない手はありません。

【おすすめケース】
自社の類似商品の面に商品をだしてクロスセルしたい場合
競合の商品のページにおすすめとして出してみたい場合

興味・関心ターゲティング

【対象の配信方法】
・スポンサーディスプレイ広告

興味・関心によるターゲティングは、ユーザーの興味・関心情報を元に配信する手法です。

Amazon内でユーザーの直近の閲覧履歴や購入履歴などに応じて、全148の興味関心リストに分類しており、その中からターゲティングしたいカテゴリーを選択してターゲティングすることができます。

そのカテゴリーを直近14日間に閲覧したことのあるユーザーに対して広告を配信することが可能です。

例えば、タブレットカバーを広告運用する場合、タブレットPCに興味関心のあるお客様をターゲットにすれば、過去14日間にタブレットPCを閲覧したお客様に絞って自社商品を広告宣伝できるようになります。

【おすすめケース】
何かの商品とクロスセルさせたい場合や狙っているターゲットが何に興味があるかある程度データが出ている場合は有効です。
ただし、Amazon広告を行う場合は検索のキーワードターゲティングから行うほうが良いため、その上で予算に余裕がある場合のみ行うことを推奨します。

閲覧リマーケティング

【対象の配信方法】
・スポンサーディスプレイ広告

過去30日以内に自社のページを閲覧してくれたユーザーに配信を行える手法です。

ただAmazonの閲覧リマーケティングは自社のページのみならず特定のカテゴリーの商品を閲覧した方へもプラスでセグメントが可能です。

【おすすめケース】
購入はしなかったが、自社の商品や特定のカテゴリーを一度見てくれた人へのリマインドのような配信がしたい場合、有効な配信になります。

もう一度見てほしいという場合や、前は実施していなかったが、今は割引やキャンペーンなどを行っているから改めて見てほしいなどのケースは特に有効となる配信手法です。

Amazon DPSのターゲティング

AmazonDSPは、上記3つとは違い、様々なターゲティングがあります。

Amazon内に保有しているユーザーデータを活用してAmazonや他の配信面に広告配信を行う、広告プロダクトなので以下のようなターゲティングが可能です。

ライフスタイルターゲティング

閲覧・購買履歴をもとに想定されるライフスタイルを持つカスタマーをターゲティング。Googleでいう『アフィニティカテゴリ』。『車好き』などユーザーのライフスタイルでターゲティング。

ホットカスタマーマーケティング

商品に対する直近の興味関心に基づいたターゲティング。

エリアターゲティング

47都道府県別にターゲティング。

デモグラフィックターゲティング

年齢・性別・世帯年収・職業・未既婚など特定の属性でターゲティング。

アドバタイザー・オーディエンス

広告主所有のメールアドレスのリストを匿名化しAmazonユーザーと照合して作成したセグメントに配信するターゲティング。

ニューカスタマーターゲティング

90日以内にAmazonで初めて購入したカスタマーをターゲティング。

商品カテゴリ

検索結果ページもしくは商品詳細ページの指定カテゴリに配信

(実施可能メニューは検索結果ページ・商品詳細ページの各メニューのみ)

可能なターゲティングの内容がGDNと似通っていますが、「商品カテゴリ」などAmazon特有のターゲティングもあります。

ただし、最低出稿金額が50万円~150万円するため、スポンサー広告などと比べると開始までのハードルが一気に上がります。

【おすすめケース】
Amazonには商品を出品していないが、Amazon内にも広告を出したい場合
Amazonの購入データを活用してみたい方
予算はあり、認知を広げたいのでエキスパートに運用を任せてみたい方

まとめ

Web広告の強みはリーチしたいユーザーに適切にリーチできるほど細かいターゲティングが可能なところです。

世界最大の通販プラットフォームであるAmazonで、これだけ多くのターゲティングが可能ということは、物販をしている方ならぜひ知っておいたほうがいいでしょう。

自身の商品はどのようなターゲットを想定しているか、またそのターゲットはどのようなターゲティングなら当てはまるかを考えながら設定してみてください。

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岡田 康佑

デジタルアスリート株式会社
ウェビナーマーケティング部 課長
レジャー業界に新卒で入社し7年勤務。内後半4年は販促、広報の責任者として従事し、施設の年間集客数を昨対比125%以上の増を3年連続で達成した。
その後デジタルアスリート株式会社(旧:株式会社リスティングプラス)に入社し、Web広告の運用やWeb広告を中心にWebマーケティングのコンサルティングなどを行っている。
コンサルに入り、2年で売上を6億→20億、集客数3万→10万に伸ばすなどの実績がある。
元々Webというよりオフラインの広告を扱うことが多かったためWeb広告は一つの手段として最適な案を考えるようにしている。相談に乗る、人に何かを教えるということが好き。
海鮮が好きなので車を出してでも近場の店より海沿いの店に行くことが多く、休日はよくドライブがてらどこかにいくかテニスをしている。

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